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付き合いましたがやはりクズ男は直らないようでして
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告白した翌日一緒に帰るなんてことはなかった。まあ強引だったし仕方ないだろう。それでも女子に囲まれて帰るのはどうかと思ったけど………返事も微妙だったしなぁというのが私の感想だ。
しかし、そのさらに翌日久住くんのご友人たちに囲まれた。
「付き合ったの!?昨日知らなくてごめん!」
「知ってたら強引にでも久住連れてきたのに!」
周りの言葉で付き合っていることにはなっているらしいと少し安堵した。というより広まりすぎではないだろうか?なんて思うが、祝福は素直に嬉しい。
完全に応援ムードである。純くん、私にはオラオラか吃ってばかりなのに他には口が軽くなりでもするのだろうか?そういえば他人の秘密をべらべら喋ったなんて噂も聞いた。純くんを見ていると真実かどうかはわからないけど。
まあとりあえずご友人たちにより純くんと放課後帰れることとなった。
「………なんで俺がお前みたいな地味子と」
口は悪いが顔は赤いため照れ隠しなのはバレバレである。けど、好きな人にそう言われて傷つかないわけじゃない。確かに私は地味だけど。
「嫌ならひとりで帰ります」
「そ、そうかよ!勝手にしろ」
「………はい」
「あ………」
間の空いた返事をしてしまったせいだろうか、一瞬言うつもりはなかったとばかりに表情を歪めて純くんの手があがる。思わず言ってしまった言葉とはいえ撤回するわけにもいかず、私はそれに気づかぬフリをして結局その日、ひとりで帰った。
やっぱり強引にしたところで付き合いは難しいかなとたった二日にして思う。周りの協力がなければ一緒に帰ることすら純くんはしてくれない。
そんな気持ちのまま翌日風邪を引き学校を休む。熱もあったため心が弱くでもなっていたのかなぁなんて思いながらも考えるのは純くんのこと。
たった二日、今日合わせて三日だけど一度別れるべきかなんて思ってしまう。何せ純くんに好きなんて聞いたわけでもないのだから。もし、周りが勘違いしてたら?もし、私をからかうための嘘だったら?
私が鵜呑みしてバカを見ただけじゃ?なんてマイナス思考に取りつかれる。全部全部熱のせいだなんて思えて何が正しいのかわからない。
「ゆきちゃん、電話じゃけど起きれるかい?」
「………でんわ?」
ごちゃごちゃした思考を途切れさせたのはおばあちゃんの声。私に電話なんて珍しい。まあ歩けないわけでもないのでふらふらとしながら電話に出れば驚くべき声。
『大丈夫、なのか』
「じゅ………久住くん?」
相手は久住くんだった。思わず名前を呼びそうになり控える。まだ先程考えた思考がちらつくからだ。本当は名前で呼ばれるのが不快かもしれないなんて思い久住くんに直す。対して久住くんと本人を呼んだ試しもないけれど。
『………た』
「え?」
『ち………っ』
掠れるような小さな声に思わず聞き返せば舌打ちが聞こえた気がした。ああ、苛立たせてしまっただろうかと悲しい気持ちになる。
「あの、ごめんなさい。私と話しててもイラつくだけだと思う。あの、別れよう?ってか強引だったし久住くんも嫌だったよね。本当にごめんなさい。じゃあ」
『なっ!お……』
ガシャンと電話を切る。咄嗟に出た言葉だった。何かを言おうとした久住くんが怖くて何も聞かずに切ってしまった。
プルルと鳴る電話も無視して部屋に戻る。
「ゆきちゃん………」
おばあちゃんがどうする?とばかりに私に呼び掛ける。
「出たくない………」
「そう」
しばらくしてずっと鳴り響いていた電話の音が消えた。諦めたのだろう。なんだか物凄く疲れて眠りについた。
それから数時間眠りについた私が目を覚まして最初に見たのは何故か久住くん。
「久住くん?なんで………」
まさかあの久住くんが家に来るなんて思わなくて動揺する自分がいる。
「悪かった」
「え?」
何をしても謝ることはしないという噂の人物が今私に謝罪をした。聞き間違いだろうか?なんて思うほどに驚いている。
「お前と帰るの、別に嫌じゃねぇ」
「え、あの久住くん」
「名前も、純でいい」
ぷいっと顔を背けて言う久住くんは久住くんらしいそれで、でもいつもより素直だと思う。いつもというほど久住くんと関われてはいないけれど。
「純………くん?」
「………なんだよ」
相変わらず口が悪い。でも無意識か手が震えている。私がまだ別れるというのかと緊張しているのだろうか。
「別れなくていいの?」
「わか、れたく、ない」
途切れ途切れの言葉は素直にならない口を必死に動かしているように思う。
「そう………そっか。なら、熱治ったら学校終わったとき一緒に帰ろうね」
「………わかった」
なんてない約束。結局また一緒に帰る約束は破られてしまうのだけど、呆れた周りの協力で一緒に帰ることになっても彼が文句を言うことはそれ以降なかった。
