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7】レベルが上がった俺は。
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7】レベルが上がった俺は。
変わらず、春樹への片思いを胸に秘めたまま。時々、これまた変わらず「だから!そういうことするなよ!」と思うことがありつつ。何とか、長年の耐性で普段通り振る舞っている俺。(頑張ってるな)
クラスメイトで、幼馴染で。今はまだ、彼女を作るよりも俺と一緒にいる方が楽しいと言ってもらえて。これ以上、何を望むだろう? 俺が欲を出さなければ良いだけ。
(この距離で良いんだ)
きっと、思いを伝えてしまえば全部崩れてしまうから。この距離が、誰よりも一番春樹の側にいられるって、俺自身が分かっているから。
理性の下で、最後だと思えば焦燥と溢れそうな気持に言い聞かせながら、今日も俺は春樹の幼馴染の葵でいる。
今日の授業も終わり、教室に残る人数が帰宅、部活、委員会とそれぞれ出て行って、疎らになり始める。いつもであれば、俺もすぐに帰ろうとするが俺は席に座ったまま。「葵」と名前を呼びながら、俺の前に現れた春樹。
「あれ? 葵。まだ帰らないのか? 今日、居残りするん?」
「ああ。もう宿題のプリント、学校で終わらせて帰りたいから残る。多分、嫌過ぎて家だとするまでに時間かかるから」
「そっか……葵が残るなら、俺もやって帰ろ」
「別に、春樹は先に帰っても良いぞ」
「やだ。俺が葵と一緒に帰りたいんだって」
(やだって何だ。やだって)
こういう、小さな可愛いと思う仕草に毎日胸の奥がグゥッ……! となる。これが恋ってやつかぁと他人事のように思う。
「……勝手にしろ」
「ああ。勝手にするから、一緒に問題解いていこうぜ?」
手慣れた様子で隣の席の椅子を引いて、俺の机にプリントを広げる春樹。
(近いな)
以前は緊張しなかった距離が、今は無駄に緊張する。近くにある顔は、イケメンと評されるだけあって、やはり顔が良い。(知ってたけど)
ドキドキドキ。
じっ……と思わず顔を見てしまった。
「何? 俺の顔に何かついてる?」
ニッ! と笑う春樹と視線が合って、顏には何も付いていなくて、ちょっと顔が良いので見惚れてましたなんて、言えるはずもない。心臓はドキドキと煩いが、またスンッ……と平静を装うレベルの上がった俺は、そつなくやり過ごすことが出来るのだ!
「別に? 俺は春樹の顏じゃなくて春樹の広げたプリントを見てただけだけど?」
「何だよ~! 俺の顔を見ろよ~!」
(安心しろ! 春樹が言う通り、ついさっきまで春樹の顔を見てたよ!)
なぁ、葵~! と俺の顔を覗き込んでこようとする春樹を無視しながら、「ほら、さっさとプリントやるぞ」と押し切った。
*******
お気に入り・イイネ有難うございます
変わらず、春樹への片思いを胸に秘めたまま。時々、これまた変わらず「だから!そういうことするなよ!」と思うことがありつつ。何とか、長年の耐性で普段通り振る舞っている俺。(頑張ってるな)
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(この距離で良いんだ)
きっと、思いを伝えてしまえば全部崩れてしまうから。この距離が、誰よりも一番春樹の側にいられるって、俺自身が分かっているから。
理性の下で、最後だと思えば焦燥と溢れそうな気持に言い聞かせながら、今日も俺は春樹の幼馴染の葵でいる。
今日の授業も終わり、教室に残る人数が帰宅、部活、委員会とそれぞれ出て行って、疎らになり始める。いつもであれば、俺もすぐに帰ろうとするが俺は席に座ったまま。「葵」と名前を呼びながら、俺の前に現れた春樹。
「あれ? 葵。まだ帰らないのか? 今日、居残りするん?」
「ああ。もう宿題のプリント、学校で終わらせて帰りたいから残る。多分、嫌過ぎて家だとするまでに時間かかるから」
「そっか……葵が残るなら、俺もやって帰ろ」
「別に、春樹は先に帰っても良いぞ」
「やだ。俺が葵と一緒に帰りたいんだって」
(やだって何だ。やだって)
こういう、小さな可愛いと思う仕草に毎日胸の奥がグゥッ……! となる。これが恋ってやつかぁと他人事のように思う。
「……勝手にしろ」
「ああ。勝手にするから、一緒に問題解いていこうぜ?」
手慣れた様子で隣の席の椅子を引いて、俺の机にプリントを広げる春樹。
(近いな)
以前は緊張しなかった距離が、今は無駄に緊張する。近くにある顔は、イケメンと評されるだけあって、やはり顔が良い。(知ってたけど)
ドキドキドキ。
じっ……と思わず顔を見てしまった。
「何? 俺の顔に何かついてる?」
ニッ! と笑う春樹と視線が合って、顏には何も付いていなくて、ちょっと顔が良いので見惚れてましたなんて、言えるはずもない。心臓はドキドキと煩いが、またスンッ……と平静を装うレベルの上がった俺は、そつなくやり過ごすことが出来るのだ!
「別に? 俺は春樹の顏じゃなくて春樹の広げたプリントを見てただけだけど?」
「何だよ~! 俺の顔を見ろよ~!」
(安心しろ! 春樹が言う通り、ついさっきまで春樹の顔を見てたよ!)
なぁ、葵~! と俺の顔を覗き込んでこようとする春樹を無視しながら、「ほら、さっさとプリントやるぞ」と押し切った。
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