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初恋
これが恋というもの
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幼稚園を卒園し桜が咲く中新しい門をくぐった。
ついに小学校へと入学した。
ランドセルを背負い緊張しながら教室へと向かう。
初めての教室で初めて会うお友達もたくさん。
そして、初めての授業が始まった。
最初は自己紹介だ。私は人見知りだからとても緊張していた。
ついに私の番が来た。
「村井愛梨です。よろしくお願いします。」
これから、小学校6年間を過ごす仲間は他の学年に比べて少し多く150人だった。
私は、そう思っていた。
二年生に上がり、転出と転入というものがあることを知った。
親の事情で他の学校へと転出する子。水町小学校へ転入してきて私たちの仲間になる子。
そうして2年生に上がった私たちの仲間は148人となった。
私のクラスにも転校生が入ってきた。
その子の名前は、相川奏多。
私は勇気を振り絞り話しかけた。あっという間に仲が良くなった。
私は、どっちかというと女の子より男の子の方が仲が良かった。
学校から帰ると毎日のように、一樹と悠理が窓の外から私の名前を呼ぶのだ。
私は慌てて外へ出て近くの坂井公園で暗くなるまで遊んでいた。
3年生になり、一樹が隣町へと引っ越していったのだ。
それから私たち3人は全く遊ばなくなった。クラスも離れ離れで、私は女の子といることが多くなった。
昔から男の子っぽい性格の私には毎日気疲れをしていたのだった。
そんなとき、奏多がわたしの住んでいるアパートの隣の棟へ引っ越してきたのだ。
3年生になり奏多とはクラスが離れ全然話さなかった。奏多とは悠理は同じクラスでとても仲が良かったらしい。
それからというものまた悠理と奏多と3人で日が暮れるまでたくさん遊んだ。
こんな日が毎日続くと思っていた。
春、夏、秋、冬、季節がどんどんと変わり時が経っていく。
そんななか、私たちは5年生になった。
私だけが違うクラスで悠理と奏多はまた同じクラスだった。
相変わらず毎日のように公園で遊んでいた。
そんな頃だった。私たちの学年で回っていた噂が耳に入ってきた。
それは、
「愛梨と奏多は両想い」
そんな事実はどこにもない。
私は、奏多のことを普通の仲のいい友達と思っていた。
私は聞いてないふりをしていた。
それから私は一日中奏多のことを考えるようになっていた。勉強しているとき、遊んでいるとき、習い事のとき。
一秒も奏多の顔が頭から離れたことはなかった。
悠理が風邪で学校を休んで奏多と2人で帰ることになった。
なぜか知らないけど意識してしまう。
奏多が他の女の子と喋っていると嫌な気持ちになる。
ずっと心がモヤモヤしていた。
もしかして、私は奏多のことが好きになっちゃったのかも。
これが私の初めての恋心。
そう、初恋だった。
やっぱりあの噂は本当だったんだ。私は気づいていなかったけど、周りの人は気づいていたんだ。
それからは、好きという感情がときが経つにつれて大きくなっていった。
ある日、3人で下校をしていた。
何気ない会話はやはり楽しかった。
「俺、今日はこっちから帰るわ。」
と悠理がいった。
家に帰るのに近道があっていつもその道から帰っていたのに、なぜか悠理は遠回りの道を歩いっていった。
私は疑問に思ったが、奏多が早くしろと急かして来たため、近道から帰ることになった。
奏多と2人きり。。。
私はとても緊張していた。
「付き合って。」
私は、生まれて初めて男の子に告白されたのだった。
少し間が空いたけど、返事をした。
もしかして、初めての彼氏!!
私はとても嬉しかった。それと同時に悠理にも感謝の気持ちでいっぱいだった。
それからは、とても幸せな日が続いた。初めてのことだらけでとてもとても嬉しくて楽しかった。
学年でも一番初めだった。
でも、しばらくしてから3人は遊ばなくなり一緒に帰ることもなくなった。男と女の壁が出来たのだった。
悠理も奏多も全く話す機会がなくなっていた。
ある日、奏多たちと同じクラスの麻奈未ちゃんが私に話しかけてきた。
「これ、奏多から愛梨に渡してほしいって頼まれたの」
それを見ると、家庭科の授業で作っていたフェルトのストラップだった。
お花の形をしていてとても可愛かった。よく見ると、
愛梨大好き 奏多
と、刺繍されていた。
とても嬉しくて私のために頑張ってくれた奏多に感謝していた。
でもそのあとだった、
「別れたい。別れたくないなら今日中に言ってほしいだって」
わたしは、耳を疑った。このストラップはなんだったの??
