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一閃
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『いいのか。さっきは無意識で解けたのだろう? もう限界じゃないか?』
「冗談を。絶好調だよ。お前こそ、自慢の鱗がぼろぼろだぜ?」
『ハハ、ぬかしおるわ』
お互いぼろぼろだ。
怒りは全て、この爪に乗せる!
俺は再び、風龍めがけて飛んだ。
なんとか、あの首元を狙う。
俺は奴の一撃を躱し距離を詰める。
だが、首元を警戒しているのか近づかせてもらえない。
時間だけが徒に過ぎていく。
『そろそろ死ね!』
風龍がその爪を振り下ろす。
その一撃を躱し、胸元に再び潜るも流れるように、尻尾での追撃が降り注ぐ。
俺は尻尾の巨大獣化によって、奴の一撃をなんとか逸らした。
そこで俺は気付く。
腕の獣化が解けて、人間の腕が見えていることを。
やはり霊胞一つじゃ持たなかったのか。
完全獣化の消費量じゃ霊気が持たない。
俺は炎のブレスを調節して、口から炎で爆発を起こす。
それによって、周囲は爆煙に包まれた。
これにより、隙を作る。
だが、俺は忘れていたのだ。
俺の敵は、爆煙如きで混乱する敵ではないということを。
『小細工を。全て消し飛ばせばなんの問題もない!』
次の瞬間、風龍は全身から風を放った。
その威力は凄まじく、周囲一帯を一瞬で消し飛ばした。
◇◇◇
周囲百ユード程は木々も全てが消し飛び、草すら残っていない。
その中心には、霊気を消耗した島の王者だけだ。
(危なかった……子供にあそこまで追いつめられるとは。奴は強かった。ここで終わらせなければ、奴の牙はいつか私に届きうる)
風龍はリオルを探し、周囲を見渡す。
(居ない……体も消し飛んだか?)
そう思いながら後ろを見た瞬間、そこには人の姿をしたリオルが立っていた。
(なぜ、ここに? なぜ龍の姿じゃ?)
様々な疑問が浮かぶ。
『あの子豹か⁉』
気付いた時には、既にリオルは動いていた。
「心に灯火を、剣に魂を」
リオルはそう呟いて、剣を抜いた。
師匠の教えをただ思い出して。
極限まで消耗したリオルは、ただ無意識に体を動かす。
何度も鍛錬した動きを。
流れるように動いた体は、極限まで研ぎ澄まされていた霊気を纏った剣は、風龍の首を一閃した。
「冗談を。絶好調だよ。お前こそ、自慢の鱗がぼろぼろだぜ?」
『ハハ、ぬかしおるわ』
お互いぼろぼろだ。
怒りは全て、この爪に乗せる!
俺は再び、風龍めがけて飛んだ。
なんとか、あの首元を狙う。
俺は奴の一撃を躱し距離を詰める。
だが、首元を警戒しているのか近づかせてもらえない。
時間だけが徒に過ぎていく。
『そろそろ死ね!』
風龍がその爪を振り下ろす。
その一撃を躱し、胸元に再び潜るも流れるように、尻尾での追撃が降り注ぐ。
俺は尻尾の巨大獣化によって、奴の一撃をなんとか逸らした。
そこで俺は気付く。
腕の獣化が解けて、人間の腕が見えていることを。
やはり霊胞一つじゃ持たなかったのか。
完全獣化の消費量じゃ霊気が持たない。
俺は炎のブレスを調節して、口から炎で爆発を起こす。
それによって、周囲は爆煙に包まれた。
これにより、隙を作る。
だが、俺は忘れていたのだ。
俺の敵は、爆煙如きで混乱する敵ではないということを。
『小細工を。全て消し飛ばせばなんの問題もない!』
次の瞬間、風龍は全身から風を放った。
その威力は凄まじく、周囲一帯を一瞬で消し飛ばした。
◇◇◇
周囲百ユード程は木々も全てが消し飛び、草すら残っていない。
その中心には、霊気を消耗した島の王者だけだ。
(危なかった……子供にあそこまで追いつめられるとは。奴は強かった。ここで終わらせなければ、奴の牙はいつか私に届きうる)
風龍はリオルを探し、周囲を見渡す。
(居ない……体も消し飛んだか?)
そう思いながら後ろを見た瞬間、そこには人の姿をしたリオルが立っていた。
(なぜ、ここに? なぜ龍の姿じゃ?)
様々な疑問が浮かぶ。
『あの子豹か⁉』
気付いた時には、既にリオルは動いていた。
「心に灯火を、剣に魂を」
リオルはそう呟いて、剣を抜いた。
師匠の教えをただ思い出して。
極限まで消耗したリオルは、ただ無意識に体を動かす。
何度も鍛錬した動きを。
流れるように動いた体は、極限まで研ぎ澄まされていた霊気を纏った剣は、風龍の首を一閃した。
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本文中&表紙のイラストはへるにゃー様よりご提供戴いたものです(掲載許可済)。
へるにゃー様のHP:http://syakewokuwaeta.bake-neko.net/
---------------
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