騎士学生と教官の百合物語

コマドリ

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第9節 教会騎士団内乱編

第358話 旅人少女

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ティフィアさんたちと別れ…オフェリアさんの眷属の獣である精霊獣の背中に乗って、私たちは魔族領内を横断している

クロ「移動快適」

リュネメイア「しかも馬と違って、長時間乗っていてもお尻などが痛くならんの」

フウカ「しかし、私たち全員を乗せれるくらいサイズを大きくできるとは…普通の魔獣では考えられないわね」

コトリ「確かこの子も精霊なんだよね?」

ウンディーネ「ええ、そうよ…だけど私たちと違って、最初から真祖の眷属としての絆を持って生まれたタイプかしら」

オフェリア「ええ、私が誕生した時から一緒ではあるわね。っと、あの街が補給地点だけど…あれは魔獣かしら?」

街が見えてきたところで、商人馬車が魔獣に襲われているのが確認できた

その魔獣たちから馬車を守るため…腰まである黒髪、水色の瞳、白のカチューシャ…の少女が剣で、魔獣たちを殲滅してる姿が見えた。


クロ「襲われてる」

コトリ「見ればわかるけど…あれって私たちと同じ人族だよね、何で魔族領に?」

フウカ「あの旗…確か、魔族領土でも広く活動してる人間の商人たちだったような」

リュネメイア(ふむ…剣を振るっていない女性たちは、おそらく商人なのだろうが…あやつらどこかで…)

ウンディーネ(……ふぅん…?あの少女…)

オフェリア「あの少女強いけど、さすがに魔獣の数が多いわ…助けるわよ」

精霊獣に乗ったまま私たちは駆けつけて

「えっ…あれってリュネメイっーーもが!」

「ばか!今は!しっ!」

少女「新手…ではなさそう」

コトリ「ん、助太刀するよ」

私たちは精霊獣から飛び降り、商人と少女に加勢する形で戦闘へ突入した……。


魔獣たちを全て片付け…その戦闘終了後、少女が私たちに近づいてきて

少女「ありがとう、助かった。おかけで護衛任務を無事に果たせそう」

少女のお礼を聞いたあと…少し遠くにいる商人の女性たちにリュネは声をかける

リュネメイア「おぬしら、妾とどこかで会ったことはないかの?」

「い、いえ気のせいでは…あはは」

リュネメイア「ふむ?」

コトリ「でも、あなたみたいな少女が1人で護衛任務をしてるの?しかも魔族領までの」

クロ「コトリよりは背がでかいと思うけど」

コトリ「……それってクロよりもでかいってことだよ」

私がクロをジト目で睨む…そんなやりとりしてると、少女はつぶやくように

少女「まあ『見かけはほぼ成長してない』から、そう見られても仕方ないか」

コトリ「え?」

少女「ううん、何でもない。

私はアーニャ…血が繋がってない姉と別れてから、あてのない1人旅してる最中で…その旅の資金のために商人の護衛任務してる。

2人はよく似てるけど双子?」

血の繋がってない姉など、深くはわからないけど…もしかしてアーニャさん、戦争孤児とかなのかな?


クロ「ん、そうかも…私は姉のクロ、こっちが妹のコトリ」

コトリ「それであっちがリュネで、あとの2人がフウカさんとオフェリアさんだよ」

みんなを自己紹介すると、彼女はある名前が気になるようで

アーニャ「お姉さん、フウカっていうの?」

フウカ「ええ、そうだけど…私の名前がどうかしたかしら?」

アーニャ「いえ、おそらく大丈夫です」

フウカ「?」

アーニャ(お姉ちゃんから聞いてた人の名前に似てた気がするけど…まあ気のせいかな)

「アーニャさん、行きますよ。皆さま、今回はありがとうございました…もし何かお困りごとがあれば商会をお訪ねください、私たちがお力になりますので」

ぺこりと商人の女性たちが私たちに頭を下げると、アーニャを乗せて街へ向かって去る

オフェリア「それじゃあ、私たちも向かいましょうか」

クロ(というか、目的地が一緒なら乗せて行ってもらえばよかったんじゃ)

すでに目的地が見えていたので、私たちは徒歩で街へと向かう…。


街へ着いて宿をとり、物資調達のため外へ出て少し歩いたところで…

オフェリア「あとをつけてるみたいだけど、どちらさまかしら?」

「魔剣公主さまたち一行ですね?」

物陰から数人魔族が現れる

リュネメイア「ぬしらは?」

「穏健派といえば伝わりますでしょうか。魔剣公主さまたちに折り入って頼みごとがございまして」

リュネメイア「その内容によるの。まあとりあえず、人気のない場所にでも移すか」

現れた魔族たちから事情を聞くため、私たちは人気のない場所に移動する……。


クロ「……で、どうするの?」

コトリ「新政府によって奴隷となった穏健派やその他魔族たちが、この街のどこかに連れて来られてるからその救出をお願いしたいか」

穏健派から話を聞き、物資も調達し終えた私たちは宿屋へと戻ってきてる

リュネメイア「そこまではまあよい…だがその救出の全てを依頼し、妾たちに一任して丸投げしてくるとはの」

フウカ「まあ、今の穏健派に表立って動ける戦力は少ないですからね…その点、私たちは少し前に派手にやってますから」

オフェリア「ああ、統括官を失脚させて街を解放したってやつね?なるほど、それで期待されちゃったってわけだ」

過激派の統括官たちを退けた一件で、私たちは穏健派から信用できる存在になったようだ

リュネメイア「とりあえずは情報を集めてみるかの。まあ、この戦力ならおそらく問題ないじゃろうが…」

クロ「何か懸念点があるの?」

リュネメイア「妾の経験上、この手の期待されて任されたものほど…碌でもないことが起こる可能性が高いのじゃ」

騎士時代の経験から、面倒事になるのではと警戒するリュネ…確かに危険がある依頼だ、気を引き締めた方がいいかも

警戒もしつつ…私たちは各自別れて街へと繰り出し、情報を集めるため動き始めた…。


フードを被り街で聞き込みしていたフウカに…背後から声をかける人物たちが

「やあ、彼らが言っていた拳姫は君だね?」

フウカ「っ…あ、あなたたちは…!?」

フウカに一切の気配を悟らせずに背後をとった人物たちは…

赤い帽子、目元に仮面、クラウンの姿をした性別不明者…

束ねた紫の髪を両サイドにまとめたダブルお団子ヘア、紫のチャイナドレスの女性…

『堕天使のような人形』を連れた…腰まである白銀の髪を一本のおさげにし、赤い瞳、巫女装束を纏った少女…

の3人だった……。
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