スキル【幸運】無双~そのシーフ、ユニークスキルを信じて微妙ステータス幸運に一点張りする~

榊与一

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第107話 数を減らす

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「聖さん、魔物が流れてきたらタゲ取りをお願いします」

「分かりました」

『準備が終わったから引っ張るぞ』

此方の準備が終わったところで、勇気に専用通話で声を掛ける。

『ラジャ』

魔物に囲まれていた勇気が飛び上がって、此方との射線を繋げた。
その瞬間、俺はラッキースケベを発動させる。

勇気の転移は敵に攻撃されてる最中は使えないからな。
受け持っている魔物を引っ張るには、これが一番手っ取り早い。

「あん」

「変な声を出すな」

「おっと失礼。あまりにもこなれた感じで揉まれるので」

勇気め。
冗談のつもりかも知れないが、頼むからもっと周りの目をもっと気にしてくれ。
こんなバカな事してたら、ますます正体が明かし辛くなる(限定1名だが)だろうに。

「ホーリーオーラ!」

勇気を引き寄せた事で、魔物が此方へと殺到した。
それを、聖がターゲットを強制変更する範囲スキルを使って受け止める。

「さて、それじゃ取り巻きの数を減らすとしましょうか」

「此方は此方で魔物を攻撃する。君達は別の魔物狙ってくれ」

「了解!」

攻撃開始だ。
聖を取り囲む取り巻きに、俺と勇気のラッキースケベコンボを入れて弱体化させていく。

喰らった奴はターゲット固定効果を受けているので、此方には見向きもせず聖の元へ戻っていく感じだ。
リスクは一切ない。
ターゲット強制固定は本当に便利である。

「もう3段階か。早いな」

取り巻きの魔物、十数体全てにラッキースケベを入れ終わる頃には、既にダンサーのバフが三段階まで累積されていた。
ほんの十秒程で三段階。
ダンサークラスと、大城光のユニークスキル演舞刃ブレードダンスによる圧倒的手数の相性は、想像以上に抜群の様だ。

「じゃあ攻撃に移りましょうか」

「ああ」

俺と勇気は宣言通り、聖パーティーのメンツとは別の魔物を攻撃する。

なぜ集中放火しないのか?

近接系7人がかりで1体の魔物を攻撃しようとすると、お互いの動きが干渉しあって動き辛くなってしまうからだ。
そうなると逆に効率が下がってしまう。
だから別々の魔物を狙うのである。

まあバフもあるし、俺と勇気は超絶強化されてるから、この形でも問題なく取り巻きの数を減らしていけるはず。

「ぬ……」

俺と勇気の攻撃していたデスウォーリアーが早々に崩れ落ちる。
倒すのに10秒とかからなかった。

「次に行きましょう」

流石に、Sランクボスの取り巻きを10秒撃破は予想外だ。
まあ多分、聖達が事前にダメージを与えていたのだろう。
そう思って次のデスウォーリアに移るが、そいつももの10秒程で沈む。

危機的状況の彼女達が、ターゲットを分散して攻撃してたとは思えない。

つまり――

「火力……やべぇな」

30人分以上のラッキースケベのバフに加え、ユニオンスキル。
それに加えてダンサーのバフ。
相当強化されている事は分かっていたが、まさかここまでとは。

無双できそうな予感。

「これなら楽勝か?」

次のデスウォーリアーへと移る。

「一方的に攻撃できるからこその火力ですよ。ボスに聖さんのターゲット固定は利きませんから、流石に簡単って訳にはいきませんよ」

「まあそうか」

喋ってる間にデスウォーリアー3体目を撃破。
俺達は直ぐに4体目へと移る。

「それに調べた感じ、ここのボスの取り巻きはリッチのHP次第で変化するみたいですから。なので油断は禁物ですよ」

ここのボスと戦うつもりはなかったので、俺は情報を持っていない。
どうやらさっき勇気がスマホを弄っていたのは、ここのボスの事を調べて……いやでも、その割にはかなりの文字数入力してる様な指の動きだった気が……

まあいいか。
なんにせよ、勇気が情報を持っているなら安心して戦えるという物。

「わかった」

俺達は取り巻きの数を素早く減らしていく。
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