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第8章:帝都鳴動、荒神顕現
第4話:男装の陰陽師は真の光明を示す2
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僕の傍らでは、無限に湧いてくる妖魔を、真白と夜刀が必死に食い止めてる。
「……くそっ! きりがない!」
「主!……これ以上は、もう……!」
「真白、夜刀……!」
なんとか応戦しようとしたけど、僕も限界だった。
玄道に神力をごっそり持ってかれた上に、山頂に来てからずっと、スサノオの神気を抑え込んでいるから。
そう、これでも抑え込んでいるんだ。
なのに、この威力。
「荒神」の名は──伊達じゃない。
(このままじゃラチが明かない……!)
神核の力は、肉体を伴って初めて発動することができる。
玄道から神核を引き剝がしたいけど、神核から伸びた根のようなものが肉体と精神に絡みついている。
無理に剥がせば、きっと心身共ともに壊れてしまう。
スサノオを止めるには、器である玄道自身の意志で、神核を追い出すしかない!
僕は決意して、玄道の魂の奥深く、深層意識に呼びかけた。
「玄道! 聞こえるか?……このままスサノオに乗っ取られて良いのか!」
反応はない。
でも、諦めない!
「神への復讐が目的なら、神の力に頼るな! 人の力でこの世を変え、神の庇護など不要だと証明してみせろ!」
彼のプライドのど真ん中に突き刺さりそうな言葉を選んで、僕は叫んだ。
(……黙れ)
魂の奥底で、玄道が呻いた。
(この私が……神の力に頼っている、だと……?)
よし、手応えあり!
「我が師、清晄は人の身でありながら、神であるスサノオを封じてみせた。神を超える力の証明……師にできて、あなたにできない道理はない。──陰陽頭、藤原玄道!」
僕の魂の叫びに、玄道の意識が輪郭を取り戻していく。
(そうだ。私こそは陰陽頭、藤原玄道!)
玄道の心の声はどんどん大きくなっていく。
(私のやり方で、人の身のまま、神どもを足元に跪かせてこそ、真の復讐……!)
玄道の意識が、ついにスサノオの支配に否を叩きつけた!
あともう一押し!
「神の傲慢を、その手で否定してみせろ!」
(……言われずとも!)
僕の声に応えるように、玄道の霊気が彼の体を包み込んでいく。
『……ぐうううううっ、何だ、これは!?』
スサノオが苦しみだし、体が小刻みに震える。
玄道が抵抗しているんだ。
神気と霊気が激しくせめぎ合い、力の流れが渦を描いていく。
やがてそれは竜巻となって、周りの物を巻き上げ始めた。
僕は自身と真白たちを結界で包み、玄道とスサノオの戦いの行方を見守った。
(……私は、何者にも屈せぬ。たとえそれが神であろうと!)
その叫びを最後に、体の震えはピタリと止まった。
しばらくして、玄道の体がゆっくりと起き上がり、その青い瞳が僕を映した。
「……まったく、うるさい嫁だ……」
その声は、間違いなく玄道のものだった。
「嫁になんて、なりませんよ」
「ふ……つれないことよ」
突き放した僕に苦笑しながら、玄道は最後の力を振り絞った。
「……はっ!」
気合を入れて丹田に力を込めると、玄道はついにスサノオの神核を自分の体から弾き出した。
口から飛び出した緋色の神核は、宙に浮かびながら、怒りを表すように激しい明滅を繰り返した。
『お、おのれ玄道……!!』
封印するなら、スサノオの気が逸れている今しかない!
僕は、反省の色ゼロの弟を再び封印するために、静かに神力を放った。
「考えを改めるまで、眠りなさい、スサノオ」
『あ、姉上……なぜ、なぜわかってくださらぬ!?』
その叫びごと、眩い光が神核を包み込み、封印塚が元通りに復元されていく。
最後に封印符を貼り付け、僕はふうと息を吐いた。
まったく、世話の焼ける弟だよ……。
大惨事になる前に封印できてよかった。
力を使い果たした玄道は、その場に膝をついていた。
でも、その表情はどこかスッキリしていた。
「……此度は私の負けだ。神の力は諦めよう」
玄道の声は、ビックリするほど穏やかだった。
「裁きを受け、罪を償ってください。そして、その力を今度こそ人の為に使ってください」
正直言えば、玄道が憎い。
許せない。
でも、この人の力が失われるのは、この国にとって大きな損失だというのも、事実なんだ。
「……私を許すのか?」
「それをお決めになるのは帝です」
僕の言葉に、玄道はふっと艶っぽく微笑んだ。
「……ふふ。そなたはやはり甘いな。そなたがそう望むならば、そうしよう」
ゆっくり立ち上がって僕に近寄ると、玄道は耳元で甘く囁いた。
「……だが、そなたのことを諦める気は無い」
「なっ……!?」
「大口を叩いて私の野望を止めたのだ。そなたは世直しに手を貸す責任がある。……それと、本気で惚れさせた責任もな」
「……は!?」
何言ってるの、この人!?
