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勇者と魔王の山登り

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ーー魔王は一人、山登りに来ていた。







魔王「ふう、山に登るのは気持ちが良いな」









勇者「そうだな」









魔王「うわ! 貴様どこから湧いた!」







勇者「まあ細かい事は良いだろ! うーん、山に登るとテンション上がるなあケロケロケロ」







魔王「なぜ急にカエルの真似を」







勇者「いや吐いてるんだよケロケロケロ」







魔王「汚っ!」







勇者「吐いてるのは甘い吐息だから心配するな」







魔王「どんな理屈だ!」







勇者「まあまあ、俺は気にせず先に行こうぜ」







魔王「……」







ーー30分後







魔王「はあ、はあ、かなり汗をかいてしまった……」







勇者「ゲヘへ! 俺がなめとってやろうか!」







魔王「貴様は自分のわきの下でもなめていろ」







勇者「ぺろぺろペロケロケロケロ」







魔王「吐くな吐くな!」







勇者「おい見ろ魔王、目の前に川があるぞ」







魔王「本当だ」







勇者「ちなみにこの川の水は時速164㎞で流れているから気を付けろよ」







魔王「怖っ!?」







勇者「まあ流れるプールみたいなもんだろ」







魔王「いやそいんなファミリー向けのスピードじゃないだろ」

 





勇者「じゃあちょっと試しにちんこ付けてみよう」







魔王「お、おいやめろ」







ーー勇者のちんこが下流まで伸びた!







勇者「うわああああああ! 何だこれ! そうめん流しか!?」







魔王「そんな汚い素麺があってたまるか!」







勇者「冗談はさておき、どうやってわたる?」







魔王「いや冗談で済む伸び方じゃなかったぞ!?」







剣士「魔王もつけてみろよ」







魔王「ついとらんわ! それはそうと、私は飛んでいけるから問題ない」







ーー魔王は川を飛び越えた!







勇者「じゃあ俺も」







ーー勇者は飛んで川に落ちた。







勇者「ぎゃあああああああ!」







魔王「あ」







ーー勇者は踏ん張って顔が下流に死ぬほど引っ張られている!







勇者「ンゴッッゴゴゴオゴ!!」







魔王「おい! 顔がちぎれかけのチーズみたいになってるぞ?!」







勇者「はい、チーズ」







魔王「やってる場合か!」







勇者「うおおおおお! こうなったらシャケの気持ちになって踏ん張るぜ! 私はシャケ! 私はシャケ!」







魔王「いや踏ん張れるわけないだろ!! 助けてやるからじっとしていろ!」







勇者「ああ助けてくれ! そして熱い人工呼吸を頼む!」







魔王「……さて行くか」







勇者「ああああああ!」







ーー勇者は流され下流で打ち上げられていた。







??「この人は……?」













































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