残酷な男は苦悶の姿をあらゆる器官で愉しむ

五月雨時雨

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残酷な男は苦悶の姿をあらゆる器官で愉しむ

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背にした丸い柱の後ろに回された左右の手首を黒革と鎖で作られた頑丈な枷で繋がれ、左右の二の腕にも同じ枷を施された男の腕は動きを大きく制限され、自由を取り上げられている。この腕では、左右の足首と太ももを一つに括り、鎖で柱に縛り付けている革のベルトによる拘束を外そうと試みることも叶わない。言葉と舌噛みを封じるためにと噛まされた黒い棒状の口枷に触れられず、その口枷を固定するベルトと柱に巻かれているベルトを結ぶ短い鎖の拘束から頭部を開放することも出来ない。
ありとあらゆる形で身動きを封じられた哀れな男は、逞しく鍛え上げられた裸体を無様に晒し、加えられる辱めに為す術無く弄ばれるしか無い。自分を捕らえた男の右手で無防備な男根を容赦無く扱かれ望まぬ射精を数え切れないくらいに迎えさせられても、抵抗の手段を一つ残らず潰された男は塞がれた口で甘くくぐもった絶叫を放ちながら、男根を萎えさせる暇さえ与えられない絶頂地獄に悶え苦しめられるしか無いのだ。

「うぁっ、あぉぉぉぉっ! ふ、ぐぶぅぅっ! ふっ、うぎゅぅぅぅぅっ!!」

見開いた目から涙を零し、口枷の隙間から痛々しい悲鳴と共に泡立った唾液を溢れさせ、逃れられない裸体を激しく痙攣させながら、男が数十度目の絶頂に至った。
もはや男根は吐き出す精液を失い、わずかに白の混じったほぼ透明の蜜を分泌するだけの状態となっている。だが、男を嬲る男は慈悲を一切見せない。残酷な男は暴れられない裸体を必死によじらせて少しでも快楽を散らそうとする男の無意識のもがきを眺めて笑いながら再び右手を動かし、感度が高まりきったまま絶頂付近から下りられないでいる男根を追い詰め、次の絶頂を嬉々として要求してくるのだ。

「うぁぁぁーっ! あぉっ、はぉぉぉぉっ! おぶ、ぶぁぁ! ばぅ、まぶぅぅぅぅっ!!」

筋肉に覆われた立派な肉体とは裏腹な快楽に怯え切った表情を晒し、男は柱に繋がれた裸体を狂ったようによじらせる。
不明瞭な哀願の言葉さえ紡げず、我を忘れてよがる男の鳴き声を聞き、裸体の痙攣を肌で感じながら無慈悲な男は笑みを濃くすると右手の動きを更に速め、男にとどめの快楽を叩き込んだ。

「あごぉっ! は、ごぅぅぅっ! ふ、ぎゅっ、む、もぁぁぁぁっ!!」

柱から離れられない裸体を限界まで反らし、喉が破れんばかりに絶叫しながら、男はとうとう射精を伴わない絶頂を迎えた。
男の右手に握り込まれた男根は虚しく先端を開閉させながら、吐き出す体液が底を尽いているというのに吐き出そうとしてビクビクと激しく脈打っている。その男根の脈打ちに合わせて汗と淫液に塗れた裸体を跳ねさせていた男は絶頂の波が収まると同時に脱力し、男根を握っている男に向かって心の底から許しを請い始めた。

「うぁっ、おぉ……はぁ、はぐ、ぶむぁっ……!」

言葉として認識出来ない唸りでも、誇りを捨てた懇願だと一瞬で分かる。当然、嬲る男も男が慈悲を求めていることは把握している。
だからこそ、残忍な男は右手をまた動かし出した。射精が不可能になった救いを望む男を更なる快楽の淵へと追いやる悦びを求め、冷酷な男は逆らえない男に射精無しの絶頂を味わわせるために右手を上下に動かし、握り込んだ男根を甘く暴力的な刺激で叩きのめし始めたのだ。

「ひゅぐぅぅぅぅぅっ!? もぁっ、おぉぉ! あぶ、ばまっ、もぼぁぁぁぁぁっ!!」

脳の神経を焼き切るような苛烈な悦楽を流し込まれ、苦悶に満ちた悲鳴を放つ男の姿をあらゆる器官で愉しみながら、嬲る男は右手の動きをより巧みで冷酷な物へと引き上げ、まだ哀願の視線を送る理性が残っている男をイきっぱなしの状況へと追いやり、何も放出出来ない絶頂に休み無く達して男が壊れていく様を嬉しそうに微笑みながら夢中で堪能していた。
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