73 / 96
第73話 180度
しおりを挟む
「な……なんだこいつは!?」
突然現れた闇に覆われた俺の姿に、ワーウルフっぽい見た目の奴らが驚愕の声を上げる。
「死んだか……」
俺はそれを無視し、倒れたラミアの少女の生死を確認する。
まあ種族は人間なので問題なく蘇生できるとは思うが、姿形があれなので、ちょっと工夫が必要になりそうだ。
「き、貴様……一体何処の所属だ」
ワーフルフのリーダーらしき女が、手にしたデカイ銃を俺へと向ける。
「答えろ!答えなければ撃つ!」
無駄な脅しだ。
以前自分の手に撃った豆鉄砲より威力が強いのは、ラミアが撃たれている姿から分かっている――外れた弾丸が、細い木の幹を豪快に吹き飛ばしていたので。
が、あの程度では話にならない。
俺にダメージを与える所か、この場でいる奴らから集中砲火を受けてもタリスマンさえ貫けないだろう。
「悪いが、そんな豆鉄砲は効かない」
「なにっ!?」
「後、俺はどこにも……いや――」
何処にも所属していないと言おうとして、そういや所属してたなと思い出す。
「俺の所属はダークソウルだ」
まあ言っても絶対分らんだろうけど。
何せ不良学校にある、頭の悪い子供の集まりの名前だからな。
知ってたら逆にびっくりである。
まあそもそも、名乗る必要も無かった訳だが……
「ダークソウルだと……おい、知ってるか?」
先頭の女ワーウルフが、背後の奴らに問いかける。
が、当然誰も知らないので答えは返ってこない。
「ちっ……何処の奴か知らないが、アタシらは帝真のヘルハウンドだ。その餓鬼どもはうちから脱走した奴らだから、邪魔しないで貰おうか」
「帝真って、帝真グループの事か?」
帝真は日本有数の巨大企業グループだ。
わざわざそこの名前を出したって事は、俺と争わずに事を収めたいって事だろう。
急に現れた人型をした暗闇。
しかも銃を向けても怯えず、無駄だと言って来る。
俺がワーウルフ側の人間だったとしても、同じ判断を下すだろう。
いくらデカいバックが居たとしても、戦うのは今この場にいる奴らな訳だからな。
「そうさ。アンタが何者か知らないけど、帝真を敵に回したくなかったら大人しく引き下がって貰おうかい」
「そうか……帝真を敵に回すのは困るな」
「そうだろうさ」
戦っても簡単に叩き潰せそうな気はするが、でかい所を敵に回すのは流石に面倒だ。
そもそも何のメリットも無いしな。
なので――
「じゃあそうならない様、此処でお前らをキッチリ殺すとしよう」
そう、報告さえされなければいいのだ。
まあ帝真以前に、姿を見せた時点で端から皆殺しにするつもりではあったが。
子供を笑いながら撃ち殺す様な、不快な奴らだったし。
「ちぃっ!撃て!!」
ワーウルフ共が俺に向かって銃を乱射する。
が、俺の身に着けているタリスマンの防御幕がそのことごとくをはじき返す。
あ、因みに、俺が態々タリスマンの防御機能を使っているのは、体に受けると服が破けてしまうからだ。
戻った時に服がボロボロになってたら、どんなウンコしてたんだよってなるからな。
「ば、馬鹿な!?全く効いてないだと!?」
「だから効かないっていっただろ」
銃弾を浴びながらも平然と立つ俺の姿に、ワーウルフ達が銃を撃つのを止めて後ずさりだす。
あんまり長いと母さんに下痢を心配されるかもしれないから、さっさと終わらせるとしよう。
「ほげぇあ!?」
一瞬で間合いを詰め、俺は女ワーウルフの首を優しく180度ほどねじった。
あんまり派手にやってしまうと、首が引きちぎれて血が飛び散ってしまうからな。
だからほどほどにしておいたのだ。
タリスマンは攻撃を弾いてくれるが、血とかは防いでくれないんだよな。
不便極まりないので、改良実験でもするとするか。
新しい元も手に入る事だしな。
まあちょっと数は少ないが。
「ひっひぃ!?」
「化け物だ!?逃げろ!」
「嫌だ!死にたくない!!」
逃げ出すワーウルフ共を、俺は一匹ずつ丁寧に首を捻ってあの世行きにしてやる。
以前なら情報収集のため殺さない様に気を付ける必要があったが、今の俺には蘇生があるので楽ちんだ。
殺しても蘇生させればいいだけだから。
あ、一応言っとくと、タリスマンに変えた奴らはもう蘇生できない。
魂的な物が消費されてしまうからだ。
ただ死ぬ気が無く――死にたい詐欺――てタリスマンの処理を失敗した奴は蘇生できるので、何気にタリスマン変換率は実質100パーセントに上がってたりする。
嘘つきを処せるってホント素晴らしい。
「所で、何だこれ……」
ワーウルフを全処理。
そのうちの一匹が、何か黒く丸っこい物を持っていたので拾い上げる。
「んん?人間の首か?」
それは黒焦げの人間の頭部だった。
「なんでこんなもん持ってるんだ?弁当?爆弾おにぎり的な?」
山だし。
こいつらもハイキング気分だったとか?
