【完結】家族にサヨナラ。皆様ゴキゲンヨウ。

くま

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アメリー 下克上編

アメリーの推測

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「あぁ、そうだ。ソフィアから手紙が届いて向こうから送られてきたお菓子もあるんだ。茶を用意してくれ」

「かしこまりました」

シリウス伯父様は丁度オヤツの時間ということもあり、みんなで一緒にお茶をしようと話しをしていた。

「それで、小さなレディ。何を考えてるんだい?急にシリウスの視察に一緒に行くだなんて」

ルチータ王子はジーッと私を見つめて話しかけてきた。ううー!ドキドキして、口から心臓が飛び出そうだからそんなに見つめないで欲しい!あ、でもやっぱり見ててほしいかも!

私はコホンと咳払いをしてから、ルチータ王子に説明をした。

「表向きは干ばつ問題だと言ってるけど、たぶん、違う」

「‥へぇ、なぜ?」

「えとね、この時期はね、どうしても雨が降らないお天気さんが続くからしょうがないの。でもそれを知ってるのにもかかわらず、毎年水不足を理由に近くに住んでる人達を騙して沢山お金をもらってる人がいるんだと思う」

そう私が説明をするとルチータ王子は目を細めながらクスリと笑った。

「半分正解だね。君は何故そう思ったんだい?」

「へ??」

え?なんでって言われても‥‥そもそも太陽教会周辺の一部の領土は、マカロン家のものだったのに、お父様がハゲを治すお薬を買う為に売却したところだもん。あそこはお水がとーっても美味しく採れる場所なのに!

「んー、シリウス伯父様のとこに沢山書類があって、数字とかおかしいところがあったの。あと、ちょっと気になることもあるし」

「ふぅん‥‥」

え、なんだろう?なんで黙ったの?!

ルチータ王子は私の鼻をツンと触った。

「さて。とりあえず君はここまでだよ。いいかい?大人には大人のやり方があるし、子供はいい子にしようか」

「‥‥ルチータ王子、あのね、子供には子供のやり方もあるよ?未来の王妃は視野を広くなくちゃね!」

「君は王妃にはなれないよ」

「なれないんじゃないの。なるんだよ」

干ばつ問題ではなく、シリウス伯父様をいじめた人にお仕置きして、きちんといい事をしてお金を稼ぐ!そうしたら、家の名誉も少しは回復するし、あとお金が沢山もらえて‥‥

プリンが沢山食べられるもの!

私はニッコリ笑いシリウス伯父様の方へ行き美味しいシフォンケーキを食べた。

「んー美味しい!さすがソフィア姉様だあ!」

「はは、小さなレディ。それは人参で作ったシフォンケーキだよ。良かったね」

「ガーン!」


ケーキに‥‥人参!?!あまりのショックでホットミルクを一気飲みしたはしたない私をルチータ王子は幻滅しないで欲しいな。


あぁ、いつになったら人参と仲良くなれるのかな。でも‥‥シフォンケーキ美味しいぞ!大発見だね!


「可愛い弟よ。お腹を抑えて笑いを堪えるのはやめてくれるかい」

「‥‥や、だって‥‥お前が言い負かされてる感じが面白くて。さすがはソフィアの妹だな」

そう二人はシフォンケーキをまじまじと見ては食べているアメリーを見つめながら話していた。

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