61 / 92
呪いと生け贄
しおりを挟む
「そろそろです」
村長が空を見上げた。つられて見上げ、俺は思わず「うっ」と声を出してしまった。
先ほどまで青々と晴れていた空にドス黒い雲が垂れ込め、この丘を中心に大きく渦巻いている。
「クラウス様……」
隣でルナが俺の手を握った。これから生贄になろうとしているのだ。不安に思うのは当たり前だろう。大丈夫だ。絶対に助ける。俺はその手をギュッと握り返した。
「では娘達よ、生贄を持って進み出なさい」
村長が手を叩いた。……ん? 生贄を持って?
俺が村長の言葉を理解出来ずにいると、ルナがカバンから衣服を取り出した。他の二人も衣服を両手に持ち、前に進み出た。
畳んであるので詳しくは分からないが、そのほとんどが布の薄い、際どい衣装のようだ。中には完全に下着もある。
「あれは、何なのだ?」
俺は服を置いて戻ってきたルナに聞いてみた。
「あれが生贄です。呪いのモグリッジは少女の衣服を好み、毎月奪っていくのです。しかも使用済みのものしか受け取りません」
変態じゃねえか。
いや待て。ここで敵をみくびるのは具の骨頂だ。俺は強くかぶりを振り、気を引き締め直そうとした。
「う、うう。私、あのシュミーズ気に入ってたのに……」
「気を強く持って。またジョディーさんに作ってもらいましょう」
生贄の少女が互いに慰め合っている。あれ? これから降りてくるのって、本当にグレイプドール家を長年にわたって苦しめていた呪いの元凶だよな? 少女達の衣服を集めて楽しむ変態クソ野郎じゃないよな? いや油断するな。生娘の衣服には何か宗教的な意味合いがあって、もしかしたらそれが呪いを抑えるために重要なものなのかもしれない。
「来ますぞ!」
薄暗くなった丘が眩しく光り、雷鳴が間近で轟いた。耳を劈く轟音だ。思わず腕で顔を庇い、目を閉じてしまう。
ぽつり、ぽつりと雨粒が降り始め、やがてザアザア降りになる。
冷たい雨が衣服に染みてくる。
「これが今回の生贄か」
まるで獣の唸り声のように低い声が丘を震わせた。総毛立つような恐ろしい声だ。一体、どんな姿をしているんだろう。恐る恐る目を開け、声の方を確認する。
その身はまるで毒沼から湧き立つような臭気で覆われ、離れていても気圧されるような禍々しいオーラで満たされている。
手も足も黒々とした毛で生い茂っており、女子用スクール水着に身を包んだその姿は見るからにHENTAIおじさんである。
一回フォロー入れてやったのに何だその格好は!
「はい。そうでございます。どうかお納めください」
村長は変態に向かって女子の衣服を捧げる。未だかつてこんな頭のおかしい生贄の祭壇があっただろうか。とんでもなく絵面が汚い。
「ちゃんと全て生娘の物であろうな」
「それはもちろん」
「この前のように生娘の衣服と偽ってババアのパンツを持って来たら承知せぬぞ」
「そ、そのようなことは二度と致しません」
これらのやり取りが、スク水を着たおっさんとただのおっさんの二人で、勲章を授与するが如く仰々しく行われている。しかも彼らの間には女子の下着が積まれている。俺は今何を見せられているんだろう。
「本当に生娘のものなのだな。ではしっかり生産者表示をしろ」
野菜か。
「はい。その衣服はこの生娘達の物です」
「ほう……」
スク水の変態はルナ達を舐め回すように見ている。その時、変態はおもむろにブラジャーを手にとり、ゆったりとした動きで装着した。
「似合うか?」
似合ってたまるか!
「ええ、とてもお似合いですよモグリッジ様」
優しさと嘘は違うんだぞ村長!!
その時、村長が俺に目配せした。おい! こんな変態ファッションショーのタイミングで退治に踏み切れっていうのか!?
