人間嫌いの公爵様との契約期間が終了したので離婚手続きをしたら夫の執着と溺愛がとんでもないことになりました

荷居人(にいと)

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「とはいえ、元々公爵に仕事関係で頼りっぱなしな部分は多いから、今遅れてる分のを急ぎでやってくれれば褒美くらいは用意するよ」

「褒美……ですか?」

「三日間の休暇……っていう単純なものだけど、その三日だけはシャロンの側にいることをぼくは何も言わないよ。使用人は退けられないけど、ある程度の距離はとらせるし」

なんか休暇は褒美だろうけど後に続くものは褒美の範囲でいいんだろうかとなる内容……。でも公爵様を見るとなんとなく目が輝いているので悪くはない提案なんだろう。

ま、まあ、多分休暇なんてあんまりとれないくらい忙しいのは、結婚生活の三年間でもよくわかってるから休みを三日ももらえたらそれは嬉しいよね。そこに僕は関係ないはず……うん。

「シャロン」

「え、はい」

なんて考えていたら急に公爵様に声をかけられて驚く。

「休暇の三日間はデートをしてほしいんだが……許してくれるか?」

「で、デート?」

三日間となると休暇全て僕に使う気でいるのは明白だ。まさかこれが公爵様にとって褒美になるのだろうか?僕とのデートなんかが……?

「もちろん無理はしなくていい……一日だけでもいいんだ……む、難しいなら半日でも……」

だんだんと自信なさげになる公爵様はらしくない気がする。でもそうさせているのは公爵様自身の僕に対する罪悪感によるものだろう。

というか半日が出てくるってことは一日だと朝から晩まで一緒という意味……なんだろうか?デートはいいとしてもそうなると僕の心臓が持つかわからないから話が変わってくるんだけど……?

「外でデートは僕もしてみたい……です」

「な、なら休暇がとれたらデートをしてくれるのか?」

「公しゃ……旦那様がいいなら……」

「それはもちろんだ。寧ろ土下座をしてでも頼みたいくらいだ」

「それだけはやめてくださいね!?」

僕とのデートに公爵様の土下座させるほどの価値は絶対にない。僕とのデートを望んでくれるのは素直に嬉しくはあるけど。

一応外でと言ってはあるしお家デートとか……そこまでのことはない、はず。同じ家で暮らしていた三年間があるとはいえ、今の公爵様なら一緒に寝ることすらありそうで……って僕は何を期待して……!

何度も否定しながらも公爵様を見ていると僕の幻想がそうさせるのか、真剣に僕を想ってくれている気がしてどうも心が揺れ動きやすくなっている。この状態でデートなんて僕自身大丈夫だろうか?

ま、まあ仕事がどれくらいあるかはわからないけど、遅れてるってことはそれなりにあるはずだからそれまでに心の準備をする時間くらいはあるはずだよね……?
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