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アメリー 下克上編
事件に巻き込まれてしまった
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山賊の親玉である、髭もじゃもじゃさんは涙目になりながら私達に説明をする。
「‥お、俺たちは頼まれただけだ!でも、顔はわからねえっ‥‥フードをかぶってて、お、男の声は確かなんだけどな」
「‥‥フードをかぶった男?」
ルチータ王子はパチンと指を鳴らした後、隠れてついてきた護衛の人達が数人出てきて山賊達を捕えて姿を消した。
馬車は無事で私達は乗り森の方を抜け出すと小さな村とその先には真っ白で神秘的な教会があった。教会の十字架の真ん中には国の紋章である太陽と宝石が埋め込まれていた。
あれ、いくらするんだろう。プリン‥沢山食べれるんだろうな。
まずは太陽教会の神父様にご挨拶をしなきゃならないね!教会では沢山の人達がお祈りの時間だと村の人達や見覚えのある子がいた。
「あ、ルーカス君だ」
「うわわわ!アメリー・マカロン!なんでここにいるんだよ!?お、俺は別に嬉しくないぞ!」
「うんうん、嬉しいんだね。素直な方が可愛いいよ?」
「だから嬉しくないって!」
同じクラスでいつも二位だと私に八つ当たりしてくるルーカス・シュベレルトがいた。
やっぱりね、太陽教会と親しい今一番力がある公爵家のシュベレルト家はいると思っていた。
「君はマカロン家のアメリー嬢かな?」
そう私に話しかけてきたのはルーカスの父、シュベレルト家現当主のジル・シュベレルト。
「アメリー・マカロンです。いつもルーカス君とは仲良くさせてもらってます!」
「そうか!君がか!ルーカスはいつも君の話ばかりでね」
「ち、父上!」
そう私達が話しをしているとシリウス伯父様と現在私の執事としているルチータ王子がやってきた。シュベレルト当主は何故かシリウス伯父様を見て憧れのような目で見つめ慌ててた。
「シリウス様っ!何故貴方がここに?」
「敬語は結構です。今では貴方が私より立場が上なのですから顔をあげてください。可愛い娘と一緒に視察をしにきたんです。向こうの村からハズれた場所の土地の件で」
「ん?あそこはペアズ男爵が任せられてる筈ですが‥‥」
そう眉をピクんと動かすシュベレルト当主だった。私はシリウス伯父様の手をクイッと引っ張り質問をした。
「シリウス伯父様、知り合いだったの?」
「彼は学園では1学年下だった後輩だね。‥‥昔我が弟ジェイソンは沢山の人を惹きこんではいたが、彼だけはジェイソン側につかなかった。本を読むのが趣味でね、そのうち話すようになったくらいだよ」
いや、シリウス伯父様をすごーく尊敬してます!というキラキラした目で見つめてる。
「シリウス様、どうでしょうか。何かの縁ですし、我が息子ルーカスと婚約をーー」
「‥は?」
シリウス伯父様‥‥一瞬で殺気立ってる。立場上の人だよとさっき自分で言ってたのにな。私は慌てて前にでて、
「あの、私にはお慕いしてる方がいるのでごめんなさい!」
そう断るとシュベレルト当主は残念そうにしていて、ルーカスは顔を真っ赤にしながら怒っていた。
「お、俺だって!あれだ!断るさ!」
「ルーカス、私達は仕事の話をしてくる。アメリー嬢、ルーカスと遊んでくれるかな」
そうシリウス伯父様達二人は話ができるところへと移動していった。
で、私の後ろにいるのは執事に変装中のルチータ王子がいてくれてる。私が嬉しそうにしていたのがバレバレだったのかルチータ王子は少し困った顔をしながら笑った。
「アメリーお嬢様達だけでは心配ですからね」
うん‥‥!いつもと全然違う顔立ちと髪だけど、綺麗な紫の瞳はとても素敵だなあ。
「はっ!おい、お前まさか!そのそばかす執事が好きなのか!!」
ルーカス君よ、今は静かにして欲しかったかなあ。まあ、当たりは当たりだね!
「うん、そうだよ。未来のだんなさま」
そう私はルチータ王子の左手をぎゅっと握って話すとルーカス君は固まって驚いていた。ルチータ王子はただ私にニッコリ笑いかけて
「絶対ありえない未来を見つめ選ぶより、可能性のある方を選んだ方がよろしいですよ。アメリーお嬢様」
「うん、だから可能性のある未来を私はね、選んでるよ。執事のチーさん」
「‥‥チーさんって」
「へへ」
さて、干ばつしている土地は後でシリウス伯父様と見に行くけど、とりあえず教会周辺を散策しようかな?
「あら、ルーカス君じゃない」
「あ!アイラさん!」
「今日はとても可愛いお友達と来てくれたのね。こんにちわ」
そう私達に声をかけてきた女性がいた。髪の毛はピンク色でとても可愛いらしい容姿のシスターだった。
シスターのアイラさんは私達のところへ向かおうとした時、地面にある石につまづいた。
「きゃっ!」
「‥おっと。失礼します、お怪我はありませんか?」
「あ、は、はい。ありがとうございます‥‥」
‥‥‥あ。このシスター、一発でルチータ王子に一目惚れした。顔とか違くてもフェロモン?とやらのせいかな。というか‥‥周りにいる女性達みーんなルチータ王子の方を見てる!