しかしここまで来たらやるしかない。俺は一度咳払いをした。
「ま、待つのだ、モグリッジとやら」
「何?」
メラメラと燃え立つような濃い眉毛の下で、二つの目がギラリと光った。スク水を着ている変態のくせにすごい迫力だ。
「我は第十三式闇魔法【棺流】が正統後継者、クラウス・K・レイヴンフィールド。魂に従い、貴様を深淵の底へ葬りに来た」
ビリビリと不快でけたたましい笑い声が丘を覆った。
「貴様のようなモヤシが? この俺様を葬るだと? 俺様が今までどれだけ討伐隊を葬ったか知らないようだな!」
それは存じ上げないがお前がとんでもない変態なのは知っている。こんな変態に負けた討伐隊はさぞ無念だっただろう。
「……そもそも、何故貴様はグレイプドール家に執着する? この村の人間は何代も呪いに苦しんでいる。もう十分恨みは晴らしたはずであろう」
その時変態の目がカッと開いた。
「十分だと? ふざけるな! 俺様の抱いている恨みはこんなものでは晴らしきれんわ! グレイプドールのせいで、俺がどれだけの、どれだけの苦痛を味わうことになったか!」
変態は喚きつつ、少女のパンツを履いた。その動きは非常に滑らかで無駄がない。
こうしてモグリッジはスクール水着の上からブラジャー、パンツを身に付けていき、より変態としてのアイデンティティーを確立した上ですごく怒っている。
で、その変態の言うグレイプドール家への恨みとはこう言うことだった。(変態の話が長かったので要約する)
モグリッジもとい変態は何と、元々ビナー魔法学園の生徒だったそうだ。呪術学部では並ぶ者なき才能を持ち、学園全体でも双璧として君臨していたという。そして双璧の片割れというのが、ルナの、ひいてはこの村の祖先であるジョナサン・グレイプドールだ。
ジョナサンは明るく、非常に温厚な性格をしており、学園中の誰からも慕われる存在だった。対してモグ……変態の方は他を寄せ付けない一匹狼タイプで、ジョナサンのことを快く思っていなかった。決して変態だったから周りに人がいなかったわけではないと変態は強調して言った。
変態はどうにかジョナサンのアラを探して蹴落とそうと目論んだが、彼は全く非の打ち所のない人間であった。事件が起きたのはそんな時である。
その日、変態はいつものように女子の更衣室から下着を盗んでいた。……突っ込みどころはあるが続ける。両手両足、そして口にあふれんばかりの下着をくわえて更衣室から出た時、何とジョナサンと鉢合わせしてしまったのだ。
変態はどうにか弁解を試みようとしたが喋る度に頬袋からブラジャーやパンツが飛び出すのである。もうマジシャンもハムスターもびっくりだったしジョナサンも相当にびっくりしていた。当たり前である。
「このことはどうか内緒にしておいてくれ!」
と変態は下着を掴んだまま懇願した。しかしジョナサンは受け入れず、学校側にこのことを通報した。これも当たり前である。
成績の良さを加味されて変態はどうにか退学を免れたものの、周りの生徒教師並びに全ての学校関係者たちから白い目で見られ、いたたまれなくなり、すぐに学校を辞めてしまった。
世界一の呪術師になる夢は絶たれた。失意の底で彼はこう思った。こうなったのは全てあのジョナサン・グレイプドールが悪い! 俺の命と引き換えに、末代に渡る呪いをかけてやる! と。
村長が空を見上げた。つられて見上げ、俺は思わず「うっ」と声を出してしまった。
先ほどまで青々と晴れていた空にドス黒い雲が垂れ込め、この丘を中心に大きく渦巻いている。
「クラウス様……」
隣でルナが俺の手を握った。これから生贄になろうとしているのだ。不安に思うのは当たり前だろう。大丈夫だ。絶対に助ける。俺はその手をギュッと握り返した。
「では娘達よ、生贄を持って進み出なさい」
村長が手を叩いた。……ん? 生贄を持って?
