騎士団長はスキル《ストーカー》を極めたい!

ミアキス

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第八章 波乱ばかりの婚姻式

珍客万来、婚姻式

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[アリスティリア視点]

「だぁってのぉ。妾の大事なライリーナの遺した子に、あやつの代わりに何かしてやりたかったんじゃ…」

突然目の前に現れた白い蛇は、神獣の白龍様が小さく姿を変えた姿とかで、今はわたし達の目の前ー正確にはわたしの腕に巻きついてーでそう話されました。

わたしのご先祖様は、ライリーナ様というんですね。初耳です。

ところで、何でわたしの腕に巻き付かれているのか、誰も聞いてくれないのはどうしてですか?
目が合うと、皆様にっこりと笑って視線を逸らされます、酷い……。

「妾が婚姻式に現れるのは不味かろうと思うてな。丁度生え変わって鱗が余っておった故、花嫁衣裳にドーンと使って付与をしてやろうと思うて、持ち帰っておったのじゃ♪」

ドーンと付与して頂いたおかげで、国宝級のドレスです。泣きます……。

「人型になって来ればよかったろうが…」

呆れたバスティン様の言葉に、白龍様は動きを止めました。

「……誠じゃな!ライリーナに会わなくなってからは、人型など取らぬ故忘れておったわー!」

そのお言葉が終わると、ボフンと白い煙が上がり、全身白づくめの女性が現れました。

「うむ。アリスティリアよ。妾もこの姿で参加する故、良しなにな♪」

……わたしとエヴァン様の婚姻式に神獣様の追加参加が決定されました。



※※※※※※※※

[エヴァン視点]

空は雲ひとつなく澄み渡り、陽が暖かく地を照らす中、私とリアの婚姻式は始まりました。

私の作ったプリンセスラインの白く煌めくドレスを纏い、フィンガーレスグローブをした手は養父である伯爵の腕に添えられ、伯爵に私の元までリアが誘われて来ました。

「……」

伯爵から私へと、リアを託された瞬間、ベール越しにはにかむリアのなんて愛らしいことでしょう。
しかも今日のために、カフィル殿とバスティン様達のご好意で、私は【スキル封じ】であった仮面もマントも付けていません。
短時間だけですが、着ている衣装や会場のあちこちに置かれた魔導具のおかげで、素顔のままでリアと並べるのです。

聖王様の前に並び立ち、これから誓いの言葉を互いに口にしし、婚姻証明書にサインをし終えた時です。
突然、辺りが暗くなりました。

「ライリーナの子の婚姻式はここか?」

「白龍の、抜けがけは許さぬよ!」

「娘っ子。お主がライリーナの血筋かの?」

暗がりの中から、三対の瞳がそう問いかけてきます。

「何じゃ、お主ら。そのままでは迷惑であろう?早う人型になりや!」

白龍様の言葉に姿を現したのは、漆黒の毛並みの巨大な獅子。炎を纏った赤く巨大な鳥。山のように大きな亀でした。

「……神獣大集合だな…」

ぽつりと呟く聖王様の言葉が耳に届きます。

「……」

隣のリアはもう何処を見ればよいのか分からないようです。でも、可愛い…。
ボフン、ボフン、ボフンと音が聞こえ、煙の中から三人の人物が現れました。

一人は肌の色も髪も瞳も黒く、着ている服も真っ黒の男性。
もう1人は白い肌に燃える炎のような真紅の髪に青い瞳の女性。
そして、最後に白い髪に白い髭を生やした少しふくよかなご老人が立っていました。

「そなた。ライリーナの血が濃いのだね。あたくしの加護がそなたに継がれておるようだ…」

「不死鳥の…。お主、ライリーナに加護を与えておったのかえ?」

真紅の髪の女性は、神獣の不死鳥様のだそうです。
リアは真正面から見つめられて、居心地が悪そうですが、その姿もまた愛らしい。

「なんだい?文句でもあるのかい?」

主役の我々そっちのけで神獣様達が話し始めます。

「っ!え?」

「あら?」

リアが声を上げると同時に、離れた場所にいたラフィンも声を上げました。

「「ええっ!?」」

突如、天から金色の光が二人の上に降り注いだ瞬間、二人の姿は掻き消えてしまいましたーーーー。


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