【完結・BL】幼馴染の王子と恋人関係になって、これから「そういうこと」をする雰囲気なんだが(まて、初めて知ることがあるぞ!?【王子×騎士団長

彩華

文字の大きさ
2 / 27

1】プロローグ

しおりを挟む
1】プロローグ

 俺の名前はギルベルト。
この国の騎士団長を務めている。王子のアーサーとは幼少より幼馴染で、兄弟のように育った。俺の方が少し早生まれで、身長も高いせいか、気持ちの上では俺の方が少し兄のような気持でいた。といっても、勿論。俺は臣下で、アーサーの方が立場が上だと理解している。

アーサーも俺も互いに成人し、まだ若いと言っても国を支える身だ。恋人は? 結婚は? と、将来について突かれることも増えてきた年頃。アーサーとも互いに、あの話は困るなぁと二人だけの時に話の種にすることも、しばしば。

俺は職業柄忙しくもあり、独身でも構わないと思っていた。いや……本音を言えば、自身の身体のこともあって、恋愛に積極的になろうとしなかったのは事実だ。恋愛になれば、将来的に「身体の関係」も出てくるだろう。そうなった時のことを考えると、色々と億劫になっていた部分も今思えばあったのだ。(俺のを見て、どんな反応をされるかと思うと、不安しかない。笑われでもしたら、他の人に知られたら。個人差はあれど、男としては傷つくものがあるのだ。)

そんなある時、アーサーが言った。

「ギルベルト、何か悩みがるのかい?」と。

別段、生活する上で悩み事は無かった。だが、やたらとアーサーが食い気味に聞いてくるものだから、何かないかと探し出した悩みが、唯一俺が気にしていること──ペニスが小さいことだった。

「……だ」

「ギルベルト?」

(ええい……!)

「お、俺の……ペニスが小さいんだ……」

「ペニスが小さい?」

「アーサー。そういう言葉を口にするんじゃない」

「照れているの? 可愛いね、ギルベルト。私だって、もう大人だというのに」

「だが、お前は王子だし……」

「そんなことより、ギルベルト。見せて」

「は?」

「ギルベルトのペニスを、私に見せて」

「は、はぁあああ!?」

意を決して言ってしまった後に、僅かな後悔。笑われたらどうしようだとか。
だがアーサーに、自身の悩み。ペ……ペニスが小さいことを相談すれば、アーサーが見せてだの、協力する! と躍起になったのは、記憶に新しい。(今思い返せば、いきなり見せてというのも、なかなかだよな)

(協力するって何だよ)

この小さいのが、大きくなるっていうのか? と思ったが、アーサーの考えも一理あると思った。多分、この時の俺はチョロかったのだ。

最初こそ、協力するってなんだと思ったが、俺のことを気遣うアーサーを無下にも出来ず。それに、俺自身も誰かに相談したかったのかもしれない。立場上、簡単に相談できるものでもない。非常にデリケートな内容だ。だからつい、分かったとアーサーに級力して貰ったわけだが……。

まぁ、それからは散々だった! そりゃあ、もう!!
アーサーは平気で俺のペニスを弄ってくるし、最後にはアナルまで弄ってくるし。俺の身体は一人で自慰をしたって、中途半端に熱が燻ぶるばかりで上手く絶頂を迎えることが出来ない。なんでたよ! と思っていると、アーサーが俺に言った。

「好きだよ」と。

開き直ったようにアーサーは、俺に好きだと言うようになった。だが、はいそうですかと気持ちに応えるわけにはいかない。だって、俺たちは男同士で、アーサーは王子。それでも、アーサーは何度も俺に好きだと言って、身体に触れる。
分からない。恋愛経験がないから、分からなかったが、段々と絆されている自覚はあった。そして最後。


「……きだ」

「?」

「…………好きだ」

自身の気持ちを自覚して思わず口を出た言葉に、アーサーの目が見開く様を目の前で見た。

「ギルベルト……!」

また強い力で抱き締められる。苦しさを感じたが、嫌じゃない俺がいる。むしろ、抱き締められて嬉しいというか。満たされる気がする。

「アーサー、苦しいって」

ポンポンと抱き着く腕を叩けば、バッ! と伏せていた顔を上げたアーサー。俺の衣服に飾られた宝石と同じアンバーが、キラキラと輝いていた。

「嬉しい!」

「ははっ、何だそりゃ」

いつもは甘くて、沢山言うのに。短い感想に、思わず笑ってしまう。

(そうか。嬉しいのか)

俺に好きだと言われるのは。ふふんと、いつもしてやられてばかりで、主導権を握れたようで俺も嬉しいと思った。

「ギルベルト」

「何だ?」

「私とギルベルトは恋人同士ということで良い?」

「こ……いびと」

「だってそうだろう? お互いに気持ちは一緒。伝えただけで、ハイお終いとはならないよね?」

「そういうものか?」

「そういうものだよ。だから、ね?」

先ほど可愛いと囁いた耳元で、またヒソリと言った。

「ギルベルト。これからは自慰も気にせず、私と沢山気持ち良くなろうね?」

「は……?」

甘い顔をして、甘い空気をぶち壊すような言葉。アーサーの腕が、俺の腰へと回る。

「あ、おい! アーサー!」

「大丈夫。怖いことは何もしないから」

ニコニコと微笑んで、俺は寝室へと連れてこられ。

「あの時ギルベルトの悩みを聞いて良かったなぁ」

なんて。
嬉しそうに言うアーサーに、あの時食い気味にくるアーサーを交せていたら、少しは違っていたんだろうか? と思った。

(いや多分。遅かれ早かれ、結果はこうなっていそうだな)

