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きつねの嫁入り
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「魚が食べられなくなった」
ズゥンと落ち込んでいる杉浦は、蘆屋のクラスへと足を運んでいた。
「……僕と貴方…知り合いでしたっけ」
「はあー!?!はああああ!?この前の出来事で、俺はトラウマになったんだぞ!?バリバリあるだろ!?知り合いだろ!?!それにしても、蘆屋。た、た、田中さんと……一緒に住んでるのか?」
「半分は」
「ふぁああー!?!はあ!?じゃあ、なんだ、田中さんの手料理をお前が、、、!お前がああ、食べてるのかー?少し女子にモテるからって!影では女子の間では孤高の王子様だとよ?え?」
「君さっきから、うるさいですよ。自分のクラスに戻ってください」
「ちなみに君呼ばわりすな!俺は杉浦だ!」
「なら杉浦」
「呼び捨てかい!」
「…後ろを振り向いてください」
杉浦の後ろには、先生が腕を組みながら立っており、杉浦は顔を青ざめるのも束の間、杉浦はたっぷりと叱られていた。
そんな杉浦のトラウマなんて舞は知らず、夕方になるとなんとなく、またかしかし屋へと足を運んでいった。
かしかし屋の目の前には小さな河童らしき妖が数匹ウロウロしていた。
河童は舞を見て驚き慌てていた。
「あ、えと……驚かせてごめんなさい!あ、お饅頭食べる?ここの美味しいよ?」
河童はパァ!と明るい表情で、頷き私はなんだかほっこりした気分になった。
ふふ、こういう可愛い妖なら私は大歓迎だなあ。
フと、部屋にある掛け軸を目にする。あまり気にしてなかったけれど……
「女性と猫の絵か、綺麗な人……」
おばあちゃんの写真が一度もないから、もしかしたら…この女性はおばあちゃんかもしれない。
「あ、河童さん。はい、どうぞ。お饅頭だよ。ふふ、美味しいでしょ」
そっと河童さんの口についていた饅頭の粕を拭いてあげると、河童さんは何故か頬を赤くする。
河童とお饅頭を食べていた時だった。
ガラッとドアが開く音がし、着物姿の蘆屋君が呆れた顔をして入ってきた。
「またきたんですか」
「うん、かしかし屋っておじいちゃんがやってたんでしょ?なら、私もお手伝いしなきゃいけないもの!…なんとなく、おじいちゃんがそばにいるようで…お願い!迷惑かけないから!」
そう私がお願いをすると蘆屋君は冷たい目で私を見下ろして話す。
「いや、もう既に迷惑です。何勝手に客でもない妖を招きいれてるのです」
「え?君、お客様じゃなかったの!?」
そう小さな河童に話すと、河童はクスクス笑い出す。え、なんか嫌な予感がーー
「伏せてください!!」
そう蘆屋君は叫んだが何がどうなっているかよくわからない。
「へ?何がーー」
ポン!!と私の体が軽くなり、何故か白い着物を着ている私の目の前に猫耳、いや、肌が白く目が金色の……尻尾が…ある。これ、狐の尻尾?もふもふ…。
目の前にいる綺麗な男性は私を見て微笑む。
「こんなに可愛らしく優しい子こそ!美しい私の嫁だな!さああ始まるぞ!」
「ななななにを!?」
「狐の嫁入りだね!」
そうウィンクをして話す河童、いや、狐の妖……。
「え、無理!!急に嫁だなんて!私まだ誰とも付き合ったことないのに!」
「素晴らしい!君は純潔なのだな!なあに、君がおばあちゃんになったら優しく食べてあげるさ!」
「よ、余計に無理ー!!!」
そう狐の妖怪は私を抱き抱えて、外へと出ていく。
杉浦は自転車に乗り、コンビニへと向かっていく。
「ちえ、姉ちゃん人使い荒いんだっつーの……何がハーゲンダッチョン食べたいんだ。高いんだぞ、このアイス。庶民には手の届かないアイス俺も食いたい。それにしても……」
