44 / 85
バトルフェスティバル
第43話 差し入れ
しおりを挟む
「ふあぁ……」
時計を見ると、13時過ぎを指していた。
もう少し眠れそうだが、まあ起きるとしよう。
飯を食って、少々ストレッチすれば丁度いい時間になる筈だ。
俺はベッドから起き上がり、キッチンへと向かう。
まあカップラーメンで良いだろう。
湯を沸かし、食事の用意をしてるとインターフォンが鳴った。
気配から、泰三だと言うのは分かる。
何か用だろうか?
「へーい」
「よう!」
ドアを開けると、泰三が笑顔で片手をあげる。
その反対の手には、スーパーの袋が握られていた。
中には弁当箱が二つ。
「なんだ、差し入れか?」
「おう!特上ののり弁買って来てやったぞ!」
スーパーで売ってるのり弁に上も下もない。
何を持って特上を謳っているのやら。
「入るぜ」
「やれやれ」
許可も出していないのに、泰三が当たり前の様にずけずけと俺の部屋に入って来る。
相変わらずマナーのなってない奴だ。
「なんだよ。カップラーメンで済ます気だったのか?これから頂上決戦だってのに、せこい物食ってんなよな」
スーパーの激安のり弁はせこくないのか?
そう言いたかったが、まあ差し入れに文句を言うのもあれなので止めておいた。
沸かしたお湯で緑茶を淹れ、テーブルに置く。
「よし!食おうぜ!」
俺が座ると、泰三はがつがつ飯を食い始めた。
差し入れを持ってきて、先にお前が喰ってどうすんだよ。
呆れつつも、俺も弁当を口にする。
うん、美味い。
安物とは言っても、学園付属のスーパーに置かれてる品は基本採算度外視だ。
野菜もふんだんに詰め込まれ、300円とは思えないボリュームと味をしている。
まあ流石に理沙の手作り弁当には敵わないが、これはこれで満足のいく逸品だった。
「しかし、まさかお前が差し入れなんて持って来るとは思わなかったよ」
ここ数日、泰三は明かにテンションが低かった。
まあ初戦で俺に当たった上に、パンチ一発で瞬殺されてる訳だからな。
それで元気でいろと言う方が無理だろうが。
「おう!お前が優勝したからな!」
泰三はいい笑顔で親指を立てる。
まさかこいつが俺の優勝を、こんなに喜んでくれるとは思わなかった。
不覚にもちょっとだけ胸が熱くなる。
友情ってのはいい物だ。
「俺、考えたんだよ」
「何を?」
「竜也に一回戦で惜敗しただろ?」
何一つ惜しむ事の無い完全敗北だと思うのだが、突っ込むのは止めておいてやろう。
差し入れへの返礼だ。
「なんで一回戦でってすっげー悔しかったんだけど、でもよく考えたら優勝者に負けたんなら仕方ないよなって思ってさ」
まあ確かに。
自分で言うのもあれだが、相手が悪かったのは事実だ。
組み合わせ次第では、泰三が本選に出場できていた可能性は十分ある。
「そこで頼みなんだが」
「なんだ?」
「闘祭で手強かった相手は誰かを聞かれたら……是非俺の名前を言ってくれ!そしたら一回戦敗北でも、実はあの人凄いってなるから!!」
まじまじと奴の顔を覗き込む。
泰三はそんな俺の視線を真っ向から受け止めた。
どうやら本気の様だ。
「……」
「……」
「断る!」
「なんでだよ!のり弁食っただろ!?」
賄賂かよ!?
少しでも感動した俺の気持ちを返せ!
「お前が強敵とか、そんなすぐばれる嘘誰が付くかよ。お前は俺を狼少年にしたいのか?」
「大丈夫だ!俺は強くなる!その為にお前の元で訓練してるんだからな!」
「だったら嘘は必要ないだろ?強くなってから胸を張って周囲に見せつけてやれ」
だいたい、強いかもしれない的な噂を流す行為が意味不明だ。
一回戦負けは、所詮どこまで行っても一回戦負けでしかない。
言い訳を考えてどうする?
