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27】返信してみた
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27】返信してみた
「……どうするかな」
工藤さんが場所を離れ、一人になる。残り少ないおにぎりと味噌汁。それから、社用の携帯に送られた俺が片手におにぎりを持ったままの写真。俺があまりに早く中村さんからのメッセージを開いたせいか、すぐに既読の文字がついてしまっている。何か返信をしようと思うけれど、さて。どうしようか。
「猫可愛いですね、とかで良いか……?」
猫にコメントしておけば無難だろうし。そうこう迷っている間に、画面に文字が続く。
『猫が増えたよ』
そうして猫の頭を撫でている手と、もう一匹猫が確かに増えている画像がきた。中村さんの指先に、丸くて小さな頭を擦り付けて上を向ている猫が、なんとも気持ち良さ負うな表情をしている。
(気持ちよさそう頭撫でて貰ってるなぁ……って! なんだよ。何で撫でられてる猫目線で思ってるんだよ、俺……!)
不意に、猫が羨ましいと思ってしまったことに頭を抱えた。おっと、それよりも返信だ。中村さんは、今の様子の写真を送ってくれたんだ。なら俺も今の状況をと考えてしまう。プライベートな情報だけ、周囲に特に目立つようなものも無い。
「……せっかく工藤さんが撮ってくれたしな。使わないと勿体ないし」
静かに工藤さんから送られた画像を保存し、個人携帯に送る。自分でも何をやっているんだと思ったが、届いた画像を中村さんに送った。自分一人の写真というのが、少し恥ずかしい。けど、もう送ったあとだ。何なら、既に既読の文字が表示されてしまった。もう送信を取り消すことも出来ない。
「中村さんも今、携帯開いてるのか?」
返事の言葉は何だ?と思うと、妙にドキドキした。
『お昼、おにぎり食べてるんだ。俺もお腹空いてきた』
おにぎりの絵文字が添えられていて、何だかむず痒い。それから続いてまたメッセージが送られてきた。
『可愛い』
「……ッ!」
おにぎりが可愛いはずもないし。ということは、中村さんが可愛いと言ったのは俺だよな? というか、中村さんって、俺のこと良く可愛いって言ってるしな??
思わずキョロキョロと周囲を見てしまった。こんなところ、工藤さんに見られたら大変だ。何を言われるか分からない。きっとまた揶揄われてしまうくらい、動揺している。
(落ち着け、俺。平常心、平常心)
静かに深呼吸をして、冷静になった。まだ後半戦もあるんだぞと、自分に言い聞かせる。そろそろ俺の休憩も終わる。またね、と無難なスタンプを一つ送り。昼ご飯を片付け、歯磨きへと向かった。
(俺、可愛かったんだ……)
歯磨きをしながら、そんなことを考える。どこが? と思うが、悪い気はしない。
可愛いという謎の自信をつけながら、俺は午後からの仕事へと気持ちを切り替えたのだった。
*******
「……どうするかな」
工藤さんが場所を離れ、一人になる。残り少ないおにぎりと味噌汁。それから、社用の携帯に送られた俺が片手におにぎりを持ったままの写真。俺があまりに早く中村さんからのメッセージを開いたせいか、すぐに既読の文字がついてしまっている。何か返信をしようと思うけれど、さて。どうしようか。
「猫可愛いですね、とかで良いか……?」
猫にコメントしておけば無難だろうし。そうこう迷っている間に、画面に文字が続く。
『猫が増えたよ』
そうして猫の頭を撫でている手と、もう一匹猫が確かに増えている画像がきた。中村さんの指先に、丸くて小さな頭を擦り付けて上を向ている猫が、なんとも気持ち良さ負うな表情をしている。
(気持ちよさそう頭撫でて貰ってるなぁ……って! なんだよ。何で撫でられてる猫目線で思ってるんだよ、俺……!)
不意に、猫が羨ましいと思ってしまったことに頭を抱えた。おっと、それよりも返信だ。中村さんは、今の様子の写真を送ってくれたんだ。なら俺も今の状況をと考えてしまう。プライベートな情報だけ、周囲に特に目立つようなものも無い。
「……せっかく工藤さんが撮ってくれたしな。使わないと勿体ないし」
静かに工藤さんから送られた画像を保存し、個人携帯に送る。自分でも何をやっているんだと思ったが、届いた画像を中村さんに送った。自分一人の写真というのが、少し恥ずかしい。けど、もう送ったあとだ。何なら、既に既読の文字が表示されてしまった。もう送信を取り消すことも出来ない。
「中村さんも今、携帯開いてるのか?」
返事の言葉は何だ?と思うと、妙にドキドキした。
『お昼、おにぎり食べてるんだ。俺もお腹空いてきた』
おにぎりの絵文字が添えられていて、何だかむず痒い。それから続いてまたメッセージが送られてきた。
『可愛い』
「……ッ!」
おにぎりが可愛いはずもないし。ということは、中村さんが可愛いと言ったのは俺だよな? というか、中村さんって、俺のこと良く可愛いって言ってるしな??
思わずキョロキョロと周囲を見てしまった。こんなところ、工藤さんに見られたら大変だ。何を言われるか分からない。きっとまた揶揄われてしまうくらい、動揺している。
(落ち着け、俺。平常心、平常心)
静かに深呼吸をして、冷静になった。まだ後半戦もあるんだぞと、自分に言い聞かせる。そろそろ俺の休憩も終わる。またね、と無難なスタンプを一つ送り。昼ご飯を片付け、歯磨きへと向かった。
(俺、可愛かったんだ……)
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可愛いという謎の自信をつけながら、俺は午後からの仕事へと気持ちを切り替えたのだった。
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