ペット達は渇望に狂わされながらの散歩に絶望する

五月雨時雨

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ペット達は渇望に狂わされながらの散歩に絶望する

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床に彫られた溝に沿って動く丸い機械は、抗う力をいとも容易く無視しながら自身の上部に存在する金具から伸びた鎖の先に繋がれている首輪を嵌められた者を無理矢理に引き回していく。
窮屈に折り畳まされた腕と足を酷使する屈辱的な四つん這いでの歩行から逃れたい。金属の輪を噛まされだらしなく舌を垂らした口から憔悴に歪んだ呻きを漏らし苦しげに見開いた目から涙を零しながら脱出を求めるもがきを繰り返しても、哀れな男達は惨めな散歩から抜け出せない。四肢の自由を奪い金属の器具を用いて言葉を封じた上で布に開けられた複数の小さな穴を通してしか周囲の様子をうかがえなくさせる様々な動物の着ぐるみに肉体を閉じ込められ、その着ぐるみの上から装着された隷属の証である黒い首輪を休み無く移動する機械に引っ張られている男達は、着ぐるみの外部に露出させられた男根と着ぐるみの内部で尻穴を貫く張型と一体化している作り物の尾が情けなく揺れる様を背後にいる同じ立場の男に見られながらただただ望まぬ歩行を強いられるしか無い。
敵の罠に嵌まって一網打尽にされ、逃走と抵抗のみならず自害さえも許されぬ無様なペットへと変えられた男達はもはや、監禁部屋の外周に沿って反時計回りに動く機械に従って歩かされること以外、出来ることなどありはしないのだ。

「あぁ……はぁ、おあぁっ……!」
「は、くぉっ……はぁ、はぉ、あおぉっ……」

同じ場所をぐるぐると回らされる終わりの見えない散歩の苦悶を味わわされた男達は、全員が悲痛な鳴き声を発しながら責め苦の終わりを心から願っている。不自由な歩行に疲弊させられた足をガクガクと震わせ、尻穴の異物と繋がっている尾とパンパンに張り詰めている男根を助けてを示すように跳ねさせながら、仲良く捕らわれ無慈悲に嬲られているペット達は誇りを捨てた声音でなりふり構わずに許しを請うている。
しかし、どんなに救いをねだっても男達に慈悲はもたらされない。彼らを拉致し文字通り手も足も出せぬ姿へと追いやっていたぶっている非道な男達が用意した機構は、限界の男達を全く意に介さず設定された時間に沿って次の責め苦を準備し始めてしまった。

「うぁっ……!? おぁ、あぁおぉっ……!!」
「あー……あぐ、うぁぁぁっ……!!」

部屋の中央の床から、じわじわと柱状の機械がせり出していく。その様子を目にした男達は、部屋の外周を延々と歩かせる動きからせり出す柱への接近に移行した機械に逆らいたい一心で伸ばせなくされた手足を踏ん張らせる。もちろん、ふわふわの綿に包まれ満足に踏ん張ることも不可能にされた手足に幾ら力を込めても意味は無い。意に染まぬ歩行がもたらした憔悴にも襲われている男達は必死の拒絶も虚しく、怯え切った絶叫を発しながら一人、また一人と柱の元へと近付けさせられ、口を開きっぱなしにさせている着ぐるみと一体化した金属の輪に柱から現われたチューブを接続されてしまった。
それは、男達に餌と称して残忍な液体を摂取させるチューブ。栄養剤と媚薬を混ぜた食事を強制的に送り込み、男達の飢えと乾きの解消をさせつつ、今以上の発情を誘発させる冷酷極まりないチューブだ。

「んぐっ、あぉ、ぶぼっ、ぼあぁっ……!!」
「えぐっ、おごっ……ぶふ、むあぁぁっ!」

飲みたくなくても、全員が規定の量を飲みきらないと淫猥な食事の注入が停止しない事実をあらかじめ告げられている男達は、仲間に余計な地獄を与えない為にもチューブを通して少量ずつ流される食事を大人しく飲み干すしか無い。
渇ききっていた喉を潤す液体が生み出す安堵と、そんな安堵を跡形も無く塗り潰すより濃い発情に苛まれる男達は、ほんのわずかに痙攣が治まった手足を恐怖に震わせながら食事を終えた後に訪れる一層辛く苦しい歩行に、快楽と射精を欲しがる己の淫らな渇望に狂わされつつの散歩に、涙と絶望を溢れさせていた。
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