【完結・BL】俺がナニが小さい悩みを伝えたら、幼馴染の王子が食い気味に協力すると言い出したんだが?(やめろ!)【王子×騎士団長】

彩華

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25】休みの日に酒場で②

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25】休みの日に酒場で②

 情報収集をかねて、性的なことをミカに聞いてみようと話題を振ってみる。

「わ……猥談とか?」

質問に質問で返してしまったが、慣れていなんだから仕方がない。周囲には聞こえないように、声量を小さくして答えたが、ミカには聞こえたらしい。

「いいんですか!?」

と逆に驚いた様子のミカに、静かにしてくれと言った。さて、世間話でありながら今日の俺の本題である猥談に入る前に一つ約束をしておかなくては。

「ミカ。だが、約束だ。絶対に今から離すことは誰にも言うなよ」

「俺と団長だけの秘密ってことですか? わ~、嬉しいな。勿論です! 他言しません!」

ビッ! と訓練の時のように、背筋を伸ばし答えるミカ。
酒場の店内も、俺たちが気を遣わないようにしてくれているのか、構うことなく放置してくれた。ガヤガヤとした賑わいは、幸いに会話は俺たちにしか聞こえないだろう。

「それで? どんな話をしますか? よくある好きな女性のタイプとか? 胸か尻どっちが良いかとかですか?」

「よくあることなのか?」

「多分ですけど。俺もこう見えて、あんまり猥談ってしたことがなくて」

もしかしたら人選ミスだったか? と思ったが、俺が「じゃあ」と言えば「じゃあ止めるか?」と続くと察したのだろう。すぐに「止めません!」とミカが言った。

「止めません! 大丈夫です! 俺はこう、どぎつい猥談をしないだけで、健全な男子ですよ? そういう話だってしたいです!」

「そこまで必死にならなくても」

「嫌です~~! 俺は団長と話がしたいんです~~!」

「分かった、分かったから。落ち着け。と言っても、俺も女性関係の話は無理だしな」

「そういえば、団長の浮いた話は一つも聞いたことないんですね? 失礼ですけど、恋人とかいらことあるんですか?」

「お前なぁ……。俺はずっと騎士団だったからな。仕事が恋人みたいなものだ。これからも多分噂は立たないだろうよ。で? ミカはどうなんだよ。恋人はいるのか?」

「え~! 俺も団長と同じです! 嬉しいなぁ。俺も団長っぽく恰好良く言えば騎士団員でいることが嬉しいし、恋人なんで」

先程よりは赤みの引いた顔で、キメ顔を作りながらミカが言った。そういう風に騎士団を思ってくれるのは、普通に嬉しい。

「いっちゃえば童貞ってやつですよ。あ! この事は団長、絶対秘密ですからね!? 他の連中にバレたらからかわれちゃうんで」

「そういうものなのか?」

「そういうもんなんですよ」

「俺はそうのは疎いから、勉強になるな」

素直にそう言えば、またミカの顔が少し赤くなった。だが、これは好都合。女性の話は俺もミカもあまり話が広がらない。ならば……、と俺が話を振ってみることにした。

「これは人から相談を受けた話なんだが、その。男して熱を溜めるのは良くないだろう? 皆どんな風に対処しているんだ? 俺はさっきも話した通り、疎くては。上手くアドバイスが出来なくて。同性同士で処理するとも聞いたことがあるんだが、そういうものなのか?」

自身の部下である団員相手に、俺が一人で上手く自慰出来ないから王子であるアーサーが下の処理をすることに今朝なったんだと言えるはずもなく。それとなく、似たような内容で話してみた。ミカはフムフムと真剣に話を聞いている。同性同士でするのもよくあるのか? と答えが気になり、今度は俺の方がミカの方へ少し近づいた。

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