52 / 52
第3章 騎士団長と別離の言葉
エピローグ
僕の名はルース。神殿の前で捨てられていた僕は、今まで姓はなかったのだけど、侯爵家のヴェルディと結婚して姓がついた。
ヴェルディは騎士団長で、今はとても忙しい。
この王国で疫病が流行り、そこかしこで大勢の人が亡くなったからだ。
王家の人々も疫病にかかり、一人残らず命を落としたという話を聞いた時には、世の中が震撼したほどだった。
急遽、侯爵家に婿入りしていたイーブリン騎士団長が、騎士団を辞めて王位につくことになった。
よもや彼も、めぐりめぐって自分に王位継承権が転がり込んでくるとは思っていなかっただろう。
今日も、ヴェルディは王宮に行って仕事をしている。
*
王宮の地下にある、古びた牢獄にヴェルディは足を運んだ。
北塔と違ってそこは、隙間風も吹き込み、牢の中には寝台と毛布一枚しか置かれていない粗末なものであった。
その寝台の上で、身を丸め、縮こまっている男は、ヴェルディの訪れに弱々しく顔をあげた。
「……来たのか」
彼は、ロベルト元国王だった。
今や、王位についていた時の面影はない。一気に老け込んだようだった。病にかかっているのだろう。顔色もドス黒く、ひっきりなしに苦し気に咳き込んでいた。彼は自分がもう長くないことを知っていた。
「ああ」
ロベルトが死ぬ前に、なんとしても一度、会っておきたかった。
すでに、神殿の特別審理官の調書で事件の詳細は知っていた。ロベルトは、自身をのぞいて王族のすべてが死に絶えたことを知ると、抵抗することもなく、神殿側に投降した。そして、虚ろな瞳で、求められるまま事件の概要を話し出したという。驚いたことに、ロベルトも、ライト公爵と同じく、精神汚染は受けていなかった。
“ライシャ事変”
第一王子と男爵令嬢が起こした陰惨な事件を知り、神殿に駆けつけた時、ルーディス神官長をはじめ、数名の神官及びたまたま居合わせた孤児院の孤児達は生きていた。
このまま事件が明らかになると、王家は消滅すると考えたロベルトは、当初、事件を隠蔽しようとした。
だが、隠蔽しきれるものではなかった。そのため、自らの手でそれを解決することに見せ、王位に就くために第二王子ライトに協力を求めた。
ライトは協力することの代償に、当時重傷を負い、生死の境にあったルーディス神官長を望んだ。
彼さえもらえるのなら、どんな協力でもしようとライトは言った。王位継承権も放棄し、ロベルトの即位に真っ先に賛同しようと言った。反対に、彼を与えられないならば、けっして賛同しないとも述べた。
断ることなど、思いもしなかった。
むしろ、早めに事件を幕引きするためには、ルーディス神官長の生存は邪魔であったし、神殿からの厳しい追及を避けるためにも、彼はいない方がいい。
魔族や、精神汚染を受けていた協力者達もそう言って、ルーディス神官長ら一行を、白の離宮に運ぶことや隠ぺいに協力してくれた。
ルーディス神官長は白の離宮に運ばれた後、半年以上意識がない重体であった。ライトの献身的な看病により意識を取り戻した。
その後の事態については、神官長の名誉のために記載は割愛されていたが、結局のところ、彼は“ライシャ事変”が発生して一年後に亡くなった。
そして、その直後にルースは生まれた。
離宮に留められていた神官達は早々に亡くなっており、孤児も一人残らずライトは殺害していた。
ヴェルディは牢の前の椅子に座り、牢獄の中のかつての主君であり、友であった人物に話しかけた。
「私は、一つ気になっていたんだ」
「なんだ」
咳き込みながら、ロベルトは寝台の上に身を起こす。
「十五年後の今になって、どうして偽聖女を……マリア王女を立てたんだ」
「……ルーディス神官の魂が生まれ変わったと、魔族どもが言い出したんだ。彼を捕まえたいと言った」
「…………」
「彼のような聖人の輝ける魂の持ち主は、産まれた瞬間に、わかるらしい。だけど、十五年後の今になってルーディス神官のものだと言い出したのは、私にもよくわからない」
ヴェルディにはわかった。
ライシャ事変から十五年後の今になって、彼はルーディス神官長としての記憶を取り戻したからだ。そして、癒しの術や、予知の力まで使い始めた。生まれてからそれまでは、“もう一人のルーディス”が彼の魂を黒く染めて守っていた。突然、記憶を取り戻させたのは、神がそのお考えで為したこととしか思えない。
「彼の御徴が手許にあったので、それを使って、彼をおびき寄せたいと思った」
「ロベルト、お前は……どうしてそこまで魔族に従ったんだ」
「……精神汚染を受けた者は殺すしかない。兄上だけなら、まだよかった。それがどんどん、どんどん一族の中に増えていったとき、私はどうすればよかった? 自ら神殿に名乗り出て、一族の者を殺してくれと願うべきだったか? お前は精神汚染を受けた者が、常におかしいと思っているか? いや、違うんだよ。操られていない時は、前と変わらないんだ。前と変わらない、家族なんだ。それを……私は差し出すことはできなかった」
「………」
ヴェルディは椅子から立ち上がった。
ロベルトは言った。
「私一人だけ……結局、私一人だけしか生き残らなかった。もうすぐ死ぬがな。ああ、これが神の呪いだ。怒りだ。それなら、もっと前に、呪いを起こして欲しかった。ずっと神の罰を望んでいたさ。私自身が、一族を殺さぬように済むことをどんなに望んでいたか」
“もう一人のルーディス”はこう言っていた。
神官長のルーディスは彼らを憐れんでいたが、結局、その憐れみが、この事態を引き起こしたと。
時にその愚かしさを馬鹿にするように眺めていた。
彼は、神官長ルーディスの中に自身の魂が壊れることを防ぐために作られたもう一つの人格であり、そしてそれゆえに、神官長ルーディス自体を嫌っている様子もあった。
自分の魂を救うために作られた“もう一人のルーディス”
だが、“もう一人のルーディス”は救われることがあったのだろうか。
魔族が言った、闇落ちしかけたという魂は、“もう一人のルーディス”だったのは間違いないだろう。
最後にロベルトは言った。
「もうここには……来ないでくれ、ヴェルディ」
そして、ヴェルディは牢の扉を閉めた。
屋敷に戻ると、ルースが笑顔を見せてヴェルディに声をかけた。
「お帰りなさい」
その細身をきつく抱きしめる。
「ああ、ただ今」
彼は神殿帰りなのだろう。純白の神官服をまとっている。その右手には、白い手袋をはめて、御徴を隠していた。
先日、彼は神殿から“聖人”の認定を受けたばかりだった。その右手に突然、紫色のバラの痣が浮かび上がったからだ。
それを見た、副神官長のテラは泣いていた。
泣いていたけれど、その涙の理由は決して口にしなかった。
“聖人”の認定を受けたルースが立った後、疫病は下火になり、大地の穢れも収まり始めた。それだけ“聖人”の存在には力があった。
神官は、生涯その身を清らかにして過ごすものだったが、ルースはすでに神官を辞めて婚姻していたため、どう取り扱うべきなのか議論になったらしい。だが、ルースは「婚姻を継続できなければ“聖人”としての活動はしない」と告げて、その鶴の一言で、ヴェルディとは婚姻したまま、神官になり“聖人”となっている。
彼がそこまで自分との婚姻の継続を望んでいることに、ヴェルディは内心、ひどく感激していた。
もちろん、もし婚姻の継続を認めないと言ったら、絶対に神殿に行かせることを許すつもりはなかった。
ヴェルディ達が、白の離宮から戻った後に会ったルースの中には、もはや神官長ルーディスの記憶は残っていなかった。
その仕草や、言葉使いなどから、ルーディスを彷彿させるものはもちろんある。
でも、彼が神官長ルーディスの記憶を思い出すことはもちろん、二度と“もう一人のルーディス”が彼の中に現れることはなかった。
不思議なことに、ルースの髪と瞳は、未だに黒く染まったままだった。
呪いが解かれた今では、それが彼の本来の色に戻ってもいいはずなのだが、変わらない黒色に、元宮廷魔術師のグレゴリウスも首を傾げていた。しかし、彼はまた以前のようにこう言った。
「それはそなたを害することは決してないから、安心しなさい」
それは、ルースの中に、未だルーディスの魂が眠っていることの証にも思えていた。
とても愛おしく、今もまたヴェルディは、その黒い髪に、黒い瞳に口づける。
ヴェルディは騎士団長で、今はとても忙しい。
この王国で疫病が流行り、そこかしこで大勢の人が亡くなったからだ。
王家の人々も疫病にかかり、一人残らず命を落としたという話を聞いた時には、世の中が震撼したほどだった。
