BOX

プロローグ

 脳に電気が走る。強制的に目が覚める。もういつから、朝眠たいという感覚が無くなったろうか…座ったまま起き、座ったまま朝食である何種類もの栄養剤を飲み、黒の戦闘服に身を包み、トイレ程の広さの部屋を出る。そして今日も命を懸けてあの怪物に挑んでいかなければならない…




あの日から、君に出会ったあの日から、僕の人生はゆっくりと日常から、遠ざかっていった…







30XX年、温暖化によって生物のほとんどは絶滅した。僅かに残った生命と人類は衰退していき、食料確保のための戦争は日々続いていた。そんな中、強国が生み出した新兵器により、我が国は大きな痛手を負うこととなる。
 ある日唐突な届いた黒い立方体…一辺は50m程であろうか？訳も分からずそのままにしておいたが、その12時間後、1つの町が消し去った。我が国ではその日を「黒の日」と呼び、次々と届くその箱の処理を迫られることとなる。


この物語はそんな黒い爆弾、「BOX」に立ち向かう少年少女の物語。