シンと暗い夜に、杉浦はバッと後ろを振り向く。
ホッと胸を撫で下ろしながら自分の頬を叩く。
「あの魚のお化けは、そう夢だな。秋は秋刀魚の季節だ、食べれるさ、そうだ!食べーー」
杉浦の目の前には、何故か白無垢の着物姿の田中舞と、どう見てもコスプレ、いや……変なものに担がれて屋根から屋根へと飛んで山の向こう側へと向かっていく。
それを追っている黒い着物姿の蘆屋を見て杉浦は声をかける。
「ちょちょちょ!おい蘆屋!いまのなんだ!?田中さんだよな!?」
「杉浦ですか、ちょうどいいところに」
シュタッと屋根から降りて、杉浦の自転車の後ろに移る蘆屋は山の方へと指をさした。
「山の方へ向かってください」
「いや、意味わかんーー」
「このままじゃ、狐の嫁になりそうなんで」
「誰が!?」
「田中舞が」
「早くそれいえ!」
杉浦は猛スピードで自転車を走り続けた。
晴れていた夜なのに、急に雨が降り出してきた。狐の妖は赤い和傘を出してくれた。
「私の大事なお嫁さんが風邪を引いたら大変だからな!」
「ならないって!ってきゃあ!」
ストンと地面に着くと、狐達が提灯をもち行列になっていた。
「さあさあさあ、お嫁さん、我が屋敷へ行こう」
狐は私の手を優しく握り、私……なんだか意識が…勝手に歩き始めてる……。急に結婚とか……結婚はーー
ザアーと雨の音とともに、おじいちゃんの言葉を思い出す。
『おじいちゃん。さっきまでとても晴れてたのに雨が降ってきたねえ』
『あぁ、何処かの狐の嫁入りがあるかもなあ』
『狐の嫁入り?』
『……もし、変な狐に会ったら、そうだなあ……ーーー』
「わ、私は!!!」
「ん?なんだい?」
「き、狐より、狸が好きなんです!」
そう私が叫ぶと狐の妖達はザワザワと騒ぎ出す。
「た、狸…だと?」
「はい、狸です」
「お腹がぽっこりでてる、狸のことかい!?あいつらがいいって!?」
「はい、そうでーー」
「なんたる侮辱!!!」
そう狐の妖は私を食べようとした瞬間、また人型の白い紙が沢山空からやってきて、狐を取り囲む。
「くそ!なんだ!これは!!邪魔だ!!こんなーー」
身動き出来なくなった狐達の前に現れたのは、黒い扇子を持っていた蘆屋君と……自転車を引っ張っている汗だくな杉浦君だった。
「え!?杉浦君?!」
「…ハアハアハア……疲れた。しぬ…」
私は慌てて杉浦君の方へ行き、蘆屋君の様子を伺う。
「ここで死ぬか、金を払うかどちらかにしてください」
「なななんで!我々が金を払うんだい!?」
「………は?」
ギロッと睨む蘆屋君を狐達はブルブルと震えていた。
「かしかし屋の部屋をめちゃくちゃにしたんですよ。
あぁ、貴方の望む『嫁』はもう貸しましたから、その料金もいただきますね」
「え、いや、私は借りにきたのではなく、嫁をもらいーー」
狐の断末魔が山奥で響きわたる。
目の前で狐達をお仕置きしている蘆屋君を見て、私と杉浦君は語り合う。
「俺、あいつが閻魔大王みたいに見える。あいつ、笑顔のままなのがまた怖いんだけど」
「うん」
狐達は顔をボコボコにされ、泣きながら私に土下座をしていた。なんでも宿敵狸達が可愛いお嫁さんをもらい、悔しかったらしい。そこで私に目をつけて……って感じで、蘆屋君は狐達の財宝やらなんやらもらい上機嫌だった。
「さて、帰ります」
「「うぉおい!!?」」
さっさと一人で帰ろうとする蘆屋君を私と杉浦君は止めた。
「お前なにいってんだよ!?夜なんも見えねーじゃえか!?」
「あぁ、彼らに、狐火を灯火してもらってます。ほら、見てください」
そう暗い山道には、微かに小さな火が道なりを案内していた。良かった、これで帰れるー!!