なんて思いつつも、アーサーの力は強い。グイグイと力づくでベッドの上に押し倒そうとしているわけで。

「っておい! アーサー! 寝室に連れていくのを止めろ!」

「やだ♡」

とまぁ、こんな始まり。

********
【BL】俺がナニが小さい悩みを伝えたら、幼馴染の王子が食い気味に協力すると言い出したんだが?(やめろ!)【王子×騎士団長】
の短編読み切りの予定ですが、こちら単品でもお読み頂けるかと思います。宜しくお願い致します
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

番を拒み続けるΩと、執着を隠しきれないαが同じ学園で再会したら逃げ場がなくなった話 ――優等生αの過保護な束縛は恋か支配か

雪兎
BL
第二性が存在する世界。 Ωであることを隠し、平穏な学園生活を送ろうと決めていた転校生・湊。 しかし入学初日、彼の前に現れたのは―― 幼い頃に「番になろう」と言ってきた幼馴染のα・蓮だった。 成績優秀、容姿端麗、生徒から絶大な信頼を集める完璧なα。 だが湊だけが知っている。 彼が異常なほど執着深いことを。 「大丈夫、全部管理してあげる」 「君が困らないようにしてるだけだよ」 座席、時間割、交友関係、体調管理。 いつの間にか整えられていく環境。 逃げ場のない距離。 番を拒みたいΩと、手放す気のないα。 これは保護か、それとも束縛か。 閉じた学園の中で、二人の関係は静かに歪み始める――。

冤罪で堕とされた最強騎士、狂信的な男たちに包囲される

マンスーン
BL
​王国最強の聖騎士団長から一転、冤罪で生存率0%の懲罰部隊へと叩き落とされたレオン。 泥にまみれてもなお気高く、圧倒的な強さを振るう彼に、狂った執着を抱く男たちが集結する。

妖精です、囲われてます

うあゆ
BL
僕は妖精 森で気ままに暮らしていました。 ふと気づいたら人間に囲まれてました。 でもこの人間のそばはとても心地いいし、森に帰るタイミング見つからないなぁ、なんて思いながらダラダラ暮らしてます。 __________ 妖精の前だけはドロ甘の冷徹公爵×引きこもり妖精 なんやかんやお互い幸せに暮らします。

言い逃げしたら5年後捕まった件について。

なるせ
BL
 「ずっと、好きだよ。」 …長年ずっと一緒にいた幼馴染に告白をした。 もちろん、アイツがオレをそういう目で見てないのは百も承知だし、返事なんて求めてない。 ただ、これからはもう一緒にいないから…想いを伝えるぐらい、許してくれ。  そう思って告白したのが高校三年生の最後の登校日。……あれから5年経ったんだけど…  なんでアイツに馬乗りにされてるわけ!? ーーーーー 美形×平凡っていいですよね、、、、

竜帝陛下の愛が重すぎて身代わりの落ちこぼれ薬師は今日も腰が砕けそうです 〜呪いを解いたら一生離さないと宣言されました〜

レイ
BL
「死ぬ覚悟はできています。でも、その前に……お口、あーんしてください」 魔力を持たない「無能」として実家で虐げられていた薬師のエリアン。 彼に下されたのは、触れるものすべてを焼き尽くす「死の竜帝」ヴァレリウスへの、身代わりの婚姻だった。

【BL】男なのになぜかNo.1ホストに懐かれて困ってます

猫足
BL
「俺としとく? えれちゅー」 「いや、するわけないだろ!」 相川優也(25) 主人公。平凡なサラリーマンだったはずが、女友達に連れていかれた【デビルジャム】というホストクラブでスバルと出会ったのが運の尽き。 碧スバル(21) 指名ナンバーワンの美形ホスト。自称博愛主義者。優也に懐いてつきまとう。その真意は今のところ……不明。 「絶対に僕の方が美形なのに、僕以下の女に金払ってどーすんだよ!」 「スバル、お前なにいってんの……?」 冗談?本気?二人の結末は? 美形病みホス×平凡サラリーマンの、友情か愛情かよくわからない日常。 ※現在、続編連載再開に向けて、超大幅加筆修正中です。読んでくださっていた皆様にはご迷惑をおかけします。追加シーンがたくさんあるので、少しでも楽しんでいただければ幸いです。

運命の番はいないと診断されたのに、なんですかこの状況は!?

わさび
BL
運命の番はいないはずだった。 なのに、なんでこんなことに...!?

魔王の息子を育てることになった俺の話

お鮫
BL
俺が18歳の時森で少年を拾った。その子が将来魔王になることを知りながら俺は今日も息子としてこの子を育てる。そう決意してはや数年。 「今なんつった?よっぽど死にたいんだね。そんなに俺と離れたい?」 現在俺はかわいい息子に殺害予告を受けている。あれ、魔王は?旅に出なくていいの?とりあえず放してくれません? 魔王になる予定の男と育て親のヤンデレBL BLは初めて書きます。見ずらい点多々あるかと思いますが、もしありましたら指摘くださるとありがたいです。 BL大賞エントリー中です。

処理中です...