俺が村長の言葉を理解出来ずにいると、ルナがカバンから衣服を取り出した。他の二人も衣服を両手に持ち、前に進み出た。
畳んであるので詳しくは分からないが、そのほとんどが布の薄い、際どい衣装のようだ。中には完全に下着もある。
「あれは、何なのだ?」
俺は服を置いて戻ってきたルナに聞いてみた。
「あれが生贄です。呪いのモグリッジは少女の衣服を好み、毎月奪っていくのです。しかも使用済みのものしか受け取りません」
変態じゃねえか。
いや待て。ここで敵をみくびるのは具の骨頂だ。俺は強くかぶりを振り、気を引き締め直そうとした。
「う、うう。私、あのシュミーズ気に入ってたのに……」
「気を強く持って。またジョディーさんに作ってもらいましょう」
生贄の少女が互いに慰め合っている。あれ? これから降りてくるのって、本当にグレイプドール家を長年にわたって苦しめていた呪いの元凶だよな? 少女達の衣服を集めて楽しむ変態クソ野郎じゃないよな? いや油断するな。生娘の衣服には何か宗教的な意味合いがあって、もしかしたらそれが呪いを抑えるために重要なものなのかもしれない。
「来ますぞ!」
薄暗くなった丘が眩しく光り、雷鳴が間近で轟いた。耳を劈く轟音だ。思わず腕で顔を庇い、目を閉じてしまう。
ぽつり、ぽつりと雨粒が降り始め、やがてザアザア降りになる。
冷たい雨が衣服に染みてくる。
「これが今回の生贄か」
まるで獣の唸り声のように低い声が丘を震わせた。総毛立つような恐ろしい声だ。一体、どんな姿をしているんだろう。恐る恐る目を開け、声の方を確認する。
その身はまるで毒沼から湧き立つような臭気で覆われ、離れていても気圧されるような禍々しいオーラで満たされている。
手も足も黒々とした毛で生い茂っており、女子用スクール水着に身を包んだその姿は見るからにHENTAIおじさんである。
一回フォロー入れてやったのに何だその格好は!
「はい。そうでございます。どうかお納めください」
村長は変態に向かって女子の衣服を捧げる。未だかつてこんな頭のおかしい生贄の祭壇があっただろうか。とんでもなく絵面が汚い。
「ちゃんと全て生娘の物であろうな」
「それはもちろん」
「この前のように生娘の衣服と偽ってババアのパンツを持って来たら承知せぬぞ」
「そ、そのようなことは二度と致しません」
これらのやり取りが、スク水を着たおっさんとただのおっさんの二人で、勲章を授与するが如く仰々しく行われている。しかも彼らの間には女子の下着が積まれている。俺は今何を見せられているんだろう。
「本当に生娘のものなのだな。ではしっかり生産者表示をしろ」
野菜か。
「はい。その衣服はこの生娘達の物です」
「ほう……」
スク水の変態はルナ達を舐め回すように見ている。その時、変態はおもむろにブラジャーを手にとり、ゆったりとした動きで装着した。
「似合うか?」
似合ってたまるか!
「ええ、とてもお似合いですよモグリッジ様」
優しさと嘘は違うんだぞ村長!!
その時、村長が俺に目配せした。おい! こんな変態ファッションショーのタイミングで退治に踏み切れっていうのか!?
しかしここまで来たらやるしかない。俺は一度咳払いをした。
「ま、待つのだ、モグリッジとやら」
「何?」
メラメラと燃え立つような濃い眉毛の下で、二つの目がギラリと光った。スク水を着ている変態のくせにすごい迫力だ。
「我は第十三式闇魔法【棺流】が正統後継者、クラウス・K・レイヴンフィールド。魂に従い、貴様を深淵の底へ葬りに来た」
ビリビリと不快でけたたましい笑い声が丘を覆った。
「貴様のようなモヤシが? この俺様を葬るだと? 俺様が今までどれだけ討伐隊を葬ったか知らないようだな!」
それは存じ上げないがお前がとんでもない変態なのは知っている。こんな変態に負けた討伐隊はさぞ無念だっただろう。
「……そもそも、何故貴様はグレイプドール家に執着する? この村の人間は何代も呪いに苦しんでいる。もう十分恨みは晴らしたはずであろう」
その時変態の目がカッと開いた。
