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【おまけ・終】初めて恋人が家に来ることになりまして③
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【おまけ】初めて恋人が家に来ることになりまして③
「ここが僕が住んでるマンションだよ」
久保君を案内しながら、寄り道をせず。そうこうしていると、家にはすぐについた。マンションの共同玄関を抜け、自身の部屋の前へ。ガチャリと鍵を開けて、久保君を招く。
「ここが僕の家だよ。一応片づけたつもりだけど……汚れているところは、大目に見てね」
「お邪魔します」
小さく久保君がペコリと会釈して、中へ。きちんと靴を揃えて家の中へと進んだ。一人暮らしの部屋だ。部屋数が多いわけもない。キッチンスペースのとなりのリビングくらいしかない。
「適当にくつろいでて。今、お茶を淹れるから」
「うす」
またぺこりと会釈した久保君。
(言葉通り、借りて来た猫みたいだ)
言葉って凄いなぁと思いながら、飲み物の準備をする。
「久保君、何を飲む? ココアか緑茶しかないけど」
「ココアで」
「分かった」
じゃあ僕もと、冷蔵庫から牛乳を取り出して小鍋へ。焦げないように弱火に掛けながら、マグカップを準備した。
(妙に視線を感じるな……?)
クルリと振り返れば、久保君が僕を見ていた。
「久保君、どうかした?」
もしかして、早く飲みたいのかな? と思ったが、返事は想像とは違うものだった。
「いや。あの……何かいいなって思って」
嬉しそうな表情に、何も言えなくなる。ふにゃりと緩んだ頬は、今までで一番の緩み具合。
「そう……」
まずい、僕もつられて頬が緩みそうだと、急いで振り返り。急いでココアの準備をした。
(ココアより、甘いん感じがする)
久保君の視線も。きっと、久保君のいる部屋に向かったあとの空気も。
(あんな空間に入って、身がもつだろうか……!?)
いや、絶対に持たない。もう何をどうしたらいいか分からない。
大人の余裕なんてのを見せれれば……とか思わったが、そんな余裕なんて無さそうだ。恋愛経験でいえば、経験があっても0に等しい僕だ。多分久保君も……のわりには余裕があるな? なんてことを心の中で早口に考えていれば、鍋にかけている牛乳からフツフツと沸騰を知らせる小さな泡が沸いて、急いで火を止める。それからココアの粉末をマグカップへ。牛乳をその上から注げばココアは完成。スプーンでかき混ぜて持って行けばいいのだけれど……。
(まだ……! まだ心の準備が……!)
ぐぅうう……と思いながら、ココアを前に立ち止まった。
その時だ。
「水野さん」
「うわぁっ……!? ──────っ、ん…………」
耳元に聞こえた声に、また驚いて。淹れたばかりのココアを溢さないようにしていれば、頬に柔らかな感触。かと思えば、すぐ久保君と視線が合っていて恐らく先ほどと同じ感触が、今度は自身の唇にあった。
「ふ……ん……っ」
重なる唇に、撫でられる頬。すぐに唇は感触は消えたが、何をされたか分かり頬が熱くなった。
(キスされた……)
「すみません。誰も気にしなくて良いと思うと、浮かれちゃって……」
そう言った久保君の眼は、普段とは異なり。
(何だろう。男の人の眼をしてる)
「……いいよ。僕も、その……っ。嬉しいし、浮かれているから」
カレンダーに、お家デートと書いてしまうくらいに。
向こうの部屋に行かずとも、今日は僕の家全部が甘い空気に包まれているらしい。
【おまけ】初めて恋人が家に来ることになりまして③【おまけ終】
その後。
まぁ、恋人同士ということで、またキスしたり。ココアよりも甘い一日を過ごした僕だった。
*****
更新しました。おまけは取り合えず、この話は終了しました
「ここが僕が住んでるマンションだよ」
久保君を案内しながら、寄り道をせず。そうこうしていると、家にはすぐについた。マンションの共同玄関を抜け、自身の部屋の前へ。ガチャリと鍵を開けて、久保君を招く。
「ここが僕の家だよ。一応片づけたつもりだけど……汚れているところは、大目に見てね」
「お邪魔します」
小さく久保君がペコリと会釈して、中へ。きちんと靴を揃えて家の中へと進んだ。一人暮らしの部屋だ。部屋数が多いわけもない。キッチンスペースのとなりのリビングくらいしかない。
「適当にくつろいでて。今、お茶を淹れるから」
「うす」
またぺこりと会釈した久保君。
(言葉通り、借りて来た猫みたいだ)
言葉って凄いなぁと思いながら、飲み物の準備をする。
「久保君、何を飲む? ココアか緑茶しかないけど」
「ココアで」
「分かった」
じゃあ僕もと、冷蔵庫から牛乳を取り出して小鍋へ。焦げないように弱火に掛けながら、マグカップを準備した。
(妙に視線を感じるな……?)