「まあどうでもいいか」
ワーウルフ共の死体は全て、証拠隠滅の為魔法で生み出した亜空間への入り口へと放り込む。
当然銃なんかの所持品も全て。
「この子らは……ま、後でいっか」
ぶっちゃけ、優先順位は低い。
どうせ死んでいるのだから、急いで蘇生させる意味もないしな。
というけで、ラミアの子達も亜空間に一緒に放り込んでおく。
「さーて。気分もすっきりした事だし、母さんとのハイキング後半を楽しむとしようか」
余計な物は排除出来たので、俺は鼻歌交じりに母さんの待つ境内へと戻るのだった。
突然現れた闇に覆われた俺の姿に、ワーウルフっぽい見た目の奴らが驚愕の声を上げる。
「死んだか……」
俺はそれを無視し、倒れたラミアの少女の生死を確認する。
まあ種族は人間なので問題なく蘇生できるとは思うが、姿形があれなので、ちょっと工夫が必要になりそうだ。
「き、貴様……一体何処の所属だ」
ワーフルフのリーダーらしき女が、手にしたデカイ銃を俺へと向ける。
「答えろ!答えなければ撃つ!」
無駄な脅しだ。
以前自分の手に撃った豆鉄砲より威力が強いのは、ラミアが撃たれている姿から分かっている――外れた弾丸が、細い木の幹を豪快に吹き飛ばしていたので。
が、あの程度では話にならない。
俺にダメージを与える所か、この場でいる奴らから集中砲火を受けてもタリスマンさえ貫けないだろう。
「悪いが、そんな豆鉄砲は効かない」
「なにっ!?」
「後、俺はどこにも……いや――」
何処にも所属していないと言おうとして、そういや所属してたなと思い出す。
「俺の所属はダークソウルだ」
まあ言っても絶対分らんだろうけど。
何せ不良学校にある、頭の悪い子供の集まりの名前だからな。
知ってたら逆にびっくりである。
まあそもそも、名乗る必要も無かった訳だが……
「ダークソウルだと……おい、知ってるか?」
先頭の女ワーウルフが、背後の奴らに問いかける。
が、当然誰も知らないので答えは返ってこない。
「ちっ……何処の奴か知らないが、アタシらは帝真のヘルハウンドだ。その餓鬼どもはうちから脱走した奴らだから、邪魔しないで貰おうか」
「帝真って、帝真グループの事か?」
帝真は日本有数の巨大企業グループだ。
わざわざそこの名前を出したって事は、俺と争わずに事を収めたいって事だろう。
急に現れた人型をした暗闇。
しかも銃を向けても怯えず、無駄だと言って来る。
俺がワーウルフ側の人間だったとしても、同じ判断を下すだろう。
いくらデカいバックが居たとしても、戦うのは今この場にいる奴らな訳だからな。
「そうさ。アンタが何者か知らないけど、帝真を敵に回したくなかったら大人しく引き下がって貰おうかい」
「そうか……帝真を敵に回すのは困るな」
「そうだろうさ」
戦っても簡単に叩き潰せそうな気はするが、でかい所を敵に回すのは流石に面倒だ。
そもそも何のメリットも無いしな。
なので――
「じゃあそうならない様、此処でお前らをキッチリ殺すとしよう」
そう、報告さえされなければいいのだ。
まあ帝真以前に、姿を見せた時点で端から皆殺しにするつもりではあったが。
子供を笑いながら撃ち殺す様な、不快な奴らだったし。
「ちぃっ!撃て!!」
ワーウルフ共が俺に向かって銃を乱射する。
が、俺の身に着けているタリスマンの防御幕がそのことごとくをはじき返す。
あ、因みに、俺が態々タリスマンの防御機能を使っているのは、体に受けると服が破けてしまうからだ。
戻った時に服がボロボロになってたら、どんなウンコしてたんだよってなるからな。
