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接触
しおりを挟む艦内をうろうろと彷徨っていたら甲板の上に出て驚いた。
船とは聞いてたけど、実際に船の形をしてたなんて予想外だ。でも知ってる船の大きさじゃない。広い。広すぎる。中心から右舷の手摺りがあるところまで歩くだけでも結構な距離があった。
そして、その圧倒的な眺めに息を呑んだ。
眼下に拡がる雲に隠れて地表までは見え辛い。雲の切れ間に流れる緑色、茶色──水色。
次々と変わる色からこの船が相当速いことがわかる。ばさばさと耳に届く音が煩いけれど、頬に感じる風は微かだ。
……なんで僅かにしか感じないんだ? そもそも、
「なんで表に出られるんだろ。この高さで人が生身で無事なわけないような気がするんだけど」
声に出してつぶやいてしまう。
『結界と言いますか』 地面から声がして飛び上がった。独り言に返事があると思ってなかったし! そう言えばそういう船だった。『探し物ですか? マドカ。アパートの荷物が入り用でしょうか。でしたら倉庫にご案内致しますが』
「荷物? あ」
『今思い出したという顔ですね』
忘れてた。
「そっか、ガーデン君に俺の引っ越し荷物がまるごと載ってるんだよな」 モアサナイトに言われていた事を思い出す。ここは空だ。荷物が重すぎて落ちたりしないのかな。「邪魔なら全部捨てても良いよ」
返ったのは沈黙。風の音がやけに大きく耳に響く。
……うん? もしかして、呆れられてる?
『大雑把ですね。大事な物は無いのですか?』
「うーん? 保険証とかスマホは持ってるし。必要なもの……通帳とかの書類? あとは」
言葉が続かない。
元々何かに執着しない方なのだ。無くなって困るものが思い当たらない。
衣服だって最低限で良いし──モアサナイトから使ってくれと頼まれたクローゼットには過ぎるほど詰まってた。あんなにいらない。どこから調達したんだろう。
『ではマドカは何を探していたのですか?』
「え? 別に誰かを探してたわけじゃないよ。なんとなく船内を見学してただけで……悪い、五月蠅かったかな」
ガーデン君はその問いには答えず、別の答えをくれる。
『モアサナイトなら今は地上に降りているので艦内にはいません。この数週間で溜まっていた案件があるようです』
「……へー。そっか。いないんだ」
ひどく落胆して、そんな自分に驚いた。
どうして自分がこんな風にさまよっていたのか、やっと自覚する。何か用事があったわけではない。
ただ、姿を探していただけだ。
──昔から友達には恵まれている。
けれど男のオメガであるというハンデは結構重くって、誰かに頼ればそれだけ相手の負担になるのを知っている。だから誰が相手でも一定の距離を保つようにしてきた。そうした行動は考えてしていたのではなく、ほとんど無意識だったけど。
感情にストッパーをつけて生きてきたんだな。と、今なら客観的に分析できる。
だってそんなの、当事者のときに認めるのは心が折れるし。
……あれ? ふいに気が付く。じゃあ、今は違うのか。
気付けば目の前の霧が晴れていたような、そんな、不思議な感触を覚える。
自分はちょっとは変わったのかな。そう変わらない気もするけれど。ともあれ、今ははじめて抱く感情を持て余してしまう。
つまり、こういう気持ちをあいたいとか、寂しいというのか。……新鮮だ。
「……俺も外に出てみようかな。それとも許可が必要かな?」
『地上に降りますか? マドカの行動は誰にも止められる事はありませんが、私の人形は所詮は端末なので母艦を離れると機能が制限されるのですよ』
ガーデン君の言い回しが不思議だ。
「ひょっとして一緒に付いてきてくれる気?」
『今の地上はマドカには安全とは言えませんから。一人で出歩くのははっきり言って無謀ですね』
「それは……」 心配しすぎ。「えーと。どうなんだろう?」
とも言い切れない部分もあるのでなんとも。気分は浦島太郎だ。
『もっとも、他に付き添いの方がいるのなら私も安心できるのですが』
「なら俺が一緒に行こうか?」
──と。
声と共に人影が近づいてくる。
「仲嶋。なんでいるんだ?」
「なんでも何も」 片手をひらひら振る。「偶然俺もそこら辺にいたんだよ。喋ってる声が聞こえたから来てみた」
「へえ。たまたま近くにいたの、か」
そばに来た相手をまじまじと眺めてしまう。
「何だよ?」
「スーツじゃない仲嶋は若く見えるな」
「あー。髪もセットしてないからな」
「……だな」
短く頷くに止めておく。
可愛いと言うとぜったい怒るし。この男は人に舐められるのを嫌うのだ。すると、何を察知したのか仲嶋が眉をひそめる。
「今なに考えた?」
「いやなにも。仲嶋はなにしてたんだ?」
「ちょっと異世界探索をな」
「異世界?」
「だってもうここ、異世界みたいなもんだろ。異界産の船だぜ?」
と空を見上げる。
「ああ。……確かにこの眺めは凄いけど」
「けど?」
「中身は異世界感ゼロだよな。和室まであるぐらいだよ?」
すると、なにが可笑しいのかくく、と仲嶋が笑う。
「それはオメガに合わせた仕様だからだろ? お前は愛されてるな」
「そんなわけ」
「ああ悪い。オメガは失礼だな。まどかに合わせたって言った方が良いか」
「呼び方の問題じゃないから!」
「そうか? 重要だろ?」 ちょっと真面目な顔になる。「俺はお前を名前で呼んでいいのかな」
……。
少し、距離を感じた。どうしてベータの仲嶋がオメガの俺に引け目を感じてるんだろう。
そりゃ、ここで優遇されているのはオメガだけど。
「……あたりまえだろ」 俺は自分勝手だ。仲嶋の態度はいままでの自分の態度と似ていた。こんな形で自分の行動を反省するとは。「ごめん」
「あ?」
「知らなかった。遠慮して距離を取られると寂しいものなんだな」
「……ばぁか」 仲嶋はそれ以上は言わず、吹きつけてくる風に目を細める。「まどかはなんでここにいたんだよ?」
「俺も船を探索してたよ」
仲嶋はフンと笑う。
「嘘つけ。番をさがしてたんだろ」
「ぐ」
なんでバレる。
「まあ俺も偶然は嘘だな。俺、お前よりも船の中は堪能し尽くしてるんだよね。今日は趣向を変えてナビ付きだったからまどかのところに誘導されたんだろうな」
「ナビ?」
「そうナビ」 とんとんと足の爪先で床を叩く。「外に出る方法を教えてくれ」
『ここを降りてから突き当たりを左に進んで下さい』
「ああ……ナビ」
「すごいよなこれ。いくら艦内が広くても絶対迷わないんだぜ?」
『そんな些末事よりも私には感心するべき素晴らしき点がいくらでもあるのですが』
「……」
「……」
『お二方様、スルーでしょうか? 今の私の台詞は聞こえていましたよね?』
「誰か答えてやれよまどか」
「名指しの時点で誰かじゃないじゃん!」 これ何か褒めないといけない流れか? 自棄だ。「ガーデン君は可愛いよ」
『……』
「……そういうどこかのアルファがオメガを口説く文句が欲しいんじゃないと思うな」
『ええ、ええ。私も微妙な心持ちになりましたよ』
「なあ? 小っ恥ずかしい」
「……だったら仲嶋が褒めろよ」
「いや……こっちの人間が作る機械にはこんな面倒臭い性格は真似できないよな」
『ありがとうございます。仲嶋は良い人間ですね』
「それでいいの!?」
そんなこんなでガーデン君に誘導してもらいながら歩いて間もなくすると、いつか来た扉の前に出た。
──あのビルのエレベーターに繋がった観音扉だ。
「あれ?」
「はい、どうも」
そしてその目的地にはトルマリンさんが待っていた。
『お二人だけでは危険ですから外出はアルファと一緒に願います』
「あァ?」 仲嶋の眉が寄る。「俺も保護対象なのか? 引率者の方だろ」
「はいはい。俺も引率してってくださいねー。では行きましょうか」
『はい。いってらっしゃいませ』
◇ ◇ ◇
開かれた観音扉をくぐると、小さな箱の中だった。
違和感に首を傾ける。少し考えてわかった。その原因は入ってきた扉の大きさと箱のスペースが釣り合わないからだ。
くぐった扉の高さより、今いる箱の天井の方が低いのだ。
チン、という音に振り返ると、そこはもう観音扉ではなく、コンソールのついた自動扉に変わっていた。
エレベーターが下降を始める。
「……そういえばこのまま地下へも行けるのかな」
「地下……というのは円さんが連れていかれた場所ですか?」 それにしても箱の中で並ぶとトルマリンさんだけが頭一つ飛び出ている。アルファは皆、体格が良いな。「正確な位置が掴めないので難しいですね」
……。何て?