急遽、侯爵家に婿入りしていたイーブリン騎士団長が、騎士団を辞めて王位につくことになった。
よもや彼も、めぐりめぐって自分に王位継承権が転がり込んでくるとは思っていなかっただろう。
今日も、ヴェルディは王宮に行って仕事をしている。
*
王宮の地下にある、古びた牢獄にヴェルディは足を運んだ。
北塔と違ってそこは、隙間風も吹き込み、牢の中には寝台と毛布一枚しか置かれていない粗末なものであった。
その寝台の上で、身を丸め、縮こまっている男は、ヴェルディの訪れに弱々しく顔をあげた。
「……来たのか」
彼は、ロベルト元国王だった。
今や、王位についていた時の面影はない。一気に老け込んだようだった。病にかかっているのだろう。顔色もドス黒く、ひっきりなしに苦し気に咳き込んでいた。彼は自分がもう長くないことを知っていた。
「ああ」
ロベルトが死ぬ前に、なんとしても一度、会っておきたかった。
すでに、神殿の特別審理官の調書で事件の詳細は知っていた。ロベルトは、自身をのぞいて王族のすべてが死に絶えたことを知ると、抵抗することもなく、神殿側に投降した。そして、虚ろな瞳で、求められるまま事件の概要を話し出したという。驚いたことに、ロベルトも、ライト公爵と同じく、精神汚染は受けていなかった。
“ライシャ事変”
第一王子と男爵令嬢が起こした陰惨な事件を知り、神殿に駆けつけた時、ルーディス神官長をはじめ、数名の神官及びたまたま居合わせた孤児院の孤児達は生きていた。
このまま事件が明らかになると、王家は消滅すると考えたロベルトは、当初、事件を隠蔽しようとした。
だが、隠蔽しきれるものではなかった。そのため、自らの手でそれを解決することに見せ、王位に就くために第二王子ライトに協力を求めた。
ライトは協力することの代償に、当時重傷を負い、生死の境にあったルーディス神官長を望んだ。
彼さえもらえるのなら、どんな協力でもしようとライトは言った。王位継承権も放棄し、ロベルトの即位に真っ先に賛同しようと言った。反対に、彼を与えられないならば、けっして賛同しないとも述べた。
断ることなど、思いもしなかった。
むしろ、早めに事件を幕引きするためには、ルーディス神官長の生存は邪魔であったし、神殿からの厳しい追及を避けるためにも、彼はいない方がいい。
魔族や、精神汚染を受けていた協力者達もそう言って、ルーディス神官長ら一行を、白の離宮に運ぶことや隠ぺいに協力してくれた。
ルーディス神官長は白の離宮に運ばれた後、半年以上意識がない重体であった。ライトの献身的な看病により意識を取り戻した。
その後の事態については、神官長の名誉のために記載は割愛されていたが、結局のところ、彼は“ライシャ事変”が発生して一年後に亡くなった。
そして、その直後にルースは生まれた。
離宮に留められていた神官達は早々に亡くなっており、孤児も一人残らずライトは殺害していた。
ヴェルディは牢の前の椅子に座り、牢獄の中のかつての主君であり、友であった人物に話しかけた。
「私は、一つ気になっていたんだ」
「なんだ」
咳き込みながら、ロベルトは寝台の上に身を起こす。
「十五年後の今になって、どうして偽聖女を……マリア王女を立てたんだ」
「……ルーディス神官の魂が生まれ変わったと、魔族どもが言い出したんだ。彼を捕まえたいと言った」
「…………」
「彼のような聖人の輝ける魂の持ち主は、産まれた瞬間に、わかるらしい。だけど、十五年後の今になってルーディス神官のものだと言い出したのは、私にもよくわからない」
ヴェルディにはわかった。
ライシャ事変から十五年後の今になって、彼はルーディス神官長としての記憶を取り戻したからだ。そして、癒しの術や、予知の力まで使い始めた。生まれてからそれまでは、“もう一人のルーディス”が彼の魂を黒く染めて守っていた。突然、記憶を取り戻させたのは、神がそのお考えで為したこととしか思えない。
「彼の御徴が手許にあったので、それを使って、彼をおびき寄せたいと思った」
「ロベルト、お前は……どうしてそこまで魔族に従ったんだ」