「それにしても、この和装、動きにくい……!」
「な、なら、田中さん!ほら。じ、自転車に乗るか?俺送るし!」
「本当?杉浦君ありがとう!」
そう私は自転車に乗ろうとしたときだった。
和装の裾が長すぎてかくんと転びかけたその時だった。
「…あっ!」
「え」
ドサッと私は転んでしま……転んで……
「「「…………」」」
蘆屋君にキスをしてしまいました。
「……ごめ…わざとじゃ」
「……別に大丈夫です」
「やめろやめろ!この空気!二人とも気まずくなるな!俺という存在を忘れるな!?」
なんともいえない空気に、
「な、なんじゃ、こりゃあああー!!!」
杉浦の声だけが、響き渡る。
ズゥンと落ち込んでいる杉浦は、蘆屋のクラスへと足を運んでいた。
「……僕と貴方…知り合いでしたっけ」
「はあー!?!はああああ!?この前の出来事で、俺はトラウマになったんだぞ!?バリバリあるだろ!?知り合いだろ!?!それにしても、蘆屋。た、た、田中さんと……一緒に住んでるのか?」
「半分は」
「ふぁああー!?!はあ!?じゃあ、なんだ、田中さんの手料理をお前が、、、!お前がああ、食べてるのかー?少し女子にモテるからって!影では女子の間では孤高の王子様だとよ?え?」
「君さっきから、うるさいですよ。自分のクラスに戻ってください」
「ちなみに君呼ばわりすな!俺は杉浦だ!」
「なら杉浦」
「呼び捨てかい!」
「…後ろを振り向いてください」
杉浦の後ろには、先生が腕を組みながら立っており、杉浦は顔を青ざめるのも束の間、杉浦はたっぷりと叱られていた。
そんな杉浦のトラウマなんて舞は知らず、夕方になるとなんとなく、またかしかし屋へと足を運んでいった。
かしかし屋の目の前には小さな河童らしき妖が数匹ウロウロしていた。
河童は舞を見て驚き慌てていた。
「あ、えと……驚かせてごめんなさい!あ、お饅頭食べる?ここの美味しいよ?」
河童はパァ!と明るい表情で、頷き私はなんだかほっこりした気分になった。
ふふ、こういう可愛い妖なら私は大歓迎だなあ。
フと、部屋にある掛け軸を目にする。あまり気にしてなかったけれど……
「女性と猫の絵か、綺麗な人……」
おばあちゃんの写真が一度もないから、もしかしたら…この女性はおばあちゃんかもしれない。
「あ、河童さん。はい、どうぞ。お饅頭だよ。ふふ、美味しいでしょ」
そっと河童さんの口についていた饅頭の粕を拭いてあげると、河童さんは何故か頬を赤くする。
河童とお饅頭を食べていた時だった。
ガラッとドアが開く音がし、着物姿の蘆屋君が呆れた顔をして入ってきた。
「またきたんですか」
「うん、かしかし屋っておじいちゃんがやってたんでしょ?なら、私もお手伝いしなきゃいけないもの!…なんとなく、おじいちゃんがそばにいるようで…お願い!迷惑かけないから!」
そう私がお願いをすると蘆屋君は冷たい目で私を見下ろして話す。
「いや、もう既に迷惑です。何勝手に客でもない妖を招きいれてるのです」
「え?君、お客様じゃなかったの!?」
そう小さな河童に話すと、河童はクスクス笑い出す。え、なんか嫌な予感がーー
「伏せてください!!」
そう蘆屋君は叫んだが何がどうなっているかよくわからない。
「へ?何がーー」
ポン!!と私の体が軽くなり、何故か白い着物を着ている私の目の前に猫耳、いや、肌が白く目が金色の……尻尾が…ある。これ、狐の尻尾?もふもふ…。
目の前にいる綺麗な男性は私を見て微笑む。
「こんなに可愛らしく優しい子こそ!美しい私の嫁だな!さああ始まるぞ!」
「ななななにを!?」
「狐の嫁入りだね!」
そうウィンクをして話す河童、いや、狐の妖……。
「え、無理!!急に嫁だなんて!私まだ誰とも付き合ったことないのに!」
「素晴らしい!君は純潔なのだな!なあに、君がおばあちゃんになったら優しく食べてあげるさ!」
「よ、余計に無理ー!!!」
そう狐の妖怪は私を抱き抱えて、外へと出ていく。
杉浦は自転車に乗り、コンビニへと向かっていく。
「ちえ、姉ちゃん人使い荒いんだっつーの……何がハーゲンダッチョン食べたいんだ。高いんだぞ、このアイス。庶民には手の届かないアイス俺も食いたい。それにしても……」
シンと暗い夜に、杉浦はバッと後ろを振り向く。
ホッと胸を撫で下ろしながら自分の頬を叩く。
