無様な噴水はご主人様の為に腰を往復させる

五月雨時雨

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無様な噴水はご主人様の為に腰を往復させる

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自分は噴水だ。ご主人様を悦ばせる為だけに存在する無様極まりない噴水だ。歪んだ記憶と自覚が、男の脳内を絶え間無く駆け巡る。
いや、違う。自分は誇り高き捜査員だ。何の罪も無い人々を食い物にする非道な悪を、自分を捕らえた憎き悪の首領を許さぬ正義の存在だ。正しい記憶と自覚が、情報が錯綜し混濁する男の脳内を掻き分け支配から抜け出せと警鐘を鳴らしていく。
だが、仮に後者が大きく膨らみ男が捜査員としての正気を完全に取り戻したとしても悪に捕らえられた事実は覆せない。鼻の穴を除く頭部全体を覆う黒色をした全頭マスクと、両手首と足首に装着された機械製の白い輪に仕込まれた非道な機構によって肉体の自由を外部から掌握された捜査員が焦りを募らせ脱出を試みたとしても、左右の手の平と足の裏を床に付け腰を限界まで反らせるブリッジの体勢を強要された裸体は指一本すら思い通りには動かせず、救いを望む助けての叫びすら上げられはしない。
守る衣服を失ったことで丸出しとなった恥部を無防備にさらけ出す惨めその物な姿に固定された捜査員。手も足も出せず、言葉も発せず、思考すらも制限されたこれ以上無く滑稽な捜査員。そんな捜査員がいる自室へと仕事を終えて帰ってきた悪の首領は、いつも通りに指定した格好を従順に保ち続けていた愉快な正義を無言で嘲笑いつつ、自分だけの玩具に堕とした捜査員の脳内で正義としての己がかすかに戻っていることなど知る由も無いまま、恥部がよく見える位置に置いておいた一人掛けソファーに腰掛けつつソファーの側面にあるポケットに入れていたリモコンを何の躊躇いも無く操作し捜査員に戻り掛けた自我を奪い淫らな悶絶を強要する甘く辛い地獄を叩き込み始めてしまった。
リモコンからの電波を受けた全頭マスクが、自身からも電波を発して捜査員の脳を蹂躙する。両手両足に取り付けられた機械製の輪が、裸体全体を勝手に動かし全頭マスクと力を合わせた恥辱を生成し出す。
脳を弄るマスクの力で無理矢理に発情を引き起こされ、肉体全体の感度を上昇させられた捜査員はもう、ありとあらゆる刺激を快楽に変換する淫乱でしか無い。手足で支えたブリッジの裸体で腰を間抜けにへこへこと上下させ、発情によって硬く勃起した男根をはしたなくヒクつく尻穴と一緒に振り乱させられている捜査員はもはや、自らの意思で行っているようにしか見えない恥の概念を忘れたかのようなダンスを悪の首領に見せ付けながら腰振りの刺激だけで絶頂に至る色狂いでしか無い。
悲鳴すら紡げぬまま腰を往復させ快感に溺れさせられていく哀れな男は、捜査員としての自覚を主専用の淫蕩な所有物としての自覚に改めて塗り潰されながら射精を繰り返すだけの、情けない噴水でしか無いのだ。

「っ! っぐ、っ! っふ!」

マスクに遮られていない鼻から乱れきった吐息を漏らしつつ休み無く腰を振る噴水の男。自分自身とその周囲に白く濁った体液を腰振りに合わせて撒き散らす光景で悪の首領を愉しませ、拘束による制御を突き抜けて溢れ出た幸福色の呻きで悦ばせる淫らな噴水の男。
その為す術無くイき狂う噴水を観察しながら、悪の首領はリモコンを気まぐれに操作して裸体の感度と腰振りの速度に変化を生み出し、声が無くとも分かる過敏な苦悶の変遷を悠然と独占し飽きるまで堪能し続けていた。
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