「ああ、ツクヨミとしてではないぞ。ただの女としてのそなたに惚れたのだ」
そう言って、玄道はニヤリと笑った。
「……私はしつこいぞ?」
「それ、自分で言うんですか……」
僕が本気で困惑していると、背後から殺気にも似た視線が突き刺さった。
「朔夜は渡さねえよ!?」
「……もう二度と、あなたを主には近づけさせません」
真白と夜刀が、敵意むき出しで玄道を睨みつけてる。
そんな二人を、玄道は楽しそうに一瞥して、静かに笑った。
真白と夜刀にがっちり拘束されながら山を下りていく玄道の背中を見ながら、僕は夜空の月に向かって、大きなため息をついた。
どうやら、僕の周りはまだまだ騒がしいままみたいだ。
◇◇◇
【あとがき】
カオス会議:第8章第4話「男装の陰陽師は真の光明を示す」編
登場人物
朔夜:戦闘の疲労より恋愛フラグ乱立のダメージで胃痛MAX。神様も黒幕も落としがちな老若男女キラー。
真白:黒幕イケメン上司に全部持って行かれた元祖残念系イケメン。“残念系”が取れる日は果たして来るのか?
夜刀:恋のライバル増加に夜な夜な刀を研いでいる激重系式神。殺気レベルは過去最高。
玄道:神より恋を選んだ元黒幕。執着マシマシ、全力でストーキングを再開する準備をしている説濃厚。
スサノオ:シスコン度合いが色々アウトなヤンデレ弟属性神。「姉による封印=ご褒美」でないことを祈る。
朔夜 (開幕早々困惑中):
「……あ、あの、なんで居るんですか?」
玄道 (しれっとお茶啜ってる):
「なに、気にするな。そなたとの愛の巣を用意したまでよ」
朔夜 (顔を引きつらせて):
「いやいやいや、あなた牢屋に繋がれましたよね!?なんで居るの!?あと愛の巣とか怖いからやめて!?」
玄道 (優美に微笑んで):
「ふふ……あの程度の牢など抜けるのは容易だ。慌てる姿も愛いが、まあ茶でも飲んで落ち着け」
朔夜 (困惑MAX):
「落ち着けませんけど!?ってか、あなた脱獄しといて落ち着きすぎだから!……もう!真白と夜刀はどこ行ったんだよ!」
玄道 (すました顔で):
「ああ、この空間に結界を張った。あの白蛇でも砕けぬ強固なものをな。あやつらでは辿り着けんよ」
朔夜 (焦って):
「ちょ、なんで!?」
玄道 (妖艶に微笑んで):
「だから……“愛の巣”だと言ったではないか」
朔夜 (白目):
「……か、監禁再び。まさか、“あとがき”で罠張ってくるなんて……」
玄道 (満面の笑み):
「やはり、そなたは甘いな……(と言いつつ朔夜に近づいて顔を寄せ)……色々と……」
朔夜 (猫のように飛びのいて):
「ひゃあああああ!!真白!夜刀!マジで助けてええええ!!」
\ バリバリ、パキーーーン!! /
真白&夜刀 (連携プレーで結界を破壊して登場):
「「朔夜、無事か!?/主、ご無事ですか!?」」
朔夜 (涙目でその場にへたり込んで):
「ま、真白~!夜刀~!」
真白 (慌てて駆け寄り):
「朔夜!?大丈夫か?何もされてないか!?」
朔夜 (コクコクと頷き):
「……今度こそダメかと思った」
夜刀 (殺気MAXで刀を抜き):
「……玄道、一度ならず二度までも。もはや許してはおけぬ!」
玄道 (涼しい顔で刀をかわして):
「……やれやれ。本当に騒がしい者どもだ。私と朔夜の愛の巣に土足で踏み込むとは」
真白 (ぶち切れて):
「な、何が愛の巣だ!このヘンタイおやじ!」
玄道 (心外そうに):
「私はイケてはいるがオジではないと、前に言ったはずだが? 記憶力が無いのか、そなたは?」
真白 (イライラしつつ):
「そんなことに使う記憶力なんざねえわ!!」
玄道 (ちょっと様子がおかしくなって):
「……ぐっ……あ、あ……」
夜刀 (警戒MAX):
「なんだ!?様子が……」
玄道feat.スサノオ (勢いよく朔夜に突進):
「姉上えええええ!!」
朔夜 (ビックリして飛びのいて):
「ぎゃあああああ!なになになに!?」
玄道feat.スサノオ (不服そうに):
「姉上、なんで避けるんだ!?」
朔夜 (混乱して):
「え、え……?まさか、スサノオ?」
玄道feat.スサノオ (満面の笑みで):
「そうだ、俺様だ!!」
真白 (驚いて口をあんぐり):
「な、なんでスサノオ様まで!?」
夜刀 (困惑して):
「主の封印は完璧だったはず……」
朔夜 (頭を抱えて):
「ねえ、なんで!?なんで玄道もスサノオも出てきちゃってんの!?僕の苦労返せ!!」
玄道(怒りMAXでスサノオを追い出して):
「ええい、忌々しい!祖神とはいえ、私を易々と操れると思うなよ!」
スサノオ (玄道を睨んで):
「子孫の癖に生意気な!黙って俺様に体を明け渡せ!」
朔夜 (どこからともなく巨大なハリセンを出して):
「……えい!!」
スサノオ (プチッという音とともに床に落ちて):
「うぉ!?」
朔夜 (ため息):
「……まったく。大人しく封印されててよ」
スサノオ (ちょっと嬉しそう):
「あ、姉上のハリセン……イイ……」
朔夜 (ジト目で床のスサノオを見下ろしながら):
「キモイ!変なのに目覚めるな!悪神退散!霊山へ帰れ!封印!」
スサノオ (焦りながら):
「ちょ、姉上!まっ……」(封印されて消える)
玄道 (嬉しそうに):
「さすがは我が花嫁。また私を救ってくれたな。そこまで愛されているとは嬉しい限りだ」
朔夜 (げんなり):
「いや、なんでそうなる!?そういうのじゃないからね!?」
玄道 (頬を染めつつ):
「照れずとも良い」
朔夜&真白&夜刀:
「頬を染めるな、頬を!!あと、さっさと牢屋に帰れ!!」
◇◇◇
この後、朔夜は牢屋も牢屋番も見直しを激しく推奨って陳情書を出したとか。
戦えば戦うほど、胃痛の元が増えていく不思議。
使用量増加に、自分で胃薬を煎じる勉強を始めた朔夜でした。
コメント、評価、よろしくお願いいたします!
「……くそっ! きりがない!」
「主!……これ以上は、もう……!」
「真白、夜刀……!」
なんとか応戦しようとしたけど、僕も限界だった。
玄道に神力をごっそり持ってかれた上に、山頂に来てからずっと、スサノオの神気を抑え込んでいるから。
そう、これでも抑え込んでいるんだ。
なのに、この威力。
「荒神」の名は──伊達じゃない。
(このままじゃラチが明かない……!)
神核の力は、肉体を伴って初めて発動することができる。
玄道から神核を引き剝がしたいけど、神核から伸びた根のようなものが肉体と精神に絡みついている。
無理に剥がせば、きっと心身共ともに壊れてしまう。
スサノオを止めるには、器である玄道自身の意志で、神核を追い出すしかない!
僕は決意して、玄道の魂の奥深く、深層意識に呼びかけた。
「玄道! 聞こえるか?……このままスサノオに乗っ取られて良いのか!」
反応はない。
でも、諦めない!
「神への復讐が目的なら、神の力に頼るな! 人の力でこの世を変え、神の庇護など不要だと証明してみせろ!」
彼のプライドのど真ん中に突き刺さりそうな言葉を選んで、僕は叫んだ。
(……黙れ)
魂の奥底で、玄道が呻いた。
(この私が……神の力に頼っている、だと……?)
よし、手応えあり!
「我が師、清晄は人の身でありながら、神であるスサノオを封じてみせた。神を超える力の証明……師にできて、あなたにできない道理はない。──陰陽頭、藤原玄道!」
僕の魂の叫びに、玄道の意識が輪郭を取り戻していく。
(そうだ。私こそは陰陽頭、藤原玄道!)
玄道の心の声はどんどん大きくなっていく。
(私のやり方で、人の身のまま、神どもを足元に跪かせてこそ、真の復讐……!)
玄道の意識が、ついにスサノオの支配に否を叩きつけた!
あともう一押し!
「神の傲慢を、その手で否定してみせろ!」
(……言われずとも!)
僕の声に応えるように、玄道の霊気が彼の体を包み込んでいく。
『……ぐうううううっ、何だ、これは!?』
スサノオが苦しみだし、体が小刻みに震える。
玄道が抵抗しているんだ。
神気と霊気が激しくせめぎ合い、力の流れが渦を描いていく。
やがてそれは竜巻となって、周りの物を巻き上げ始めた。
僕は自身と真白たちを結界で包み、玄道とスサノオの戦いの行方を見守った。
(……私は、何者にも屈せぬ。たとえそれが神であろうと!)
その叫びを最後に、体の震えはピタリと止まった。
しばらくして、玄道の体がゆっくりと起き上がり、その青い瞳が僕を映した。
「……まったく、うるさい嫁だ……」
その声は、間違いなく玄道のものだった。
「嫁になんて、なりませんよ」
「ふ……つれないことよ」
突き放した僕に苦笑しながら、玄道は最後の力を振り絞った。
「……はっ!」
気合を入れて丹田に力を込めると、玄道はついにスサノオの神核を自分の体から弾き出した。
口から飛び出した緋色の神核は、宙に浮かびながら、怒りを表すように激しい明滅を繰り返した。
『お、おのれ玄道……!!』
封印するなら、スサノオの気が逸れている今しかない!
僕は、反省の色ゼロの弟を再び封印するために、静かに神力を放った。
「考えを改めるまで、眠りなさい、スサノオ」
『あ、姉上……なぜ、なぜわかってくださらぬ!?』
その叫びごと、眩い光が神核を包み込み、封印塚が元通りに復元されていく。
最後に封印符を貼り付け、僕はふうと息を吐いた。
まったく、世話の焼ける弟だよ……。
大惨事になる前に封印できてよかった。
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でも、その表情はどこかスッキリしていた。
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正直言えば、玄道が憎い。
許せない。
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僕の言葉に、玄道はふっと艶っぽく微笑んだ。
「……ふふ。そなたはやはり甘いな。そなたがそう望むならば、そうしよう」
ゆっくり立ち上がって僕に近寄ると、玄道は耳元で甘く囁いた。
「……だが、そなたのことを諦める気は無い」
「なっ……!?」
「大口を叩いて私の野望を止めたのだ。そなたは世直しに手を貸す責任がある。……それと、本気で惚れさせた責任もな」
「……は!?」
何言ってるの、この人!?
「ああ、ツクヨミとしてではないぞ。ただの女としてのそなたに惚れたのだ」
そう言って、玄道はニヤリと笑った。
「……私はしつこいぞ?」
「それ、自分で言うんですか……」
僕が本気で困惑していると、背後から殺気にも似た視線が突き刺さった。
「朔夜は渡さねえよ!?」
「……もう二度と、あなたを主には近づけさせません」
真白と夜刀が、敵意むき出しで玄道を睨みつけてる。
そんな二人を、玄道は楽しそうに一瞥して、静かに笑った。
真白と夜刀にがっちり拘束されながら山を下りていく玄道の背中を見ながら、僕は夜空の月に向かって、大きなため息をついた。
どうやら、僕の周りはまだまだ騒がしいままみたいだ。
◇◇◇
【あとがき】
カオス会議:第8章第4話「男装の陰陽師は真の光明を示す」編
登場人物
朔夜:戦闘の疲労より恋愛フラグ乱立のダメージで胃痛MAX。神様も黒幕も落としがちな老若男女キラー。
真白:黒幕イケメン上司に全部持って行かれた元祖残念系イケメン。“残念系”が取れる日は果たして来るのか?
夜刀:恋のライバル増加に夜な夜な刀を研いでいる激重系式神。殺気レベルは過去最高。
玄道:神より恋を選んだ元黒幕。執着マシマシ、全力でストーキングを再開する準備をしている説濃厚。
スサノオ:シスコン度合いが色々アウトなヤンデレ弟属性神。「姉による封印=ご褒美」でないことを祈る。
朔夜 (開幕早々困惑中):
「……あ、あの、なんで居るんですか?」
玄道 (しれっとお茶啜ってる):
「なに、気にするな。そなたとの愛の巣を用意したまでよ」
朔夜 (顔を引きつらせて):
「いやいやいや、あなた牢屋に繋がれましたよね!?なんで居るの!?あと愛の巣とか怖いからやめて!?」
玄道 (優美に微笑んで):
「ふふ……あの程度の牢など抜けるのは容易だ。慌てる姿も愛いが、まあ茶でも飲んで落ち着け」
朔夜 (困惑MAX):
「落ち着けませんけど!?ってか、あなた脱獄しといて落ち着きすぎだから!……もう!真白と夜刀はどこ行ったんだよ!」
玄道 (すました顔で):
「ああ、この空間に結界を張った。あの白蛇でも砕けぬ強固なものをな。あやつらでは辿り着けんよ」
朔夜 (焦って):
「ちょ、なんで!?」
玄道 (妖艶に微笑んで):
「だから……“愛の巣”だと言ったではないか」
朔夜 (白目):
「……か、監禁再び。まさか、“あとがき”で罠張ってくるなんて……」
玄道 (満面の笑み):
「やはり、そなたは甘いな……(と言いつつ朔夜に近づいて顔を寄せ)……色々と……」
朔夜 (猫のように飛びのいて):
「ひゃあああああ!!真白!夜刀!マジで助けてええええ!!」
\ バリバリ、パキーーーン!! /
真白&夜刀 (連携プレーで結界を破壊して登場):
「「朔夜、無事か!?/主、ご無事ですか!?」」
朔夜 (涙目でその場にへたり込んで):
「ま、真白~!夜刀~!」
真白 (慌てて駆け寄り):
「朔夜!?大丈夫か?何もされてないか!?」
朔夜 (コクコクと頷き):
「……今度こそダメかと思った」
夜刀 (殺気MAXで刀を抜き):
「……玄道、一度ならず二度までも。もはや許してはおけぬ!」
玄道 (涼しい顔で刀をかわして):
「……やれやれ。本当に騒がしい者どもだ。私と朔夜の愛の巣に土足で踏み込むとは」
真白 (ぶち切れて):
「な、何が愛の巣だ!このヘンタイおやじ!」
玄道 (心外そうに):
「私はイケてはいるがオジではないと、前に言ったはずだが? 記憶力が無いのか、そなたは?」
真白 (イライラしつつ):
「そんなことに使う記憶力なんざねえわ!!」
玄道 (ちょっと様子がおかしくなって):
「……ぐっ……あ、あ……」
夜刀 (警戒MAX):
「なんだ!?様子が……」
玄道feat.スサノオ (勢いよく朔夜に突進):
「姉上えええええ!!」
朔夜 (ビックリして飛びのいて):
「ぎゃあああああ!なになになに!?」
玄道feat.スサノオ (不服そうに):
「姉上、なんで避けるんだ!?」
朔夜 (混乱して):
「え、え……?まさか、スサノオ?」
玄道feat.スサノオ (満面の笑みで):
「そうだ、俺様だ!!」
真白 (驚いて口をあんぐり):
「な、なんでスサノオ様まで!?」
夜刀 (困惑して):
「主の封印は完璧だったはず……」
朔夜 (頭を抱えて):
「ねえ、なんで!?なんで玄道もスサノオも出てきちゃってんの!?僕の苦労返せ!!」
玄道(怒りMAXでスサノオを追い出して):
「ええい、忌々しい!祖神とはいえ、私を易々と操れると思うなよ!」
スサノオ (玄道を睨んで):
「子孫の癖に生意気な!黙って俺様に体を明け渡せ!」
朔夜 (どこからともなく巨大なハリセンを出して):
「……えい!!」
スサノオ (プチッという音とともに床に落ちて):
「うぉ!?」
朔夜 (ため息):
「……まったく。大人しく封印されててよ」
スサノオ (ちょっと嬉しそう):
「あ、姉上のハリセン……イイ……」
朔夜 (ジト目で床のスサノオを見下ろしながら):
「キモイ!変なのに目覚めるな!悪神退散!霊山へ帰れ!封印!」
スサノオ (焦りながら):
「ちょ、姉上!まっ……」(封印されて消える)
玄道 (嬉しそうに):
「さすがは我が花嫁。また私を救ってくれたな。そこまで愛されているとは嬉しい限りだ」
朔夜 (げんなり):
「いや、なんでそうなる!?そういうのじゃないからね!?」
玄道 (頬を染めつつ):
「照れずとも良い」
朔夜&真白&夜刀:
「頬を染めるな、頬を!!あと、さっさと牢屋に帰れ!!」
◇◇◇
この後、朔夜は牢屋も牢屋番も見直しを激しく推奨って陳情書を出したとか。
戦えば戦うほど、胃痛の元が増えていく不思議。
使用量増加に、自分で胃薬を煎じる勉強を始めた朔夜でした。
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