彼氏に振られたら、異世界にいました

香月

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1章

イケメンのお部屋訪問

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ミーチェさんに連れられて部屋へ戻ってきた。

「マイ様お疲れ様でした。とても素敵な謁見でしたね!陛下達へのご対応も素晴らしかったですよ」

ミーチェさんはニッコリと微笑むと、また緑茶ベースのお茶を淹れてくれた。

「え?ミーチェさんさっきお部屋にいませんでしたよね?」

「ふふ、実はこれで確認しておりました」

ミーチェさんは棚の上に置いてあった八角形の花器みたいなものをテーブルに持ってくる。

「これは水鏡です。この器に水を入れて、魔力を流すと、、、ほら、先程の謁見室が見えるんですよ」

器の水面が静かに揺れると、そこには謁見室の様子が映し出される。監視カメラみたいに上からの角度だったが、鮮明に映し出されていた。

「まだ皆さん残ってお話しされているのね。お忙しいのに私なんかに時間割いてもらって、なんか申し訳ないです」

「、、、マイ様、大丈夫です。違う内容で話が盛り上がってるみたいですよ」

ミーチェさんは苦笑いしながら水鏡を片付け始め、気がつけば水鏡はどこかへと消えてしまった。

「今のも魔法なんですか?」

「えぇ、そうですよ。実はナハト様からお借りしていたので魔法師団へお返ししたんです」

「やっぱり魔法って便利ですね」

「私達も幼い頃から練習して使えるようになっているので、魔法がない世界というのは考えられないですね」

「私も練習したら使えるようになりますか?」

「そうですね、、、。詳しいことは分かりませんがきっと練習すれば使えますよ」

ミーチェさんはニッコリ微笑むと、どこからかドレスを数着取り出した

「さて、マイ様そろそろドレスにお着替えしていただきます。今日はこの後の予定はないはずですので、初日はコルセットがいらないシンプルなものでよろしいですか?」

「やっぱりドレスが日常服なんですね、、、。わかりました。色味は派手すぎず、動きやすいのでお願いします」

「そうですか?華やかなお色の方がお似合いかと思いますが」

「ドレスを着る習慣がないのと、暖色とか落ち着いた色が好きなんです。例えばこういう瑠璃色っぽいのとか」

ミーチェさんの無限クローゼットから候補が数着出される中で、一番落ち着いた色味だった瑠璃色のドレスを選ぶ。他の候補ドレスが原色で派手すぎて嫌だった、というのもあったがなぜかこの色に惹かれて選んでしまった。

「では早速♪」

ミーチェさんは素早く私の服を脱がし、瑠璃色のドレスを着せてくれた。
ドレスはシンプルながらも鎖骨部分は淡い瑠璃色レースで少し肌を見せ、長袖の先にも同じく瑠璃色の淡いいろのレース。腰の部分は黒いベルトを巻いてアクセントをつけている。

「マイ様とってもお似合いですよ!お胸もあるし、スタイルもいいのでどのタイプのドレスでもきっと素敵ですわ」

ミーチェさんは興奮してしまったようで、次はあれにしよう、これにしようとぶつぶつ呟き始める。
私は鏡を見てびっくりした。

翔の家に行くときはいつもラフな服装で、化粧もろくにせず動きやすさ重視の服装!としか考えてなくて、自分を綺麗に見せたり着飾ろうなんて一切思わなくなっていた。
いま鏡の中にいるドレスを着た自分はまだ見慣れないけれど、忘れていたお洒落を楽しみたい、という心が戻りかけていた。

「ミーチェさん、、、ありがとうございました」

「?いいえ、お気に召しましたか?」

ミーチェさんはふふっ、と笑いながら他の候補ドレスを片付けていく。
すると、扉をノックする音が聞こえた。

「はい、どうぞ」

つい癖で答えてしまうと、ミーチェさんが慌てて扉へ移動した。

「マイ様、来客対応はすべて私がやりますのでこの部屋ではゆっくりおくつろぎ下さいね」

やんわりと怒られてしまった。

ミーチェさんは扉を開けると、何かを話し込み慌てて扉を閉める。

「マイ様!ヴェルサス王子とヴァレンティノ騎士団長様がお見えです!なんで言って下さらなかったんですか!!」

「えぇ!そんな事言われても、、、」

「マイ殿訪問が遅くなってしまいすまなかったな」
「早速着替えられたのですね、とてもよくお似合いですよ」

ミーチェさんが扉を閉めたのに、ミーチェさんを無視して普通に中へと入ってくる二人。


お、オーラが2倍になって眩しすぎる、、、!


「いえ、お忙しいのにわざわざお越しくださりありがとうございます」

なんとか態勢を取り戻して、必死に営業スマイル。

「部屋に不自由はしてないだろうか?足りないものがあったらすぐに用意をさせるので申してほしい」

ヴェルサス王子は室内を見回すと、眉間に皺を寄せる。部屋のシンプルさが気に入らないのだろうか?

「いえ、このままで充分ですよ!華美な装飾品とかよく分からない置物とか本当にいらないんで!」

「そうか?欲しくなったらいつでも言ってほしい」

ヴェルサス王子はキラッキラの笑顔で微笑む。

いや、本当にそんなものいりませんよ。

「ヴェルサス王子、マイ様は前の落ち人様とは異なり慎ましやかな女性のようですよ」

ヴァレン様も相変わらずのニッコリ。

「立ち話もあれなので座りませんか?昨日から聞きたいことがたくさんあって、、、」

「すまない、本来の目的から反れてしまったな」

ヴェルサス王子に続いてヴァレン様もソファーに座り、ついに、私の疑問を解決する時間となった。
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