黙って現実を受け止めろ。
「いわゆる前借って奴だ!」
「そんな前借、聞いた事ねーよ。諦めろ」
「た!の!む!よ!ちょっとくらい俺にも格好つけさせろ!」
泰三の奴が、立ち上がった俺の足元にしがみついて来る。
うぜぇ……
その余りのしつこさに、これは何かあるなと俺はピーンと来た。
「泰三、理由を話すんなら協力しない事も無いぞ?」
「本当か!?実は昨日の試合の観戦で、隣に可愛い後輩が座ってよ!その子とちょっと仲良くなった訳なんだよ!」
ぬぅ。
泰三の癖にナンパとは生意気な。
「お前氷部のファンじゃなかったのか?」
「それはそれ!これはこれだよ!アイドルと結婚できると考える程俺も馬鹿じゃないからな!」
俺はそんな馬鹿だと思っていたんだが、どうやら想定よりはほんのちょっぴりだけまともだった様だ。
つか、氷部は別にアイドルではないんだが……まあとにかく話は見えて来た。
「つまり。その後輩に格好をつけて、試合内容を盛ったと?」
「まあな。でもしょうがないんだよ!その子スッゴイ胸が大きくてさ!お前なら分かってくれるよな!」
「よく分かる。が、本気で付き合いたいなら嘘じゃなく自力で勝負しろ」
巨乳の彼女が欲しいと言う気持ちは、死ぬ程よく分かる。
俺だってそんな恋人が欲しい。
「ばっかお前!世の中流れだよ!このビッグウェーブを逃したらどうなるか分からん!頼む!先っちょだけでも!」
何が先っちょだけなのか。
意味不明過ぎる。
これから大事な試合があるというのに、これ以上アホに煩わされるのもあれだな。
そう思った俺は、黙って奴の顔面に闘気を叩き込んで黙らせた。
「寝てろ」
「ほげぇ……」
「さて、行くか」
鼻血を垂らして気絶している泰三を廊下に転がし、俺は部屋を後にする。
早めに行って大演武場で入念にストレッチするとしよう。
この後、泰三は嘘がばれて件の巨乳の後輩には見事に玉砕した様だった。
ま、俺にはどうでもいい事である。
時計を見ると、13時過ぎを指していた。
もう少し眠れそうだが、まあ起きるとしよう。
飯を食って、少々ストレッチすれば丁度いい時間になる筈だ。
俺はベッドから起き上がり、キッチンへと向かう。
まあカップラーメンで良いだろう。
湯を沸かし、食事の用意をしてるとインターフォンが鳴った。
気配から、泰三だと言うのは分かる。
何か用だろうか?
「へーい」
「よう!」
ドアを開けると、泰三が笑顔で片手をあげる。
その反対の手には、スーパーの袋が握られていた。
中には弁当箱が二つ。
「なんだ、差し入れか?」
「おう!特上ののり弁買って来てやったぞ!」
スーパーで売ってるのり弁に上も下もない。
何を持って特上を謳っているのやら。
「入るぜ」
「やれやれ」
許可も出していないのに、泰三が当たり前の様にずけずけと俺の部屋に入って来る。
相変わらずマナーのなってない奴だ。
「なんだよ。カップラーメンで済ます気だったのか?これから頂上決戦だってのに、せこい物食ってんなよな」
スーパーの激安のり弁はせこくないのか?
