王子に溺愛された、平凡な少女の話

ハルノ

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第四章

39.

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 リゼットは馬車の中で目を覚ました。目を開くと、ヴォルターが横抱きし、その膝にリゼットが座っているとわかった。
 視線が合うと、目を細めて安堵した顔になった。

「リゼット……。目が覚めて良かった」

 頬を撫でる手は柔らかく、暖かかった。そうして、さらに抱きすくめる。

「……あの」
「もう少し、このままで」

 リゼットが体を起こそうとすると、ヴォルターに止められる。
 ヴォルターの腕が緩むことはなかった。鼓動が早く、リゼットにも伝わる。

「目が覚めないのではと、心配になりました。儀式の時よりも、雨の規模は小さく、魔力もそれほど使っていないと思いました。けれど、直後に気を失ったのですよ」
「……ごめんなさい」

 あの時、言葉を紡いだ後、足元から黒いものに包まれたような感覚に陥っていた。その感覚に気がついた時はすでに遅く、意識も闇に包まれた。
 リゼットは深呼吸をする。まだ指先が震えている。手を開いて閉じてみると、ヴォルターが気がつき、腕を緩めた。

「どこが苦しいですか?」
「少し震えがあります。それと、目眩がします」

 ヴォルターが抱きしめているから座っていられるだけで、その手を離すと下に倒れ込みそうになる。

「リゼット、もう少しで屋敷です。それまではこのままで」
「……はい」

 窓の外を見ると、屋敷が見えてきた。
 リゼットは目眩で倒れるよりはと、ヴォルターに任せることにした。
 屋敷に着くと、マノンが待っていた。
 ヴォルターに抱きかかえられて馬車から降りるリゼットに、駆け寄る。

「お嬢様、大丈夫ですか?」
「ええ」
「雨を降らせた後に、意識を失っている。目眩もあるそうだ」

 ヴォルターが言って、部屋へ連れて行く。
 マノンも「何だかいつもヴォルター様に抱きかかえられて帰っていますね」と苦笑した。

 ◇◇◇

 部屋に着くと、リゼットはベッドに寝かせられる。マノンはお茶の用意をすると言って、退室する。
 目を閉じると、揺れる目眩を感じる。あまり気分が良い揺れではなく、悪路を馬車で走っているような気分になる。

「眠れそうですか?」

 ヴォルターに聞かれ、リゼットは頭を振って否定した。
 ヴォルターがベッドサイドに座り、リゼットの額に手を当てる。

「熱はありません」
「ええ、そのようですね」

 マノンが戻ってきて、お茶をリゼットに差し出す。
 リゼットはお茶を受け取ると、香りを楽しむ。落ち着く香りで、少しだけ目眩が和らいだ気がした。
 魔法の鳥がヴォルターへ飛んできた。

「アベルトからです」

 ヴォルターは部屋の外で鳥の声を聞く。
 その間、リゼットはお茶を飲み、横になる。マノンがブランケットをかけ直してくれた。
 ヴォルターが戻ってくる。申し訳なさそうに、リゼットへ伝える。

「リゼットを夕食に誘いたいそうです。アベルトではなく、レオナード様とフィオーレ様からの提案だそうです」
「……わかりました。少し休めば目眩も治るでしょう?ぜひにと、伝えてください」
「わかりました」

 ヴォルターはすぐさま返信を飛ばした。

「わたくしは少し休みます。ヴォルターは昼食と休憩をどうぞ」
「ええ、ルーが戻ってからにします」
「ルーがこちらに?」
「ええ、昼前には戻るそうです」

 ジェラルドの手伝いをしながら、向こうを探るとのことだった。
 ルーを待つ間、リゼットは少しだけ眠った。
 昼前にはルーが着く。夕食の用意をしていると、アベルトからの連絡を伝えた。ロウについては、儀式の後、湖を散策したいと出かけたとのことだった。警護を代わり、ヴォルターは自分の部屋へ下がった。

 リゼットは軽い食事をとった後、ヴォルターが戻ってきた。

「リゼット、ロウ様がいらっしゃるそうです」
「ロウ様が?いつですか?」
「今です。ジェラルドから、こちらに向かっていると連絡が来ました」

 どうして、と思う間もなく、使用人から来訪者の報告が届く。
 ロウは見舞いだと言っているそうだ。
 父のアルフォンは未だ不在で、リゼットの対応に委ねられる。待たせることもできず、応接間に案内するよう指示した。

「ヴォルター、あの……」
「ええ。ウルリッヒ様と似ていますね。ルーとともに、下がっていてください。私が対応しましょう」

 普通の貴族ならば、急な来訪などありえない。しかも、今日の夕食で会う予定なのに。
 ウルリッヒが唐突に訪問したことが、連想された。リゼットは、思い出した瞬間に目眩がした。少しふらつくと、ヴォルターが支えてくれる。

