騎士団長はスキル《ストーカー》を極めたい!

ミアキス

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第十章 アリスティリアは人気者

魔王国へのお出かけ

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「……お祭り……ですか?」

円満(?)に寿退職となったアリスティリアは、侯爵邸にて義母のエマリーから教育を受けてる最中、執事長が連れてきた魔王国ディクルディアからの使者の言葉にそう返した。

「はい。バスティン様から是非にとのことでございます」

深々と頭を下げる使者に、アリスティリアは隣にいるエマリーを見た。

「この事は、王家には?」

アリスティリアの視線に頷き、エマリーが口を開いた。

「そちらにはマテロス宰相が参っております…」

「分かりました。では、王家からの返事待ちということにさせて下さいな」

「かしこまりました。時にこちらはアリスティリア様へ陛下より預かっております。お渡ししても?」

使者の差し出した手に、小さな宝石箱が現れた。

「高祖父様が愛しい玄孫へ贈る物を、断れるはずありませんわ…」

そうして、使者から宝石箱を受け取ると、使者はホッと息を吐き出し帰って行った。

「お祭り…」

「アリスは本当に愛されてますわね♪」

コロコロと笑うエマリーに、苦笑を返しながらも手元の宝石箱を見た。

ーー何だろう。嫌な予感が、ひしひしと……。

「ーーーーっ!?」

開けた瞬間、上げかけた悲鳴を飲み込んだ。
中には神獣や魔物達の稀少な素材が入れられていたのだ。

「あらあら。この中身だけで、何処の国でも支配できそうね♪」

「いや、しませんよ?したくないですよ?」

ドレス再び案件に、アリスティリアは頭痛を覚えるのであったーーーー。



※※※※※※※※


「……『アリス祭り』って、何?」

結局、招かれたグランディバルカス家からは、エヴァンとアリスティリアの新婚夫婦。エベリウム家からはカインベルとラスティンの兄弟が魔王国を訪れた。

国境門の上から下がっている垂れ幕に、『アリス祭り』と記されているのを、呆然と見上げながらアリスティリアが呟く。

バスティンからの手紙には、絶えたはずの血筋が見つかったお祝いのお祭りだと書かれていた。
ならば先祖にあたる『ライリーナ』の名で良い筈だ。
見つかった血筋と言うなら、自分だけでなく、兄の名も使わないと不公平ではないだろうか?

そう考えながら門をくぐった時だった。

「「「あ………」」」

「リアッ!?」

ポウッとアリスティリアの足元が光り、その姿が消え去った。
慌てるエヴァンとは対照的に、エベリウム兄弟は落ち着いていた。

「そうだった。ディクルディアはこれ・・があった…」

「問題ないよ、エヴァン。アリスは先にバスティン様のとこに行ってるから…」

久しぶりの訪問で、デイクルディアのお約束を忘れていたのであったーーーー。


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