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恐れ
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今日は完全OFFの日だ。雫からは昼間は大丈夫だからスキルについて街に出て調べてきなさいと宿題を出されて市場に来ている。
基本的に商人は商品を仕入れて売る、という基本的なスキルくらいしか持っていないらしい。出店を出している主人はそれ以外に料理スキルを持っているようだった。要するにスキル保持個数によって出来ることが広がって、より良い稼ぎが出来るようだった。
ますますRPGの世界じみてきた。だとしたら武器屋だの防具屋だの魔法屋なんてのもあるのだろうか。街行く人に聞いてみるが有るとも無いとも返事をするわけでもなく、面倒事に巻き込まれたくないというような対応で情報を得ることが出来ない。RPGならこう言うときは酒場に行けば良いものだ。例のパブに行って情報収集をしてみよう。
「よぉ、新海!なんだ?今日はあのおねーちゃんと一緒じゃねぇのか?」
「ウィル。ちょうどよかった。この世界について勉強してこいと雫から言われててな。少しばかり教えてくれないか」
「答えられる範囲なら。分かってると思うが、俺のスキルは教えられないぜ」
「分かってる。だがそのスキルについて教えてほしい……、まずはレアスキルってのがなんなのか教えて欲しい」
「新海、レアスキル保持者に出会ったのか?どこで?どんなスキルだった!?」
いやにウィルが興奮気味に肩を掴んで叫んでくる。レアスキルの言葉を聞いてパブの雰囲気もざわついている気がする。俺と雫の殴りと封印については話すわけにはいかないな。例のロープについてでも話しておくか。
「なんだ……。そんなのレアスキルでもなんでもねぇよ。スキルレベルは高いが変異のスキルはそんなにレアじゃねぇ。レアスキルってのはもっと危険なものだ。基本的に対人系が多くてな。使うと間違いなく犯罪級だ。数少ないこの世界での犯罪級だ。分かるか?この意味が」
「対人系以外にもレアスキルはあるのか?」
「ああ。あるぜ。俺の知ってる中だと転移のスキルとか封印のスキルってのがあるらしい。見たことはないけどな。まぁ、レアスキル保持者なんてレッド以上に行かないと出会えないからな。俺のレベルじゃ行けねぇ。ましてやブラックなんてヤバすぎて街にはいることさえ出来やしねぇ。入ったとたんにID奪われて瞬殺だぜ」
やはりブラックが最難関ということのようだ。ウィルには他に自分になんのすきるがあるのか確認する方法はあるのかを聞いてみたが、試すしかないという回答だった。
あと。気になることをウィルに聞いてみることにした。
「ウィル、この世界には武器屋とか防具屋とか魔法屋みたいなものってあるのか?」
パブのざわついた店内が一気に静寂に包まれた。中には恐怖を抱いた目線で俺を見ている奴さえいる。
「新海、それはどこで聞いた。忠告だ。その言葉今後一切口にするな。特に武器屋と魔法屋についてだ。わかったな?」
「あ、ああ……」
なんなんだ。なんで話題にすらしてはいけないのか。特に気になるのは魔法屋について、ってことはこの世界には魔法が存在するということなのか??だとしたらどんな?雫に聞けば教えてくれるのだろうか。しかし、ウィルは今後一切口にするなと忠告されているが……。
その日はいくつかの新しいスキルについて聞くことが出来た。確かにブルーには危険なスキルは無いようだ。一番危険なのは投石スキル程度だった。なにに使うものかと思ったら荷物を投げたり縄を上に掛けたりと生活上の便利スキルだという。一応、握り拳程度の石なら投げる事も出来るようだが、相当なスキルレベルがないとヒトを傷つけることは出来ないそうだ。
「どうだった?なにか新しい出会いはあったかしら?」
「ああ、色々と分かったことがあった。あと、ウィルにまた会ってな。絶対に口にするな、と忠告されたものもあった」
「あんた、まさか自分や私のスキルを喋ったんじゃないでしょうね?」
「いや、それはやっていない。やるメリットがないからな。知っていれば対策を取られかねない」
「分かってるならよろしい。で?忠告されたってのはどんな内容?私には話しても良いわよ」
「いいのか?じゃあ話すぞ。武器屋と魔法屋と防具屋のことについてだ」
雫はウィルほどの驚きをみせるわけでもなく、むしろ感心した、というような表情で俺を見ている。
「驚いた。その情報、どこで聞いてきたの?ブルーで聞けるような話じゃないでしょ。まさか無断でレッドに行ったんじゃないでしょうね?」
「違う違う。OPWでやってたseven keys worldにはレベルの高い街に入るとそのようなものがあってな。かなりのマネーは必要だが手に入れるとハイレベルなクエストに挑戦できるようになったんだ。だから、この世界でもそのようなものがあるのかと考えたんだ」
「なるほどね。あなた、OPWではレベル80を越えてたのね。じゃないと見つけられないはずだし。しかし、なんでそんな高レベルプレーヤーがレッド落ちさせられたのかな?相当下手をこいたかマヌケだったのかどちらかね。犯人を捜したければ、その時期に大金を稼いだID持ちを探せば分かるかもね。もっとも、そんなハイレベルプレーヤーをレッド落ちさせることが出来るのはブラックレベルだと思うから出会うとしても何年先のことやら」
確かに俺はOPWではレベル82だった。最高レベルが100の世界ではかなりの強者だったはずだ。それがなぜレッド落ち、しかも一撃の攻撃で垢BANを食らったのか。考えたことはあったが、この世界でのレベル相場が分からなかった。それに、OPWでのレベルは、このUGWでは通用しないようだ。まるでレベル1からのスタートのようだしな。
「雫、この世界にもプレーヤーレベルって存在するのか?」
「うーん……OPWでいうようなレベル制は存在しないわね。ただ、あるのは保持スキルのレベルだけね。さっきの武器屋の件だけど、武器を扱うことが出来るスキルがあってね。基本的にはシャドウスキルでそのスキルを持っていないプレーヤーには武器を見ることすら出来ないの。だから「武器」ってワードでみんな恐れたんだと思うわ」
なんということだ。武器を扱うスキルがないと、その武器すら見えないってのか?そんなのチートスキルじゃないか。きっとその他の防具、魔法も同じ類なのだろう。ブラックにはそんな連中が集まっているというのか。
それに一つ疑問なんだが、、武器スキルがないと武器が見えない。見えないと武器スキルがあるかどうか確認が出来ない。武器スキルを持つ仲間がいないとダメということか?それなら、最初の武器スキルを持っていたやつは……。
基本的に商人は商品を仕入れて売る、という基本的なスキルくらいしか持っていないらしい。出店を出している主人はそれ以外に料理スキルを持っているようだった。要するにスキル保持個数によって出来ることが広がって、より良い稼ぎが出来るようだった。
ますますRPGの世界じみてきた。だとしたら武器屋だの防具屋だの魔法屋なんてのもあるのだろうか。街行く人に聞いてみるが有るとも無いとも返事をするわけでもなく、面倒事に巻き込まれたくないというような対応で情報を得ることが出来ない。RPGならこう言うときは酒場に行けば良いものだ。例のパブに行って情報収集をしてみよう。
「よぉ、新海!なんだ?今日はあのおねーちゃんと一緒じゃねぇのか?」
「ウィル。ちょうどよかった。この世界について勉強してこいと雫から言われててな。少しばかり教えてくれないか」
「答えられる範囲なら。分かってると思うが、俺のスキルは教えられないぜ」
「分かってる。だがそのスキルについて教えてほしい……、まずはレアスキルってのがなんなのか教えて欲しい」
「新海、レアスキル保持者に出会ったのか?どこで?どんなスキルだった!?」
いやにウィルが興奮気味に肩を掴んで叫んでくる。レアスキルの言葉を聞いてパブの雰囲気もざわついている気がする。俺と雫の殴りと封印については話すわけにはいかないな。例のロープについてでも話しておくか。
「なんだ……。そんなのレアスキルでもなんでもねぇよ。スキルレベルは高いが変異のスキルはそんなにレアじゃねぇ。レアスキルってのはもっと危険なものだ。基本的に対人系が多くてな。使うと間違いなく犯罪級だ。数少ないこの世界での犯罪級だ。分かるか?この意味が」
「対人系以外にもレアスキルはあるのか?」
「ああ。あるぜ。俺の知ってる中だと転移のスキルとか封印のスキルってのがあるらしい。見たことはないけどな。まぁ、レアスキル保持者なんてレッド以上に行かないと出会えないからな。俺のレベルじゃ行けねぇ。ましてやブラックなんてヤバすぎて街にはいることさえ出来やしねぇ。入ったとたんにID奪われて瞬殺だぜ」
やはりブラックが最難関ということのようだ。ウィルには他に自分になんのすきるがあるのか確認する方法はあるのかを聞いてみたが、試すしかないという回答だった。
あと。気になることをウィルに聞いてみることにした。
「ウィル、この世界には武器屋とか防具屋とか魔法屋みたいなものってあるのか?」
パブのざわついた店内が一気に静寂に包まれた。中には恐怖を抱いた目線で俺を見ている奴さえいる。
「新海、それはどこで聞いた。忠告だ。その言葉今後一切口にするな。特に武器屋と魔法屋についてだ。わかったな?」
「あ、ああ……」
なんなんだ。なんで話題にすらしてはいけないのか。特に気になるのは魔法屋について、ってことはこの世界には魔法が存在するということなのか??だとしたらどんな?雫に聞けば教えてくれるのだろうか。しかし、ウィルは今後一切口にするなと忠告されているが……。
その日はいくつかの新しいスキルについて聞くことが出来た。確かにブルーには危険なスキルは無いようだ。一番危険なのは投石スキル程度だった。なにに使うものかと思ったら荷物を投げたり縄を上に掛けたりと生活上の便利スキルだという。一応、握り拳程度の石なら投げる事も出来るようだが、相当なスキルレベルがないとヒトを傷つけることは出来ないそうだ。
「どうだった?なにか新しい出会いはあったかしら?」
「ああ、色々と分かったことがあった。あと、ウィルにまた会ってな。絶対に口にするな、と忠告されたものもあった」
「あんた、まさか自分や私のスキルを喋ったんじゃないでしょうね?」
「いや、それはやっていない。やるメリットがないからな。知っていれば対策を取られかねない」
「分かってるならよろしい。で?忠告されたってのはどんな内容?私には話しても良いわよ」
「いいのか?じゃあ話すぞ。武器屋と魔法屋と防具屋のことについてだ」
雫はウィルほどの驚きをみせるわけでもなく、むしろ感心した、というような表情で俺を見ている。
「驚いた。その情報、どこで聞いてきたの?ブルーで聞けるような話じゃないでしょ。まさか無断でレッドに行ったんじゃないでしょうね?」
「違う違う。OPWでやってたseven keys worldにはレベルの高い街に入るとそのようなものがあってな。かなりのマネーは必要だが手に入れるとハイレベルなクエストに挑戦できるようになったんだ。だから、この世界でもそのようなものがあるのかと考えたんだ」
「なるほどね。あなた、OPWではレベル80を越えてたのね。じゃないと見つけられないはずだし。しかし、なんでそんな高レベルプレーヤーがレッド落ちさせられたのかな?相当下手をこいたかマヌケだったのかどちらかね。犯人を捜したければ、その時期に大金を稼いだID持ちを探せば分かるかもね。もっとも、そんなハイレベルプレーヤーをレッド落ちさせることが出来るのはブラックレベルだと思うから出会うとしても何年先のことやら」
確かに俺はOPWではレベル82だった。最高レベルが100の世界ではかなりの強者だったはずだ。それがなぜレッド落ち、しかも一撃の攻撃で垢BANを食らったのか。考えたことはあったが、この世界でのレベル相場が分からなかった。それに、OPWでのレベルは、このUGWでは通用しないようだ。まるでレベル1からのスタートのようだしな。
「雫、この世界にもプレーヤーレベルって存在するのか?」
「うーん……OPWでいうようなレベル制は存在しないわね。ただ、あるのは保持スキルのレベルだけね。さっきの武器屋の件だけど、武器を扱うことが出来るスキルがあってね。基本的にはシャドウスキルでそのスキルを持っていないプレーヤーには武器を見ることすら出来ないの。だから「武器」ってワードでみんな恐れたんだと思うわ」
なんということだ。武器を扱うスキルがないと、その武器すら見えないってのか?そんなのチートスキルじゃないか。きっとその他の防具、魔法も同じ類なのだろう。ブラックにはそんな連中が集まっているというのか。
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