「十分だと? ふざけるな! 俺様の抱いている恨みはこんなものでは晴らしきれんわ! グレイプドールのせいで、俺がどれだけの、どれだけの苦痛を味わうことになったか!」
変態は喚きつつ、少女のパンツを履いた。その動きは非常に滑らかで無駄がない。
こうしてモグリッジはスクール水着の上からブラジャー、パンツを身に付けていき、より変態としてのアイデンティティーを確立した上ですごく怒っている。
で、その変態の言うグレイプドール家への恨みとはこう言うことだった。(変態の話が長かったので要約する)
モグリッジもとい変態は何と、元々ビナー魔法学園の生徒だったそうだ。呪術学部では並ぶ者なき才能を持ち、学園全体でも双璧として君臨していたという。そして双璧の片割れというのが、ルナの、ひいてはこの村の祖先であるジョナサン・グレイプドールだ。
ジョナサンは明るく、非常に温厚な性格をしており、学園中の誰からも慕われる存在だった。対してモグ……変態の方は他を寄せ付けない一匹狼タイプで、ジョナサンのことを快く思っていなかった。決して変態だったから周りに人がいなかったわけではないと変態は強調して言った。
変態はどうにかジョナサンのアラを探して蹴落とそうと目論んだが、彼は全く非の打ち所のない人間であった。事件が起きたのはそんな時である。
その日、変態はいつものように女子の更衣室から下着を盗んでいた。……突っ込みどころはあるが続ける。両手両足、そして口にあふれんばかりの下着をくわえて更衣室から出た時、何とジョナサンと鉢合わせしてしまったのだ。
変態はどうにか弁解を試みようとしたが喋る度に頬袋からブラジャーやパンツが飛び出すのである。もうマジシャンもハムスターもびっくりだったしジョナサンも相当にびっくりしていた。当たり前である。
「このことはどうか内緒にしておいてくれ!」
と変態は下着を掴んだまま懇願した。しかしジョナサンは受け入れず、学校側にこのことを通報した。これも当たり前である。
成績の良さを加味されて変態はどうにか退学を免れたものの、周りの生徒教師並びに全ての学校関係者たちから白い目で見られ、いたたまれなくなり、すぐに学校を辞めてしまった。
世界一の呪術師になる夢は絶たれた。失意の底で彼はこう思った。こうなったのは全てあのジョナサン・グレイプドールが悪い! 俺の命と引き換えに、末代に渡る呪いをかけてやる! と。
0
あなたにおすすめの小説
スキルで最強神を召喚して、無双してしまうんだが〜パーティーを追放された勇者は、召喚した神達と共に無双する。神達が強すぎて困ってます〜
東雲ハヤブサ
ファンタジー
勇者に選ばれたライ・サーベルズは、他にも選ばれた五人の勇者とパーティーを組んでいた。
ところが、勇者達の実略は凄まじく、ライでは到底敵う相手ではなかった。
「おい雑魚、これを持っていけ」
ライがそう言われるのは日常茶飯事であり、荷物持ちや雑用などをさせられる始末だ。
ある日、洞窟に六人でいると、ライがきっかけで他の勇者の怒りを買ってしまう。
怒りが頂点に達した他の勇者は、胸ぐらを掴まれた後壁に投げつけた。
いつものことだと、流して終わりにしようと思っていた。
だがなんと、邪魔なライを始末してしまおうと話が進んでしまい、次々に攻撃を仕掛けられることとなった。
ハーシュはライを守ろうとするが、他の勇者に気絶させられてしまう。
勇者達は、ただ痛ぶるように攻撃を加えていき、瀕死の状態で洞窟に置いていってしまった。
自分の弱さを呪い、本当に死を覚悟した瞬間、視界に突如文字が現れてスキル《神族召喚》と書かれていた。
今頃そんなスキル手を入れてどうするんだと、心の中でつぶやくライ。
だが、死ぬ記念に使ってやろうじゃないかと考え、スキルを発動した。
その時だった。
目の前が眩く光り出し、気付けば一人の女が立っていた。
その女は、瀕死状態のライを最も簡単に回復させ、ライの命を救って。
ライはそのあと、その女が神達を統一する三大神の一人であることを知った。
そして、このスキルを発動すれば神を自由に召喚出来るらしく、他の三大神も召喚するがうまく進むわけもなく......。