私は、大好きだったから別れたくなかった。
その瞬間、私は泣きながら走り出した。早く奏多に会いたい。会ってちゃんと話したい。ストラップを握りしめながら必死に奏多を探した。
でも、奏多の姿が見つからなかった。
学校から帰り、奏多の家へ行っても奏多はいなかった。
当時は、携帯を持ってなかったから、私はその日に奏多に会うことができなかった。
そうして、私の初恋は終わってしまった。
最後は奏多と会うことすらできなかった。
だから、私たちはそうゆう運命だったのだ。
苦くて甘い私たちの初恋だった。
ついに小学校へと入学した。
ランドセルを背負い緊張しながら教室へと向かう。
初めての教室で初めて会うお友達もたくさん。
そして、初めての授業が始まった。
最初は自己紹介だ。私は人見知りだからとても緊張していた。
ついに私の番が来た。
「村井愛梨です。よろしくお願いします。」
これから、小学校6年間を過ごす仲間は他の学年に比べて少し多く150人だった。
私は、そう思っていた。
二年生に上がり、転出と転入というものがあることを知った。
親の事情で他の学校へと転出する子。水町小学校へ転入してきて私たちの仲間になる子。
そうして2年生に上がった私たちの仲間は148人となった。
私のクラスにも転校生が入ってきた。
その子の名前は、相川奏多。
私は勇気を振り絞り話しかけた。あっという間に仲が良くなった。
私は、どっちかというと女の子より男の子の方が仲が良かった。
学校から帰ると毎日のように、一樹と悠理が窓の外から私の名前を呼ぶのだ。
私は慌てて外へ出て近くの坂井公園で暗くなるまで遊んでいた。
3年生になり、一樹が隣町へと引っ越していったのだ。
それから私たち3人は全く遊ばなくなった。クラスも離れ離れで、私は女の子といることが多くなった。
昔から男の子っぽい性格の私には毎日気疲れをしていたのだった。
そんなとき、奏多がわたしの住んでいるアパートの隣の棟へ引っ越してきたのだ。
3年生になり奏多とはクラスが離れ全然話さなかった。奏多とは悠理は同じクラスでとても仲が良かったらしい。
それからというものまた悠理と奏多と3人で日が暮れるまでたくさん遊んだ。
こんな日が毎日続くと思っていた。
春、夏、秋、冬、季節がどんどんと変わり時が経っていく。
そんななか、私たちは5年生になった。
私だけが違うクラスで悠理と奏多はまた同じクラスだった。
相変わらず毎日のように公園で遊んでいた。
そんな頃だった。私たちの学年で回っていた噂が耳に入ってきた。
それは、
「愛梨と奏多は両想い」
そんな事実はどこにもない。
私は、奏多のことを普通の仲のいい友達と思っていた。
私は聞いてないふりをしていた。
それから私は一日中奏多のことを考えるようになっていた。勉強しているとき、遊んでいるとき、習い事のとき。
一秒も奏多の顔が頭から離れたことはなかった。
悠理が風邪で学校を休んで奏多と2人で帰ることになった。
なぜか知らないけど意識してしまう。
奏多が他の女の子と喋っていると嫌な気持ちになる。
ずっと心がモヤモヤしていた。
もしかして、私は奏多のことが好きになっちゃったのかも。
これが私の初めての恋心。
そう、初恋だった。
やっぱりあの噂は本当だったんだ。私は気づいていなかったけど、周りの人は気づいていたんだ。
それからは、好きという感情がときが経つにつれて大きくなっていった。
ある日、3人で下校をしていた。
何気ない会話はやはり楽しかった。
「俺、今日はこっちから帰るわ。」
と悠理がいった。
家に帰るのに近道があっていつもその道から帰っていたのに、なぜか悠理は遠回りの道を歩いっていった。
私は疑問に思ったが、奏多が早くしろと急かして来たため、近道から帰ることになった。
奏多と2人きり。。。
私はとても緊張していた。
「付き合って。」
私は、生まれて初めて男の子に告白されたのだった。
少し間が空いたけど、返事をした。
もしかして、初めての彼氏!!
私はとても嬉しかった。それと同時に悠理にも感謝の気持ちでいっぱいだった。
それからは、とても幸せな日が続いた。初めてのことだらけでとてもとても嬉しくて楽しかった。
学年でも一番初めだった。
でも、しばらくしてから3人は遊ばなくなり一緒に帰ることもなくなった。男と女の壁が出来たのだった。
悠理も奏多も全く話す機会がなくなっていた。
ある日、奏多たちと同じクラスの麻奈未ちゃんが私に話しかけてきた。
「これ、奏多から愛梨に渡してほしいって頼まれたの」
それを見ると、家庭科の授業で作っていたフェルトのストラップだった。
お花の形をしていてとても可愛かった。よく見ると、
愛梨大好き 奏多
と、刺繍されていた。
とても嬉しくて私のために頑張ってくれた奏多に感謝していた。
でもそのあとだった、
「別れたい。別れたくないなら今日中に言ってほしいだって」
わたしは、耳を疑った。このストラップはなんだったの??
私は、大好きだったから別れたくなかった。
その瞬間、私は泣きながら走り出した。早く奏多に会いたい。会ってちゃんと話したい。ストラップを握りしめながら必死に奏多を探した。
でも、奏多の姿が見つからなかった。
学校から帰り、奏多の家へ行っても奏多はいなかった。
当時は、携帯を持ってなかったから、私はその日に奏多に会うことができなかった。
そうして、私の初恋は終わってしまった。
最後は奏多と会うことすらできなかった。
だから、私たちはそうゆう運命だったのだ。
苦くて甘い私たちの初恋だった。
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