桜色の約束

Nami📖🐬

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桜舞う入学式

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 春、中学校の入学式。
 桜が舞い散る中、ひとりの少女はふと視線を上げた。

 視線の先には、桜の木の下に立つひとりの少年。
 彼は入学式とは不釣り合いな黒いコートを纏い、どこか影のある雰囲気を漂わせていた。

 少女の名前は咲良さくら
 幼い頃から病弱で、外の世界に憧れながらも、家の中で過ごすことが多かった。
 そんな彼女にとって長年、桜は部屋の中から窓越しでしか見たことのない、特別なものだった。

 少年はれんと名乗った。
 蓮は、都会から引っ越してきたばかりで、周囲とはどこか一線を画す孤独な雰囲気を纏っていた。


 ある日、咲良は偶然、蓮が桜の木の下で泣いているのを見かける。
 声をかけようとした瞬間、蓮は突然立ち上がり、どこかへと歩き出してしまう。

 咲良は蓮の後を追いかけ、たどり着いたのは廃墟となった遊園地だった。
 遊園地には誰もいないはずなのに、蓮は誰かと楽しそうに遊んでいるように見える。

 咲良は恐る恐る蓮に声をかけ、そのについて尋ねる。
 蓮はの名前は奏多かなただと答え、奏多は幼い頃、白血病で亡くなった幼馴染であることを打ち明けた。

 奏多は連にとって大切な存在であり、彼の死後、蓮は心を閉ざしてしまうようになった。

 咲良は蓮の話を聞き、彼の深い孤独に心を痛める。
 そして、自分もまた同じ病気であることに驚き、いつまで生きられるか分からないという不安を抱えていることを打ち明けた。


 咲良と蓮は、それぞれの境遇を打ち明け、互いの苦悩に共感し合っていく。

 咲良は、病弱ゆえに外の世界に憧れながらも、部屋の中で過ごすことが多かった。
 そんな彼女にとって、蓮は都会からやってきた、未知なる世界の刺激的な存在だった。

 一方、幼馴染の死で心を閉ざしていた蓮にとって、咲良は優しさで包み込むような、心の拠り所のような存在だった。


 ある日、蓮は咲良を桜並木に誘う。
 桜は咲良の大好きな花であり、蓮も幼い頃、奏多と公園の桜の木の下で遊んだ思い出があった。

 ふたりは桜の舞い散る中、ゆっくりと歩きながら、互いの夢や希望について語り合う。

 咲良は、病弱な自分がいつまで生きられるか分からないという不安を抱えながらも、それでも諦めずに生きていきたいと語る。

 蓮は、奏多の死を乗り越え、いつか医師となって多くの人を救いたいという夢を語る。

 ふたりは互いの夢を応援し、励まし合う。
 その中で、ふたりの心は次第に惹かれ合い始めていく。


 しかし、ふたりの幸せは長くは続かなかった……
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