これは、雑魚と呼ばれ続けた勇者が、強き勇者へとなる物語である。
※小説家になろうにて掲載中
付きまとう聖女様は、貧乏貴族の僕にだけ甘すぎる〜人生相談がきっかけで日常がカオスに。でも、モテたい願望が強すぎて、つい……〜
咲月ねむと
ファンタジー
この乙女ゲーの世界に転生してからというもの毎日教会に通い詰めている。アランという貧乏貴族の三男に生まれた俺は、何を目指し、何を糧にして生きていけばいいのか分からない。
そんな人生のアドバイスをもらうため教会に通っているのだが……。
「アランくん。今日も来てくれたのね」
そう優しく語り掛けてくれるのは、頼れる聖女リリシア様だ。人々の悩みを静かに聞き入れ、的確なアドバイスをくれる美人聖女様だと人気だ。
そんな彼女だが、なぜか俺が相談するといつも様子が変になる。アドバイスはくれるのだがそのアドバイス自体が問題でどうも自己主張が強すぎるのだ。
「お母様のプレゼントは何を買えばいい?」
と相談すれば、
「ネックレスをプレゼントするのはどう? でもね私は結婚指輪が欲しいの」などという発言が飛び出すのだ。意味が分からない。
そして俺もようやく一人暮らしを始める歳になった。王都にある学園に通い始めたのだが、教会本部にそれはもう美人な聖女が赴任してきたとか。
興味本位で俺は教会本部に人生相談をお願いした。担当になった人物というのが、またもやリリシアさんで…………。
ようやく俺は気づいたんだ。
リリシアさんに付きまとわれていること、この頻繁に相談する関係が実は異常だったということに。
転落貴族〜千年に1人の逸材と言われた男が最底辺から成り上がる〜
ぽいづん
ファンタジー
ガレオン帝国の名門貴族ノーベル家の長男にして、容姿端麗、眉目秀麗、剣術は向かうところ敵なし。
アレクシア・ノーベル、人は彼のことを千年に1人の逸材と評し、第3皇女クレアとの婚約も決まり、順風満帆な日々だった
騎士学校の最後の剣術大会、彼は賭けに負け、1年間の期限付きで、辺境の国、ザナビル王国の最底辺ギルドのヘブンズワークスに入らざるおえなくなる。
今までの貴族の生活と正反対の日々を過ごし1年が経った。
しかし、この賭けは罠であった。
アレクシアは、生涯をこのギルドで過ごさなければいけないということを知る。
賭けが罠であり、仕組まれたものと知ったアレクシアは黒幕が誰か確信を得る。
アレクシアは最底辺からの成り上がりを決意し、復讐を誓うのであった。
小説家になろうにも投稿しています。
なろう版改稿中です。改稿終了後こちらも改稿します。
復讐完遂者は吸収スキルを駆使して成り上がる 〜さあ、自分を裏切った初恋の相手へ復讐を始めよう〜
サイダーボウイ
ファンタジー
「気安く私の名前を呼ばないで! そうやってこれまでも私に付きまとって……ずっと鬱陶しかったのよ!」
孤児院出身のナードは、初恋の相手セシリアからそう吐き捨てられ、パーティーを追放されてしまう。
淡い恋心を粉々に打ち砕かれたナードは失意のどん底に。
だが、ナードには、病弱な妹ノエルの生活費を稼ぐために、冒険者を続けなければならないという理由があった。
1人決死の覚悟でダンジョンに挑むナード。
スライム相手に死にかけるも、その最中、ユニークスキル【アブソープション】が覚醒する。
それは、敵のLPを吸収できるという世界の掟すらも変えてしまうスキルだった。
それからナードは毎日ダンジョンへ入り、敵のLPを吸収し続けた。
増やしたLPを消費して、魔法やスキルを習得しつつ、ナードはどんどん強くなっていく。
一方その頃、セシリアのパーティーでは仲間割れが起こっていた。
冒険者ギルドでの評判も地に落ち、セシリアは徐々に追いつめられていくことに……。
これは、やがて勇者と呼ばれる青年が、チートスキルを駆使して最強へと成り上がり、自分を裏切った初恋の相手に復讐を果たすまでの物語である。
役立たずと言われダンジョンで殺されかけたが、実は最強で万能スキルでした !