「……精神汚染を受けた者は殺すしかない。兄上だけなら、まだよかった。それがどんどん、どんどん一族の中に増えていったとき、私はどうすればよかった? 自ら神殿に名乗り出て、一族の者を殺してくれと願うべきだったか? お前は精神汚染を受けた者が、常におかしいと思っているか? いや、違うんだよ。操られていない時は、前と変わらないんだ。前と変わらない、家族なんだ。それを……私は差し出すことはできなかった」
「………」
ヴェルディは椅子から立ち上がった。
ロベルトは言った。
「私一人だけ……結局、私一人だけしか生き残らなかった。もうすぐ死ぬがな。ああ、これが神の呪いだ。怒りだ。それなら、もっと前に、呪いを起こして欲しかった。ずっと神の罰を望んでいたさ。私自身が、一族を殺さぬように済むことをどんなに望んでいたか」
“もう一人のルーディス”はこう言っていた。
神官長のルーディスは彼らを憐れんでいたが、結局、その憐れみが、この事態を引き起こしたと。
時にその愚かしさを馬鹿にするように眺めていた。
彼は、神官長ルーディスの中に自身の魂が壊れることを防ぐために作られたもう一つの人格であり、そしてそれゆえに、神官長ルーディス自体を嫌っている様子もあった。
自分の魂を救うために作られた“もう一人のルーディス”
だが、“もう一人のルーディス”は救われることがあったのだろうか。
魔族が言った、闇落ちしかけたという魂は、“もう一人のルーディス”だったのは間違いないだろう。
最後にロベルトは言った。
「もうここには……来ないでくれ、ヴェルディ」
そして、ヴェルディは牢の扉を閉めた。
屋敷に戻ると、ルースが笑顔を見せてヴェルディに声をかけた。
「お帰りなさい」
その細身をきつく抱きしめる。
「ああ、ただ今」
彼は神殿帰りなのだろう。純白の神官服をまとっている。その右手には、白い手袋をはめて、御徴を隠していた。
先日、彼は神殿から“聖人”の認定を受けたばかりだった。その右手に突然、紫色のバラの痣が浮かび上がったからだ。
それを見た、副神官長のテラは泣いていた。
泣いていたけれど、その涙の理由は決して口にしなかった。
“聖人”の認定を受けたルースが立った後、疫病は下火になり、大地の穢れも収まり始めた。それだけ“聖人”の存在には力があった。
神官は、生涯その身を清らかにして過ごすものだったが、ルースはすでに神官を辞めて婚姻していたため、どう取り扱うべきなのか議論になったらしい。だが、ルースは「婚姻を継続できなければ“聖人”としての活動はしない」と告げて、その鶴の一言で、ヴェルディとは婚姻したまま、神官になり“聖人”となっている。
彼がそこまで自分との婚姻の継続を望んでいることに、ヴェルディは内心、ひどく感激していた。
もちろん、もし婚姻の継続を認めないと言ったら、絶対に神殿に行かせることを許すつもりはなかった。
ヴェルディ達が、白の離宮から戻った後に会ったルースの中には、もはや神官長ルーディスの記憶は残っていなかった。
その仕草や、言葉使いなどから、ルーディスを彷彿させるものはもちろんある。
でも、彼が神官長ルーディスの記憶を思い出すことはもちろん、二度と“もう一人のルーディス”が彼の中に現れることはなかった。
不思議なことに、ルースの髪と瞳は、未だに黒く染まったままだった。
呪いが解かれた今では、それが彼の本来の色に戻ってもいいはずなのだが、変わらない黒色に、元宮廷魔術師のグレゴリウスも首を傾げていた。しかし、彼はまた以前のようにこう言った。
「それはそなたを害することは決してないから、安心しなさい」
それは、ルースの中に、未だルーディスの魂が眠っていることの証にも思えていた。
とても愛おしく、今もまたヴェルディは、その黒い髪に、黒い瞳に口づける。
この作品の感想を投稿する
みんなの感想(11件)
あなたにおすすめの小説
俺以外を見るのは許さないから
朝飛
BL
赤池凌平は、成瀬真介と出会い、緩やかに親交を深めてやがて恋人同士になるのだったが、時折違和感を抱いていた。
その違和感の正体が明らかになる時には、もう何もかも手遅れになってしまい……。
(女性と付き合うシーンもあります。)
※ネオページ、エブリスタにも同時掲載中。マイペースに更新します。
虚ろな檻と翡翠の魔石
篠雨
BL
「本来の寿命まで、悪役の身体に入ってやり過ごしてよ」