「え? 行けないんだ?」
「行けないですよ。だって飛ぶ位置を間違えれば壁にめり込むじゃないですか」
「そういうものなんだ。へええ」
てっきり出来ますよ、との答えが来ると思っていたので意外だ。
「いや、だったらコンソールの方を操作すれば良いんじゃないのか?」
突っ込んだのは仲嶋だ。
「あ。それなら出来るか」
あっさり意見を覆すトルマリンさんに仲嶋が不審の目を向ける。
「なんで考え方がテレポート前提なんだよ」
「あっははは」
「笑って誤魔化すなって」
「ま、ともかく今この空間は地上階にしか繋げてないんですよ。地下とモアサナイトの相性が悪いのも要因にあるんですけどね。属性的にあの方、天とか光なので」
「「え?」」
「あはははは。見えないでしょー?」
仲嶋がジト目でトルマリンさんを見あげる。
「……アンタ、どこまで本気かわからないんだよな」
「心外だな」
……んん? なんだか若干張り詰めた空気になってる? オロオロしたところでチン、と到着の音がして、助かったと思う。
──エレベーターが開いた目の前に爲永がいた。
「ぴっ」
「大丈夫です」
反射的に後ろに下がった身体をやんわりと止められ、落ち着けというように肩を押さえられる。よく見てみると爲永はこちらの存在に気が付いてない。
「……俺、印象薄いのか?」
「そんなわけないじゃないですか。俺たちの姿は他の人から見えないようにしているんです。正確に言えば、見えていないのではなく、意識の外にあるんですけれど。この方からすれば、ここにいるのは自分ひとりだけなんですよね」
「は。結界便利だな」 と仲嶋。「ふうん。こいつがうちの世界産のアルファかあ」
「ああ。ちょっかいは出さないようにね。意図を持って接触したら流石にバレるよ」
「しないけど」
「……怪しいなあ。降りましょう」
「て、おいっ」
トルマリンさんが仲嶋の手をぐっと掴んでエレベーターを降りる。
入る方と出る方ですれ違う。こちらの姿は見えないと言っていたのに身体がぶつかることは無く、ちゃんと避けてるのが不思議だ。なるほど。
確かに──見えていないのではなく、意識していない。
だからその時の顔を見てしまった。
爲永は懐から取り出したなにかを眺めている。
「──あ」
瞬間、思わず後を追っていた。
「ちょ」
チン、と扉が閉まる。
顔を上げた爲永の表情が険しくなる。
──エレベーターが下降を始めた。
「なぜお前がここにいる」
よりによって逃げられない場所に爲永とふたりきりとか。
そんな最悪な場所にのこのこ入って行ったのはまぎれもなく自分で、迂闊すぎて笑えない。扉が閉まる瞬間に見えたトルマリンさん、めっちゃ焦ってた。……ごめんなさい。
「その。話を聞きたくて」
けどするっとそんな口から言葉が出る。
「……」
爲永はぴくりとも動かない。眼力すごい。プレッシャーすごい。
「そのペンダント、ぐッ」
だん、音と共に視界が揺れる。めまいなのかと錯覚したけれど、箱全体がぐらんぐらんと揺れていた。ギシギシと大きく揺れる箱。
俺の首は壁に縫い付けられている。
「──中身を見たのか?」
返事が出来ない。答えられない。必死で腕を叩く。
どさりと床に落とされて、また箱がぐらぐら揺れる。
「げっ、げっほっ」
どういう気まぐれか、すぐに腕を離してくれた。
「──答えろ」
ああそっか首絞めてたら返事ができないからね!
床にはいつくばった姿勢で放置だよ。すごくみじめ。
「……言わなくて良い事を言うからだ」
フン、と爲永が吐き捨てる。
ぜい、ぜい。ひゅう。息を整える。けれど、どうやら会話をする気分にはなってくれた。
たとえそれがムカつきからでも。
喉に手を当てて集中する。──よし。逃げられないなら同じだ。
「どうして爲永さんがオメガの骨を持ち歩いているんですか? 番でもないのに」
案外はっきりと言葉を喋った俺に、爲永が意外そうに片眉を上げた。それから溜息をついて答える。
「知り合いでもないな」
「え?」
「言っただろうが」 握った拳を開いて言う。その中にはペンダントがあった。「コレとは話をしたこともない」
……どういうことだろう?
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