「あの魚のお化けは、そう夢だな。秋は秋刀魚の季節だ、食べれるさ、そうだ!食べーー」
杉浦の目の前には、何故か白無垢の着物姿の田中舞と、どう見てもコスプレ、いや……変なものに担がれて屋根から屋根へと飛んで山の向こう側へと向かっていく。
それを追っている黒い着物姿の蘆屋を見て杉浦は声をかける。
「ちょちょちょ!おい蘆屋!いまのなんだ!?田中さんだよな!?」
「杉浦ですか、ちょうどいいところに」
シュタッと屋根から降りて、杉浦の自転車の後ろに移る蘆屋は山の方へと指をさした。
「山の方へ向かってください」
「いや、意味わかんーー」
「このままじゃ、狐の嫁になりそうなんで」
「誰が!?」
「田中舞が」
「早くそれいえ!」
杉浦は猛スピードで自転車を走り続けた。
晴れていた夜なのに、急に雨が降り出してきた。狐の妖は赤い和傘を出してくれた。
「私の大事なお嫁さんが風邪を引いたら大変だからな!」
「ならないって!ってきゃあ!」
ストンと地面に着くと、狐達が提灯をもち行列になっていた。
「さあさあさあ、お嫁さん、我が屋敷へ行こう」
狐は私の手を優しく握り、私……なんだか意識が…勝手に歩き始めてる……。急に結婚とか……結婚はーー
ザアーと雨の音とともに、おじいちゃんの言葉を思い出す。
『おじいちゃん。さっきまでとても晴れてたのに雨が降ってきたねえ』
『あぁ、何処かの狐の嫁入りがあるかもなあ』
『狐の嫁入り?』
『……もし、変な狐に会ったら、そうだなあ……ーーー』
「わ、私は!!!」
「ん?なんだい?」
「き、狐より、狸が好きなんです!」
そう私が叫ぶと狐の妖達はザワザワと騒ぎ出す。
「た、狸…だと?」
「はい、狸です」
「お腹がぽっこりでてる、狸のことかい!?あいつらがいいって!?」
「はい、そうでーー」
「なんたる侮辱!!!」
そう狐の妖は私を食べようとした瞬間、また人型の白い紙が沢山空からやってきて、狐を取り囲む。
「くそ!なんだ!これは!!邪魔だ!!こんなーー」
身動き出来なくなった狐達の前に現れたのは、黒い扇子を持っていた蘆屋君と……自転車を引っ張っている汗だくな杉浦君だった。
「え!?杉浦君?!」
「…ハアハアハア……疲れた。しぬ…」
私は慌てて杉浦君の方へ行き、蘆屋君の様子を伺う。
「ここで死ぬか、金を払うかどちらかにしてください」
「なななんで!我々が金を払うんだい!?」
「………は?」
ギロッと睨む蘆屋君を狐達はブルブルと震えていた。
「かしかし屋の部屋をめちゃくちゃにしたんですよ。
あぁ、貴方の望む『嫁』はもう貸しましたから、その料金もいただきますね」
「え、いや、私は借りにきたのではなく、嫁をもらいーー」
狐の断末魔が山奥で響きわたる。
目の前で狐達をお仕置きしている蘆屋君を見て、私と杉浦君は語り合う。
「俺、あいつが閻魔大王みたいに見える。あいつ、笑顔のままなのがまた怖いんだけど」
「うん」
狐達は顔をボコボコにされ、泣きながら私に土下座をしていた。なんでも宿敵狸達が可愛いお嫁さんをもらい、悔しかったらしい。そこで私に目をつけて……って感じで、蘆屋君は狐達の財宝やらなんやらもらい上機嫌だった。
「さて、帰ります」
「「うぉおい!!?」」
さっさと一人で帰ろうとする蘆屋君を私と杉浦君は止めた。
「お前なにいってんだよ!?夜なんも見えねーじゃえか!?」
「あぁ、彼らに、狐火を灯火してもらってます。ほら、見てください」
そう暗い山道には、微かに小さな火が道なりを案内していた。良かった、これで帰れるー!!
「それにしても、この和装、動きにくい……!」
「な、なら、田中さん!ほら。じ、自転車に乗るか?俺送るし!」
「本当?杉浦君ありがとう!」
そう私は自転車に乗ろうとしたときだった。
和装の裾が長すぎてかくんと転びかけたその時だった。
「…あっ!」
「え」
ドサッと私は転んでしま……転んで……
「「「…………」」」
蘆屋君にキスをしてしまいました。
「……ごめ…わざとじゃ」
「……別に大丈夫です」
「やめろやめろ!この空気!二人とも気まずくなるな!俺という存在を忘れるな!?」
なんともいえない空気に、
「な、なんじゃ、こりゃあああー!!!」
杉浦の声だけが、響き渡る。
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