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第48話 ダブルG
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「ネットリテラシーも何もあったもんじゃねぇな」
動画を見た俺は、見た目でゴキブリ呼ばわりは失礼だと思いますよー。
的な事を掲示板とかに書き込んでおいたら、翌朝——
『あの見た目の奴に失礼もくそもあるか!』とか。
『どうせ愉快犯。有名になったんだから本人も本望だろう』とか。
『こういうキモい奴は叩かれてしかるべき』とか。
『ゴキブリをゴキブリって呼んで何が悪い!』とか。
『お!?本人降臨か?』とか。
その反応は酷い物だった。
もう終わりだよ、この国は。
匿名系はクズしかいねぇ。
後、本人で悪いか!
で、投降動画の方だが――
米欄に『本人の許可を取らずに晒すのは問題じゃないですか?』ってコメントも書き込んでおいたのだが、まだ返信はない。
結構な視聴者数とコメントの量だから、気づいて動画を削除する可能性は低いと思われる。
「本人を名乗ってもいいんだが……こう……書き込みのIPアドレスだか何だかで辿られても怖いしな」
スーパーハッカーに目を付けられ正体を暴かれた日には、俺の大事な能力がロストしてしまう。
まあ流石に可能性は限りなくゼロに近いだろうが、無用なリスクは避けんと。
「ん?」
少し位まともな奴はいないのかと、掲示板をスクロールしていると――
『昆布です。今日これからゴキブリ氏に突貫してきます!』
―—最新辺りでこんな書き込みを見た。
どうやらアニマルダンジョンに行って、俺へのインタビューを試みるつもりのようだ。
この昆布って奴は。
「ふむ……これは使えるか」
ネットに本人として書き込むのと違って、あの完璧な変身とボイチェン機能までついている【怪盗化】状態なら、映像に映ってもそこから正体がバレる心配はない。
つまり、この昆布って奴の動画にでてもノーリスクという事だ。
「こいつのインタビューを上手く利用して、ゴキブリとか言う不名誉な名前を撤回するとしよう」
という訳でさっそく狩場に出陣じゃい!
「あ、あの!」
変身してから神出鬼没で狩場に飛ぶ。
そして狩りは程々に、出来る限り他のシーカーと接触する様に飛び回っていると、一人の女性に声をかけられた。
なんかドローンっぽいのが浮いてるし、これたぶん撮影してるよな?
インタビューを受けに来たんだが、まあこの子のにも応えてやろう。
露出が増えればその分宣伝効果も増えるし。
「初めまして!私、昆布って言います!」
お前が昆布かよ!
名前的におっさんをイメージしてたのだが、見事に意表を突かれてしまったな。
「何か用かね?お嬢さん」
ちょっと驚かされたが、俺は動揺を表にださないよう紳士っぽく振舞う。
なにせゴキブリのイメージを払拭しないといけない訳だからな。
丁寧にせんと。
「あの、もしよかったらインタビューさせて貰っていいでしょうか?」
「ああ、別に構わない」
俺は笑顔で、まあ相手には顔見えてないんだけど、とにかく、心良く応じる。
さあ、イメージ払拭作戦の始まりだ。
「ほんとうですか!ありがとうございます!」
昆布さんが喜びを全身で表現するかの様に、その場で跳ねた。
それを見て思う。
この子凄いな、と。
なにが?
いやもう凄いのよ、ほんと。
一々言わなくても分かるだろ?
男の視線を吸い込むブラックホールとだけ言っておこう。
「えーっと、それじゃあ……」
Eは越えてるよな。
F……いや、それ以上。
つまり……
「G……か」
「え?G?それがお名前なんですか?」
「へ?」
しまった、あまりのインパクトに声が漏れてしまった様だ。
「ああいや違う違う。Gカ……いや、そうGだ。怪盗G。それが私の名前だ」
慌ててGカップと訂正しようとして、言葉を飲み込む。
どう考えてもその説明は致命的だからだ。
だから咄嗟に怪盗Gであると答えた。
「怪盗Gさんですね。本日は宜しくお願いします」
「あ、ああ…」
咄嗟に名前にしたものの……イニシャルのGって、絶対ゴキブリのGって思われるよな?
大失態だ。
昆布チャンネル恐るべし。
「怪盗Gさんについては、ネットなんかで凄く噂になってるんですけど……ご存じでしょうか?」
「ああ、どうやら不名誉な名前を付けられているようだね。言っておくが、先ほど名乗ったGは、害虫を意味する生物の頭文字ではない」
ここはハッキリさせておかないと。
このままだと、自分で認めたと思われてしまう。
そうなればもはや取り返しがつかなくなるからな。
「えっと……参考までに、Gは何を意味するのかお伺いしても?」
昆布さんがGの由来を聞いて来る。
だが、その答えを俺は用意していない。
何故なら咄嗟に名乗った物だから。
だがこのままだとゴキブリのままだ。
なので、ここはGlory——栄光という事にしておこう。
「Gは……ぬ!」
説明しようとしたそのとき、直ぐそばでカバがわいた。
まあ昨日今日と人が多かったからな。
回転率が良ければ、こういった突然湧きも。
「どうかしま……あっ!」
昆布さんも気づいた様で、驚いたような声を上げる。
「下がって」
彼女に下がるよう言う。
これはチャンスだ。
格好良くカバを瞬殺する事で、視聴者のイメージアップを狙う。
俺は左手を前に突き出し、そしてラッキースケベを発動させる。
ラッキースケベなんて発動させたら、変態に思われるんじゃないか?
その点なら心配いらない。
人にやるなら兎も角、カバ使った所でセクハラしてると考える者はいないだろう。
「攻撃は私が防ぎます!」
―—だがその時、突如昆布さんが俺の前に飛び出た。
そこは、俺とカバを繋ぐ直線コースでして。
そして、ラッキースケベの導線でもある訳で。
「ひゃっ!?えっ!?なにっ!?」
結果、まあそうなる訳でして。
そしてマーベラスな訳で。
急に俺の前に転移した昆布さんが目を白黒させ。
そしてその背後ではカバがマシンガンを発射したのが見えた。
このままでは彼女の背中に直撃だ。
「仕方ない!」
「わぁぁ!?」
俺はクイックステップを発動させ、彼女ごと飛び道具を避け。
開いている右手でカードをカバに向かって投げつけた。
更にワイヤーアクションとゼログラヴィティでカバの頭上に飛翔し、隙だらけの頭上から落下しつつカードを投げまくって追撃する。
「ふぅ……大丈夫でしたか」
カバを処理し、地面に着地してから昆布さんに声をかける。
まあ攻撃が当たっていないので、ダメージがないのは分かっているが一応な。
俺は紳士だから。
「あの……その……できれば手を……」
「あっ!?すまない!私としたことが、レディに失礼な事をした」
言われて気づく。
昆布さんの胸を左手で握りっぱなしだった事を。
俺は慌てて手を放す。
右手でカードやワイヤーを使ってたから、握って引っ張りまわしてた形になるな……
ひょっとして、変態だと思われたかな?
いやいや、彼女を庇う為の動きだったし、きっと話せばちゃんとわかってくれるさ。
「これなんだが……」
「いえ、いいんです!それじゃあ今日はありがとうございました!」
俺がいい訳をするより早く、昆布さんが走り去ってしまう。
「追いかけて言い訳を……いや、それだとストーカーっぽくなってしまう……ぬう……困った」
やらかした感が凄い。
さっきのシーンも、バッチリドローンのカメラで映されてたよな?
「だけど……」
俺は自分の左手を見る。
そこには柔らかい感触と、そして彼女のぬくもりが残っていた。
俺はその手を握り、そして突き上げる。
そして叫んだ。
「我が人生に一片の悔いなし!」
と。
うん、ごめん嘘。
実際は悔いはありまくりだ。
大安吉日と仏滅が同時に来た様な、最高と最悪が混じった何とも言えない感情から思わず叫んだだけである。
「はぁ……とりあえず……余計な事は考えず狩りに集中しよう」
いやな事は狩りをして忘れよう。
そう思ったが、まあ、その日の狩りはボロボロだった。
何故なら俺は繊細だから。
「Gが……増えた……」
翌日、恐る恐る掲示板を覗いてみたら――
『昆布チャンネルの動画見たか?ゴキブリ、ただのセクハラ野郎だったな。うらやま、じゃなくてけしからん!』
『おいおい、ゴキブリじゃないだろ。彼はGカップ巨乳好きのG(ゴキブリ)……つまり怪盗ダブルGだ』
『GG!GG!』
『セクハラ大魔王GG!』
「……」
この日俺は誓う。
能力云々関係なく、この怪盗としての正体を墓場まで持っていく事を。
「そう!俺はただの地味シーカー王道光だ!だから全然関係ない!そう、まったく――あ、すいません」
またお隣さんに壁ドンされてしまった。
動画を見た俺は、見た目でゴキブリ呼ばわりは失礼だと思いますよー。
的な事を掲示板とかに書き込んでおいたら、翌朝——
『あの見た目の奴に失礼もくそもあるか!』とか。
『どうせ愉快犯。有名になったんだから本人も本望だろう』とか。
『こういうキモい奴は叩かれてしかるべき』とか。
『ゴキブリをゴキブリって呼んで何が悪い!』とか。
『お!?本人降臨か?』とか。
その反応は酷い物だった。
もう終わりだよ、この国は。
匿名系はクズしかいねぇ。
後、本人で悪いか!
で、投降動画の方だが――
米欄に『本人の許可を取らずに晒すのは問題じゃないですか?』ってコメントも書き込んでおいたのだが、まだ返信はない。
結構な視聴者数とコメントの量だから、気づいて動画を削除する可能性は低いと思われる。
「本人を名乗ってもいいんだが……こう……書き込みのIPアドレスだか何だかで辿られても怖いしな」
スーパーハッカーに目を付けられ正体を暴かれた日には、俺の大事な能力がロストしてしまう。
まあ流石に可能性は限りなくゼロに近いだろうが、無用なリスクは避けんと。
「ん?」
少し位まともな奴はいないのかと、掲示板をスクロールしていると――
『昆布です。今日これからゴキブリ氏に突貫してきます!』
―—最新辺りでこんな書き込みを見た。
どうやらアニマルダンジョンに行って、俺へのインタビューを試みるつもりのようだ。
この昆布って奴は。
「ふむ……これは使えるか」
ネットに本人として書き込むのと違って、あの完璧な変身とボイチェン機能までついている【怪盗化】状態なら、映像に映ってもそこから正体がバレる心配はない。
つまり、この昆布って奴の動画にでてもノーリスクという事だ。
「こいつのインタビューを上手く利用して、ゴキブリとか言う不名誉な名前を撤回するとしよう」
という訳でさっそく狩場に出陣じゃい!
「あ、あの!」
変身してから神出鬼没で狩場に飛ぶ。
そして狩りは程々に、出来る限り他のシーカーと接触する様に飛び回っていると、一人の女性に声をかけられた。
なんかドローンっぽいのが浮いてるし、これたぶん撮影してるよな?
インタビューを受けに来たんだが、まあこの子のにも応えてやろう。
露出が増えればその分宣伝効果も増えるし。
「初めまして!私、昆布って言います!」
お前が昆布かよ!
名前的におっさんをイメージしてたのだが、見事に意表を突かれてしまったな。
「何か用かね?お嬢さん」
ちょっと驚かされたが、俺は動揺を表にださないよう紳士っぽく振舞う。
なにせゴキブリのイメージを払拭しないといけない訳だからな。
丁寧にせんと。
「あの、もしよかったらインタビューさせて貰っていいでしょうか?」
「ああ、別に構わない」
俺は笑顔で、まあ相手には顔見えてないんだけど、とにかく、心良く応じる。
さあ、イメージ払拭作戦の始まりだ。
「ほんとうですか!ありがとうございます!」
昆布さんが喜びを全身で表現するかの様に、その場で跳ねた。
それを見て思う。
この子凄いな、と。
なにが?
いやもう凄いのよ、ほんと。
一々言わなくても分かるだろ?
男の視線を吸い込むブラックホールとだけ言っておこう。
「えーっと、それじゃあ……」
Eは越えてるよな。
F……いや、それ以上。
つまり……
「G……か」
「え?G?それがお名前なんですか?」
「へ?」
しまった、あまりのインパクトに声が漏れてしまった様だ。
「ああいや違う違う。Gカ……いや、そうGだ。怪盗G。それが私の名前だ」
慌ててGカップと訂正しようとして、言葉を飲み込む。
どう考えてもその説明は致命的だからだ。
だから咄嗟に怪盗Gであると答えた。
「怪盗Gさんですね。本日は宜しくお願いします」
「あ、ああ…」
咄嗟に名前にしたものの……イニシャルのGって、絶対ゴキブリのGって思われるよな?
大失態だ。
昆布チャンネル恐るべし。
「怪盗Gさんについては、ネットなんかで凄く噂になってるんですけど……ご存じでしょうか?」
「ああ、どうやら不名誉な名前を付けられているようだね。言っておくが、先ほど名乗ったGは、害虫を意味する生物の頭文字ではない」
ここはハッキリさせておかないと。
このままだと、自分で認めたと思われてしまう。
そうなればもはや取り返しがつかなくなるからな。
「えっと……参考までに、Gは何を意味するのかお伺いしても?」
昆布さんがGの由来を聞いて来る。
だが、その答えを俺は用意していない。
何故なら咄嗟に名乗った物だから。
だがこのままだとゴキブリのままだ。
なので、ここはGlory——栄光という事にしておこう。
「Gは……ぬ!」
説明しようとしたそのとき、直ぐそばでカバがわいた。
まあ昨日今日と人が多かったからな。
回転率が良ければ、こういった突然湧きも。
「どうかしま……あっ!」
昆布さんも気づいた様で、驚いたような声を上げる。
「下がって」
彼女に下がるよう言う。
これはチャンスだ。
格好良くカバを瞬殺する事で、視聴者のイメージアップを狙う。
俺は左手を前に突き出し、そしてラッキースケベを発動させる。
ラッキースケベなんて発動させたら、変態に思われるんじゃないか?
その点なら心配いらない。
人にやるなら兎も角、カバ使った所でセクハラしてると考える者はいないだろう。
「攻撃は私が防ぎます!」
―—だがその時、突如昆布さんが俺の前に飛び出た。
そこは、俺とカバを繋ぐ直線コースでして。
そして、ラッキースケベの導線でもある訳で。
「ひゃっ!?えっ!?なにっ!?」
結果、まあそうなる訳でして。
そしてマーベラスな訳で。
急に俺の前に転移した昆布さんが目を白黒させ。
そしてその背後ではカバがマシンガンを発射したのが見えた。
このままでは彼女の背中に直撃だ。
「仕方ない!」
「わぁぁ!?」
俺はクイックステップを発動させ、彼女ごと飛び道具を避け。
開いている右手でカードをカバに向かって投げつけた。
更にワイヤーアクションとゼログラヴィティでカバの頭上に飛翔し、隙だらけの頭上から落下しつつカードを投げまくって追撃する。
「ふぅ……大丈夫でしたか」
カバを処理し、地面に着地してから昆布さんに声をかける。
まあ攻撃が当たっていないので、ダメージがないのは分かっているが一応な。
俺は紳士だから。
「あの……その……できれば手を……」
「あっ!?すまない!私としたことが、レディに失礼な事をした」
言われて気づく。
昆布さんの胸を左手で握りっぱなしだった事を。
俺は慌てて手を放す。
右手でカードやワイヤーを使ってたから、握って引っ張りまわしてた形になるな……
ひょっとして、変態だと思われたかな?
いやいや、彼女を庇う為の動きだったし、きっと話せばちゃんとわかってくれるさ。
「これなんだが……」
「いえ、いいんです!それじゃあ今日はありがとうございました!」
俺がいい訳をするより早く、昆布さんが走り去ってしまう。
「追いかけて言い訳を……いや、それだとストーカーっぽくなってしまう……ぬう……困った」
やらかした感が凄い。
さっきのシーンも、バッチリドローンのカメラで映されてたよな?
「だけど……」
俺は自分の左手を見る。
そこには柔らかい感触と、そして彼女のぬくもりが残っていた。
俺はその手を握り、そして突き上げる。
そして叫んだ。
「我が人生に一片の悔いなし!」
と。
うん、ごめん嘘。
実際は悔いはありまくりだ。
大安吉日と仏滅が同時に来た様な、最高と最悪が混じった何とも言えない感情から思わず叫んだだけである。
「はぁ……とりあえず……余計な事は考えず狩りに集中しよう」
いやな事は狩りをして忘れよう。
そう思ったが、まあ、その日の狩りはボロボロだった。
何故なら俺は繊細だから。
「Gが……増えた……」
翌日、恐る恐る掲示板を覗いてみたら――
『昆布チャンネルの動画見たか?ゴキブリ、ただのセクハラ野郎だったな。うらやま、じゃなくてけしからん!』
『おいおい、ゴキブリじゃないだろ。彼はGカップ巨乳好きのG(ゴキブリ)……つまり怪盗ダブルGだ』
『GG!GG!』
『セクハラ大魔王GG!』
「……」
この日俺は誓う。
能力云々関係なく、この怪盗としての正体を墓場まで持っていく事を。
「そう!俺はただの地味シーカー王道光だ!だから全然関係ない!そう、まったく――あ、すいません」
またお隣さんに壁ドンされてしまった。
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