「ば、馬鹿な!?全く効いてないだと!?」
「だから効かないっていっただろ」
銃弾を浴びながらも平然と立つ俺の姿に、ワーウルフ達が銃を撃つのを止めて後ずさりだす。
あんまり長いと母さんに下痢を心配されるかもしれないから、さっさと終わらせるとしよう。
「ほげぇあ!?」
一瞬で間合いを詰め、俺は女ワーウルフの首を優しく180度ほどねじった。
あんまり派手にやってしまうと、首が引きちぎれて血が飛び散ってしまうからな。
だからほどほどにしておいたのだ。
タリスマンは攻撃を弾いてくれるが、血とかは防いでくれないんだよな。
不便極まりないので、改良実験でもするとするか。
新しい元も手に入る事だしな。
まあちょっと数は少ないが。
「ひっひぃ!?」
「化け物だ!?逃げろ!」
「嫌だ!死にたくない!!」
逃げ出すワーウルフ共を、俺は一匹ずつ丁寧に首を捻ってあの世行きにしてやる。
以前なら情報収集のため殺さない様に気を付ける必要があったが、今の俺には蘇生があるので楽ちんだ。
殺しても蘇生させればいいだけだから。
あ、一応言っとくと、タリスマンに変えた奴らはもう蘇生できない。
魂的な物が消費されてしまうからだ。
ただ死ぬ気が無く――死にたい詐欺――てタリスマンの処理を失敗した奴は蘇生できるので、何気にタリスマン変換率は実質100パーセントに上がってたりする。
嘘つきを処せるってホント素晴らしい。
「所で、何だこれ……」
ワーウルフを全処理。
そのうちの一匹が、何か黒く丸っこい物を持っていたので拾い上げる。
「んん?人間の首か?」
それは黒焦げの人間の頭部だった。
「なんでこんなもん持ってるんだ?弁当?爆弾おにぎり的な?」
山だし。
こいつらもハイキング気分だったとか?
「まあどうでもいいか」
ワーウルフ共の死体は全て、証拠隠滅の為魔法で生み出した亜空間への入り口へと放り込む。
当然銃なんかの所持品も全て。
「この子らは……ま、後でいっか」
ぶっちゃけ、優先順位は低い。
どうせ死んでいるのだから、急いで蘇生させる意味もないしな。
というけで、ラミアの子達も亜空間に一緒に放り込んでおく。
「さーて。気分もすっきりした事だし、母さんとのハイキング後半を楽しむとしようか」
余計な物は排除出来たので、俺は鼻歌交じりに母さんの待つ境内へと戻るのだった。
342
あなたにおすすめの小説
帰国した王子の受難
ユウキ
恋愛
庶子である第二王子は、立場や情勢やら諸々を鑑みて早々に隣国へと無期限遊学に出た。そうして年月が経ち、そろそろ兄(第一王子)が立太子する頃かと、感慨深く想っていた頃に突然届いた帰還命令。
取り急ぎ舞い戻った祖国で見たのは、修羅場であった。
敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています
藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。
結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。
聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。
侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。
※全11話 2万字程度の話です。
勇者パーティーを追放されました。国から莫大な契約違反金を請求されると思いますが、払えますよね?
