〜トラウマを乗り越え進化する〜出来損ない人間

雷川 ヤスケ

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宗善の第一章 物心が着いた瞬間、人生はある程度決まる

些細な幸せは、すぐに忘れてしまう

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小学校入学、この春僕は6才になった。ピカピカの一年生だ、

学校は楽しい場所だと言われた。

周りの子は楽しそうに会話をしている、自分も混ざりたい。
緊張しやすい僕が、誰かと楽しそうに話している姿を想像する

《想像は現実になった》

「今日、学校終わったらいつもの公園で!」

「おう!わかった」


◆◇◆◇◆◇

クラスメイトと仲良くなった。

まだ友達と呼べるほどの中ではないが、学校で顔を合わせるたびに、心がリズムよくはねる感覚を感じる。

次の日も遊び、また次の日も遊び、毎日の繰り返しだ、楽しいんだ!

そしてクラスに馴染み1ヶ月が経った頃、席替えがあった。

新しい席の隣には、周りのクラスメイトとは、少し違う雰囲気を放っている、女の子が座った。その子の名前は《小鳥遊 琴人》って名前だ

「よろしく!」

僕がそう言うと彼女はただ笑顔で

「うん」

頷いただけだ。

やはり、小鳥遊だけが他の人と少し違う。
僕と同じ感じ、緊張しやすいタイプなのかな?

それにちょっといい匂いがするw
僕は6才になり、はじめての初恋を体験した。


◆◇◆◇◆◇

理科の授業かなんかで身体についての授業を受けていた。

なぜ、人は感情があるのか?と言う内容だった。

人間は楽しいことをしている時に笑い、悲しんでいる時は泣いてしまうのか?それを各々の意見を共有する授業内容だったと思う。

そして、先生が言った。

「楽しくなることはいつでもできますよ!」

「ホントに~」「どうやってなるの~」

先生の問いに対して一同が疑問を持つ。

「では、起立!」

先生が合図した。

まだ、授業が終わる時間じゃないのになんでだろう?その場にいた、全員がそう思った。

「これからダンスをします!」

「え?」

いきなりだ!

「なんでですか~?」

1人の生徒が問いかた

「楽しくなるからですよ!さぁ!隣の席の人と手を繋いで!」

そうい言うと先生が、CDプレイヤーを取り出して音楽をかけた。

周りの生徒が次々と隣の席の人と手を繋いぐ、皆ノリノリだ、では、僕も

ん!!!!

(ちょっと待てよ!先生は今、《隣の席の人と手を繋げ》って言ったか!)

「隣の席って...」(‼︎‼︎‼︎)

そんな!

1人だけ、ただ1人だけ動揺していた。皆、それぞれ、手を繋いだ。

「どうしたの早く手を繋ぎなさいよ!始まらない」

「お...おう」

他の生徒に急かされたので、片思いしていた。

小鳥遊(彼女)に目を合わせた。一瞬間ができた、

(やばい!嫌われたと勘違いされる。それはまずい。)

ギュ!

「ん?」

彼女の方から手を繋いで来た

彼女の顔を見た  

《満面の笑みで》

「踊ろう!」

「っ‼︎‼︎」

これは、まさか!まさかなのか!

彼女も僕のことが好きなのか‼︎

そこから、ほんの1分 短すぎる彼女とのダンスに、幸せを感じた。

幸せな時間は短く感じるというが、あれは嘘だ!と断言できる。

学校から帰ると先生から出された、宿題をやる。

宿題は嫌いだ!

サボりたいのだが、僕のデスクはおばあちゃんが、ちょっとしたカフェを営んでおり、毎日そこで宿題をやることになっていたのだ。

そして、仕事から帰った母がそのカフェでコーヒーを飲む。

そして、母の口から出た次の、セリフは

《金がない》

実はこの日の少し前に、従姉妹の兄と僕と母で、バッティングセンターに行っていて小銭を使い果たしていたのである。

次のおばあちゃんがとった行動は、レジの引き出しを開けて、お金を手に取り、それを母に渡す姿だった。

何か、微かな、何かだったが僕は不安を感じた。











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