久しぶりの衣服は少年を絶頂へと無慈悲に押し上げる

五月雨時雨

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久しぶりの衣服は少年を絶頂へと無慈悲に押し上げる

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衣服を纏うことは許されず、裸体を覆う物は意に染まぬ発情と暴力的なまでの感度の増幅を引き起こす液体媚薬のみに限定されている。そんな淫らな拷問の日々に貶められたスパイの少年は、死の方か遥かに有情だと確信出来る甘く辛い苦悶に朝も昼も夜も関係無く漬け込まれ続けていた。
舌を噛み切っての自害を封じる為の枷を施された口で幾ら鳴き喚いても許しは与えられない。逃走と抵抗を不可能にさせる拘束を施された裸体を惨めに悶えさせながら時に絶え間無い絶頂の終わりを、またある時には決して絶頂を認めぬまま加えられる生殺しの悦楽の終了を願っても、望む慈悲は一向にもたらされない。
男根を用いた凌辱を一切味わわせること無く滑稽な悶絶を提供する遊び道具として扱われる地獄の日常へと追いやられた少年スパイは、任務に失敗した自分を本部がすでに見限っているであろうという絶望の事実に打ちひしがれつつ、食事や睡眠の時間すらも浸食している淫獄に為す術無く責め嬲られ続けていた。
今度は何をされるのだろう。無自覚に辿り着いた失神の際に得たほんのわずかな休息から叩き起こされた少年スパイは、両手両足に折り畳んだ状態を強要させる黒革製の拘束具を軋ませながら自分を見下ろす非道な男達を見上げつつ諦めを募らせた。丸出しにさせられた男根や尻穴を隠そうともせず、男根を模した枷を喉近くまで飲み込まされた口で無駄な哀願を飛ばすこともせずに、少年スパイは次の苦悶を受け入れる悲痛な覚悟を決めた。
しかし、そんな少年スパイに浴びせられた男達からの言葉は、予想外の物だった。
今日は、久しぶりに服を着せてやろう。考えてもいなかった言葉に、少年は困惑しつつかすかな至福を抱いた。これで、常に男根を勃起させ尻穴を収縮させている裸体を己の視線から隠せる。媚薬に火照らされ絶えず尖り切らされている乳首を見ずに済む。そう考えながら、少年スパイは無意識に安堵の感情を表情に滲ませた。
だが、哀れな少年はすぐに己の感想がいかに愚かだったのかをその身で思い知らされた。この男達に優しさなど期待してはならないと嫌というくらいに思わされたのに、何故自分は喜びなど覚えたのだろう。自分を弄び苦しめることしか考えていない男達が用意する衣服など、間違い無く正常な物ではないと少し考えれば分かるだろうに、どうして自分は辱められずに済むと思ったのだろう。
とっくに知っていたはずである男達の残忍さを改めて理解させられながら、自分がスパイとして捕らわれた際に纏っていた黒一色のボディスーツを改造した無慈悲な衣服を拒絶も虚しく着せられた少年は、恥ずかしい変化を強要された恥部が見えなくなる代わりにやって来た今回の淫獄に悶絶を引きずり出されつつ、我慢も叶わない絶頂に次ぐ絶頂へと押し上げられ始めた。

「んぶっ、むぶっ、んもぉ! ぶぁおぉぉぉっ!!」

最初から黒革に縛められていた伸ばせぬ手足を振り乱し変わり果てたスーツをぎちぎちと鳴らしながら、床の上で無様に悶え狂う少年スパイ。素肌に触れる部分全てに仕込まれた小刻みな振動を生み出す機構によって媚薬に高められた肉体を甘く容赦無くいたぶられながら、首から下を包むスーツの中に、仕事道具であると同時に誇りでもあった自らのスーツの内側に精液を迸らせていく少年スパイ。
目論見通りにイき地獄へと到達した愉快な少年の姿を眺め、自力での脱出を阻む為追加した複数の留め具が問題無く効果を発揮していることを確認した男達は、自身の衣服を淫蕩に汚している惨めなスパイの少年に黒く歪んだ満面の笑みをぶつけながら冷酷に別れを告げた。

「スパイ君、また後で。俺達が戻ってくるまで、自分の服で愉しく遊んでてくれよ?」
「久しぶりに着る大事な服を思う存分堪能出来るよう、俺達はしばらくこの部屋から離れててやるからな? 俺達の優しさに感謝しつつたっぷりイきまくるんだぞー?」
「えぁ! えあぁ! あぅ、へへ……ひうぅ! ひっ、ぎゅぅぅぅっ!!」

不自由な上に理性を殴り付けるような快楽に翻弄させられている裸体を動かし、肘と膝で身体を支える体勢を取って出口に向かう自分達を追いかけながら懇願混じりの唸りを放ち始めた少年を嘲笑いつつ、男達は媚薬によって更なる弱点に変えられた性感帯と媚薬と連日の調教の力で弱点へと育て上げられた全身を苛む振動によがり鳴きイき続けるスパイを残して、監禁部屋を去って行くのだった。
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