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第76話 仙道
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私が生まれたのは、僻地にあるセンザという小さな村だ。
人口は100人足らず。
そこで生活する人々は、皆家族の様に過ごしていた。
そんなのどかな村で生まれ育った私は、8歳の時、ある力に目覚める。
――ユニークスキル・仙道。
修練によって得られる境地によって、気と肉体を強化する成長型のスキル。
それ以外にも、武器に特殊な効果を籠める様な、既存のクラスにはない力もあった。
自分だけの持つ特別な力。
純粋な子供だった私は、それを素直に喜んだ。
そのユニークスキルが、自分の人生に大きな影を落とすとも知らずに。
「ハリちゃんは本当に凄いわねぇ」
仙道には後天と先天、二段階の階位がある。
後天が初級で、先天が上級といった感じで、それぞれの階位には9段階の状態が存在しており、階位を上げれば上げる程にその力は強くなっていく。
私は自分だけの力、仙道を伸ばすために修練――専用の訓練を頑張った。
世界中に満ちる天地のエネルギーを吸収し、自分の中の丹田と呼ばれる場所で気と混ぜ合わせて練り上げる。
これが基本の練習だ。
訓練は順調で、しかもこれを続けるとスキルの階位が成長するだけではなく、面白い程経験値を取得する事が出来た。
そのため、たった3ヶ月で私のレベルは100にまで上がる。
高レベルかつ仙道による能力の強化。
この二つのお陰で、私は大人顔負けの力で両親の畑仕事を手伝う。
そんな姿は、近所で相当評判になっていった。
そしていつしか、私は神童だなんて呼ばれる様に。
だがそんなちやほやされる生活は、そう長くは続かなかった。
歳月を経れば経る程に、私の体に起こった異変が目につき始め、やがてそれは周りの人間と私との間に大きな溝を生み出す事になる。
何が起こったのか?
私の体の成長が、8歳――仙道に目覚めていらい完全に止まってしまっていたのだ。
これは仙道の持つ、不老の効果による物だった。
この効果は強制発動であるため、私自身にはどうする事も出来ない。
そのため12歳、13歳と年を経ても、私の姿は8つの幼い子供のまま。
逃げ場のない小さな村では、理解不能な異物は極端に嫌われる。
次第に周囲は不気味がる様になり、やがて両親すら私の事を疎みだした。
――そして私は15歳で成人したその日に、村を出た。
だが8歳の子供の姿では、真面に他で生活できるとは思えない。
例えそれが可能だったとしても、故郷の村の様に変わらぬ姿にまた周囲の人間が私を疎みだすのは目に見えている。
だから私は一人山に籠り、そこで仙道を極める事に決めた。
仙道を極めれば、姿形を変える秘術を扱える様になる。
そうすれば大人の姿になる事も出来、周りから気味悪がられる事も無くなると考えたからだ。
それから3年。
生活は大変だったが、何とか仙道を極め、遂に私は大人の姿を手に入れる。
「ん?」
3年ぶりに山を下りた私は、魔物と戦う一人の青年と遭遇する。
年齢は私より下、15歳ぐらいだろうか。
「ぐわぁっ!」
どう見てもその青年の力では、対峙している魔物には及ばない。
見捨てるなどと言う選択肢はないので、私は颯爽とその青年の元へと駆け付ける。
今の私のレベルは250。
しかも強力な仙道を極めている。
そんじょそこらの魔物では、私の相手は務まらない。
魔物は私の一撃で、原型も残らない形で消し飛んでしまう。
「くそっ!力が……欲しい」
私が助けた青年は、力を求めていた。
強い渇望を抱くその眼差し。
それがかつて幼かった頃の私の胸中――どれだけ求めても手に入らない絶望と重なる。
「力が欲しいのなら、私の弟子になるか?私なら、君に力を与えられる」
仙道は私の持つユニークスキルだ。
本来、スキルの力は他者に分ける事は出来ない。
だがこのスキルだけは特別だった。
極めた後ならば、弟子に似た力を習得させる事が出来たのだ。
まあスキルを持つ私の元での修練が大前提なので、そこから更に伝播する様な真似は出来ないが。
「力が手に入るのならなんだってしてやる!アンタの弟子だろうが何だろうがなってやる!」
こうして私は、若干18という若さで弟子を持つ事となる。
人口は100人足らず。
そこで生活する人々は、皆家族の様に過ごしていた。
そんなのどかな村で生まれ育った私は、8歳の時、ある力に目覚める。
――ユニークスキル・仙道。
修練によって得られる境地によって、気と肉体を強化する成長型のスキル。
それ以外にも、武器に特殊な効果を籠める様な、既存のクラスにはない力もあった。
自分だけの持つ特別な力。
純粋な子供だった私は、それを素直に喜んだ。
そのユニークスキルが、自分の人生に大きな影を落とすとも知らずに。
「ハリちゃんは本当に凄いわねぇ」
仙道には後天と先天、二段階の階位がある。
後天が初級で、先天が上級といった感じで、それぞれの階位には9段階の状態が存在しており、階位を上げれば上げる程にその力は強くなっていく。
私は自分だけの力、仙道を伸ばすために修練――専用の訓練を頑張った。
世界中に満ちる天地のエネルギーを吸収し、自分の中の丹田と呼ばれる場所で気と混ぜ合わせて練り上げる。
これが基本の練習だ。
訓練は順調で、しかもこれを続けるとスキルの階位が成長するだけではなく、面白い程経験値を取得する事が出来た。
そのため、たった3ヶ月で私のレベルは100にまで上がる。
高レベルかつ仙道による能力の強化。
この二つのお陰で、私は大人顔負けの力で両親の畑仕事を手伝う。
そんな姿は、近所で相当評判になっていった。
そしていつしか、私は神童だなんて呼ばれる様に。
だがそんなちやほやされる生活は、そう長くは続かなかった。
歳月を経れば経る程に、私の体に起こった異変が目につき始め、やがてそれは周りの人間と私との間に大きな溝を生み出す事になる。
何が起こったのか?
私の体の成長が、8歳――仙道に目覚めていらい完全に止まってしまっていたのだ。
これは仙道の持つ、不老の効果による物だった。
この効果は強制発動であるため、私自身にはどうする事も出来ない。
そのため12歳、13歳と年を経ても、私の姿は8つの幼い子供のまま。
逃げ場のない小さな村では、理解不能な異物は極端に嫌われる。
次第に周囲は不気味がる様になり、やがて両親すら私の事を疎みだした。
――そして私は15歳で成人したその日に、村を出た。
だが8歳の子供の姿では、真面に他で生活できるとは思えない。
例えそれが可能だったとしても、故郷の村の様に変わらぬ姿にまた周囲の人間が私を疎みだすのは目に見えている。
だから私は一人山に籠り、そこで仙道を極める事に決めた。
仙道を極めれば、姿形を変える秘術を扱える様になる。
そうすれば大人の姿になる事も出来、周りから気味悪がられる事も無くなると考えたからだ。
それから3年。
生活は大変だったが、何とか仙道を極め、遂に私は大人の姿を手に入れる。
「ん?」
3年ぶりに山を下りた私は、魔物と戦う一人の青年と遭遇する。
年齢は私より下、15歳ぐらいだろうか。
「ぐわぁっ!」
どう見てもその青年の力では、対峙している魔物には及ばない。
見捨てるなどと言う選択肢はないので、私は颯爽とその青年の元へと駆け付ける。
今の私のレベルは250。
しかも強力な仙道を極めている。
そんじょそこらの魔物では、私の相手は務まらない。
魔物は私の一撃で、原型も残らない形で消し飛んでしまう。
「くそっ!力が……欲しい」
私が助けた青年は、力を求めていた。
強い渇望を抱くその眼差し。
それがかつて幼かった頃の私の胸中――どれだけ求めても手に入らない絶望と重なる。
「力が欲しいのなら、私の弟子になるか?私なら、君に力を与えられる」
仙道は私の持つユニークスキルだ。
本来、スキルの力は他者に分ける事は出来ない。
だがこのスキルだけは特別だった。
極めた後ならば、弟子に似た力を習得させる事が出来たのだ。
まあスキルを持つ私の元での修練が大前提なので、そこから更に伝播する様な真似は出来ないが。
「力が手に入るのならなんだってしてやる!アンタの弟子だろうが何だろうがなってやる!」
こうして私は、若干18という若さで弟子を持つ事となる。
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