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第八章 魔導具の聖地?
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[クルト視点]
トワレ男爵領から魔族領への移動は、王都を中心に真逆の位置になるため、結局、ガンツ会頭の護衛として王都へと戻り、ついでに一緒に戻ってきたエレが、素材採取に加わることになりました。
まあ。エレもレオと離れて暮らすことに対して、彼なりに思うことがあるのでしょう。
さらに魔族領に入ると、案内役だと言ってガディル殿下まで合流しました。
「…これ、過剰戦力では?」
「…オレらは拾う側で貢献したらいいんじゃね?」
などと、アルテと話していたこともありましたーーーー。
『ふむ。生え変わりで出た物で良ければ、好きなだけ持ってくが良い』
まさかの戦闘回避です。
氷竜の寝所である氷山を登り、辿り着いた先で戦闘態勢に入った途端でした。
「ふわぁ……。綺麗な鱗ぉ……」
「うん。すごいね…。キラキラしてる…」
双子は武器も構えずにそう言って、氷竜を見上げてしまったのです。
これには僕達も慌てました。魔物を前に無防備だなんて、自殺行為でしかありません。
慌てて二人の前に飛び出たアルテとガディル殿下。そして、僕は双子程の強度は無いものの、急ぎで前方に《防護壁》を放ちました。
『……うむ。お前達、中々見る目があるではないかっ!!』
張り詰めた緊張感は、その後に続いた豪快な笑い声に消し飛びました。
呆気に取られる僕達を置き去りに、双子は氷竜の姿を褒めまくり、それを聞いている氷竜は満更でもない様子で頷いて……。
『何度か生え変わると鱗で寝所が狭くなるのでな。持って行ってくれるなら、我もいちいち新しい寝所を探さなくても良いので助かるのだ…』
最終的にレオの《空間収納》で全部持ち帰れる量だと判明したのと、生え変わりが五年に一度の頻度だということで、今後は魔族領に住むことになるレオが、定期的に回収することで話がまとまった。
まさかのSSランク素材定期回収契約締結。
ギルマスが頭を抱える姿が目に浮かびます。髪の心配しなくていいだけマシですかね。
とにかく素材が手に入ったので、さっさとトワレ男爵領に戻るはずが、久しぶりのレオを抱え込んだガディル殿下のお陰で足止めされました。
あの方。ほんっとにレオが好きですよね…………。
トワレ男爵領から魔族領への移動は、王都を中心に真逆の位置になるため、結局、ガンツ会頭の護衛として王都へと戻り、ついでに一緒に戻ってきたエレが、素材採取に加わることになりました。
まあ。エレもレオと離れて暮らすことに対して、彼なりに思うことがあるのでしょう。
さらに魔族領に入ると、案内役だと言ってガディル殿下まで合流しました。
「…これ、過剰戦力では?」
「…オレらは拾う側で貢献したらいいんじゃね?」
などと、アルテと話していたこともありましたーーーー。
『ふむ。生え変わりで出た物で良ければ、好きなだけ持ってくが良い』
まさかの戦闘回避です。
氷竜の寝所である氷山を登り、辿り着いた先で戦闘態勢に入った途端でした。
「ふわぁ……。綺麗な鱗ぉ……」
「うん。すごいね…。キラキラしてる…」
双子は武器も構えずにそう言って、氷竜を見上げてしまったのです。
これには僕達も慌てました。魔物を前に無防備だなんて、自殺行為でしかありません。
慌てて二人の前に飛び出たアルテとガディル殿下。そして、僕は双子程の強度は無いものの、急ぎで前方に《防護壁》を放ちました。
『……うむ。お前達、中々見る目があるではないかっ!!』
張り詰めた緊張感は、その後に続いた豪快な笑い声に消し飛びました。
呆気に取られる僕達を置き去りに、双子は氷竜の姿を褒めまくり、それを聞いている氷竜は満更でもない様子で頷いて……。
『何度か生え変わると鱗で寝所が狭くなるのでな。持って行ってくれるなら、我もいちいち新しい寝所を探さなくても良いので助かるのだ…』
最終的にレオの《空間収納》で全部持ち帰れる量だと判明したのと、生え変わりが五年に一度の頻度だということで、今後は魔族領に住むことになるレオが、定期的に回収することで話がまとまった。
まさかのSSランク素材定期回収契約締結。
ギルマスが頭を抱える姿が目に浮かびます。髪の心配しなくていいだけマシですかね。
とにかく素材が手に入ったので、さっさとトワレ男爵領に戻るはずが、久しぶりのレオを抱え込んだガディル殿下のお陰で足止めされました。
あの方。ほんっとにレオが好きですよね…………。
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