momo

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殺め

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『余 命 1 ヶ 月 な ん て 笑 え ま す よ ね 』
なんて力なく笑う君の顔が頭の中を飽和していく。

「…え?」
俺は言われた意味が理解出来なかった。 否、したくなかった。

『僕、後1ヶ月で死ぬんです 』

なんで悲しそうに笑うの? 
消えないで。

嫌だ。

死なないで。
 
ゆっくりと君は再度口を開く。

聞きたくない。 さよならなんて。 どうして?

でも、君の口をついてでたのは 思ってもいない言葉だった。

















『だ                                     か                                   ら       









あ        な         た        の 、










そ        の          手           で











ボ             ク                を           殺            し               て  ?』













え?

『あなたが好きだから、 最期はあなたの手で 。
これが僕の 最初で最期の我儘』

普段滅多に我儘を言わない俺の大切な最愛の恋人の願い。

『ダメですか? 』

「い…いいっ よ」

愛してる、最愛の君の最期の望みならば、俺は。

「どうやって、殺すの? お望みは 俺の可愛い姫の」

『ふふっ…何か照れますね? 僕は… 

僕は、最期まで僕を感じていて欲しいから、首を 絞めてください。』

「分かった。 」

『最期に約束なんですが、
僕のいない世界でもしっかりご飯を食べる事。

僕の後を追わないこと。

僕の事ばかり、考えて病まない事。

しっかり睡眠をとる事。

自分を大切にする事。

僕の…

僕の分まで         生     き       る      事 。
 
分かりました?』

「…っわかっ…た…」

『あなたより少し先におやすみなさい。 』

俺の手を掴んで首に当てる。

ドクドクと脈を打ち生きてるんだって激しく主張してる。

グッと力を込める。 

脈が速くなってきて

怖い。 最愛の人を自分の手で殺すなんて。

『…っ…  がっ…あぁ…っ!  』

手が少し緩む。
でも、これじゃいつまでも苦しませるだけだ。

「ごめんねっ… おやっ…すみっ」

段々と小さくなってく喘ぎ声

どんどん消えていく生きるという事、君の温度










あの日の事は 生涯忘れる事は無い。

 未だ手に残る『生きる』という温度 君の生きていた証
俺の最愛の人。

愛おしくて、可愛い 俺の恋人。








                                ❦ℯꫛᎴ❧
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