「おい!執事はそこでシスターと話してろよ!行くぞ!」
「え?!ちょっ!」
ルーカスはぐいっと私の腕を引っ張っていき、私が少し離れた瞬間令嬢やシスター達が執事姿のルチータ王子に沢山声をかけて囲まれていた。
「ルーカス君!何処までいくの!?走るのはいいけど、ルチー‥いや、執事のチーさんと離れちゃったじゃない!」
「でもお前、すっごい、泣きそうな顔してるじゃん!」
「まだおやつのプリン食べてないからだよ!」
「ならプリン食え!」
「今ないもん!見てよ!茹でた人参があるだけよ!」
「いや、なんで茹でた人参ーー‥‥あれ?ここどこだ?」
ハッ!気づくと、私達は教会から少し離れていた森へと来ていた。私はポケットから地図を取り出して確認すると、そこまで離れてはないみたいだから大丈夫かな。
「お、俺、道知ってるから!大丈夫だ!だからーもがっ!」
焦りだすルーカス君の口の中に茹でた人参を入れてあげた。
「ルーカス君、落ちつこ。私ね、地図持ってるし、確認したら遠くないから大丈夫よ。わかった?」
コクンと頷くルーカス君の手を握って一緒に歩いて帰ろうとした時誰かの声がした。
少し太ったおじさんと、‥‥神父様が大量のお金を持って受け取っていた。馬車には‥‥沢山のお金!?
「あー!なんでペアズ男爵と太陽教会の神父様がお金受け取りしてるんだ!?」
‥‥ルーカス君空気を読んで欲しいかったかもー!!ペアズ男爵と呼ばれているおじさんはルーカス君を見つけて捕まえた。
「くそ!ついてない!ガキに見られた!とりあえず捕まえろ!」
「うわー!!な、なんだ!?」
「あ!ルーカス君!」
馬車には二人の男性がいて、私達はあっというまに捕まってしまった。
私は捕まえられた瞬間、ポケットから匂いを残せる白薔薇のポプリを落とした。以前ソフィア姉様が作ったのを見て、私がほんの少し匂いをもっと残せるように改良したもの。
「護衛の人!いるよね!ちゃんと伝えてね!!」
「なに一人で騒いでる!静かにしろ!」
私が木に向かって叫ぶのを見たおじさんは私の口を塞ぎ縛りあげた。
これは‥‥また大変な事件に巻き込まれてしまった!
「‥お、俺たちは頼まれただけだ!でも、顔はわからねえっ‥‥フードをかぶってて、お、男の声は確かなんだけどな」
「‥‥フードをかぶった男?」
ルチータ王子はパチンと指を鳴らした後、隠れてついてきた護衛の人達が数人出てきて山賊達を捕えて姿を消した。
馬車は無事で私達は乗り森の方を抜け出すと小さな村とその先には真っ白で神秘的な教会があった。教会の十字架の真ん中には国の紋章である太陽と宝石が埋め込まれていた。
あれ、いくらするんだろう。プリン‥沢山食べれるんだろうな。
まずは太陽教会の神父様にご挨拶をしなきゃならないね!教会では沢山の人達がお祈りの時間だと村の人達や見覚えのある子がいた。
「あ、ルーカス君だ」
「うわわわ!アメリー・マカロン!なんでここにいるんだよ!?お、俺は別に嬉しくないぞ!」
「うんうん、嬉しいんだね。素直な方が可愛いいよ?」
「だから嬉しくないって!」
同じクラスでいつも二位だと私に八つ当たりしてくるルーカス・シュベレルトがいた。
やっぱりね、太陽教会と親しい今一番力がある公爵家のシュベレルト家はいると思っていた。
「君はマカロン家のアメリー嬢かな?」
そう私に話しかけてきたのはルーカスの父、シュベレルト家現当主のジル・シュベレルト。
「アメリー・マカロンです。いつもルーカス君とは仲良くさせてもらってます!」
「そうか!君がか!ルーカスはいつも君の話ばかりでね」
「ち、父上!」
そう私達が話しをしているとシリウス伯父様と現在私の執事としているルチータ王子がやってきた。シュベレルト当主は何故かシリウス伯父様を見て憧れのような目で見つめ慌ててた。
「シリウス様っ!何故貴方がここに?」
「敬語は結構です。今では貴方が私より立場が上なのですから顔をあげてください。可愛い娘と一緒に視察をしにきたんです。向こうの村からハズれた場所の土地の件で」
「ん?あそこはペアズ男爵が任せられてる筈ですが‥‥」
そう眉をピクんと動かすシュベレルト当主だった。私はシリウス伯父様の手をクイッと引っ張り質問をした。
「シリウス伯父様、知り合いだったの?」
「彼は学園では1学年下だった後輩だね。‥‥昔我が弟ジェイソンは沢山の人を惹きこんではいたが、彼だけはジェイソン側につかなかった。本を読むのが趣味でね、そのうち話すようになったくらいだよ」
