BLエロ小説短編集

五月雨時雨

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男は無意味な哀願を満喫しながら右手を残酷に動かす

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もうすでに、青年の心は無慈悲な責め苦に折れ屈服の意思に染まりきっている。自分を捕らえ抵抗を封じた男を鋭く睨み付け、口を塞ぐ黒色をした粘着テープの栓越しに怒りと反抗を乗せた唸りを発していた気丈な青年はもはや跡形も無く掻き消え、今の自分に許された手段全てを用いて哀願を示す陥落の状態へと陥っている。
だが、残酷な男は青年が幾ら救いを欲してもそれに応えてやろうとはしない。絶対に白状しないと誓っていた仲間に関する情報の提供を対価にして地獄からの解放をねだる心境に達している限界を超えた青年に気付いていながらも、男は青年を縛める拘束を解かず、抗えぬ青年をいたぶる右手の動きもとめようとはしない。
何故なら、男の目的は情報の入手ではないからだ。男の目的は、自身が身を置く組織と敵対し続けていた青年を意のままに悶え狂わせ痴態を引きずり出させること。自分好みの青年を好き勝手に弄び、理性と正気が情けなく崩壊へと至る様を独占し満喫することが、非道な男の目的なのだ。

「むぐぅぅぅーっ!! ぶっ、んみゅぅぅぅーっ!!」

厳重に重ねられ、唇の動きを工夫して剥がそうと試みることすらもままならない状態を作り上げられたテープの下から痛々しく歪んだ悲鳴を上げつつ、男に助けを求めても無駄であるという事実を改めて思い知らされた青年がどうにかして自由を取り戻そうと肉体をなりふり構わずにもがかせる。
しかし、やはり状況は何一つとして動かない。四本の脚を金具で地下室の床へと接続された椅子に縫い付けられた身体を必死になって暴れさせても、青年は自分の右隣に陣取った男の耳を愉しませる縄の音を虚しく奏でることしか出来ない。
左右の手首と二の腕を衣服の上から背中で一つに括られ、大きく動きを制限された腕と胴体を背もたれに空いている穴に通された別の縄を用いて遊び無く結合された青年の上半身は、背もたれに固定された格好から抜け出したくても抜け出せない。椅子の前側に位置する二本の脚にそれぞれ膝から下を密着させられた足を執拗なまでに巻き付けられた縄で縛り付けられた青年は椅子から立ち上がろうと足掻くことすらも出来はしない。
駄目押しで施された左右の手を厚く包み指の使用を禁じるテープが無かったとしても自力では決して振り払えない縄の拘束に囚われた青年は、男の右手が生み出す恥辱にただただ狂わされるだけの存在としてわずかな休息さえも認められぬままよがり狂わされるしか無い。ジーンズのファスナーを下ろして無防備に露出させられた男根を嬲る快楽を拒みたくても拒めない立場に追いやられた青年は、椅子に縫い付けられた全身を惨めに痙攣させながら、男根を慣れさえも与えない不規則で巧みな緩急を交えつつ嬉々として扱き断続的な射精を強要する男の右手に屈しての絶頂へと導かれるしか無いのだ。

「んぐっ、むびゅぅぅっ! ぶーっ、ふびゅぅぅぅぅーっ!!」

どんなに鳴き叫んでも終わらない。度重なる絶頂に伴って正常な射精が行えなくなりつつある男根を男の右手の中で痛々しく脈動させながらやめてくださいと願っても終わりは訪れない。
そんな絶望に打ちひしがれつつ諦め悪く懇願の意思を示す青年を嘲笑い男根に摩擦を注ぐ右手の動きに気まぐれな変化を加えながら、非道な男は忍耐も不可能となった青年がまた甲高くくぐもった悲鳴と共に絶頂する様を、乱れに乱れた鼻呼吸の音と合わせて満喫し尽くしていくのだった。
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