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2】恋人になって初めての
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2】恋人になって初めての
「っておい! アーサー! 寝室に連れていくのを止めろ!」
「やだ♡」
ジタバタと暴れたところで、本気の抵抗をしない俺。それと、それを知っているアーサー。どちらに分があるかなんて、一目瞭然だ。アーサーもそれを分かっている。
「ギルベルトが、私に本気の抵抗をしないことは知っているよ」
(コイツ……!)
長年の主従関係が悔しい。これがもし、もしだ。自身の団員だったりしたら、平気で一発は殴っていると思う。
「……今、私以外のことを考えたかい?」
「考えてないぞ!?」
何で俺の心の中まで分かるんだよ! と言いたくなった。ジトリとしたアーサーの眼差しに、これは不味いとすぐに否定する。だが、この瞬間の隙をついて、アーサーがドサリと俺をベッドに押し倒した。反転する視界に、微笑むアーサー。
最近気づいたが、アーサーは強かになった。そして、多分だが結構嫉妬しやすいのかもしれない。
「私が嫉妬しやすいのは、ギルベルト限定だよ。長年思っていた相手なんだ。誰かに取られたら大変だろう?」
俺は、これが初恋で。多分、アーサーは俺を逃がしはしないだろうし、俺は今後誰かを好きになることは無いだろうと思う。照れ隠しも含めて怒っている風を装う。だがきっとまた、アーサーにはお見通しだろう。
「人の心を読むなよ!」
「ギルベルトって、案外と分かりやすいんだよ。全部思ったことが顏に書いてあるよ?」
「嘘だろ……?」
これでも俺は騎士団長だぞ? そんな思っていることがバレバレなら、大変なことじゃないか。
「大丈夫。私の前だけだから。ギルベルトが分かりやすいのは、私に関してのことだけだよ。ああ、あと……厭らしいこととか」
意味ありげに間をおいてアーサーが言った。厭らしくなたったのは、他でもない。アーサーのせいなのに。二度目は本当に怒った様子で名前を呼べば、また絆される俺がいた。
「~~っ!?」
「ねぇ、ギルベルト」
「なんだよ……」
もうこれ以上、読まないでくれと唇を尖らせる。甘い空気が薄れたと思ったら、これまた甘い笑みを浮かべるアーサー。無駄に顔が良いだけに困る。俺ですら、ドキドキするんだ。きっと他の人も……ああ、今はこんなことを考えるのは止めよう。
(だって俺は、アーサーの恋人になったんだから)
「好きだよ」
「知ってるって」
「うん、そうだけど。やっぱり沢山伝えたくて」
「そうかよ……ふ、ん……」
近づいてきたアーサーの顏に、そっと目を閉じた。触れるだけの唇が、柔らかく心地が良い。ドキドキと心臓は高鳴り続け、俺もアーサーが好きだと自覚する。
「んっ……」
触れるだけのキスを数回。その間に、自身の衣服の窮屈さが無くなっていく。詰まった襟が解かれ、首元の呼吸が楽にある。流されかけた時、ハッ! と目を見開いて、思わずアーサーの胸を叩いた。
「待て、アーサー! この服は新調したばかりだ!」
「うん? そうだけど」
それがどうしたの? というアーサーに、待て! と手を前に出して制止する。
「いきなり、こんな素敵な服を駄目にするのは、作ってくれた人に申し訳ない」
「……ギルベルトの、そういうところも好きだよ」
「じゃあ……」
「でも少しだけ」
アーサーが、身体を屈め。俺の胸元にある、アーサーの瞳の色をしたアンバー色をした宝石に、ちゅっとリップ音を立ててキスをした。まるで誓いを立てるかのようにも見えて、その動作、行為一つすらドキドキした。
*******
更新しました。お気に入り有難うございます
「っておい! アーサー! 寝室に連れていくのを止めろ!」
「やだ♡」
ジタバタと暴れたところで、本気の抵抗をしない俺。それと、それを知っているアーサー。どちらに分があるかなんて、一目瞭然だ。アーサーもそれを分かっている。
「ギルベルトが、私に本気の抵抗をしないことは知っているよ」
(コイツ……!)
長年の主従関係が悔しい。これがもし、もしだ。自身の団員だったりしたら、平気で一発は殴っていると思う。
「……今、私以外のことを考えたかい?」
「考えてないぞ!?」
何で俺の心の中まで分かるんだよ! と言いたくなった。ジトリとしたアーサーの眼差しに、これは不味いとすぐに否定する。だが、この瞬間の隙をついて、アーサーがドサリと俺をベッドに押し倒した。反転する視界に、微笑むアーサー。
最近気づいたが、アーサーは強かになった。そして、多分だが結構嫉妬しやすいのかもしれない。
「私が嫉妬しやすいのは、ギルベルト限定だよ。長年思っていた相手なんだ。誰かに取られたら大変だろう?」
俺は、これが初恋で。多分、アーサーは俺を逃がしはしないだろうし、俺は今後誰かを好きになることは無いだろうと思う。照れ隠しも含めて怒っている風を装う。だがきっとまた、アーサーにはお見通しだろう。
「人の心を読むなよ!」
「ギルベルトって、案外と分かりやすいんだよ。全部思ったことが顏に書いてあるよ?」
「嘘だろ……?」
これでも俺は騎士団長だぞ? そんな思っていることがバレバレなら、大変なことじゃないか。
「大丈夫。私の前だけだから。ギルベルトが分かりやすいのは、私に関してのことだけだよ。ああ、あと……厭らしいこととか」
意味ありげに間をおいてアーサーが言った。厭らしくなたったのは、他でもない。アーサーのせいなのに。二度目は本当に怒った様子で名前を呼べば、また絆される俺がいた。
「~~っ!?」
「ねぇ、ギルベルト」
「なんだよ……」
もうこれ以上、読まないでくれと唇を尖らせる。甘い空気が薄れたと思ったら、これまた甘い笑みを浮かべるアーサー。無駄に顔が良いだけに困る。俺ですら、ドキドキするんだ。きっと他の人も……ああ、今はこんなことを考えるのは止めよう。
(だって俺は、アーサーの恋人になったんだから)
「好きだよ」
「知ってるって」
「うん、そうだけど。やっぱり沢山伝えたくて」
「そうかよ……ふ、ん……」
近づいてきたアーサーの顏に、そっと目を閉じた。触れるだけの唇が、柔らかく心地が良い。ドキドキと心臓は高鳴り続け、俺もアーサーが好きだと自覚する。
「んっ……」
触れるだけのキスを数回。その間に、自身の衣服の窮屈さが無くなっていく。詰まった襟が解かれ、首元の呼吸が楽にある。流されかけた時、ハッ! と目を見開いて、思わずアーサーの胸を叩いた。
「待て、アーサー! この服は新調したばかりだ!」
「うん? そうだけど」
それがどうしたの? というアーサーに、待て! と手を前に出して制止する。
「いきなり、こんな素敵な服を駄目にするのは、作ってくれた人に申し訳ない」
「……ギルベルトの、そういうところも好きだよ」
「じゃあ……」
「でも少しだけ」
アーサーが、身体を屈め。俺の胸元にある、アーサーの瞳の色をしたアンバー色をした宝石に、ちゅっとリップ音を立ててキスをした。まるで誓いを立てるかのようにも見えて、その動作、行為一つすらドキドキした。
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