そう言いたかったが、まあ差し入れに文句を言うのもあれなので止めておいた。
沸かしたお湯で緑茶を淹れ、テーブルに置く。
「よし!食おうぜ!」
俺が座ると、泰三はがつがつ飯を食い始めた。
差し入れを持ってきて、先にお前が喰ってどうすんだよ。
呆れつつも、俺も弁当を口にする。
うん、美味い。
安物とは言っても、学園付属のスーパーに置かれてる品は基本採算度外視だ。
野菜もふんだんに詰め込まれ、300円とは思えないボリュームと味をしている。
まあ流石に理沙の手作り弁当には敵わないが、これはこれで満足のいく逸品だった。
「しかし、まさかお前が差し入れなんて持って来るとは思わなかったよ」
ここ数日、泰三は明かにテンションが低かった。
まあ初戦で俺に当たった上に、パンチ一発で瞬殺されてる訳だからな。
それで元気でいろと言う方が無理だろうが。
「おう!お前が優勝したからな!」
泰三はいい笑顔で親指を立てる。
まさかこいつが俺の優勝を、こんなに喜んでくれるとは思わなかった。
不覚にもちょっとだけ胸が熱くなる。
友情ってのはいい物だ。
「俺、考えたんだよ」
「何を?」
「竜也に一回戦で惜敗しただろ?」
何一つ惜しむ事の無い完全敗北だと思うのだが、突っ込むのは止めておいてやろう。
差し入れへの返礼だ。
「なんで一回戦でってすっげー悔しかったんだけど、でもよく考えたら優勝者に負けたんなら仕方ないよなって思ってさ」
まあ確かに。
自分で言うのもあれだが、相手が悪かったのは事実だ。
組み合わせ次第では、泰三が本選に出場できていた可能性は十分ある。
「そこで頼みなんだが」
「なんだ?」
「闘祭で手強かった相手は誰かを聞かれたら……是非俺の名前を言ってくれ!そしたら一回戦敗北でも、実はあの人凄いってなるから!!」
まじまじと奴の顔を覗き込む。
泰三はそんな俺の視線を真っ向から受け止めた。
どうやら本気の様だ。
「……」
「……」
「断る!」
「なんでだよ!のり弁食っただろ!?」
賄賂かよ!?
少しでも感動した俺の気持ちを返せ!
「お前が強敵とか、そんなすぐばれる嘘誰が付くかよ。お前は俺を狼少年にしたいのか?」
「大丈夫だ!俺は強くなる!その為にお前の元で訓練してるんだからな!」
「だったら嘘は必要ないだろ?強くなってから胸を張って周囲に見せつけてやれ」
だいたい、強いかもしれない的な噂を流す行為が意味不明だ。
一回戦負けは、所詮どこまで行っても一回戦負けでしかない。
言い訳を考えてどうする?
黙って現実を受け止めろ。
「いわゆる前借って奴だ!」
「そんな前借、聞いた事ねーよ。諦めろ」
「た!の!む!よ!ちょっとくらい俺にも格好つけさせろ!」
泰三の奴が、立ち上がった俺の足元にしがみついて来る。
うぜぇ……
その余りのしつこさに、これは何かあるなと俺はピーンと来た。
「泰三、理由を話すんなら協力しない事も無いぞ?」
「本当か!?実は昨日の試合の観戦で、隣に可愛い後輩が座ってよ!その子とちょっと仲良くなった訳なんだよ!」
ぬぅ。
泰三の癖にナンパとは生意気な。
「お前氷部のファンじゃなかったのか?」
「それはそれ!これはこれだよ!アイドルと結婚できると考える程俺も馬鹿じゃないからな!」
俺はそんな馬鹿だと思っていたんだが、どうやら想定よりはほんのちょっぴりだけまともだった様だ。
つか、氷部は別にアイドルではないんだが……まあとにかく話は見えて来た。
「つまり。その後輩に格好をつけて、試合内容を盛ったと?」
「まあな。でもしょうがないんだよ!その子スッゴイ胸が大きくてさ!お前なら分かってくれるよな!」
「よく分かる。が、本気で付き合いたいなら嘘じゃなく自力で勝負しろ」
巨乳の彼女が欲しいと言う気持ちは、死ぬ程よく分かる。
俺だってそんな恋人が欲しい。
「ばっかお前!世の中流れだよ!このビッグウェーブを逃したらどうなるか分からん!頼む!先っちょだけでも!」
何が先っちょだけなのか。
意味不明過ぎる。
これから大事な試合があるというのに、これ以上アホに煩わされるのもあれだな。
そう思った俺は、黙って奴の顔面に闘気を叩き込んで黙らせた。
「寝てろ」
「ほげぇ……」
「さて、行くか」
鼻血を垂らして気絶している泰三を廊下に転がし、俺は部屋を後にする。
早めに行って大演武場で入念にストレッチするとしよう。
この後、泰三は嘘がばれて件の巨乳の後輩には見事に玉砕した様だった。
ま、俺にはどうでもいい事である。
0
あなたにおすすめの小説
ユーヤのお気楽異世界転移
暇野無学
ファンタジー
死因は神様の当て逃げです! 地震による事故で死亡したのだが、原因は神社の扁額が当たっての即死。問題の神様は気まずさから俺を輪廻の輪から外し、異世界の神に俺をゆだねた。異世界への移住を渋る俺に、神様特典付きで異世界へ招待されたが・・・ この神様が超適当な健忘症タイプときた。
解呪の魔法しか使えないからとSランクパーティーから追放された俺は、呪いをかけられていた美少女ドラゴンを拾って最強へと至る
早見羽流
ファンタジー
「ロイ・クノール。お前はもう用無しだ」
解呪の魔法しか使えない初心者冒険者の俺は、呪いの宝箱を解呪した途端にSランクパーティーから追放され、ダンジョンの最深部へと蹴り落とされてしまう。
そこで出会ったのは封印された邪龍。解呪の能力を使って邪龍の封印を解くと、なんとそいつは美少女の姿になり、契約を結んで欲しいと頼んできた。
彼女は元は世界を守護する守護龍で、英雄や女神の陰謀によって邪龍に堕とされ封印されていたという。契約を結んだ俺は彼女を救うため、守護龍を封印し世界を牛耳っている女神や英雄の血を引く王家に立ち向かうことを誓ったのだった。
(1話2500字程度、1章まで完結保証です)
異世界転生したらたくさんスキルもらったけど今まで選ばれなかったものだった~魔王討伐は無理な気がする~
宝者来価
ファンタジー
俺は異世界転生者カドマツ。
転生理由は幼い少女を交通事故からかばったこと。
良いとこなしの日々を送っていたが女神様から異世界に転生すると説明された時にはアニメやゲームのような展開を期待したりもした。
例えばモンスターを倒して国を救いヒロインと結ばれるなど。
けれど与えられた【今まで選ばれなかったスキルが使える】 戦闘はおろか日常の役にも立つ気がしない余りものばかり。
同じ転生者でイケメン王子のレイニーに出迎えられ歓迎される。
彼は【スキル:水】を使う最強で理想的な異世界転生者に思えたのだが―――!?
※小説家になろう様にも掲載しています。
悪役貴族に転生したから破滅しないように努力するけど上手くいかない!~努力が足りない?なら足りるまで努力する~
蜂谷
ファンタジー
社畜の俺は気が付いたら知らない男の子になっていた。
情報をまとめるとどうやら子供の頃に見たアニメ、ロイヤルヒーローの序盤で出てきた悪役、レオス・ヴィダールの幼少期に転生してしまったようだ。
アニメ自体は子供の頃だったのでよく覚えていないが、なぜかこいつのことはよく覚えている。
物語の序盤で悪魔を召喚させ、学園をめちゃくちゃにする。
それを主人公たちが倒し、レオスは学園を追放される。
その後領地で幽閉に近い謹慎を受けていたのだが、悪魔教に目を付けられ攫われる。
そしてその体を魔改造されて終盤のボスとして主人公に立ちふさがる。
それもヒロインの聖魔法によって倒され、彼の人生の幕は閉じる。
これが、悪役転生ってことか。
特に描写はなかったけど、こいつも怠惰で堕落した生活を送っていたに違いない。
あの肥満体だ、運動もろくにしていないだろう。
これは努力すれば眠れる才能が開花し、死亡フラグを回避できるのでは?