不慮の事故で死んだ僕は、いい加減な神様の身勝手な都合により、異世界の悪役・レリルの器へ転生させられてしまう。
待っていたのは、一生を塔で過ごし、魔力を搾取され続ける孤独な日々。だが、僕を管理する強面の辺境伯・ヨハンが運んでくる薪や食事、そして不器用な優しさが、凍てついた僕の心を次第に溶かしていく。
しかし、穏やかな時間は長くは続かない。魔力を捧げるたびに脳内に流れ込む本物のレリルの記憶と領地を襲う未曾有の魔物の群れ。
「僕が、この場所と彼を守る方法はこれしかない」
記憶に翻弄され頭は混乱する中、魔石化するという残酷な決断を下そうとするが――。
すべてを奪われた英雄は、
さいはて旅行社
BL
アスア王国の英雄ザット・ノーレンは仲間たちにすべてを奪われた。
隣国の神聖国グルシアの魔物大量発生でダンジョンに潜りラスボスの魔物も討伐できたが、そこで仲間に裏切られ黒い短剣で刺されてしまう。
それでも生き延びてダンジョンから生還したザット・ノーレンは神聖国グルシアで、王子と呼ばれる少年とその世話役のヴィンセントに出会う。
すべてを奪われた英雄が、自分や仲間だった者、これから出会う人々に向き合っていく物語。
溺愛アルファの完璧なる巣作り
夕凪
BL
【本編完結済】(番外編SSを追加中です)
ユリウスはその日、騎士団の任務のために赴いた異国の山中で、死にかけの子どもを拾った。
抱き上げて、すぐに気づいた。
これは僕のオメガだ、と。
ユリウスはその子どもを大事に大事に世話した。
やがてようやく死の淵から脱した子どもは、ユリウスの下で成長していくが、その子にはある特殊な事情があって……。
こんなに愛してるのにすれ違うことなんてある?というほどに溺愛するアルファと、愛されていることに気づかない薄幸オメガのお話。(になる予定)
※この作品は完全なるフィクションです。登場する人物名や国名、団体名、宗教等はすべて架空のものであり、実在のものと一切の関係はありません。
話の内容上、宗教的な描写も登場するかと思いますが、繰り返しますがフィクションです。特定の宗教に対して批判や肯定をしているわけではありません。
クラウス×エミールのスピンオフあります。
https://www.alphapolis.co.jp/novel/504363362/542779091
【完結】ダンスパーティーで騎士様と。〜インテリ俺様騎士団長α×ポンコツ元ヤン転生Ω〜
亜沙美多郎
BL
前世で元ヤンキーだった橘茉優(たちばなまひろ)は、異世界に転生して数ヶ月が経っていた。初めこそ戸惑った異世界も、なんとか知り合った人の伝でホテルの料理人(とは言っても雑用係)として働くようになった。
この世界の人はとにかくパーティーが好きだ。どの会場も予約で連日埋まっている。昼でも夜でも誰かしらが綺麗に着飾ってこのホテルへと足を運んでいた。
その日は騎士団員が一般客を招いて行われる、ダンスパーティーという名の婚活パーティーが行われた。
騎士という花型の職業の上、全員αが確約されている。目をぎらつかせた女性がこぞってホテルへと押しかけていた。
中でもリアム・ラミレスという騎士団長は、訪れた女性の殆どが狙っている人気のα様だ。
茉優はリアム様が参加される日に補充員としてホールの手伝いをするよう頼まれた。
転生前はヤンキーだった茉優はまともな敬語も喋れない。
それでもトンチンカンな敬語で接客しながら、なんとか仕事をこなしていた。
リアムという男は一目でどの人物か分かった。そこにだけ人集りができている。
Ωを隠して働いている茉優は、仕事面で迷惑かけないようにとなるべく誰とも関わらずに、黙々と料理やドリンクを運んでいた。しかし、リアムが近寄って来ただけで発情してしまった。
リアムは茉優に『運命の番だ!』と言われ、ホテルの部屋に強引に連れて行かれる。襲われると思っていたが、意外にも茉優が番になると言うまでリアムからは触れてもこなかった。
いよいよ番なった二人はラミレス邸へと移動する。そこで見たのは見知らぬ美しい女性と仲睦まじく過ごすリアムだった。ショックを受けた茉優は塞ぎ込んでしまう。
しかし、その正体はなんとリアムの双子の兄弟だった。パーティーに参加していたのは弟のリアムに扮装した兄のエリアであった。
エリアの正体は公爵家の嫡男であり、後継者だった。侯爵令嬢との縁談を断る為に自分だけの番を探していたのだと言う。
弟のリアムの婚約発表のお茶会で、エリアにも番が出来たと報告しようという話になったが、当日、エリアの目を盗んで侯爵令嬢ベイリーの本性が剥き出しとなる。
お茶会の会場で下民扱いを受けた茉優だったが……。
♡読者様1300over!本当にありがとうございます♡
※独自のオメガバース設定があります。
※予告なく性描写が入ります。
婚約破棄されたから能力隠すのやめまーすw
ミクリ21
BL
婚約破棄されたエドワードは、実は秘密をもっていた。それを知らない転生ヒロインは見事に王太子をゲットした。しかし、のちにこれが王太子とヒロインのざまぁに繋がる。
軽く説明
★シンシア…乙女ゲームに転生したヒロイン。自分が主人公だと思っている。
★エドワード…転生者だけど乙女ゲームの世界だとは知らない。本当の主人公です。
売れ残りオメガの従僕なる日々
灰鷹
BL
王弟騎士α(23才)× 地方貴族庶子Ω(18才)
※ 第12回BL大賞では、たくさんの応援をありがとうございました!
ユリウスが暮らすシャマラーン帝国では、平民のオメガは18才になると、宮廷で開かれる選定の儀に参加することが義務付けられている。王族の妾となるオメガを選ぶためのその儀式に参加し、誰にも選ばれずに売れ残ったユリウスは、国王陛下から「第3王弟に謀反の疑いがあるため、身辺を探るように」という密命を受け、オメガ嫌いと噂される第3王弟ラインハルトの従僕になった。
無口で無愛想な彼の優しい一面を知り、任務とは裏腹にラインハルトに惹かれていくユリウスであったが、働き始めて3カ月が過ぎたところで第3王弟殿下が辺境伯令嬢の婿養子になるという噂を聞き、従僕も解雇される。
初めまして。ご感想ありがとうございます!!
「騎士団長が大変です」から読んで頂いたそうで、共に長いお話を読んで下さりありがとうございました。
>ルーディスの遺体はどうなっちゃったのかな?
葬りました。今度こそちゃんとお墓に入りました。
>お時間のある時に後半全部そうだったように全体を三人称にまとめるかすると、より洗練された作品になると思います。
はい!! そうさせて頂こうと思います。勢いに任せて書くところがあるので、ご指摘して頂けると気づかされることも多く(書いている時は、書いている本人は気付かないものなので><)とてもありがたいです。
>王家は無くなっちゃったけどその後どうなったのかな?…と続編が気になります。主人公二人が無事でしたし。王国再建したのかな?!
前王の弟の息子(イーブリン騎士団長)を呼び戻して王に据えての再建ですね!! 主人公達も頑張ります。
>穢れちゃったちょっとエッチな14歳の神官、というのも見てみたいような気がしますw ルースは若いしまだまだ伸びしろありそうです❤️
悪い事をいっぱい教わっても素直に受け止めそうで……( *¯ ꒳¯*) ヴェルディ騎士団長が手取り足取り喜んで教え込みます。
>作者様、まだまだ世間では疫病が治らないのでどうぞご注意してお過ごしください。素晴らしい執筆を楽しみにしてます❤️
ありがとうございます。いとまっちさまもどうぞご自愛くださいませ。本当に早く、疫病が終息することを願っております。お読み下さりありがとうございました。
読んで頂きありがとうございます。
この物語の最後をハッピーエンドと捉えるかどうかは人それぞれ判断に分かれるところがあると思い、ハッピーエンドタグを実はつけておりません。ですが、作者である自分の中では、ルースもルーディスも、ヴェルディと最後は結ばれる、状況の中で最善を尽くしたという意味で、彼らの中の幸せは確かにあったと思っています。
物語を好きだと言って下さって有難うございました。ご感想とても嬉しいです。
この作品が凄く好きだったので、何回も読んでいます。続きはもうないのは分かるんですが、でも惜しいように思えてしまいます。
感想ありがとうございます。何回も読んで頂いているとのこと、とても嬉しいです。
自分の中でこの小説は、かなり綺麗に終わってしまったもので、続きはなく考えています。
でも、お言葉ありがとうございます。励みになります。