「まだ本調子ではなさそうですね。部屋に戻られては……」
「いえ、行きます」
「では、ルーと私から離れないでくださいね」

 ルーも呼び、応接間に向かう。
 すでにロウは座って、マノンがお茶を淹れていた。

「突然の訪問、申し訳ない。リゼット様の体調が気になっての、湖の散策がてら来てみたのじゃ」
「お気遣いありがとうございます。少し休んだら、良くなりました。また、夕食をともにできることも、楽しみにしております」

 リゼットは、ヴォルターの隣に立ち、お礼を言う。それに満足した様子を見せる。ロウと視線が合った時に、強い目眩を感じる。指先から、凍りつくように震えが走る。
 ロウから感じる気配が、一瞬で変わる。ロウの近くにマノンがいる。ティーポットを持って、ワゴンに戻ろうとしていた。

「ヴォ、ル……」

 助けを求める声は、喉から微かに零れた。同時に、ロウは立ち上がり、マノンの腕を引いて、その体を盾にするように羽交い締めにした。
 マノンは驚き、小さく悲鳴をあげる。

「……リゼットをこちらへ」

 ロウの体躯から発するには、野太くて獣のような声で要求する。
 その手はマノンの首に手をかけている。

「こちらへ来い!!」

 ロウの目は、あの時のウルリッヒに似ていた。リゼットを手に入れるために、他者を排除しようとする、支配者の目。
 リゼットが前に進もうとすると、ヴォルターが止めた。「どうして」と泣きそうな顔でヴォルターを見上げると、後ろからヒュンと風が吹いた。

 ロウの手をねじり、拘束するルーがいた。リゼットたちの影から跳躍し、瞬間に対処したようだった。

「マノン!」

 ヴォルターが名を呼ぶと、マノンはリゼットのところへ走る。リゼットを抱きしめて、息を吐く。震えている。
 リゼットもひどく震えていたが、マノンの腕を払い退けた。

「お嬢様!?」
「…………どうして、傷つけるの ――許さない!!」

 ルーがロウを抱えて、跳躍する。
 風がさっきまでふたりのいた場所に、吹き込む。ティーカップが天井に飛び、割れてバラバラと振り落ちる。

「リゼット!」

 ヴォルターの声は届かず、リゼットはロウに向けて手をかざす。土が、石の床の上に現れて、ルーごと天へと飛ばす。
 ルーは器用に、その土を蹴って床へ着地した。ロウは両手をだらりと下げて、気絶したようだった。
 リゼットはその方向にまた、手をかざすが、ヴォルターが遮った。

「どうして邪魔をするの」
「攻撃しても、解決しない。あなたの怒りで、リゼットを困らせないでほしい」
「わたくしが誰だか理解しているの?」
「リゼットではない。あの地下でリゼットが見た、竜の力の継承者たちでしょう」
「……理解していて、どうしてアレを止めるの?わたしたちの自由を奪ったのは、アレでしょう」

 リゼットの姿の彼女たちは、ロウを睨む。ルーはロウを抱えたまま、防御の体制をとって言う。

「ロウ様は気絶しています。抵抗はしません」
「ああ、そうだ。もうあなたたちに危害を加えない」
「でも、闇の配下に意識を捉えられたままだわ。二度と起きられないようにしないと……」

 そう言うとリゼットは頭を抱える。ズキズキと頭が締め付けられて、苦しい。
 リゼットは人を傷つけたいと思わないけれど、支配された体が「ロウを消せ」と叫ぶ。
 憎しみが強く渦巻いている。それはロウだけに向けているものではなかった。以前からの、竜の力の継承者が受けた行為に対しても、負の感情が蓄積していた。
 リゼットが手をかざす。急速に魔力が手の平へと集まる。その塊は熱く燃えるようだった。部屋の気温が上がり、魔力で部屋を燃え尽くすように感じた。

 ヴォルターはマノンを庇い、ルーは窓から飛び出そうと体制を整える。
 すると、扉から金髪の青年が飛び込んできて、一瞬でリゼットの姿を捉えた。

「リゼット!!」
「レオナード様!?」

 一番に気がついたのはルーだった。
 レオンがリゼットに抱きついて、何かをリゼットに触れさせる。
 殺意のような眼差しのリゼットは、ふっと意識を飛ばして、レオンに体を預けた。
 マノンが駆け寄ると、レオンはリゼットの体を床にそっと下ろす。
 そして、ルーに抑えられているロウへと向かう。気がついたらしくレオンを睨みつけた。