いや、シリウス伯父様をすごーく尊敬してます!というキラキラした目で見つめてる。
「シリウス様、どうでしょうか。何かの縁ですし、我が息子ルーカスと婚約をーー」
「‥は?」
シリウス伯父様‥‥一瞬で殺気立ってる。立場上の人だよとさっき自分で言ってたのにな。私は慌てて前にでて、
「あの、私にはお慕いしてる方がいるのでごめんなさい!」
そう断るとシュベレルト当主は残念そうにしていて、ルーカスは顔を真っ赤にしながら怒っていた。
「お、俺だって!あれだ!断るさ!」
「ルーカス、私達は仕事の話をしてくる。アメリー嬢、ルーカスと遊んでくれるかな」
そうシリウス伯父様達二人は話ができるところへと移動していった。
で、私の後ろにいるのは執事に変装中のルチータ王子がいてくれてる。私が嬉しそうにしていたのがバレバレだったのかルチータ王子は少し困った顔をしながら笑った。
「アメリーお嬢様達だけでは心配ですからね」
うん‥‥!いつもと全然違う顔立ちと髪だけど、綺麗な紫の瞳はとても素敵だなあ。
「はっ!おい、お前まさか!そのそばかす執事が好きなのか!!」
ルーカス君よ、今は静かにして欲しかったかなあ。まあ、当たりは当たりだね!
「うん、そうだよ。未来のだんなさま」
そう私はルチータ王子の左手をぎゅっと握って話すとルーカス君は固まって驚いていた。ルチータ王子はただ私にニッコリ笑いかけて
「絶対ありえない未来を見つめ選ぶより、可能性のある方を選んだ方がよろしいですよ。アメリーお嬢様」
「うん、だから可能性のある未来を私はね、選んでるよ。執事のチーさん」
「‥‥チーさんって」
「へへ」
さて、干ばつしている土地は後でシリウス伯父様と見に行くけど、とりあえず教会周辺を散策しようかな?
「あら、ルーカス君じゃない」
「あ!アイラさん!」
「今日はとても可愛いお友達と来てくれたのね。こんにちわ」
そう私達に声をかけてきた女性がいた。髪の毛はピンク色でとても可愛いらしい容姿のシスターだった。
シスターのアイラさんは私達のところへ向かおうとした時、地面にある石につまづいた。
「きゃっ!」
「‥おっと。失礼します、お怪我はありませんか?」
「あ、は、はい。ありがとうございます‥‥」
‥‥‥あ。このシスター、一発でルチータ王子に一目惚れした。顔とか違くてもフェロモン?とやらのせいかな。というか‥‥周りにいる女性達みーんなルチータ王子の方を見てる!
「おい!執事はそこでシスターと話してろよ!行くぞ!」
「え?!ちょっ!」
ルーカスはぐいっと私の腕を引っ張っていき、私が少し離れた瞬間令嬢やシスター達が執事姿のルチータ王子に沢山声をかけて囲まれていた。
「ルーカス君!何処までいくの!?走るのはいいけど、ルチー‥いや、執事のチーさんと離れちゃったじゃない!」
「でもお前、すっごい、泣きそうな顔してるじゃん!」
「まだおやつのプリン食べてないからだよ!」
「ならプリン食え!」
「今ないもん!見てよ!茹でた人参があるだけよ!」
「いや、なんで茹でた人参ーー‥‥あれ?ここどこだ?」
ハッ!気づくと、私達は教会から少し離れていた森へと来ていた。私はポケットから地図を取り出して確認すると、そこまで離れてはないみたいだから大丈夫かな。
「お、俺、道知ってるから!大丈夫だ!だからーもがっ!」
焦りだすルーカス君の口の中に茹でた人参を入れてあげた。
「ルーカス君、落ちつこ。私ね、地図持ってるし、確認したら遠くないから大丈夫よ。わかった?」
コクンと頷くルーカス君の手を握って一緒に歩いて帰ろうとした時誰かの声がした。
少し太ったおじさんと、‥‥神父様が大量のお金を持って受け取っていた。馬車には‥‥沢山のお金!?
「あー!なんでペアズ男爵と太陽教会の神父様がお金受け取りしてるんだ!?」
‥‥ルーカス君空気を読んで欲しいかったかもー!!ペアズ男爵と呼ばれているおじさんはルーカス君を見つけて捕まえた。
「くそ!ついてない!ガキに見られた!とりあえず捕まえろ!」
「うわー!!な、なんだ!?」
「あ!ルーカス君!」
馬車には二人の男性がいて、私達はあっというまに捕まってしまった。
私は捕まえられた瞬間、ポケットから匂いを残せる白薔薇のポプリを落とした。以前ソフィア姉様が作ったのを見て、私がほんの少し匂いをもっと残せるように改良したもの。
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