付き合っても一緒に帰る些細な約束さえ破るクズな彼だけど、周りが私と帰るよう行動すれば逆らわない様子からそれを待っているような気さえする。
私の彼氏は他人の世話にならないと素直になれないどうしようもない人のようです。
しかし、そのさらに翌日久住くんのご友人たちに囲まれた。
「付き合ったの!?昨日知らなくてごめん!」
「知ってたら強引にでも久住連れてきたのに!」
周りの言葉で付き合っていることにはなっているらしいと少し安堵した。というより広まりすぎではないだろうか?なんて思うが、祝福は素直に嬉しい。
完全に応援ムードである。純くん、私にはオラオラか吃ってばかりなのに他には口が軽くなりでもするのだろうか?そういえば他人の秘密をべらべら喋ったなんて噂も聞いた。純くんを見ていると真実かどうかはわからないけど。
まあとりあえずご友人たちにより純くんと放課後帰れることとなった。
「………なんで俺がお前みたいな地味子と」
口は悪いが顔は赤いため照れ隠しなのはバレバレである。けど、好きな人にそう言われて傷つかないわけじゃない。確かに私は地味だけど。
「嫌ならひとりで帰ります」
「そ、そうかよ!勝手にしろ」
「………はい」
「あ………」
間の空いた返事をしてしまったせいだろうか、一瞬言うつもりはなかったとばかりに表情を歪めて純くんの手があがる。思わず言ってしまった言葉とはいえ撤回するわけにもいかず、私はそれに気づかぬフリをして結局その日、ひとりで帰った。
やっぱり強引にしたところで付き合いは難しいかなとたった二日にして思う。周りの協力がなければ一緒に帰ることすら純くんはしてくれない。
そんな気持ちのまま翌日風邪を引き学校を休む。熱もあったため心が弱くでもなっていたのかなぁなんて思いながらも考えるのは純くんのこと。
たった二日、今日合わせて三日だけど一度別れるべきかなんて思ってしまう。何せ純くんに好きなんて聞いたわけでもないのだから。もし、周りが勘違いしてたら?もし、私をからかうための嘘だったら?
私が鵜呑みしてバカを見ただけじゃ?なんてマイナス思考に取りつかれる。全部全部熱のせいだなんて思えて何が正しいのかわからない。
「ゆきちゃん、電話じゃけど起きれるかい?」
「………でんわ?」
ごちゃごちゃした思考を途切れさせたのはおばあちゃんの声。私に電話なんて珍しい。まあ歩けないわけでもないのでふらふらとしながら電話に出れば驚くべき声。
『大丈夫、なのか』
「じゅ………久住くん?」
相手は久住くんだった。思わず名前を呼びそうになり控える。まだ先程考えた思考がちらつくからだ。本当は名前で呼ばれるのが不快かもしれないなんて思い久住くんに直す。対して久住くんと本人を呼んだ試しもないけれど。
『………た』
「え?」
『ち………っ』
掠れるような小さな声に思わず聞き返せば舌打ちが聞こえた気がした。ああ、苛立たせてしまっただろうかと悲しい気持ちになる。
「あの、ごめんなさい。私と話しててもイラつくだけだと思う。あの、別れよう?ってか強引だったし久住くんも嫌だったよね。本当にごめんなさい。じゃあ」
『なっ!お……』
ガシャンと電話を切る。咄嗟に出た言葉だった。何かを言おうとした久住くんが怖くて何も聞かずに切ってしまった。
プルルと鳴る電話も無視して部屋に戻る。
「ゆきちゃん………」
おばあちゃんがどうする?とばかりに私に呼び掛ける。
「出たくない………」
「そう」
しばらくしてずっと鳴り響いていた電話の音が消えた。諦めたのだろう。なんだか物凄く疲れて眠りについた。
それから数時間眠りについた私が目を覚まして最初に見たのは何故か久住くん。
「久住くん?なんで………」
まさかあの久住くんが家に来るなんて思わなくて動揺する自分がいる。
「悪かった」
「え?」
何をしても謝ることはしないという噂の人物が今私に謝罪をした。聞き間違いだろうか?なんて思うほどに驚いている。
「お前と帰るの、別に嫌じゃねぇ」
「え、あの久住くん」
「名前も、純でいい」
ぷいっと顔を背けて言う久住くんは久住くんらしいそれで、でもいつもより素直だと思う。いつもというほど久住くんと関われてはいないけれど。
「純………くん?」
「………なんだよ」
相変わらず口が悪い。でも無意識か手が震えている。私がまだ別れるというのかと緊張しているのだろうか。
「別れなくていいの?」
「わか、れたく、ない」
途切れ途切れの言葉は素直にならない口を必死に動かしているように思う。
「そう………そっか。なら、熱治ったら学校終わったとき一緒に帰ろうね」
「………わかった」
なんてない約束。結局また一緒に帰る約束は破られてしまうのだけど、呆れた周りの協力で一緒に帰ることになっても彼が文句を言うことはそれ以降なかった。
付き合っても一緒に帰る些細な約束さえ破るクズな彼だけど、周りが私と帰るよう行動すれば逆らわない様子からそれを待っているような気さえする。
私の彼氏は他人の世話にならないと素直になれないどうしようもない人のようです。
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