クルリと振り返れば、久保君が僕を見ていた。
「久保君、どうかした?」
もしかして、早く飲みたいのかな? と思ったが、返事は想像とは違うものだった。
「いや。あの……何かいいなって思って」
嬉しそうな表情に、何も言えなくなる。ふにゃりと緩んだ頬は、今までで一番の緩み具合。
「そう……」
まずい、僕もつられて頬が緩みそうだと、急いで振り返り。急いでココアの準備をした。
(ココアより、甘いん感じがする)
久保君の視線も。きっと、久保君のいる部屋に向かったあとの空気も。
(あんな空間に入って、身がもつだろうか……!?)
いや、絶対に持たない。もう何をどうしたらいいか分からない。
大人の余裕なんてのを見せれれば……とか思わったが、そんな余裕なんて無さそうだ。恋愛経験でいえば、経験があっても0に等しい僕だ。多分久保君も……のわりには余裕があるな? なんてことを心の中で早口に考えていれば、鍋にかけている牛乳からフツフツと沸騰を知らせる小さな泡が沸いて、急いで火を止める。それからココアの粉末をマグカップへ。牛乳をその上から注げばココアは完成。スプーンでかき混ぜて持って行けばいいのだけれど……。
(まだ……! まだ心の準備が……!)
ぐぅうう……と思いながら、ココアを前に立ち止まった。
その時だ。
「水野さん」
「うわぁっ……!? ──────っ、ん…………」
耳元に聞こえた声に、また驚いて。淹れたばかりのココアを溢さないようにしていれば、頬に柔らかな感触。かと思えば、すぐ久保君と視線が合っていて恐らく先ほどと同じ感触が、今度は自身の唇にあった。
「ふ……ん……っ」
重なる唇に、撫でられる頬。すぐに唇は感触は消えたが、何をされたか分かり頬が熱くなった。
(キスされた……)
「すみません。誰も気にしなくて良いと思うと、浮かれちゃって……」
そう言った久保君の眼は、普段とは異なり。
(何だろう。男の人の眼をしてる)
「……いいよ。僕も、その……っ。嬉しいし、浮かれているから」
カレンダーに、お家デートと書いてしまうくらいに。
向こうの部屋に行かずとも、今日は僕の家全部が甘い空気に包まれているらしい。
【おまけ】初めて恋人が家に来ることになりまして③【おまけ終】
その後。
まぁ、恋人同士ということで、またキスしたり。ココアよりも甘い一日を過ごした僕だった。
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更新しました。おまけは取り合えず、この話は終了しました
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わー!
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初めまして!コメント有難うございます(^-^)嬉しいです(^-^)
この後、初めて先生の家に行ってご飯食べたりしますが、冷蔵庫にお酒があったりして、先生もお酒飲むの!?って驚いたり、実は会えなくて寂しくてやけ酒したこともあるとポロリしちゃったりして、も~!ってイチャコラしてます(^-^)