BLエロ小説短編集

五月雨時雨

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悪い肉便器は地獄が待つ絶頂へと導かれる

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「おっ、おねがい、じまず……! もぅ、ゆりゅじでくだひゃい……もぉやら、イぎだくない、イきだぐっ、ないでずぅ……っ!!」

涙と汗と唾液に汚れた赤ら顔を痛々しく間抜けに歪ませた男が、ほんの数時間前まで鋭く示していた反抗の態度を跡形も無く失った懇願を舌足らずに紡ぎつつ、甘い快楽を用いた地獄の終了を心からねだっている。
どんなに力を込めても、腕は斜め上へと引き延ばされた状態から離れられない。幾ら命令を飛ばしても、足は一直線を作るかのように真横へと開かされた形から抜け出せない。自身を仰向けに転がした台と一体化している装置の内側に囚われ柔らかな素材越しに根元近くから先端までを隙間無く締め上げられた手足から自由を削ぎ落とされた男が、拘束との格闘を試みる気力すらも失った裸体を情けなく痙攣させつつ、屈服に至らされた心から発した哀願を無慈悲な男に対して寄せている。
誇りを捨て、甘く残酷な苦悶からの解放を必死に望む無様な男。意に染まぬ至福の攻撃に打ちのめされ、自分を見下ろしている男への怒りも思い出せなくなった脳から湧き上がる助けて下さいの願望をなりふり構わずに飛ばしている惨めな男。そんな滑稽極まりない陥落の光景を提供している男を意地悪な笑みを浮かべつつ味わいながら、非道な男は諦め悪く無意味に責めの終了を欲している男に余裕を多く残した声音で却下を言い渡しつつ、無防備に露出させた尻穴に添えていた男根を小さく突き出して入り口を緩く捏ね自分でも無理だとはっきり理解している忍耐の維持を嬉々として命じた。

「捜査員さん、無駄に鳴いてないでしっかり耐えなさい。最初に言ったでしょう? 十回イったら今日もまたおチ〇チンを入れちゃうよって。ちゃんと俺が飽きるまで耐えられたら今日は入れないであげるけど、耐えられなかったら我慢出来なかったお仕置きも兼ねてたっぷりお尻をほじくり回しちゃうよってね」
「やっ、やらぁっ! 無理、もぉ、無理でじゅぅっ!!」

これ以上耐えられない。深く考えずとも分かる己の限界に改めて絶望を抱きながら、男が半狂乱になって泣きじゃくりつつ悲痛に拒絶を放つ。自分を捕獲した悪に飼われる肉奴隷らしからぬ振る舞いを見せたことへの罰と称して四肢を縛められ、圧倒的に不利な立場で拒否権すら認められずに強いられた淫らな遊戯に抗えぬ裸体を容赦無く嬲られた捜査員の男が、悪の手でより淫猥な弱点へと育てられた男根とその男根に負けぬ程の性感帯に仕立てられた乳首を苛む機構に新たな快感を休み無く注がれながら、悪を悦ばせるだけの絶叫を味方のいない建物の一室に響かせつつ仕置き開始の条件となる十回目の絶頂へと押し上げられていく。

「あぁっ、やだ! いやだぁぁぁっ!! 乳首ぃ……ひんこぉっ! もぉやりゃ! イぐの、いやらぁぁぁぁぁーっ!!」

左右の乳首を挟み震えている薄桃色をしたクリップ型のローターの刺激が気持ち良い。亀頭の真下へと巻き付けられた黒いベルトに内蔵されているローターの振動が堪らなく気持ち良い。
それらの快楽を誤魔化すかのように甲高く鳴き叫んでみても、迫り来る射精欲は抑えられない。あらかじめ言い渡された罰に恐怖を募らせながら忍耐を保とうと頑張っても、快感を散らすことを目的とした身悶えすらも不可能にされた手も足も出せぬ捜査員の裸体は、胸元と股間で生まれる淫らな幸福によって予約された十回目の絶頂から逃れられはしない。
今の捜査員はもはや、悪の思い通りに扱われ自分が悪達にとって都合の良い性処理道具に貶められたという事実を嫌でも再認識させられながら更なる地獄が先に待ち受ける絶頂に導かれるだけの存在でしか無いのだ。

「あぁぁぁーっ!? イぎゅ! イぎゅぅぅっ!? あっ、ふあぁ! りゃめ、りゃめぇぇぇーっ!!」

制止してもとまってくれなかった汗塗れの裸体を拘束に許された狭い範囲内で忙しなく踊り狂わせながら、捜査員が十回目の頂点へと盛大に達した。悪の改造で精液の色と濃さを失うことさえ正常には出来なくなった男根から一回目と遜色の無い白濁を分泌させつつ、正義の捜査員が悪に観察されていることも忘れて大きな絶頂を迎えた。
そうして心と身体を掻き乱されている最中の男に、悪の男は口角を吊り上げながら追撃を仕掛けていく。宣告無しで腰を突き出し乳首と男根への責めですでに解れていた尻穴を自身の男根で満たした悪の男は、不意打ちに驚き間抜けな声を上げている捜査員を嘲笑いながら、わずかな休憩も与えずに仕置きへと雪崩れ込んでいく。

「残念、十回イっちゃったね。それじゃあ、お仕置きだよ。俺のチ〇コを嫌がった悪い肉便器の捜査員さんを、今からお尻でもたくさんイかせまくってあげる。十回どころか二十回、三十回ってイかせながら反省をさせてあげる。ついでに乳首とチ〇コの玩具も今より強くしてあげるから、好きなだけイきつつ自分の何が悪かったのかをちゃんと振り返っておくんだよ?」
「おっ、ほぉぉっ!? おぢり、ひゃめぇぇ……イっだ、ばかり、にゃのにぃーっ!! じぇんぶぎもちくでぇっ! しゅぐイぎゅぅっ! ひっ、きゅぅぅぅぅーっ!!」

苦しげに目を見開き、だらしなく開いた口から蕩けきった悲鳴を唾液と共に零し、尻穴を掻き毟る悪の男根の動きに合わせて淫具に苛まれている乳首と男根をみっともなく震わせながら、悪に捕らわれた捜査員の男は思考に渦巻く否定の感情とは真逆な恍惚の表情を無自覚に窄まる腸壁の感覚と共に非道な飼い主へと提供しつつ、様々な選択肢を削ぎ落とされた裸体を本格的な淫獄の到来を告げる十一回目の絶頂に、上り詰めさせられていくのだった。
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