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第三章 アーディル十六歳
なかなか手強いのです
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[フィルディア視点]
「おはようございます、フィル様…」
ステリナの声に起こされ、のろのろと身体を起こします。
「……おはよう、ステリナ…」
「……昨夜も無駄打ちのようですね…」
「うぐ……。アーディ様は真面目な方ですから、想定内ですわ…」
着衣の乱れのないワタクシの姿に、さらっとステリナにそう言われました。
ええ。わざとですわ。
十五の誕生日を境に、ワタクシはアーディ様を誘惑しようと、夜着を変えてみました。
ある夜はエイデル商会の人気作品を使い、またある夜はマリアお祖母様とエマお祖母様合作の新作夜着を使い、事あるごとにアーディ様を誘惑してみました。
ところが、お身体はしっかりと反応してくださるのに、我慢されてしまうのです。
寝たフリをして肌を見せたり、薄い夜着越しに身体を押し付けたりしても、必死で耐えるのです。
……耐えてる姿も良いのですけど。そろそろキス止まりは淋しいです。
共寝を許された婚約者同士です…。破棄の権限もワタクシにありますけれども…。アーディ様がワタクシを好いてくださってることも分かっているのです。
それでも、ワタクシは気がつけばあの方の全部を手に入れたいと思ってしまったのです。
そして、同じくらい。あの方にワタクシを捧げたいと思ったのです。
前世でそんな気配の全くなかったこのワタクシがっ!!
「……いっそ、媚薬でも仕込んでみましょうか…」
ステリナの手を借りて着替えながら、思わず呟いていました。
「……《毒耐性》MAXの殿下にですか?」
「…………」
淡々と答えるステリナを恨めしげに見ながら、言葉もありません。
そもそも毎晩の誘惑に耐えてるせいで、アーディ様の《耐性》スキルがMAXになっているらしく……。おかげで全ての《耐性》スキルのレベルまでうなぎ登り。
あー、もうっ!どうしてくれましょうっ!!
お父様と同じ《溺愛》スキルもMAXになっているらしいのに、キスしか求められないなんて……。
「…いっそ、ガウンの下。全裸にしてみます?」
「そこまでして、何も無ければ軽く死ねますわ……」
「…そんな事は無いとお答えできないですね……」
そんな話をしてる間に、身支度は整いました。
今日は朝食の後に、孤児院への訪問があるため、動きやすい若草色のワンピースにしました。
「おはようございます、フィル。今日の衣装もお似合いですね♪」
部屋で朝食を取り終わり、迎えに来られたアーディ様は、ワタクシを見るなりそう仰ると、腰に手を置き自分へと引き寄せ、こめかみにキスを下さいました。
そこまでスムーズになさるのなら、さっさと手を出して下さいませっ!!
「おはようございます、フィル様…」
ステリナの声に起こされ、のろのろと身体を起こします。
「……おはよう、ステリナ…」
「……昨夜も無駄打ちのようですね…」
「うぐ……。アーディ様は真面目な方ですから、想定内ですわ…」
着衣の乱れのないワタクシの姿に、さらっとステリナにそう言われました。
ええ。わざとですわ。
十五の誕生日を境に、ワタクシはアーディ様を誘惑しようと、夜着を変えてみました。
ある夜はエイデル商会の人気作品を使い、またある夜はマリアお祖母様とエマお祖母様合作の新作夜着を使い、事あるごとにアーディ様を誘惑してみました。
ところが、お身体はしっかりと反応してくださるのに、我慢されてしまうのです。
寝たフリをして肌を見せたり、薄い夜着越しに身体を押し付けたりしても、必死で耐えるのです。
……耐えてる姿も良いのですけど。そろそろキス止まりは淋しいです。
共寝を許された婚約者同士です…。破棄の権限もワタクシにありますけれども…。アーディ様がワタクシを好いてくださってることも分かっているのです。
それでも、ワタクシは気がつけばあの方の全部を手に入れたいと思ってしまったのです。
そして、同じくらい。あの方にワタクシを捧げたいと思ったのです。
前世でそんな気配の全くなかったこのワタクシがっ!!
「……いっそ、媚薬でも仕込んでみましょうか…」
ステリナの手を借りて着替えながら、思わず呟いていました。
「……《毒耐性》MAXの殿下にですか?」
「…………」
淡々と答えるステリナを恨めしげに見ながら、言葉もありません。
そもそも毎晩の誘惑に耐えてるせいで、アーディ様の《耐性》スキルがMAXになっているらしく……。おかげで全ての《耐性》スキルのレベルまでうなぎ登り。
あー、もうっ!どうしてくれましょうっ!!
お父様と同じ《溺愛》スキルもMAXになっているらしいのに、キスしか求められないなんて……。
「…いっそ、ガウンの下。全裸にしてみます?」
「そこまでして、何も無ければ軽く死ねますわ……」
「…そんな事は無いとお答えできないですね……」
そんな話をしてる間に、身支度は整いました。
今日は朝食の後に、孤児院への訪問があるため、動きやすい若草色のワンピースにしました。
「おはようございます、フィル。今日の衣装もお似合いですね♪」
部屋で朝食を取り終わり、迎えに来られたアーディ様は、ワタクシを見るなりそう仰ると、腰に手を置き自分へと引き寄せ、こめかみにキスを下さいました。
そこまでスムーズになさるのなら、さっさと手を出して下さいませっ!!
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