「レオナード、何故それを持っているのだ!」
「うるさい。お前など早く失せろ」

 レオンが手に持っている、水色の宝石をロウにかざすと、ガラスを擦ったような不愉快な悲鳴をあげて、ロウも気を失った。それを確認して、ルーはロウから手を離した。

「闇の配下がロウ様に取り入っていた。起きた時はすべて忘れているだろう。どこまで記憶があるのか、城で休ませてゆっくり聞こうじゃないか」

 それよりも、とレオンはリゼットのそばに寄る。リゼットを抱き寄せて、その唇にキスをする。

「遅くなってごめん」

 リゼットの耳に囁いた。そして、マノンに寝室の用意を頼み、リゼットを抱きかかえて歩く。
 ふと、振り返り、ヴォルターへ視線を向ける。

「ヴォルターがそばにいたから、俺はリゼットを守ることができた。ありがとう」

 そして、ルーとともにロウを城へ連れて行くように指示する。

「……かしこまりました」

 ヴォルターは、レオンが登場してから握っていた手を緩めて、応じた。

 ◇◇◇

 リゼットは日が暮れるまで、眠り続けた。レオンはそのそばから離れなかった。
 リゼットが目覚めて、レオンが顔を覗き込むので、驚いて目を見開いた。

「……どうしたの?」

 レオンがこの上なく甘い微笑みで、リゼットに笑いかけた。その瞳はうっすらと潤んでいる。

「……レ、レオンこそ……どう、して?」

 リゼットはかすれた声で、その名を呼ぶ。すると、レオンがリゼットの首の下に腕を差し入れて、抱きしめた。

「やっと、リゼットを取り戻した!」
「え?」
「リゼットのおかげで、リゼットを取り戻せたんだよ」

 意味がわかりません。リゼットは思ったけれど、レオンの力が強くて、息がうまくできそうもなかった。
 どうしようかと思っていると、ノック音がする。
 レオンが「ちょっと待ってて」と額にキスをして、扉を開ける。マノンが様子を見にきていた。そうして、リゼットが起きたと気がついて、大泣きしてベッドサイドにすがりついた。

「マノン、ごめんなさい。怖い思いしたでしょう」
「いいえ、そのようなことは!それに私のためにお嬢様を危険な目に合わせられません!」

 それでも涙を溜めて、良かったと何度も言うマノン。
 リゼットは上半身を起こして、マノンを抱きしめた。

「本当に、ごめんなさい。わたくしが竜の力の継承者じゃなかったら。マノンに余計な心配をかけることも、危険にも晒すこともないのに……」
「いいえ。お嬢様に仕えて、後悔などしたことは、一度もありません」
「……ありがとう」

 レオンはふたりが落ち着くまで、そっと見守っていた。
 マノンがあまりにも泣いているので、ハンカチを貸し出すくらいは待った。

「マノン、リゼットは喉が乾いているんだ。落ち着いたら、お茶を持ってきてほしい」
「……レオナード様、申し訳ございません。今、お持ちします!」

 飛び跳ねるように、部屋を出るマノン。レオンは苦笑して、マノンがいたベッドサイドに腰掛ける。

「ところで、リゼットに水色の宝石を伝えたことは覚えているか?」
「ええ、ルーから伝言をもらいました」

 レオンが手の中から、湖の色よりも薄い水色の宝石を取り出した。
 この宝石は、東の国産の青い宝石で間違いなかった。

「さっき、リゼットが湖の祠の前で雨を降らせてくれただろう?あの雨から魔力を吸収して、水色になったんだ」
「…え?」
「リゼットの魔力で、宝石の色が変わったんだよ。それだけじゃなく、竜の力の継承者も今後生まれなくなる」
「どういうことですか?」

 レオンは、アベルトたちへも話すと言った。そして、リゼットに宝石へ魔法をかけてほしいとも言う。

「どんな魔法ですか?」
「湖の祠の時と同じ、水の魔法だよ。あの魔法を、宝石に込めるんだ」

 リゼットは水色の宝石を受け取る。大きめの鶏の卵くらいの大きさだ。
 レオンの手は大きく、片手でも持てた。リゼットは両手で抱える必要があった。卵と違い、宝石はずっしりとした重みがある。
 その宝石を両手で包み込み、中に魔法を注ぐようなイメージで言葉を紡いだ。

「俺が良いと言うまで、続けるんだよ?」

 レオンがリゼットの両手に、自分の手を添えた。
 リゼットが言葉を紡ぎ終えると、宝石が淡く発光する。中で水が揺らめくように動いている。魔力の動きだろうか。

「まだまだ、続けて」

 少しずつ注ぎ入れると、宝石の色が白さを増す水色に変化する。
 レオンの声を聞き、手に集中して魔力を注ぐ。レオンが止めると、リゼットは息を吐いた。
 そうして、レオンに宝石を渡す。
 レオンは天へ宝石を向けて、左右に振ったり、覗き込んだりした。

「うん、これで十分だと思う。リゼット、良くがんばったね。疲れていないかい?」
「いいえ。レオンが教えてくれたから、疲れていないわ」

 リゼットが微笑むと、レオンは待っていましたとばかりに、唇を軽く重ねた。

「もっと甘えたいけど、全部終わってからね」

 そう言って抱きしめる。
 リゼットは目線の先に、マノンがそっと待っているのが見えて、レオンから離れようとした。

「マノンがお茶を……」
「ああ、そうだね」

 残念そうな顔をするレオンは、本当に久しぶりに見た気がして、リゼットは胸がドキドキとしていた。
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