そう考えた俺は執事のカモールに頼み込み訓練を開始する。
偏った考えで領地を無駄に統治してる親を説得し、健全で善人な人生を歩もう。
一つ一つ努力していけば、きっと開かれる未来は輝いているに違いない。
そう思っていたんだけど、俺、弱くない?
希少属性である闇魔法に目覚めたのはよかったけど、攻撃力に乏しい。
剣術もそこそこ程度、全然達人のようにうまくならない。
おまけに俺はなにもしてないのに悪魔が召喚がされている!?
俺の前途多難な転生人生が始まったのだった。
※カクヨム、なろうでも掲載しています。
俺、何しに異世界に来たんだっけ?
右足の指
ファンタジー
「目的?チートスキル?…なんだっけ。」
主人公は、転生の儀に見事に失敗し、爆散した。
気づいた時には見知らぬ部屋、見知らぬ空間。その中で佇む、美しい自称女神の女の子…。
「あなたに、お願いがあります。どうか…」
そして体は宙に浮き、見知らぬ方陣へと消え去っていく…かに思えたその瞬間、空間内をとてつもない警報音が鳴り響く。周りにいた羽の生えた天使さんが騒ぎたて、なんだかポカーンとしている自称女神、その中で突然と身体がグチャグチャになりながらゆっくり方陣に吸い込まれていく主人公…そして女神は確信し、呟いた。
「やべ…失敗した。」
女神から託された壮大な目的、授けられたチートスキルの数々…その全てを忘れた主人公の壮大な冒険(?)が今始まる…!
40歳のおじさん 旅行に行ったら異世界でした どうやら私はスキル習得が早いようです
カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
部長に傷つけられ続けた私
とうとうキレてしまいました
なんで旅行ということで大型連休を取ったのですが
飛行機に乗って寝て起きたら異世界でした……
スキルが簡単に得られるようなので頑張っていきます
転移特典としてゲットしたチートな箱庭で現代技術アリのスローライフをしていたら訳アリの女性たちが迷い込んできました。
山椒
ファンタジー
そのコンビニにいた人たち全員が異世界転移された。
異世界転移する前に神に世界を救うために呼んだと言われ特典のようなものを決めるように言われた。
その中の一人であるフリーターの優斗は異世界に行くのは納得しても世界を救う気などなくまったりと過ごすつもりだった。
攻撃、防御、速度、魔法、特殊の五項目に割り振るためのポイントは一億ポイントあったが、特殊に八割割り振り、魔法に二割割り振ったことでチートな箱庭をゲットする。
そのチートな箱庭は優斗が思った通りにできるチートな箱庭だった。
前の世界でやっている番組が見れるテレビが出せたり、両親に電話できるスマホを出せたりなど異世界にいることを嘲笑っているようであった。
そんなチートな箱庭でまったりと過ごしていれば迷い込んでくる女性たちがいた。
偽物の聖女が現れたせいで追放された本物の聖女やら国を乗っ取られて追放されたサキュバスの王女など。
チートな箱庭で作った現代技術たちを前に、女性たちは現代技術にどっぷりとはまっていく。
【本編完結済み/後日譚連載中】巻き込まれた事なかれ主義のパシリくんは争いを避けて生きていく ~生産系加護で今度こそ楽しく生きるのさ~
みやま たつむ
ファンタジー
【本編完結しました(812話)/後日譚を書くために連載中にしています。ご承知おきください】
事故死したところを別の世界に連れてかれた陽キャグループと、巻き込まれて事故死した事なかれ主義の静人。
神様から強力な加護をもらって魔物をちぎっては投げ~、ちぎっては投げ~―――なんて事をせずに、勢いで作ってしまったホムンクルスにお店を開かせて面倒な事を押し付けて自由に生きる事にした。
作った魔道具はどんな使われ方をしているのか知らないまま「のんびり気ままに好きなように生きるんだ」と魔物なんてほっといて好き勝手生きていきたい静人の物語。
「まあ、そんな平穏な生活は転移した時点で無理じゃけどな」と最高神は思うのだが―――。
※「小説家になろう」と「カクヨム」で同時掲載しております。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる