9 / 12
9
しおりを挟む
「ねぇちゅうしてもいい?」
「えっ!?」
今、ちゅうって言った? 血ぃ吸ぅたろか~のちゅうとかじゃなくって、ちゅうって言ったらホントにあのちゅう? もしかしてわたしの聞き間違い? ていうかちゅうしてもいいかって、遠藤君、本気でわたしにそう言ったの?
頭ん中はもうプチパニックだ。でも金魚みたいにぱくぱくするだけで、わたしの口から言葉はひとつも出てこなかった。
はっと我に返ったように、遠藤君が自分の顔を手で覆った。口を押さえただけなのに顔半分が隠れちゃって、遠藤君大きな手だぁなんて、そんな明後日なことをわたしは考えていた。
「何言ってんだ、俺! 完全に順番間違えたっ」
遠藤君が真っ赤になって目を逸らす。なんかもう現実感がなくなってきて、わたしは黙ってただじっと遠藤君の顔を眺めてた。
「待って、今のなし。今やり直すからちょっと待って!」
「えっ!?」
今、ちゅうって言った? 血ぃ吸ぅたろか~のちゅうとかじゃなくって、ちゅうって言ったらホントにあのちゅう? もしかしてわたしの聞き間違い? ていうかちゅうしてもいいかって、遠藤君、本気でわたしにそう言ったの?
頭ん中はもうプチパニックだ。でも金魚みたいにぱくぱくするだけで、わたしの口から言葉はひとつも出てこなかった。
はっと我に返ったように、遠藤君が自分の顔を手で覆った。口を押さえただけなのに顔半分が隠れちゃって、遠藤君大きな手だぁなんて、そんな明後日なことをわたしは考えていた。
「何言ってんだ、俺! 完全に順番間違えたっ」
遠藤君が真っ赤になって目を逸らす。なんかもう現実感がなくなってきて、わたしは黙ってただじっと遠藤君の顔を眺めてた。
「待って、今のなし。今やり直すからちょっと待って!」
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
4
1 / 4
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる