105 / 152
第104話 ノーカン!
しおりを挟む
「ですから、ここにいる皆さんのおっぱいを揉ませてください」
『いやいやいやいやいや!何言ってんだお前!それじゃただの変質者だろうが!!』
勇気に任せていたら、とんでもない爆弾を放り込みやがった。
目の前の女性——たぶん王城恵さんだったかな?——も、唐突なセクハラ発言に思いっきり固まってしまってるし。
全くこいつは……
『最終的には揉む事になるんですから同じですよ』
確かに最終的には揉むことになる。
それは否定しない。
だが、物事にはステップというものがあるのだ。
すっ飛ばすんじゃねぇ。
「すいません、ちょっと話が突飛すぎましたね。実は……私達にはバフがあるんです。その条件が、相手の胸を揉むという特殊なものでして」
勇気に任せてると碌な事にならないので、俺が代わりに引き継ぐ。
「あ、ああ……なるほど……いやでも、胸を揉む……」
説明したが王城恵は訝しげだ。
まあ聞いた事もないだろうし、俺達の格好は怪しいことこの上なしなので、あっさり信じろという方が無理な話ではある。
とはいえ、ゆっくり信頼を掴んでいる暇はない。
聖はまだ大丈夫そうに見えるが、流石に長々とヒーラーをとっ捕まえて話し込むのは問題だ。
「怪しまれるは分かりますが、人の命のかかっているこんな状況で嘘をついたりはしません。それに、呑気に話している時間もありませんので信じてください。お願いします」
「そ、そうですね……分かりました。貴方方を信じます。ですから、どうかお力をお貸しください」
普段ならこう簡単にはいかないだろうが、状況が状況だからな。
相手もこちらに縋らざるえないので、話は早い。
『マスター。ドロップ交渉もお忘れにならずに』
『分かってる』
「分かりました。ですがその前に一つ」
「あ、ちょっと待ってください……はい、なんでしょう」
王城恵が聖の方に回復を飛ばし、それから再び俺達の方をむく。
この状況でもきちんと仕事を忘れずこなせるあたり、流石大手ギルド所属と言わざるをえない。
「ボス討伐時のレアドロップ系は、此方が全て頂きます。私達にはレアドロップが確定する特殊スキルがありますので。いいですか?」
「レア……確定?そんなとんでもないスキルが……分かりました。今の私達は何より生存を優先ですから。なので、ドロップも含めてすべて差し上げます」
「ありがとうございます」
交渉成立、と。
さあ、聖の奴を助けてやろう。
「そちらのパーティーのリーダーはどなたです?」
勇気が、王城恵にパーティーリーダーが誰かを尋ねた。
「リーダーは私です」
「実は此方には連合専用の強化スキルがあります。ですので、連合をお願いしますね」
「連合スキル……ですか?」
連合スキルと聞き、王城恵が再び訝し気に眉を顰めた。
まあ隠し通路で手に入れた物だからな。
知らないのも無理はない。
俺も知らなかったし。
しかし……手に入れた時はどこで使うんだよって思ってたスキルだけど、まさかこんな所で使う事になるとは夢にも思わなかったな。
「今から連合を送りますので」
俺は王城恵に連合申請を送った。
因みに、やり方は事前に勇気に聞いている。
「ちょっと待ってくださいね。先に一旦切ってから……」
王城恵が少し待ってくれと言って来た。
まあ多分、外にいる奴らと連合中だから――切ってる余裕もなかっただろうし――それを解除しているのだろう。
「受けまし……え?これは……凄い。MPとSP……それに生命力も大幅に上がってます。本当に凄いです。このスキル」
「火力や耐久力、それに魔法の効果も上がるんですよ。凄いでしょ」
勇気がドヤ顔だ。
マスクをしているが、声色からそれがハッキリと分かる。
「他の方々も、私達に気づいたみたいですね」
聖と一瞬目が合う。
いきなり強力なバフがかかったのだ。
必死に戦っているとはいえ、まあそりゃ気づくわな。
『さあそれでは、Sランクボス討伐と行きましょうか。まずは揉み揉みタイムですよ、マスター』
言い方よ。
あと、今から聖を女体化して胸を揉む事になる訳だが……
冷静に考えると、なんというかこう、久しぶりの友との再会がそれってどうよって気がしてならない。
こっち完全に不審者だし。
まあ命がかかってるから、気にしてる場合じゃないんだけどさ。
カッコよくとまではいわないが、出来ればもっと普通に再会したかったところである。
『こちらの正体は分からないわけですし、別にノーカンでいいんじゃないですか』
勇気が俺の心をピンポイントで見透かしてくる。
こいつ、マジで俺の心の中が見えてるんじゃないだろうな?
まあでも、確かにそうだよな。
聖から見たら俺は謎の怪盗、ダブルGであって王道光ではない訳だし。
うん、そうだ。
これはノーカンだ。
ノーカンノーカン。
憂いが消えた俺は雑念を捨て、Sランクボス討伐へと意識を集中させる。
『いやいやいやいやいや!何言ってんだお前!それじゃただの変質者だろうが!!』
勇気に任せていたら、とんでもない爆弾を放り込みやがった。
目の前の女性——たぶん王城恵さんだったかな?——も、唐突なセクハラ発言に思いっきり固まってしまってるし。
全くこいつは……
『最終的には揉む事になるんですから同じですよ』
確かに最終的には揉むことになる。
それは否定しない。
だが、物事にはステップというものがあるのだ。
すっ飛ばすんじゃねぇ。
「すいません、ちょっと話が突飛すぎましたね。実は……私達にはバフがあるんです。その条件が、相手の胸を揉むという特殊なものでして」
勇気に任せてると碌な事にならないので、俺が代わりに引き継ぐ。
「あ、ああ……なるほど……いやでも、胸を揉む……」
説明したが王城恵は訝しげだ。
まあ聞いた事もないだろうし、俺達の格好は怪しいことこの上なしなので、あっさり信じろという方が無理な話ではある。
とはいえ、ゆっくり信頼を掴んでいる暇はない。
聖はまだ大丈夫そうに見えるが、流石に長々とヒーラーをとっ捕まえて話し込むのは問題だ。
「怪しまれるは分かりますが、人の命のかかっているこんな状況で嘘をついたりはしません。それに、呑気に話している時間もありませんので信じてください。お願いします」
「そ、そうですね……分かりました。貴方方を信じます。ですから、どうかお力をお貸しください」
普段ならこう簡単にはいかないだろうが、状況が状況だからな。
相手もこちらに縋らざるえないので、話は早い。
『マスター。ドロップ交渉もお忘れにならずに』
『分かってる』
「分かりました。ですがその前に一つ」
「あ、ちょっと待ってください……はい、なんでしょう」
王城恵が聖の方に回復を飛ばし、それから再び俺達の方をむく。
この状況でもきちんと仕事を忘れずこなせるあたり、流石大手ギルド所属と言わざるをえない。
「ボス討伐時のレアドロップ系は、此方が全て頂きます。私達にはレアドロップが確定する特殊スキルがありますので。いいですか?」
「レア……確定?そんなとんでもないスキルが……分かりました。今の私達は何より生存を優先ですから。なので、ドロップも含めてすべて差し上げます」
「ありがとうございます」
交渉成立、と。
さあ、聖の奴を助けてやろう。
「そちらのパーティーのリーダーはどなたです?」
勇気が、王城恵にパーティーリーダーが誰かを尋ねた。
「リーダーは私です」
「実は此方には連合専用の強化スキルがあります。ですので、連合をお願いしますね」
「連合スキル……ですか?」
連合スキルと聞き、王城恵が再び訝し気に眉を顰めた。
まあ隠し通路で手に入れた物だからな。
知らないのも無理はない。
俺も知らなかったし。
しかし……手に入れた時はどこで使うんだよって思ってたスキルだけど、まさかこんな所で使う事になるとは夢にも思わなかったな。
「今から連合を送りますので」
俺は王城恵に連合申請を送った。
因みに、やり方は事前に勇気に聞いている。
「ちょっと待ってくださいね。先に一旦切ってから……」
王城恵が少し待ってくれと言って来た。
まあ多分、外にいる奴らと連合中だから――切ってる余裕もなかっただろうし――それを解除しているのだろう。
「受けまし……え?これは……凄い。MPとSP……それに生命力も大幅に上がってます。本当に凄いです。このスキル」
「火力や耐久力、それに魔法の効果も上がるんですよ。凄いでしょ」
勇気がドヤ顔だ。
マスクをしているが、声色からそれがハッキリと分かる。
「他の方々も、私達に気づいたみたいですね」
聖と一瞬目が合う。
いきなり強力なバフがかかったのだ。
必死に戦っているとはいえ、まあそりゃ気づくわな。
『さあそれでは、Sランクボス討伐と行きましょうか。まずは揉み揉みタイムですよ、マスター』
言い方よ。
あと、今から聖を女体化して胸を揉む事になる訳だが……
冷静に考えると、なんというかこう、久しぶりの友との再会がそれってどうよって気がしてならない。
こっち完全に不審者だし。
まあ命がかかってるから、気にしてる場合じゃないんだけどさ。
カッコよくとまではいわないが、出来ればもっと普通に再会したかったところである。
『こちらの正体は分からないわけですし、別にノーカンでいいんじゃないですか』
勇気が俺の心をピンポイントで見透かしてくる。
こいつ、マジで俺の心の中が見えてるんじゃないだろうな?
まあでも、確かにそうだよな。
聖から見たら俺は謎の怪盗、ダブルGであって王道光ではない訳だし。
うん、そうだ。
これはノーカンだ。
ノーカンノーカン。
憂いが消えた俺は雑念を捨て、Sランクボス討伐へと意識を集中させる。
31
あなたにおすすめの小説
天城の夢幻ダンジョン攻略と無限の神空間で超絶レベリング ~ガチャスキルに目覚めた俺は無職だけどダンジョンを攻略してトップの探索士を目指す~
仮実谷 望
ファンタジー
無職になってしまった摩廻天重郎はある日ガチャを引くスキルを得る。ガチャで得た鍛錬の神鍵で無限の神空間にたどり着く。そこで色々な異世界の住人との出会いもある。神空間で色んなユニットを配置できるようになり自分自身だけレベリングが可能になりどんどんレベルが上がっていく。可愛いヒロイン多数登場予定です。ガチャから出てくるユニットも可愛くて強いキャラが出てくる中、300年の時を生きる謎の少女が暗躍していた。ダンジョンが一般に知られるようになり動き出す政府の動向を観察しつつ我先へとダンジョンに入りたいと願う一般人たちを跳ね除けて天重郎はトップの探索士を目指して生きていく。次々と美少女の探索士が天重郎のところに集まってくる。天重郎は最強の探索士を目指していく。他の雑草のような奴らを跳ね除けて天重郎は最強への道を歩み続ける。
ダンジョン菌にまみれた、様々なクエストが提示されるこの現実世界で、【クエスト簡略化】スキルを手にした俺は最強のスレイヤーを目指す
名無し
ファンタジー
ダンジョン菌が人間や物をダンジョン化させてしまう世界。ワクチンを打てば誰もがスレイヤーになる権利を与えられ、強化用のクエストを受けられるようになる。
しかし、ワクチン接種で稀に発生する、最初から能力の高いエリート種でなければクエストの攻略は難しく、一般人の佐嶋康介はスレイヤーになることを諦めていたが、仕事の帰りにコンビニエンスストアに立ち寄ったことで運命が変わることになる。
勘当された少年と不思議な少女
レイシール
ファンタジー
15歳を迎えた日、ランティスは父親から勘当を言い渡された。
理由は外れスキルを持ってるから…
眼の色が違うだけで気味が悪いと周りから避けられてる少女。
そんな2人が出会って…
狐侍こんこんちき
月芝
歴史・時代
母は出戻り幽霊。居候はしゃべる猫。
父は何の因果か輪廻の輪からはずされて、地獄の官吏についている。
そんな九坂家は由緒正しいおんぼろ道場を営んでいるが、
門弟なんぞはひとりもいやしない。
寄りつくのはもっぱら妙ちきりんな連中ばかり。
かような家を継いでしまった藤士郎は、狐面にていつも背を丸めている青瓢箪。
のんびりした性格にて、覇気に乏しく、およそ武士らしくない。
おかげでせっかくの剣の腕も宝の持ち腐れ。
もっぱら魚をさばいたり、薪を割るのに役立っているが、そんな暮らしも案外悪くない。
けれどもある日のこと。
自宅兼道場の前にて倒れている子どもを拾ったことから、奇妙な縁が動きだす。
脇差しの付喪神を助けたことから、世にも奇妙な仇討ち騒動に関わることになった藤士郎。
こんこんちきちき、こんちきちん。
家内安全、無病息災、心願成就にて妖縁奇縁が来来。
巻き起こる騒動の数々。
これを解決するために奔走する狐侍の奇々怪々なお江戸物語。
おっさん料理人と押しかけ弟子達のまったり田舎ライフ
双葉 鳴
ファンタジー
真面目だけが取り柄の料理人、本宝治洋一。
彼は能力の低さから不当な労働を強いられていた。
そんな彼を救い出してくれたのが友人の藤本要。
洋一は要と一緒に現代ダンジョンで気ままなセカンドライフを始めたのだが……気がつけば森の中。
さっきまで一緒に居た要の行方も知れず、洋一は途方に暮れた……のも束の間。腹が減っては戦はできぬ。
持ち前のサバイバル能力で見敵必殺!
赤い毛皮の大きなクマを非常食に、洋一はいつもの要領で食事の準備を始めたのだった。
そこで見慣れぬ騎士姿の少女を助けたことから洋一は面倒ごとに巻き込まれていく事になる。
人々との出会い。
そして貴族や平民との格差社会。
ファンタジーな世界観に飛び交う魔法。
牙を剥く魔獣を美味しく料理して食べる男とその弟子達の田舎での生活。
うるさい権力者達とは争わず、田舎でのんびりとした時間を過ごしたい!
そんな人のための物語。
5/6_18:00完結!
現代錬金術のすゝめ 〜ソロキャンプに行ったら賢者の石を拾った〜
涼月 風
ファンタジー
御門賢一郎は過去にトラウマを抱える高校一年生。
ゴールデンウィークにソロキャンプに行き、そこで綺麗な石を拾った。
しかし、その直後雷に打たれて意識を失う。
奇跡的に助かった彼は以前の彼とは違っていた。
そんな彼が成長する為に異世界に行ったり又、現代で錬金術をしながら生活する物語。
転生したら名家の次男になりましたが、俺は汚点らしいです
NEXTブレイブ
ファンタジー
ただの人間、野上良は名家であるグリモワール家の次男に転生したが、その次男には名家の人間でありながら、汚点であるが、兄、姉、母からは愛されていたが、父親からは嫌われていた
【もうダメだ!】貧乏大学生、絶望から一気に成り上がる〜もし、無属性でFランクの俺が異文明の魔道兵器を担いでダンジョンに潜ったら〜
KEINO
ファンタジー
貧乏大学生の探索者はダンジョンに潜り、全てを覆す。
~あらすじ~
世界に突如出現した異次元空間「ダンジョン」。
そこから産出される魔石は人類に無限のエネルギーをもたらし、アーティファクトは魔法の力を授けた。
しかし、その恩恵は平等ではなかった。
富と力はダンジョン利権を牛耳る企業と、「属性適性」という特別な才能を持つ「選ばれし者」たちに独占され、世界は新たな格差社会へと変貌していた。
そんな歪んだ現代日本で、及川翔は「無属性」という最底辺の烙印を押された青年だった。
彼には魔法の才能も、富も、未来への希望もない。
あるのは、両親を失った二年前のダンジョン氾濫で、原因不明の昏睡状態に陥った最愛の妹、美咲を救うという、ただ一つの願いだけだった。
妹を治すため、彼は最先端の「魔力生体学」を学ぶが、学費と治療費という冷酷な現実が彼の行く手を阻む。
希望と絶望の狭間で、翔に残された道はただ一つ――危険なダンジョンに潜り、泥臭く魔石を稼ぐこと。
英雄とも呼べるようなSランク探索者が脚光を浴びる華やかな世界とは裏腹に、翔は今日も一人、薄暗いダンジョンの奥へと足を踏み入れる。
これは、神に選ばれなかった「持たざる者」が、絶望的な現実にもがきながら、たった一つの希望を掴むために抗い、やがて世界の真実と向き合う、戦いの物語。
彼の「無属性」の力が、世界を揺るがす光となることを、彼はまだ知らない。
テンプレのダンジョン物を書いてみたくなり、手を出しました。
SF味が増してくるのは結構先の予定です。
スローペースですが、しっかりと世界観を楽しんでもらえる作品になってると思います。
良かったら読んでください!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる