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緊急事態宣言解除 2
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私たちはいつもの時間に家を出た。朝のことはまだ心に残ったままだ。だから、今の表情を客観的に見たら暗いはずだ。自分でそういう様子を感じるくらいだから、それなりの状態になっていると思うが、そういう意識で見ているせいだろうか、歩いている人も顔も暗い感じに見える。
いろいろな環境で、それぞれの考えの上で生活をされているのだろうが、他の人も私の顔を見て同じようなことを考えているかもしれない。そう思うと知らない人であっても変な親近感が湧いてくる。
途中、近くの同業者と顔を合わせた。居酒屋チェーンの店長をやっている人だが、外に出てチラシ配りをやっている時に何度か顔を合わせ、挨拶くらいはする中になっている。
「須藤さん、おはようございます」
私の方から先に声をかけた。当然、須藤のほうからも同じように挨拶が返ってきた。その声を聴くとあまり元気を感じない。私がそうだから余計にそう聞こえるのかもしれないが、それは仕方ないかと思い、ちょっと立ち話をという雰囲気になった。
「今朝のニュース、見ました?」
須藤のほうから話を振ってきた。やはり宣言延長が気になっていた様子だ。
「はい、見ました。私たちではどうしようもできないことなので、従うしかないけれど、これからが心配です」
私はその時に思っていたことをそのまま話した。
「そうですね・・・。同じようだと思いますけど、お宅のお店、いかがですか?」
須藤が尋ねてきた。私は自分の店の様子を話し始めたが、須藤は頷いている。その上で口を開いたが状況は同じで、私のところと同様、売り上げはかなり落ちているという。もちろん、具体的な数字は教えてくれないが、こういうことはどの店も共通しているはずなので、私もその点は聞くつもりはない。
「それで、お宅では何か売り上げアップの工夫などはされていますか? ウチは本部からの指示でやっていますので、何かやろうと思っても単独ではできません。雨宮さんのお店の場合、オーナーでもありますから、思ったことがあればすぐに対応できるから良いですね」
隣の柿は赤い、という言葉あるが、自分のところよりも他が良く見えるのだろう。だが、もしそういう方法があればこちらが聞きたいくらいだ。売り上げアップのためにスタートしたランチタイム企画はあるが、まだ期間が短いし、これから認知され、少しずつ広がってくるかと思っていたところに緊急事態宣言が出て、しかも今朝はその延長の話まで耳にした。それで気持ちが落ち込んでいるわけだが、同業者ということから少しだけその気持ちを須藤に話した。
須藤も同感、という感じで聞いていたが、そこで妙案が出てくるわけではない。ここでは互いに愚痴っぽい話だけとなったが、他店も同じような状況であることを自分の耳でも確認できた分、少し心が軽くなった。自分たちだけではないんだ、という思いが湧いてきたのだ。
こういう話をしたためか、表情も少し明るくなったような感じがした。それは須藤も同じような感じだったが、傷のなめ合いでも少しは効果があるものなのかな、という思いをし、そのまま別れた。時計を見れば、数分程度の時間だったが、気持ちの転換にはなったような気がした。
私の店は須藤と話したところから100メートルくらいのところなのですぐに着いたが、すでに矢島がいた。
「おはよう、矢島君」
意外と明るい声で挨拶ができた。
「店長、思ったより元気な感じですね。今朝のニュースで落ち込んでいらっしゃるのではと心配していました。でも、お顔を見て安心しました」
須藤との話が良かったのではと思った瞬間だったが、朝の挨拶が明るくできたことで今日一日、頑張れそうな気がしていた。
いろいろな環境で、それぞれの考えの上で生活をされているのだろうが、他の人も私の顔を見て同じようなことを考えているかもしれない。そう思うと知らない人であっても変な親近感が湧いてくる。
途中、近くの同業者と顔を合わせた。居酒屋チェーンの店長をやっている人だが、外に出てチラシ配りをやっている時に何度か顔を合わせ、挨拶くらいはする中になっている。
「須藤さん、おはようございます」
私の方から先に声をかけた。当然、須藤のほうからも同じように挨拶が返ってきた。その声を聴くとあまり元気を感じない。私がそうだから余計にそう聞こえるのかもしれないが、それは仕方ないかと思い、ちょっと立ち話をという雰囲気になった。
「今朝のニュース、見ました?」
須藤のほうから話を振ってきた。やはり宣言延長が気になっていた様子だ。
「はい、見ました。私たちではどうしようもできないことなので、従うしかないけれど、これからが心配です」
私はその時に思っていたことをそのまま話した。
「そうですね・・・。同じようだと思いますけど、お宅のお店、いかがですか?」
須藤が尋ねてきた。私は自分の店の様子を話し始めたが、須藤は頷いている。その上で口を開いたが状況は同じで、私のところと同様、売り上げはかなり落ちているという。もちろん、具体的な数字は教えてくれないが、こういうことはどの店も共通しているはずなので、私もその点は聞くつもりはない。
「それで、お宅では何か売り上げアップの工夫などはされていますか? ウチは本部からの指示でやっていますので、何かやろうと思っても単独ではできません。雨宮さんのお店の場合、オーナーでもありますから、思ったことがあればすぐに対応できるから良いですね」
隣の柿は赤い、という言葉あるが、自分のところよりも他が良く見えるのだろう。だが、もしそういう方法があればこちらが聞きたいくらいだ。売り上げアップのためにスタートしたランチタイム企画はあるが、まだ期間が短いし、これから認知され、少しずつ広がってくるかと思っていたところに緊急事態宣言が出て、しかも今朝はその延長の話まで耳にした。それで気持ちが落ち込んでいるわけだが、同業者ということから少しだけその気持ちを須藤に話した。
須藤も同感、という感じで聞いていたが、そこで妙案が出てくるわけではない。ここでは互いに愚痴っぽい話だけとなったが、他店も同じような状況であることを自分の耳でも確認できた分、少し心が軽くなった。自分たちだけではないんだ、という思いが湧いてきたのだ。
こういう話をしたためか、表情も少し明るくなったような感じがした。それは須藤も同じような感じだったが、傷のなめ合いでも少しは効果があるものなのかな、という思いをし、そのまま別れた。時計を見れば、数分程度の時間だったが、気持ちの転換にはなったような気がした。
私の店は須藤と話したところから100メートルくらいのところなのですぐに着いたが、すでに矢島がいた。
「おはよう、矢島君」
意外と明るい声で挨拶ができた。
「店長、思ったより元気な感じですね。今朝のニュースで落ち込んでいらっしゃるのではと心配していました。でも、お顔を見て安心しました」
須藤との話が良かったのではと思った瞬間だったが、朝の挨拶が明るくできたことで今日一日、頑張れそうな気がしていた。
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