スキル【幸運】無双~そのシーフ、ユニークスキルを信じて微妙ステータス幸運に一点張りする~

榊与一

文字の大きさ
17 / 152

第16話 アイテムあったのかよ!

しおりを挟む
「ないな」

最高のスキルに勝鬨かちどきを上げたはいいが、所詮俺は低レベルシーフである。
今はまだよわよわなので、地味に強化していかないといけない。

という訳で、俺はスライムダンジョンへとやって来ていた。
なんのために?
もちろん、隠し通路が無いかなと思っての行動である。

スキルアップの書がまた出るとは思ってないが、それでもそこそこいい物が出るんじゃないかと下心満々だった訳だが……

「ないんかーい!」

ダンジョンに入って内部を鑑定したら、光る部分が微塵もなかったので思わず一人で突っ込みを入れてしまう。
どうやら、隠し通路は全てのダンジョンにある訳ではない様だ。

「まあドロップもないようなダンジョンだし、しょうがないか」

取りあえず、近場のダンジョンを見て回るとしよう。

「おっと」

足元に近寄って来ていたスライムの攻撃を躱す。
そしてそのまま蹴り飛ばそうとしたが、それを止めて俺は後ろに飛びのいた。

「一応鑑定でもしとくか」

まあ全く意味はないだろうが、せっかくだしな。

「んん?」

鑑定を数度発動させ、成功。
そこで出た思わぬ鑑定結果に、俺は驚く。

「アイテムあるじゃねーか!」

俺の幸運鑑定は効果レベルが2に上がった事で、魔物が落とすアイテムや盗めるアイテムまで確認できるようになっていた。
そして鑑定結果の中に、アイテムがあったのだ。

「まあでも、これじゃない扱いでも仕方ないか」

スライムがまた突っ込んで来たので、俺はスティールしてから蹴り飛ばして倒した。

「ノーマルドロップはない訳だし、スティールの方もノーマルが無いんじゃな」

これまで、スライムはアイテムを落とさないと言われて来た。
それは正しい。
実際、ドロップリストにはアイテムがないのだから。

そして、誰かが検証でもしたのだろう。
スティールでも何も手に入らないというのが、シーカー界の常識となっていた。
それも仕方ない事である。
何故なら、ノーマル品がないからだ。

――だが、スティールのレア品だけは存在していた。

「レアスティールなんてかなり低確率だからな、そりゃちょっと検証したぐらいじゃそれがあるなんて気づく訳もない」

そりゃノーマル品のないスライム相手に、「レア品はあるかも!」なんて考えで何百回何千回とスティール決めたりはしないだろうからな。
気づけるわけもない。

まあ、気づいたうえで隠してたという可能性も……

「レアアイテムの名前からして、超有用アイテムの可能性があるからな」

名前だけなので確実な効果ではないが、その情報を独占したいと考えたなら、気づいても秘匿している可能性は十分考えられる事だ。

「にしても……ブースターポーション。どんな効果があるんだろうな。ちょっとスティールしまくってみようか」

今の俺のレア入手確率は、幸運の効果でだいたい30倍になってる。
なので、ワンちゃん手に入る可能性も……

「うーん、むりかぁ……」

とか思ってたが、半日粘って成果0だった。
世の中そんなに甘くないな。

「って、ああ……そういや30倍じゃなくて4倍だった」

終わってからふと気づく。
20%アップの15倍は300%アップ。
つまり4倍である事に。
我ながら間抜け極まりない。

「スライムのレアスティールは気になるけど、4倍程度でこのまま何日もチャレンジっての流石にあれだし……とりあえず今は諦めるか」

運を上げて【幸運】のレベルも上がって行けば、レア入手率は更に上がっていく。
挑戦するなら、そうなってからの方が効率がいいだろう。
SP問題不足も楽になるだろうし。

レアアイテムを今入手する事を諦めた俺は、スライムダンジョンを後にするのだった。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

天城の夢幻ダンジョン攻略と無限の神空間で超絶レベリング ~ガチャスキルに目覚めた俺は無職だけどダンジョンを攻略してトップの探索士を目指す~

仮実谷 望
ファンタジー
無職になってしまった摩廻天重郎はある日ガチャを引くスキルを得る。ガチャで得た鍛錬の神鍵で無限の神空間にたどり着く。そこで色々な異世界の住人との出会いもある。神空間で色んなユニットを配置できるようになり自分自身だけレベリングが可能になりどんどんレベルが上がっていく。可愛いヒロイン多数登場予定です。ガチャから出てくるユニットも可愛くて強いキャラが出てくる中、300年の時を生きる謎の少女が暗躍していた。ダンジョンが一般に知られるようになり動き出す政府の動向を観察しつつ我先へとダンジョンに入りたいと願う一般人たちを跳ね除けて天重郎はトップの探索士を目指して生きていく。次々と美少女の探索士が天重郎のところに集まってくる。天重郎は最強の探索士を目指していく。他の雑草のような奴らを跳ね除けて天重郎は最強への道を歩み続ける。

ダンジョン菌にまみれた、様々なクエストが提示されるこの現実世界で、【クエスト簡略化】スキルを手にした俺は最強のスレイヤーを目指す

名無し
ファンタジー
 ダンジョン菌が人間や物をダンジョン化させてしまう世界。ワクチンを打てば誰もがスレイヤーになる権利を与えられ、強化用のクエストを受けられるようになる。  しかし、ワクチン接種で稀に発生する、最初から能力の高いエリート種でなければクエストの攻略は難しく、一般人の佐嶋康介はスレイヤーになることを諦めていたが、仕事の帰りにコンビニエンスストアに立ち寄ったことで運命が変わることになる。

狐侍こんこんちき

月芝
歴史・時代
母は出戻り幽霊。居候はしゃべる猫。 父は何の因果か輪廻の輪からはずされて、地獄の官吏についている。 そんな九坂家は由緒正しいおんぼろ道場を営んでいるが、 門弟なんぞはひとりもいやしない。 寄りつくのはもっぱら妙ちきりんな連中ばかり。 かような家を継いでしまった藤士郎は、狐面にていつも背を丸めている青瓢箪。 のんびりした性格にて、覇気に乏しく、およそ武士らしくない。 おかげでせっかくの剣の腕も宝の持ち腐れ。 もっぱら魚をさばいたり、薪を割るのに役立っているが、そんな暮らしも案外悪くない。 けれどもある日のこと。 自宅兼道場の前にて倒れている子どもを拾ったことから、奇妙な縁が動きだす。 脇差しの付喪神を助けたことから、世にも奇妙な仇討ち騒動に関わることになった藤士郎。 こんこんちきちき、こんちきちん。 家内安全、無病息災、心願成就にて妖縁奇縁が来来。 巻き起こる騒動の数々。 これを解決するために奔走する狐侍の奇々怪々なお江戸物語。

勘当された少年と不思議な少女

レイシール
ファンタジー
15歳を迎えた日、ランティスは父親から勘当を言い渡された。 理由は外れスキルを持ってるから… 眼の色が違うだけで気味が悪いと周りから避けられてる少女。 そんな2人が出会って…

おっさん料理人と押しかけ弟子達のまったり田舎ライフ

双葉 鳴
ファンタジー
真面目だけが取り柄の料理人、本宝治洋一。 彼は能力の低さから不当な労働を強いられていた。 そんな彼を救い出してくれたのが友人の藤本要。 洋一は要と一緒に現代ダンジョンで気ままなセカンドライフを始めたのだが……気がつけば森の中。 さっきまで一緒に居た要の行方も知れず、洋一は途方に暮れた……のも束の間。腹が減っては戦はできぬ。 持ち前のサバイバル能力で見敵必殺! 赤い毛皮の大きなクマを非常食に、洋一はいつもの要領で食事の準備を始めたのだった。 そこで見慣れぬ騎士姿の少女を助けたことから洋一は面倒ごとに巻き込まれていく事になる。 人々との出会い。 そして貴族や平民との格差社会。 ファンタジーな世界観に飛び交う魔法。 牙を剥く魔獣を美味しく料理して食べる男とその弟子達の田舎での生活。 うるさい権力者達とは争わず、田舎でのんびりとした時間を過ごしたい! そんな人のための物語。 5/6_18:00完結!

現代錬金術のすゝめ 〜ソロキャンプに行ったら賢者の石を拾った〜

涼月 風
ファンタジー
御門賢一郎は過去にトラウマを抱える高校一年生。 ゴールデンウィークにソロキャンプに行き、そこで綺麗な石を拾った。 しかし、その直後雷に打たれて意識を失う。 奇跡的に助かった彼は以前の彼とは違っていた。 そんな彼が成長する為に異世界に行ったり又、現代で錬金術をしながら生活する物語。

転生したら名家の次男になりましたが、俺は汚点らしいです

NEXTブレイブ
ファンタジー
ただの人間、野上良は名家であるグリモワール家の次男に転生したが、その次男には名家の人間でありながら、汚点であるが、兄、姉、母からは愛されていたが、父親からは嫌われていた

【もうダメだ!】貧乏大学生、絶望から一気に成り上がる〜もし、無属性でFランクの俺が異文明の魔道兵器を担いでダンジョンに潜ったら〜

KEINO
ファンタジー
貧乏大学生の探索者はダンジョンに潜り、全てを覆す。 ~あらすじ~ 世界に突如出現した異次元空間「ダンジョン」。 そこから産出される魔石は人類に無限のエネルギーをもたらし、アーティファクトは魔法の力を授けた。 しかし、その恩恵は平等ではなかった。 富と力はダンジョン利権を牛耳る企業と、「属性適性」という特別な才能を持つ「選ばれし者」たちに独占され、世界は新たな格差社会へと変貌していた。 そんな歪んだ現代日本で、及川翔は「無属性」という最底辺の烙印を押された青年だった。 彼には魔法の才能も、富も、未来への希望もない。 あるのは、両親を失った二年前のダンジョン氾濫で、原因不明の昏睡状態に陥った最愛の妹、美咲を救うという、ただ一つの願いだけだった。 妹を治すため、彼は最先端の「魔力生体学」を学ぶが、学費と治療費という冷酷な現実が彼の行く手を阻む。 希望と絶望の狭間で、翔に残された道はただ一つ――危険なダンジョンに潜り、泥臭く魔石を稼ぐこと。 英雄とも呼べるようなSランク探索者が脚光を浴びる華やかな世界とは裏腹に、翔は今日も一人、薄暗いダンジョンの奥へと足を踏み入れる。 これは、神に選ばれなかった「持たざる者」が、絶望的な現実にもがきながら、たった一つの希望を掴むために抗い、やがて世界の真実と向き合う、戦いの物語。 彼の「無属性」の力が、世界を揺るがす光となることを、彼はまだ知らない。 テンプレのダンジョン物を書いてみたくなり、手を出しました。 SF味が増してくるのは結構先の予定です。 スローペースですが、しっかりと世界観を楽しんでもらえる作品になってると思います。 良かったら読んでください!

処理中です...