騎士団長はスキル《ストーカー》を極めたい!

ミアキス

文字の大きさ
45 / 154
第六章 アリスティリア悟る

《悟り》を手に入れた

しおりを挟む
「リア、戻りました!」

ご機嫌な声で帰宅するなり、エヴァンはアリスティリアのいる部屋に向かった。

「お帰りなさいませ、エヴァン様」

にっこりと微笑み、自分がアリスティリアの為に作ったドレスを纏い出迎えられたことに、エヴァンは強く幸せを噛みしめていた。

「夕飯は食べられましたか?身体はいかがでしょう?」

近寄るなりアリスティリアを抱き上げ、腕に抱えたまま寝室に向かおうとしていたが、立ち塞がるようにドアの前にいる二人のメイドに首を傾げた。

「……若様。ご令嬢は若様をお待ちでお食事をされておりません。私の言いたいことはお分かりですね?」

にっこり笑うラフィンにエヴァンはコクコクと首を振り、そっとアリスティリアをソファに下ろした。

「こちらにお食事をお運びしておきますから、着替えておいでませ」

「…分かった。リア、また後でね」

「はい、エヴァン様…」

名残惜し気に立ち去るエヴァンに微笑むアリスティリア。

ドアが閉まるなり、アリスティリアはラフィン達の方を向いた。

「あ、あの…。ありがとうございます!!」

エヴァンに寝室に連れ込まれるのを阻止して貰えたことに気づき、アリスティリアはものすごく感謝した。

「お嬢様……。食事の後の入浴以降は、さすがに対応が難しいですわ」

申し訳なさそうに答えるラフィンに、アリスティリアは両手で拳を握っている。

「大丈夫です!実家がどうなってるかも確認したいので、頑張って話を逸らします!!」

ーー……無理じゃないかなぁ……。

気合いを入れているアリスティリアにメイドの二人はそう心中で呟いていた。


※※※※※※※※

「待って!自分で洗えます!自分で洗いますからっ!!」

無事に二人きりの食事を終え、入浴をエヴァンに勧めたところ、

「では、一緒に入りましょう♪」

と、ものすごく良い笑顔で言われたアリスティリアは、あっという間に服を奪われ、浴室へと運ばれた。
自身も素早く裸になったエヴァンは、石鹸を泡立てると、アリスティリアの身体を洗おうとした。

「洗いたいんです…。私のリアを、私自身の手で洗いたいんです…」

「ひゃっ!」

逃げようとした身体は、エヴァンの腕に絡め取られ、胸の先を泡の付いた手で擦られた。

「や……ぁん……」

全身を隈無くまさぐられ、快楽に襲われたアリスティリアの唇の端から、睡液が溢れた。

「リア…。リア、可愛いい…」

溢れたそれを舌先でチロリと舐め上げ、エヴァンは唇を重ねた。

「んうっ!?んふーっ!ふーっ!!」

そのまま泡の付いた手で、二つの膨らみを揉みしだくと、アリスティリアの体がしなった。

「今夜もリアを味合わせて下さいね…」

「は……、はぅ……」

息も絶え絶えのアリスティリアを優しく見つめながら、エヴァンは泡を流し落とすと、身体を抱えて共に湯の中に身を沈めた。

「リア、愛してます。愛してるんです…」

抱きしめたアリスティリアの耳元で、エヴァンは何度も甘く囁く。

息も絶え絶えになっていたアリスティリアは、ふと身体が少し楽になったことに気がついた。

ーー何か、新しいスキル増えてる……?

自分に《鑑定》をかけてみれば、《寵愛》というスキルが増えていた。

《寵愛》
・《溺愛》スキルの保持者を相手にした場合、《体力回復》、《気力回復》の速度が早まる。
・レベルが上がれば上がるほど、《溺愛》保持者との仲が深まる。

「…………」

思わず真顔になってしまった。

「どうしました、リア?」

心配そうに顔を覗き込むエヴァンに、アリスティリアは肩を竦めて苦笑した。

どうやら自分は何があっても、エヴァンに愛される運命でしかないのだと悟ったのだ。

「!?」

新たなスキルを得た感覚に、再び《鑑定》を使う。


《悟り》
・《溺愛》スキル保持者からの愛情が受け入れやすくなる。
・《気力》の回復が早まる。
・状況の把握ができやすくなり、今後の展開が読みやすくなる。
・《先読み》の上級スキル。


何だ、これ。いいのか悪いのか分かんないよ!と、思いながら、気がついた時にはベッドの上に運ばれていたアリスティリアは、ずっとこんな事が続くのかも知れないなと、覚悟を決めたのであったーーーー。




しおりを挟む
感想 26

あなたにおすすめの小説

オオカミ課長は、部下のウサギちゃんを溺愛したくてたまらない

若松だんご
恋愛
 ――俺には、将来を誓った相手がいるんです。  お昼休み。通りがかった一階ロビーで繰り広げられてた修羅場。あ~課長だあ~、大変だな~、女性の方、とっても美人だな~、ぐらいで通り過ぎようと思ってたのに。  ――この人です! この人と結婚を前提につき合ってるんです。  ほげええっ!?  ちょっ、ちょっと待ってください、課長!  あたしと課長って、ただの上司と部下ですよねっ!? いつから本人の了承もなく、そういう関係になったんですかっ!? あたし、おっそろしいオオカミ課長とそんな未来は予定しておりませんがっ!?  課長が、専務の令嬢とのおつき合いを断るネタにされてしまったあたし。それだけでも大変なのに、あたしの住むアパートの部屋が、上の住人の失態で水浸しになって引っ越しを余儀なくされて。  ――俺のところに来い。  オオカミ課長に、強引に同居させられた。  ――この方が、恋人らしいだろ。  うん。そうなんだけど。そうなんですけど。  気分は、オオカミの巣穴に連れ込まれたウサギ。  イケメンだけどおっかないオオカミ課長と、どんくさくって天然の部下ウサギ。  (仮)の恋人なのに、どうやらオオカミ課長は、ウサギをかまいたくてしかたないようで――???  すれ違いと勘違いと溺愛がすぎる二人の物語。

【R18】純粋無垢なプリンセスは、婚礼した冷徹と噂される美麗国王に三日三晩の初夜で蕩かされるほど溺愛される

奏音 美都
恋愛
数々の困難を乗り越えて、ようやく誓約の儀を交わしたグレートブルタン国のプリンセスであるルチアとシュタート王国、国王のクロード。 けれど、それぞれの執務に追われ、誓約の儀から二ヶ月経っても夫婦の時間を過ごせずにいた。 そんなある日、ルチアの元にクロードから別邸への招待状が届けられる。そこで三日三晩の甘い蕩かされるような初夜を過ごしながら、クロードの過去を知ることになる。 2人の出会いを描いた作品はこちら 「純粋無垢なプリンセスを野盗から助け出したのは、冷徹と噂される美麗国王でした」https://www.alphapolis.co.jp/novel/702276663/443443630 2人の誓約の儀を描いた作品はこちら 「純粋無垢なプリンセスは、冷徹と噂される美麗国王と誓約の儀を結ぶ」 https://www.alphapolis.co.jp/novel/702276663/183445041

春の雨はあたたかいー家出JKがオッサンの嫁になって女子大生になるまでのお話

登夢
恋愛
春の雨の夜に出会った訳あり家出JKと真面目な独身サラリーマンの1年間の同居生活を綴ったラブストーリーです。私は家出JKで春の雨の日の夜に駅前にいたところオッサンに拾われて家に連れ帰ってもらった。家出の訳を聞いたオッサンは、自分と同じに境遇に同情して私を同居させてくれた。同居の代わりに私は家事を引き受けることにしたが、真面目なオッサンは私を抱こうとしなかった。18歳になったときオッサンにプロポーズされる。

黒瀬部長は部下を溺愛したい

桐生桜
恋愛
イケメン上司の黒瀬部長は営業部のエース。 人にも自分にも厳しくちょっぴり怖い……けど! 好きな人にはとことん尽くして甘やかしたい、愛でたい……の溺愛体質。 部下である白石莉央はその溺愛を一心に受け、とことん愛される。 スパダリ鬼上司×新人OLのイチャラブストーリーを一話ショートに。

Emerald

藍沢咲良
恋愛
教師という仕事に嫌気が差した結城美咲(ゆうき みさき)は、叔母の住む自然豊かな郊外で時々アルバイトをして生活していた。 叔母の勧めで再び教員業に戻ってみようと人材バンクに登録すると、すぐに話が来る。 自分にとっては完全に新しい場所。 しかし仕事は一度投げ出した教員業。嫌だと言っても他に出来る仕事は無い。 仕方無しに仕事復帰をする美咲。仕事帰りにカフェに寄るとそこには…。 〜main cast〜 結城美咲(Yuki Misaki) 黒瀬 悠(Kurose Haruka) ※作中の地名、団体名は架空のものです。 ※この作品はエブリスタ、小説家になろうでも連載されています。 ※素敵な表紙をポリン先生に描いて頂きました。 ポリン先生の作品はこちら↓ https://manga.line.me/indies/product/detail?id=8911 https://www.comico.jp/challenge/comic/33031

冷遇妃ライフを満喫するはずが、皇帝陛下の溺愛ルートに捕まりました!?

由香
恋愛
冷遇妃として後宮の片隅で静かに暮らすはずだった翠鈴。 皇帝に呼ばれない日々は、むしろ自由で快適——そう思っていたのに。 ある夜、突然現れた皇帝に顎を掴まれ、深く口づけられる。 「誰が、お前を愛していないと言った」 守るための“冷遇”だったと明かされ、逃げ道を塞がれ、甘く囲われ、何度も唇を奪われて——。 これは冷遇妃のはずだった少女が、気づけば皇帝の唯一へと捕獲されてしまう甘く濃密な溺愛物語。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

借金まみれで高級娼館で働くことになった子爵令嬢、密かに好きだった幼馴染に買われる

しおの
恋愛
乙女ゲームの世界に転生した主人公。しかしゲームにはほぼ登場しないモブだった。 いつの間にか父がこさえた借金を返すため、高級娼館で働くことに…… しかしそこに現れたのは幼馴染で……?

処理中です...