猿喰 森繁
ファンタジー
「パーティーを抜けてほしい」
「え?なんて?」
私がパーティーメンバーにいることが国の条件のはず。
彼らは、そんなことも忘れてしまったようだ。
私が聖女であることが、どれほど重要なことか。
聖女という存在が、どれほど多くの国にとって貴重なものか。
―まぁ、賠償金を支払う羽目になっても、私には関係ないんだけど…。
前の話はテンポが悪かったので、全文書き直しました。
俺は、こんな力を望んでいなかった‼︎
アノマロカリス
ファンタジー
俺の名は、グレン。
転移前の名は、紅 蓮(くれない 蓮)という。
年齢は26歳……だった筈なのだが、異世界に来たら若返っていた。
魔物を倒せばレベルが上がるという話だったのだが、どうみてもこれは…オーバーキルの様な気がする。
もう…チートとか、そういうレベルでは無い。
そもそも俺は、こんな力を望んではいなかった。
何処かの田舎で、ひっそりとスローライフを送りたかった。
だけど、俺の考えとは対照的に戦いの日々に駆り出される事に。
………で、俺はこの世界で何をすれば良いんだ?
処刑された勇者は二度目の人生で復讐を選ぶ
シロタカズキ
ファンタジー
──勇者は、すべてを裏切られ、処刑された。
だが、彼の魂は復讐の炎と共に蘇る──。
かつて魔王を討ち、人類を救った勇者 レオン・アルヴァレス。
だが、彼を待っていたのは称賛ではなく、 王族・貴族・元仲間たちによる裏切りと処刑だった。
「力が強すぎる」という理由で異端者として断罪され、広場で公開処刑されるレオン。
国民は歓喜し、王は満足げに笑い、かつての仲間たちは目を背ける。
そして、勇者は 死んだ。
──はずだった。
十年後。
王国は繁栄の影で腐敗し、裏切り者たちは安穏とした日々を送っていた。
しかし、そんな彼らの前に死んだはずの勇者が現れる。
「よくもまあ、のうのうと生きていられたものだな」
これは、英雄ではなくなった男の復讐譚。
彼を裏切った王族、貴族、そしてかつての仲間たちを絶望の淵に叩き落とすための第二の人生が、いま始まる──。
断罪まであと10分、私は処刑台の上で「ライブ配信」を開始した〜前世インフルエンサーの悪役令嬢、支持率100%でクズ王子を逆処刑する〜
深渡 ケイ
ファンタジー
断罪まで、あと10分。
処刑台の上で跪く悪役令嬢スカーレットは、笑っていた。
なぜなら彼女は――
前世で“トップインフルエンサー”だったから。
処刑の瞬間、彼女が起動したのは禁忌の精霊石。
空に展開された巨大モニターが、全世界同時ライブ配信を開始する。
タイトルは――
『断罪なう』。
王子の不貞、聖女の偽善、王家の腐敗。
すべてを“証拠付き・リアルタイム”で暴露する配信に、
国民の「いいね(=精霊力)」が集まり始める。
そして宣言される、前代未聞のルール。
支持率が上がるほど、処刑は不可能になる。
処刑台は舞台へ。
断罪はエンタメへ。
悪役令嬢は、世界をひっくり返す配信者となった。
これは、
処刑されるはずだった悪役令嬢が、
“ライブ配信”で王子と王国を公開処刑する物語。
支持率100%の先に待つのは、復讐か、革命か、
それとも――自由か。
幼馴染達と一緒に異世界召喚、だけど僕は幼馴染達より強いジョブを手に入れて無双する!
アノマロカリス
ファンタジー
よくある話の異世界召喚。
ネット小説やファンタジー小説が好きな少年、洲河 慱(すが だん)。
いつもの様に幼馴染達と学校帰りに雑談をしていると突然魔法陣が現れて光に包まれて…
幼馴染達と一緒に救世主召喚でテルシア王国に召喚され、幼馴染達は【勇者】【賢者】【剣聖】【聖女】という素晴らしいジョブを手に入れたけど、僕はそれ以上のジョブと多彩なスキルを手に入れた。
王宮からは、過去の勇者パーティと同じジョブを持つ幼馴染達が世界を救うのが掟と言われた。
なら僕は、夢にまで見たこの異世界で好きに生きる事を選び、幼馴染達とは別に行動する事に決めた。
自分のジョブとスキルを駆使して無双する、魔物と魔法が存在する異世界ファンタジー。
「幼馴染達と一緒に異世界召喚、だけど僕の授かったスキルは役に立つ物なのかな?」で、慱が本来の力を手に入れた場合のもう1つのパラレルストーリー。
11月14日にHOT男性向け1位になりました。
応援、ありがとうございます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる