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新企画立案 3
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新型ウイルスの感染状況は、5月後半は減少傾向だったが、6月に入り、わずかに増加傾向を示していた。東京都は感染者の増加について基準値を上回った場合、独自の東京アラートを発することにしていたが6月2日、発動した。
しかし6月11日、アラートを解除し、飲食店については閉店時間を午後10時から午前0時までに変更した。
「これでやっとこれまで通りの営業ができる」
私はこのことを心底喜んだ。それは私だけでなく美津子やスタッフ全員同じ思いだった。夜、自宅でテレビを見、次の日に店に行った時、私は矢島と共に喜びの言葉で盛り上がったことがその証になる。
この日、ランチタイムのピークが過ぎた頃、相沢が来店した。そして、席に着くなり私に言った。
「良かったね、店長。やっとこれまで通りのカタチになるね。早くこれまでの分を取り戻して盛り返してください。応援しているから・・・」
短い言葉だったが、相沢の気持ちが十分伝わり、心が熱くなっていた。他の客もいるので露骨にその感情を出すわけにはいかなかったが、私の気持ちは相沢も理解しているようで、笑みを浮かべながら軽く頷いている。私はさりげなくオーダーを受けたが、相沢はいつものように日替わりとサイドメニューを合わせて注文した。
午後2時。ランチタイム終了の時間だ。その時まだ2組の客が残っていたが、時間だからといって閉めるわけではない。食事が終わるまで待つようにしている。私たちの都合で退店してもらうことは無い。ただ、夜の部の仕込みや準備があるので、厨房ではその動きが始まった。客席からは見えないので、それが退店を促すような感じにはなっていない。
食べ終わるとその後片付けが始まり、店内には私と矢島、そしてアルバイトが1人という状態になった。最近はランチタイムが忙しくなっているので、スタッフも増えている。良い傾向になっているところに規制が緩和され、私たちの気持ちは高揚している。
「店長、今日からやっと今まで通りの閉店時間になりますので、仕込み、いつもよりしっかりやっておかなくちゃいけませんね」
矢島が言った。私もそれに頷いたが、閉店時間の規制緩和で直ちに客足が戻るかどうかは不明だ。これまでも10時までは営業していたが、そこから2時間の延長がどこまで売り上げアップに貢献するかは見えない。緊急事態宣言前には意識していなかったことだが、営業時間について考えさせられたのは、別の視点から見れば今後の経営にプラスになるかもしれない、といった良い方向で捉えたいという思いがある反面、感染について心配する人もいるだろうからどうなるか、という思いもある。私たちの仕事の場合、会社帰りの人たちのオアシスという性質がある分、仕事のリズムが平時に戻ることも大切な要因だ。リモートワークが定着すれば、これまでのような客足になるかどうか不明だ。新しい生活様式、という言葉で括ってしまえばそれまでだろうが、そうなると商売のやり方そのものを根本から考え直すことも要求される。
ならば今回のことを念頭に、仕事の範囲を拡大することも含め、それが可能かどうか、そしてその具体的なプランは、ということを考えることが大切になる。
今日から閉店時間はこれまで通りになるが、来店の様子を見ながら近々、また閉店時間を繰り上げ、ミーティングの時間を設け、具体的な対策を練る必要を考えた。矢島にもそのことを伝え、また夜、美津子にも話すことにした。プランを考える時間も必要だろうから、数日以内にということで腹案を練ってもらうことにした。
しかし6月11日、アラートを解除し、飲食店については閉店時間を午後10時から午前0時までに変更した。
「これでやっとこれまで通りの営業ができる」
私はこのことを心底喜んだ。それは私だけでなく美津子やスタッフ全員同じ思いだった。夜、自宅でテレビを見、次の日に店に行った時、私は矢島と共に喜びの言葉で盛り上がったことがその証になる。
この日、ランチタイムのピークが過ぎた頃、相沢が来店した。そして、席に着くなり私に言った。
「良かったね、店長。やっとこれまで通りのカタチになるね。早くこれまでの分を取り戻して盛り返してください。応援しているから・・・」
短い言葉だったが、相沢の気持ちが十分伝わり、心が熱くなっていた。他の客もいるので露骨にその感情を出すわけにはいかなかったが、私の気持ちは相沢も理解しているようで、笑みを浮かべながら軽く頷いている。私はさりげなくオーダーを受けたが、相沢はいつものように日替わりとサイドメニューを合わせて注文した。
午後2時。ランチタイム終了の時間だ。その時まだ2組の客が残っていたが、時間だからといって閉めるわけではない。食事が終わるまで待つようにしている。私たちの都合で退店してもらうことは無い。ただ、夜の部の仕込みや準備があるので、厨房ではその動きが始まった。客席からは見えないので、それが退店を促すような感じにはなっていない。
食べ終わるとその後片付けが始まり、店内には私と矢島、そしてアルバイトが1人という状態になった。最近はランチタイムが忙しくなっているので、スタッフも増えている。良い傾向になっているところに規制が緩和され、私たちの気持ちは高揚している。
「店長、今日からやっと今まで通りの閉店時間になりますので、仕込み、いつもよりしっかりやっておかなくちゃいけませんね」
矢島が言った。私もそれに頷いたが、閉店時間の規制緩和で直ちに客足が戻るかどうかは不明だ。これまでも10時までは営業していたが、そこから2時間の延長がどこまで売り上げアップに貢献するかは見えない。緊急事態宣言前には意識していなかったことだが、営業時間について考えさせられたのは、別の視点から見れば今後の経営にプラスになるかもしれない、といった良い方向で捉えたいという思いがある反面、感染について心配する人もいるだろうからどうなるか、という思いもある。私たちの仕事の場合、会社帰りの人たちのオアシスという性質がある分、仕事のリズムが平時に戻ることも大切な要因だ。リモートワークが定着すれば、これまでのような客足になるかどうか不明だ。新しい生活様式、という言葉で括ってしまえばそれまでだろうが、そうなると商売のやり方そのものを根本から考え直すことも要求される。
ならば今回のことを念頭に、仕事の範囲を拡大することも含め、それが可能かどうか、そしてその具体的なプランは、ということを考えることが大切になる。
今日から閉店時間はこれまで通りになるが、来店の様子を見ながら近々、また閉店時間を繰り上げ、ミーティングの時間を設け、具体的な対策を練る必要を考えた。矢島にもそのことを伝え、また夜、美津子にも話すことにした。プランを考える時間も必要だろうから、数日以内にということで腹案を練ってもらうことにした。
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