伝説の霊獣達が住まう【生存率0%】の無人島に捨てられた少年はサバイバルを経ていかにして最強に至ったか

藤原みけ@雑魚将軍2巻発売中

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『いいのか。さっきは無意識で解けたのだろう? もう限界じゃないか?』

「冗談を。絶好調だよ。お前こそ、自慢の鱗がぼろぼろだぜ?」

『ハハ、ぬかしおるわ』

 お互いぼろぼろだ。
 怒りは全て、この爪に乗せる!
 俺は再び、風龍めがけて飛んだ。

 なんとか、あの首元を狙う。
 俺は奴の一撃を躱し距離を詰める。
 だが、首元を警戒しているのか近づかせてもらえない。
 時間だけが徒に過ぎていく。

『そろそろ死ね!』

 風龍がその爪を振り下ろす。
 その一撃を躱し、胸元に再び潜るも流れるように、尻尾での追撃が降り注ぐ。
 俺は尻尾の巨大獣化によって、奴の一撃をなんとか逸らした。
 そこで俺は気付く。

 腕の獣化が解けて、人間の腕が見えていることを。
 やはり霊胞一つじゃ持たなかったのか。
 完全獣化の消費量じゃ霊気が持たない。

 俺は炎のブレスを調節して、口から炎で爆発を起こす。
 それによって、周囲は爆煙に包まれた。
 これにより、隙を作る。

 だが、俺は忘れていたのだ。
 俺の敵は、爆煙如きで混乱する敵ではないということを。

『小細工を。全て消し飛ばせばなんの問題もない!』

 次の瞬間、風龍は全身から風を放った。
 その威力は凄まじく、周囲一帯を一瞬で消し飛ばした。

 ◇◇◇

 周囲百ユード程は木々も全てが消し飛び、草すら残っていない。
 その中心には、霊気を消耗した島の王者だけだ。

(危なかった……子供にあそこまで追いつめられるとは。奴は強かった。ここで終わらせなければ、奴の牙はいつか私に届きうる)

 風龍はリオルを探し、周囲を見渡す。

(居ない……体も消し飛んだか?)

 そう思いながら後ろを見た瞬間、そこには人の姿をしたリオルが立っていた。

(なぜ、ここに? なぜ龍の姿じゃ?)

 様々な疑問が浮かぶ。

『あの子豹か⁉』

 気付いた時には、既にリオルは動いていた。

「心に灯火を、剣に魂を」

 リオルはそう呟いて、剣を抜いた。
 師匠の教えをただ思い出して。
 極限まで消耗したリオルは、ただ無意識に体を動かす。
 何度も鍛錬した動きを。
 流れるように動いた体は、極限まで研ぎ澄まされていた霊気を纏った剣は、風龍の首を一閃した。
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