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ワンピース
ルシアン様は小さな馬車に乗って読書をしていた。
この国の宰相様なのに随分と質素な馬車に乗っておられる。
ジミーが馬車の扉を開けてくれたので、クレールは慎重に馬車に乗り込んだ。
「やっと来たか、ノロ……」
ルシアン様はクレールの姿を見て、言葉を失った。
「……なんですか? ルシアン様」
「クソ! ジミーにやられた!」
ルシアン様は馬車の扉を開けようとした。
「ルシアン様、クレール様、いってらっしゃ~い!」
ジミーが笑顔で手を振ると、馬車が走り出した。
あっと言う間にジミーの姿が小さくなった。
「ルシアン様?」
窓の外を見つめているルシアン様にクレールは勇気を出して声をかけた。
「……」
「あの……」
「……」
「私がこんな格好なんて似合いませんよね……」
「……」
ルシアン様は外の景色を眺めたまま、何も言わなかった。眉間にしわを寄せたままである。
ルシアン様はかなり嫌がっているようだ。
そりゃそうだろう。
突然、地味な幼馴染が女全開にして露出度の高い服装を着ているのだから。
でも……ルシアン様のために慣れないおめかししたのだ。
……嘘でも似合っていると言って欲しかった。
「クレール」
「……なんですか?」
「無理しなくて良い」
「わ、分かっていますよ! 身の程知らずでした」
「その下品な服装は可愛い君には似合わない」
「えっ」
ルシアン様がクレールのことを可愛いと言った気がするが、気の所為だろうか。
「ルシアン様はどんな服装の私が良いんですか?」
「そうだな……魔法薬研究所の制服みたいな露出の少ない禁欲的な服装に悶々としていたな……ハッ」
ルシアン様は顔を真っ赤にすると、クレールを睨みつけた。
「俺に何を言わせるんだ!!」
ルシアン様はずっとクレールの魔法薬研究所の制服を見て、悶々としていたのだろうか。
そもそもルシアン様がクレールに悶々としていたこと自体に驚きを隠せない。
ちなみに魔法薬研究所の制服はただの黒いローブである。
「私やパスカル様、魔法薬研究所の職員を見て、ルシアン様は毎日悶々としていたんですか?」
ルシアン様は生粋の変態なのかもしれない。
首輪好きだし、黒いローブに悶々とするし。
「ご、誤解だ!」
「何が誤解なんですか?」
「き、君だけだ。君のローブ姿だけ俺は悶々としていた。幼い時から知っている君がすましてローブを着ている姿がたまらなかった」
「うわ……幼馴染限定ですか」
クレールが幼馴染の性癖にドン引きしていると、ルシアン様は自分のジャケットをクレールに投げてきた。
「着ろ!」
「着た方が身の危険を感じるのですが……」
「良いから着てくれ!」
「わかりました」
「ボタンも止めろよ」
「い、嫌です」
「風邪ひくだろうが。季節はまだ春だぞ」
ルシアン様はクレールが着ているジャケットのボタンを止めようと正面に来た。
「きゃっ」
「クレール、危ない!」
馬車が突然止まってしまった。
この国の宰相様なのに随分と質素な馬車に乗っておられる。
ジミーが馬車の扉を開けてくれたので、クレールは慎重に馬車に乗り込んだ。
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「……なんですか? ルシアン様」
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「ルシアン様、クレール様、いってらっしゃ~い!」
ジミーが笑顔で手を振ると、馬車が走り出した。
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「ルシアン様?」
窓の外を見つめているルシアン様にクレールは勇気を出して声をかけた。
「……」
「あの……」
「……」
「私がこんな格好なんて似合いませんよね……」
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ルシアン様はかなり嫌がっているようだ。
そりゃそうだろう。
突然、地味な幼馴染が女全開にして露出度の高い服装を着ているのだから。
でも……ルシアン様のために慣れないおめかししたのだ。
……嘘でも似合っていると言って欲しかった。
「クレール」
「……なんですか?」
「無理しなくて良い」
「わ、分かっていますよ! 身の程知らずでした」
「その下品な服装は可愛い君には似合わない」
「えっ」
ルシアン様がクレールのことを可愛いと言った気がするが、気の所為だろうか。
「ルシアン様はどんな服装の私が良いんですか?」
「そうだな……魔法薬研究所の制服みたいな露出の少ない禁欲的な服装に悶々としていたな……ハッ」
ルシアン様は顔を真っ赤にすると、クレールを睨みつけた。
「俺に何を言わせるんだ!!」
ルシアン様はずっとクレールの魔法薬研究所の制服を見て、悶々としていたのだろうか。
そもそもルシアン様がクレールに悶々としていたこと自体に驚きを隠せない。
ちなみに魔法薬研究所の制服はただの黒いローブである。
「私やパスカル様、魔法薬研究所の職員を見て、ルシアン様は毎日悶々としていたんですか?」
ルシアン様は生粋の変態なのかもしれない。
首輪好きだし、黒いローブに悶々とするし。
「ご、誤解だ!」
「何が誤解なんですか?」
「き、君だけだ。君のローブ姿だけ俺は悶々としていた。幼い時から知っている君がすましてローブを着ている姿がたまらなかった」
「うわ……幼馴染限定ですか」
クレールが幼馴染の性癖にドン引きしていると、ルシアン様は自分のジャケットをクレールに投げてきた。
「着ろ!」
「着た方が身の危険を感じるのですが……」
「良いから着てくれ!」
「わかりました」
「ボタンも止めろよ」
「い、嫌です」
「風邪ひくだろうが。季節はまだ春だぞ」
ルシアン様はクレールが着ているジャケットのボタンを止めようと正面に来た。
「きゃっ」
「クレール、危ない!」
馬車が突然止まってしまった。
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