悪役令嬢の義弟となるはずだった子は断罪の場でとんでもないことを言い出した

荷居人(にいと)

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天使?のショタ編ー完結ー

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正直兄なら扱いやすくてお供によかったんだけど、うまくはいかなかった。この際護衛を連れて……とは思うけどアマリアに会えなければ意味がない。

外出てわーいと子供みたいに遊んで終わりなだけだ。兄との婚約が白紙となったのもあり、僕が訪問する理由もない。正直婚約できたら一番簡単なのだけど、変に急ぐとアマリアに変な噂をつけてしまう可能性がある。

それこそどこぞの女ニヤーリカみたいな趣味を持ってるんじゃ?と。実際僕に来る婚約者候補は年の近い子供ばかり。

僕は子供に興味がない。でも年端もいかない子供にそう言って泣かすわけにもいかず、会っても子供らしく遊んであげて終わり。後に父に誤解されないように婚約者にはふさわしくないよーみたいなことを呟きながら。

全く、兄がだめだから僕もこんなに苦労するんだ。どこかに本当の僕を知っても従順で変態を拗らせてない単純な人、落ちてないかな。

「いや、おちてないかなとはおもったけど」

どうしたものかと考えていたら廊下に落ちて………いや、倒れている男性。なんで?とは思ったがこのまま放置していいものとも思わない。

「だいじょうぶー?」

「い……いたっいたたっ!だ、だいじょっ叩くのやめて!?」

目覚ましにはいいかと倒れた相手の頬をばんばんと容赦なく叩いてみた。つい必死になりすぎたみたいでやめてと言われて手を止める。

「ごめんね?ひとがたおれてるからびっくりしちゃったの」

「う、うん、そっか………でも倒れてる人をばしばし叩いちゃだめだからね?」

「うん!きをつける!」

パンパンに腫れた片方の頬を押えながら立ち上がる男性。口の聞き方からして僕が誰かわかっていないようだ。身なりもいいとは言えないから普通に考えれば侵入者。

でも悪い人には見えないし、仮にそうだとしてもまぬけそう。

僕はそう判断した。

「ところで君は?」

「ひとにたずねるときは、じぶんから……だよ?」

僕はただの子供じゃないので簡単に知らない人に名前を明かしたりしない。しかも、城にいながら僕の存在を知らない人に。

「しっかりしてるなぁ……その、泥棒さんなんだよねぇ」

子供だからと油断しすぎてバカだなぁなんて思う。何故わざわざ狙うのがここなのか。他にもまだ狙いやすい貴族の家とかあっただろうに。

あ、でも城が広いから、もしかしたらどこか抜け道ができてる可能性もある、か。そうなると侵入経路を知りたいな。決してそこから抜け出してひとりでとは考えてはない。

そうするとみんなに迷惑をかけるのはわかってるし、自分の立場を理解できていないようなバカにはなりたくないから。僕は正々堂々と外に出てアマリアに会いに行きたいのだ。

だから普通に侵入経路ができてしまってるなら報告して対策を練る必要がある。そしたら父に報告してご褒美にアマリアに会いたいと言えば、城に来てもらえる可能性が……うん、そっちの方が正々堂々としていていい作戦だろう。

「どろぼうさんはだめなんだよ?」

まずはどうにか案内してもらう必要がある。しかもここは目の前の男性からすれば運が良く、離れに近いことから今日のこの時間帯は警備が薄い。

できれば誰かに見つかって僕以外の誰かが手柄を立てるようなことは避けたい僕としても都合が良かった。

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