本条蒼依
ファンタジー
地球とは違う異世界シンアースでの物語。
主人公マルクは神聖の儀で何にも反応しないスキルを貰い、絶望の淵へと叩き込まれる。
その役に立たないスキルで冒険者になるが、役立たずと言われダンジョンで殺されかけるが、そのスキルは唯一無二の万能スキルだった。
そのスキルで成り上がり、ダンジョンで裏切った人間は落ちぶれざまあ展開。
主人公マルクは、そのスキルで色んなことを解決し幸せになる。
ハーレム要素はしばらくありません。
嫁に来た転生悪役令嬢「破滅します!」 俺「大丈夫だ、問題ない(ドラゴン殴りながら)」~ゲームの常識が通用しない辺境領主の無自覚成り上がり~
ちくでん
ファンタジー
「なぜあなたは、私のゲーム知識をことごとく上回ってしまうのですか!?」
魔物だらけの辺境で暮らす主人公ギリアムのもとに、公爵家令嬢ミューゼアが嫁として追放されてきた。実はこのお嫁さん、ゲーム世界に転生してきた転生悪役令嬢だったのです。
本来のゲームでは外道の悪役貴族だったはずのギリアム。ミューゼアは外道貴族に蹂躙される破滅エンドだったはずなのに、なぜかこの世界線では彼ギリアムは想定外に頑張り屋の好青年。彼はミューゼアのゲーム知識をことごとく超えて彼女を仰天させるイレギュラー、『ゲーム世界のルールブレイカー』でした。
ギリアムとミューゼアは、破滅回避のために力を合わせて領地開拓をしていきます。
スローライフ+悪役転生+領地開拓。これは、ゆったりと生活しながらもだんだんと世の中に(意図せず)影響力を発揮していってしまう二人の物語です。
隠して忘れていたギフト『ステータスカスタム』で能力を魔改造 〜自由自在にカスタマイズしたら有り得ないほど最強になった俺〜
桜井正宗
ファンタジー
能力(スキル)を隠して、その事を忘れていた帝国出身の錬金術師スローンは、無能扱いで大手ギルド『クレセントムーン』を追放された。追放後、隠していた能力を思い出しスキルを習得すると『ステータスカスタム』が発現する。これは、自身や相手のステータスを魔改造【カスタム】できる最強の能力だった。
スローンは、偶然出会った『大聖女フィラ』と共にステータスをいじりまくって最強のステータスを手に入れる。その後、超高難易度のクエストを難なくクリア、無双しまくっていく。その噂が広がると元ギルドから戻って来いと頭を下げられるが、もう遅い。
真の仲間と共にスローンは、各地で暴れ回る。究極のスローライフを手に入れる為に。
異世界あるある 転生物語 たった一つのスキルで無双する!え?【土魔法】じゃなくって【土】スキル?
よっしぃ
ファンタジー
農民が土魔法を使って何が悪い?異世界あるある?前世の謎知識で無双する!
土砂 剛史(どしゃ つよし)24歳、独身。自宅のパソコンでネットをしていた所、突然轟音がしたと思うと窓が破壊され何かがぶつかってきた。
自宅付近で高所作業車が電線付近を作業中、トラックが高所作業車に突っ込み運悪く剛史の部屋に高所作業車のアームの先端がぶつかり、そのまま窓から剛史に一直線。
『あ、やべ!』
そして・・・・
【あれ?ここは何処だ?】
気が付けば真っ白な世界。
気を失ったのか?だがなんか聞こえた気がしたんだが何だったんだ?
・・・・
・・・
・・
・
【ふう・・・・何とか間に合ったか。たった一つのスキルか・・・・しかもあ奴の元の名からすれば土関連になりそうじゃが。済まぬが異世界あるあるのチートはない。】
こうして剛史は新た生を異世界で受けた。
そして何も思い出す事なく10歳に。
そしてこの世界は10歳でスキルを確認する。
スキルによって一生が決まるからだ。
最低1、最高でも10。平均すると概ね5。
そんな中剛史はたった1しかスキルがなかった。
しかも土木魔法と揶揄される【土魔法】のみ、と思い込んでいたが【土魔法】ですらない【土】スキルと言う謎スキルだった。
そんな中頑張って開拓を手伝っていたらどうやら領主の意に添わなかったようで
ゴウツク領主によって領地を追放されてしまう。
追放先でも土魔法は土木魔法とバカにされる。
だがここで剛史は前世の記憶を徐々に取り戻す。
『土魔法を土木魔法ってバカにすんなよ?異世界あるあるな前世の謎知識で無双する!』
不屈の精神で土魔法を極めていく剛史。
そしてそんな剛史に同じような境遇の人々が集い、やがて大きなうねりとなってこの世界を席巻していく。
その中には同じく一つスキルしか得られず、公爵家や侯爵家を追放された令嬢も。
前世の記憶を活用しつつ、やがて土木魔法と揶揄されていた土魔法を世界一のスキルに押し上げていく。
但し剛史のスキルは【土魔法】ですらない【土】スキル。
転生時にチートはなかったと思われたが、努力の末にチートと言われるほどスキルを活用していく事になる。
これは所持スキルの少なさから世間から見放された人々が集い、ギルド『ワンチャンス』を結成、努力の末に世界一と言われる事となる物語・・・・だよな?
何故か追放された公爵令嬢や他の貴族の令嬢が集まってくるんだが?
俺は農家の4男だぞ?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる