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第55章「地下世界観光で爆死!? 幽界の怒りが地上を割る」
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「地上の観光スポットはもう限界だろ? それなら、“地下世界”を探検してみせれば、これまでにない神秘体験を提供できるじゃないか。当然、大儲けも狙えるはずだ!」
黒峰銭丸は、王都外れに広がる荒野の端で、地下への巨大洞窟を示しながら声を張り上げた。毎度のことながら危険な香りしかしない構想だが、彼は過去の爆死など意に介さない様子。そばには水無瀬ひかりがやや呆れた目つきで書類を抱えている。
「地下世界って、噂によると幽界や闇の精霊が住む区域があるんですよね? まともに踏み込んだら呪われるかもしれませんよ」
「そこを上手く“観光化”してこそ、俺の手腕が光るってわけさ。未知の景観を望む客は多いし、闇の精霊や幽霊的なものも含め、スリルや奇妙な絶景が人気を呼ぶに違いない!」
◇
今回の狙いは、地下へ広がる迷宮のような領域を**“神秘観光”**として売り出すこと。中には幽霊が出るとか、亡霊や闇の精霊がさまよっているとか、怨念溜まりだとか、物騒な噂が絶えない。しかし、それがかえって「怖いもの見たさ」の需要を刺激すると踏んでの企画だ。
銭丸は冒険者ギルドや魔導研究所の協力を得て、一部ルートを整備し、観光客が安全(?)に見学できるようにする計画を立てる。バルドが警備と洞窟の掃除、メルティナが魔導ライトや封印術の設置を担当。ひかりがチケット販売や契約面を管理する。
「これ、本当に幽界とか怨霊とか、危険すぎるものが出ないんですよね? 封印大丈夫ですか?」
「研究所が“簡単な護符で封印可能”と言ってる。まあ爆死なんて起きないさ」
「その台詞、何回聞いたかしら……」
◇
準備が進み、地下洞窟の入り口には看板が立ち、ルートの道中に魔導ライトが設置される。各所に“あまり怖すぎない”程度の結界や封印術を施し、モンスターや悪霊を封じたはず……と開発チームは胸を張る。
銭丸は「これなら安心だろ?」と笑い、王都の金持ちやスリル好きの冒険者に広告を打つ。「闇の深層をのぞいてみよう!」「幽界観光、ここに誕生!」と妙に惹かれるキャッチコピーが世間の話題を呼んでいた。
「でも実際、ネタになりそうなゾクゾク要素があるから、お客さんは来そうですね」
「そうだろ? いつものように大儲け間違いなしさ」
◇
いざ開業すると、想定外に多くの客が訪れ始める。入口にはガイドが立ち、バルドらの護衛付きで数人ずつ順番に地底へ下りる方式を採用。最初のうちはホラーアトラクション的な感覚で「お化けが出るのか?」などと楽しみにする客が多く、奇妙な発光キノコや闇の結晶が生える薄暗い通路は大人気。
各ルート上にはメルティナが設置した護符があるため、低レベルの悪霊や怨念は封じられており、観光するだけならほぼ無害……というのが運営側の見解だった。
「ほら、順調じゃないか。みんな楽しんでるぞ!」
「うーん、まだ油断はできませんよ」
◇
ところが、ある日、観光中の客が「道をそれてしまった」事件が発生。少し奥へ進みすぎて、封印していない領域に入り込んだらしく、同行していたガイドが戻ってきたときには行方不明になっていたという。バルドが緊急で探索隊を出すが、その客は地底の闇に消えたまま。
憶測によれば、幽霊か闇の精霊が誘い込んだ可能性が高い。ひかりが「だから言ったのに」と責めると、銭丸は「内部の立入禁止エリアを増やそう」と慌てて対応する。
「ただでさえ興味本位の客が多いんだから、封鎖を厳格にしないと……」
「わかってる。すぐに強化するさ。爆死なんかさせないぞ」
◇
だが、既に“封印の先”へ潜り込む好奇心旺盛な客が何人もいるらしく、探検気分でハプニングを求める冒険者や盗掘者まで混じっている可能性も。メルティナが深層部の魔力を調べると、「封印していない領域で負のエネルギーが増大している」とのこと。
すると、ある夜、洞窟の奥から邪悪な気配が噴き上がり、地上まで立ち込めるような闇の瘴気が立ち昇る。街の一部では「悪霊に取り憑かれた」と騒ぎ出す人が続出し、封印が破られつつあると判明。
「ちょ、ちょっと待って……こんな規模の瘴気、予想外だぞ!」
「誰かが深部で封印を壊したのかも。はやく戻さないと……」
◇
翌朝、洞窟から闇色の煙が立ちのぼり、入場規制をかけるが時すでに遅い。負のエネルギーが爆発的に高まっているため、メルティナとバルドが潜って封印を再セットしようとするが、多くの悪霊や怨念が突如実体化し、攻撃を仕掛けてくる。地底湖や闇の結晶がねじれた形で暴走し、観光ルートが真っ暗な崩落に包まれる。
銭丸は取り乱す客を救おうとするが、洞窟が激しく揺れ、天井や床が崩落。底知れぬ闇から絶叫の声が聞こえ、怨霊の触手めいたものが掴みかかってくる。
「ぐああ……お、おい、こんなの聞いてないぞ……」
◇
闇の力が爆裂的に解放され、洞窟全体が呪いに染まっていく。岩の裂け目から怨念が噴き出し、人々が操られるかのように蹴散らされる。銭丸は絶句しつつ、最後まで逃げ遅れ、鬼気迫る闇の精霊が目の前に現れて唸る。
衝撃波のごとき呪詛で吹き飛ばされ、いつものように断末魔の台詞を発する。
「カ、カネは……裏切らない……女は……たまに……裏切る……。地下世界観光は……爆死ッ……!!」
叫び終わると同時に、大規模な崩壊が走り、洞窟の床が彼ごと下へ抜け落ちる。闇の触手と瓦礫が渦巻く絶望的な景色の中で、銭丸は闇の深淵に呑まれて消える。
◇
翌日、地上は瘴気が晴れたものの、洞窟内部の崩落が激しく、誰も深部まで降りられない。観光予定だった施設は破壊され、地下から漂う負のエネルギーがかすかに残っているが、それ以上の調査は不可能。客やスタッフの犠牲も少なくない。
「せっかく面白い企画だったのに、一夜で終わりか……」と人々は肩を落とすと同時に、「あの男が関わるといつもこうだ」と苦い顔。銭丸の姿は当然見つからず、深層の闇に取り込まれたか――しかし、これまで何度も爆死から復活してきた彼を知る者は、まさかまた奇跡的に戻ってくるのではと半ばあきらめた風に語るしかない。
こうして、“超難度ダンジョン”を観光と称して開発した企画も、闇の力が暴走する悪夢の大事故で終わりを迎えた。地底に眠る幽界の怒りが招いた破壊は容赦なく、結果としていつものように銭丸の爆死説だけが人々の話題に残る。深層に挑むなど、やはり止めておくべきだったという声が、王都に再び響くのであった。
黒峰銭丸は、王都外れに広がる荒野の端で、地下への巨大洞窟を示しながら声を張り上げた。毎度のことながら危険な香りしかしない構想だが、彼は過去の爆死など意に介さない様子。そばには水無瀬ひかりがやや呆れた目つきで書類を抱えている。
「地下世界って、噂によると幽界や闇の精霊が住む区域があるんですよね? まともに踏み込んだら呪われるかもしれませんよ」
「そこを上手く“観光化”してこそ、俺の手腕が光るってわけさ。未知の景観を望む客は多いし、闇の精霊や幽霊的なものも含め、スリルや奇妙な絶景が人気を呼ぶに違いない!」
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今回の狙いは、地下へ広がる迷宮のような領域を**“神秘観光”**として売り出すこと。中には幽霊が出るとか、亡霊や闇の精霊がさまよっているとか、怨念溜まりだとか、物騒な噂が絶えない。しかし、それがかえって「怖いもの見たさ」の需要を刺激すると踏んでの企画だ。
銭丸は冒険者ギルドや魔導研究所の協力を得て、一部ルートを整備し、観光客が安全(?)に見学できるようにする計画を立てる。バルドが警備と洞窟の掃除、メルティナが魔導ライトや封印術の設置を担当。ひかりがチケット販売や契約面を管理する。
「これ、本当に幽界とか怨霊とか、危険すぎるものが出ないんですよね? 封印大丈夫ですか?」
「研究所が“簡単な護符で封印可能”と言ってる。まあ爆死なんて起きないさ」
「その台詞、何回聞いたかしら……」
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準備が進み、地下洞窟の入り口には看板が立ち、ルートの道中に魔導ライトが設置される。各所に“あまり怖すぎない”程度の結界や封印術を施し、モンスターや悪霊を封じたはず……と開発チームは胸を張る。
銭丸は「これなら安心だろ?」と笑い、王都の金持ちやスリル好きの冒険者に広告を打つ。「闇の深層をのぞいてみよう!」「幽界観光、ここに誕生!」と妙に惹かれるキャッチコピーが世間の話題を呼んでいた。
「でも実際、ネタになりそうなゾクゾク要素があるから、お客さんは来そうですね」
「そうだろ? いつものように大儲け間違いなしさ」
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いざ開業すると、想定外に多くの客が訪れ始める。入口にはガイドが立ち、バルドらの護衛付きで数人ずつ順番に地底へ下りる方式を採用。最初のうちはホラーアトラクション的な感覚で「お化けが出るのか?」などと楽しみにする客が多く、奇妙な発光キノコや闇の結晶が生える薄暗い通路は大人気。
各ルート上にはメルティナが設置した護符があるため、低レベルの悪霊や怨念は封じられており、観光するだけならほぼ無害……というのが運営側の見解だった。
「ほら、順調じゃないか。みんな楽しんでるぞ!」
「うーん、まだ油断はできませんよ」
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ところが、ある日、観光中の客が「道をそれてしまった」事件が発生。少し奥へ進みすぎて、封印していない領域に入り込んだらしく、同行していたガイドが戻ってきたときには行方不明になっていたという。バルドが緊急で探索隊を出すが、その客は地底の闇に消えたまま。
憶測によれば、幽霊か闇の精霊が誘い込んだ可能性が高い。ひかりが「だから言ったのに」と責めると、銭丸は「内部の立入禁止エリアを増やそう」と慌てて対応する。
「ただでさえ興味本位の客が多いんだから、封鎖を厳格にしないと……」
「わかってる。すぐに強化するさ。爆死なんかさせないぞ」
◇
だが、既に“封印の先”へ潜り込む好奇心旺盛な客が何人もいるらしく、探検気分でハプニングを求める冒険者や盗掘者まで混じっている可能性も。メルティナが深層部の魔力を調べると、「封印していない領域で負のエネルギーが増大している」とのこと。
すると、ある夜、洞窟の奥から邪悪な気配が噴き上がり、地上まで立ち込めるような闇の瘴気が立ち昇る。街の一部では「悪霊に取り憑かれた」と騒ぎ出す人が続出し、封印が破られつつあると判明。
「ちょ、ちょっと待って……こんな規模の瘴気、予想外だぞ!」
「誰かが深部で封印を壊したのかも。はやく戻さないと……」
◇
翌朝、洞窟から闇色の煙が立ちのぼり、入場規制をかけるが時すでに遅い。負のエネルギーが爆発的に高まっているため、メルティナとバルドが潜って封印を再セットしようとするが、多くの悪霊や怨念が突如実体化し、攻撃を仕掛けてくる。地底湖や闇の結晶がねじれた形で暴走し、観光ルートが真っ暗な崩落に包まれる。
銭丸は取り乱す客を救おうとするが、洞窟が激しく揺れ、天井や床が崩落。底知れぬ闇から絶叫の声が聞こえ、怨霊の触手めいたものが掴みかかってくる。
「ぐああ……お、おい、こんなの聞いてないぞ……」
◇
闇の力が爆裂的に解放され、洞窟全体が呪いに染まっていく。岩の裂け目から怨念が噴き出し、人々が操られるかのように蹴散らされる。銭丸は絶句しつつ、最後まで逃げ遅れ、鬼気迫る闇の精霊が目の前に現れて唸る。
衝撃波のごとき呪詛で吹き飛ばされ、いつものように断末魔の台詞を発する。
「カ、カネは……裏切らない……女は……たまに……裏切る……。地下世界観光は……爆死ッ……!!」
叫び終わると同時に、大規模な崩壊が走り、洞窟の床が彼ごと下へ抜け落ちる。闇の触手と瓦礫が渦巻く絶望的な景色の中で、銭丸は闇の深淵に呑まれて消える。
◇
翌日、地上は瘴気が晴れたものの、洞窟内部の崩落が激しく、誰も深部まで降りられない。観光予定だった施設は破壊され、地下から漂う負のエネルギーがかすかに残っているが、それ以上の調査は不可能。客やスタッフの犠牲も少なくない。
「せっかく面白い企画だったのに、一夜で終わりか……」と人々は肩を落とすと同時に、「あの男が関わるといつもこうだ」と苦い顔。銭丸の姿は当然見つからず、深層の闇に取り込まれたか――しかし、これまで何度も爆死から復活してきた彼を知る者は、まさかまた奇跡的に戻ってくるのではと半ばあきらめた風に語るしかない。
こうして、“超難度ダンジョン”を観光と称して開発した企画も、闇の力が暴走する悪夢の大事故で終わりを迎えた。地底に眠る幽界の怒りが招いた破壊は容赦なく、結果としていつものように銭丸の爆死説だけが人々の話題に残る。深層に挑むなど、やはり止めておくべきだったという声が、王都に再び響くのであった。
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